介護業界では、他業界からの参入、続くM&Aや、外資起業の買収等、介護業界の再編が促進しています。そういった中で、今の売り上げTOP10の企業を見てみましょう。IR情報をみながら、各社今後の経営方針についてもお伝えしていきます。
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1位: ニチイ学館
ニチイ学館の事業概要
業界最大手のニチイ学館売り上げシェア36%は圧倒的ですね。ニチイが面白いのは、中国への介護事業での進出を進めている点です。すでに中国での事業を黒字化し、2025年には半分の売り上げを中国であげると公表しています。中国政府ともタッグを組んでいるので、今後の展開が期待されますね。
会社概要
- 売上高 :2,714億
- 売り上げシェア:36.2%
- 設立 :1973年8月
- 資本金 :119億3,300万
2位: ベネッセホールディングス
ベネッセホールディングスの事業概要
ベネッセホールディングすといえば、”ちゃんれんじ”で有名ですね!教育事業がメインに思えますが、実は、介護事業にも力をいれています。例年、入居者数の増加により、2016年には、全体で9.1%の増収になっています。営業利益では45.2%の増益です。これを支えているのは、入居率は驚異の92%という利用者への営業力の高さです。今後の方針としても、高齢者施設を、年間15施設の増設を掲げており、合わせて質の向上を促進する戦略です。早いペースでの施設拡大をしながら、介護の質も評価されており、”まどか川口芝”がリビングオブサイヤー2016を受賞しております。すごいですね。
会社概要
- 売上高 :795億
- 売り上げシェア:10.6%
3位: メッセージ
メッセージの事業概要
SOMPOに買収されてしまいました。現在ではSOMPOケアメッセージとして残っております。メッセージが運営する高齢者施設のアミーユでは、度々事件が取り上げられてしまっていたので、SOMPOとしては美味しい案件だったと思います。
会社概要
- 売上高 :742億
- 売り上げシェア:9.9%
4位: ツクイ
ツクイの事業
在宅事業を中心に、有料老人ホーム、調剤薬局等の運営を行なっております。自社でツクイスタッフという人材事業を持っており、自社事業所への送客も積極的に行なっています。やはり介護事業を行う上での肝は人材になるので、なにかしら採用の大きな柱を持つことができる強いですね。基盤が整っているツクイは今後も期待です。
会社概要
- 売上高 :574億
- 売り上げシェア:7.7%
- 設立 :1969年6月
- 代表 :代表取締役社長 津久井宏
- 社員 :18,300人
- 資本金 :33億4,220万円
5位: セコム
セコムの事業概要
セコムといえば、安心・見守りたのめのセキュリティー事業。高齢者の安否確認との相性は抜群なので、在宅を重視する地域包括ケアシステムの方針のなかで、さらなる事業の拡大を見せてくれると思います。
会社概要
売上高 :538億
売り上げシェア:7.2%
設立 :1962年(昭和37年)7月7日
代表 :代表取締役社長 中山 泰男(なかやま やすお)
資本金 :663億円
6位: ユニマットそよ風
ユニマットそよ風の事業概要
デイサービス、グループホーム、ショートステイ、訪問介護、訪問看護、小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援事業、福祉用具のレンタル・販売、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の運営など、高齢者複合介護施設を「そよ風」のブランドで全国展開しています。ユニマットリタイアメントコミュニティーに名称を変更し、高齢者のための村をつくっていくという発想は地域包括ケアに近い、とてもよいコンセプトだと思います。
会社概要
- 売上高 :406億
- 売り上げシェア:5.4%
- 設立 :1975年6月
- 代表 :平家 伸吾(代表取締役会長)
- 社員 :2,226名
- 資本金 :1億円
7位: ワタミ
ワタミの事業概要
ワタミはブラック企業のイメージが強いですが、知る人ぞ知る健全な経営を行う企業です。安定して黒字を上げており、介護業界でもプレゼンスを発揮しています。すでにSOMPOに買収されてしまいましたが、優良企業でした。介護食事業を残しているのは、ワタミファームとのシナジーが強いためかもしれないですね。
会社概要
- 売上高 :350億
- 売り上げシェア:4.7%
- 設立 :昭和61年5月
- 代表 :清水邦晃
- 社員 :3,518人
- 資本金 :4,410百万円
8位: セントケアホールディングス
セントケアホールディングスの事業概要
セントケアは在宅向けのサービスを中心に事業の運営を行なっています。書くエリアごとに支社を置き、地域にあった運営をしています。
会社概要
- 売上高 :314億
- 売り上げシェア:4.2%
9位: シップヘルスケアホールディングス
シップヘルスケアホールディングスの事業概要
ライフケア事業については、全国施設の一体型経営が進捗したことにより業務改善が図られたこと及び、不採算デイサービス拠点の閉鎖等を実施したこと等により大幅に収益が改善しました。この結果、売上高は10,497百万円(前年同四半期連結累計期間比5.0%増)、セグメント利益(営業利益)は326百万円(前年同四半期連結累計期間比428.3%増)となっています。
会社概要
- 売上高 :188億
- 売り上げシェア:2.5%
- 資本金 :155億5,301万円
- 社員数 :連結8,311名
10位: ケア21
大阪に本社を置き、在宅事業、施設介護事業をともにバランス良く展開。有価証券報告書野中で、”人財の確保が引き続き経営上の最重要課題となっております。”と述べられていることから、かなりの人材難が分かります。オープン数を見ると、施設よりの展開になっているのが見受けられます。
会社概要
- 売上高 :158億
- 売り上げシェア:2.1%
- 資本金 :6億3,336万円