
ケアマネ更新制とは
ケアマネ更新制とは、介護支援専門員証を5年ごとに更新研修で更新する制度。2006年導入、2026年4月3日に廃止が閣議決定され、研修義務化へ移行する流れを定義型で解説します。
ケアマネ更新制とは(要約)
ケアマネ更新制とは、介護支援専門員証に5年の有効期間を設け、期間満了までに「更新研修」を修了することで資格を継続できる仕組みです。2006年(平成18年)に導入されましたが、2026年4月3日の閣議決定で廃止方針が決定し、今後は資格の有効期間を撤廃したうえで研修受講そのものを法令上の義務とする「研修義務化」へ移行する見込みです。
目次
制度の定義と法令上の位置づけ
ケアマネ更新制は、介護保険法に基づき都道府県知事が交付する「介護支援専門員証」の有効期間を5年と定め、満了前に所定の更新研修を修了しなかった場合に資格が失効する仕組みです。実務未経験者向けの「再研修」と、現任者向けの「更新研修」の2系統が用意され、いずれも都道府県または知事が指定する機関が実施します。
制度の根拠は介護保険法第69条の7(介護支援専門員証)と関係省令にあり、現行制度では「更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う」と明記されています。2026年4月3日に閣議決定された「社会福祉法等の一部を改正する法律案」では、この有効期間規定が削除され、代わりに「都道府県知事が厚生労働省令で定めるところにより行う研修を受けなければならない」という研修受講義務が新設される予定です。
更新研修の主な区分と時間数
ケアマネ更新制のもとで義務付けられてきた研修は、対象者の実務経験により細かく分かれており、合計時間数も異なります。
- 実務研修(新任者・合格直後):約87時間。資格取得後に必須。
- 更新研修(実務未経験者向け/再研修):54時間。実務に就いていない者が更新する場合に受講。
- 更新研修(実務経験者・1回目):88時間。専門研修課程Iと課程IIを兼ねる構成が一般的。
- 更新研修(実務経験者・2回目以降):32時間。専門研修課程II相当。
- 主任介護支援専門員研修:70時間。2016年(平成28年)から主任ケアマネにも5年更新制が導入され、更新研修は46時間。
研修内容は基本ケアの実践に加え、脳血管疾患・大腿骨頸部骨折・心疾患・認知症・誤嚥性肺炎の5疾患別ケアマネジメント手法、ヤングケアラー、仕事と介護の両立、意思決定支援など近年の制度動向を反映する形で整備されてきました。
制度の歴史と廃止までの流れ
- 2000年:介護保険法施行、介護支援専門員制度がスタート。当初は更新制度なし。
- 2006年(平成18年):介護保険法改正により、介護支援専門員証に5年の有効期間と更新研修が導入される。
- 2016年(平成28年):主任介護支援専門員にも5年更新制を導入。
- 2024年:厚生労働省の「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」で更新制の見直しが議題化。研修負担と人材確保への影響が論点となる。
- 2026年4月3日:政府が「社会福祉法等の一部を改正する法律案」を閣議決定し、更新制廃止を盛り込む。同年通常国会へ法案提出。
- 2027年度(令和9年度)見込み:改正法施行により、介護支援専門員証の有効期間規定が削除され、研修受講そのものが法令上の義務に切り替わる予定。
廃止後の新制度では、正当な理由なく研修を受けない場合、都道府県知事が受講命令を発出でき、命令違反者には1年以内の業務従事禁止というペナルティが設けられる方向で議論されています。
現行(更新制)と改正後(研修義務化)の違い
| 項目 | 現行(〜2026年度) | 改正後(2027年度〜見込み) |
|---|---|---|
| 資格の有効期間 | 5年 | 無期限(生涯有効) |
| 研修の位置づけ | 更新の条件 | 受講そのものが法令上の義務 |
| 未受講時の扱い | 資格失効(実務不可) | 受講命令、違反時は最長1年の業務従事禁止 |
| 主任ケアマネの更新 | 5年ごとに46時間の更新研修 | 有効期間は撤廃、研修受講義務のみ残る方向 |
| 更新手数料・更新申請 | 都道府県へ申請が必要 | 申請手続き自体が不要に |
名称は「廃止」ですが、研修そのものがなくなるわけではない点に注意が必要です。むしろ研修を受けないままでは業務ができなくなるという意味で、実務上の負担が大きく軽減されるかは未受講者へのペナルティ運用次第とされています。
よくある質問
- Q1. ケアマネ更新制はいつ正式に廃止されますか?
- A. 2026年4月3日に廃止方針が閣議決定されましたが、施行は改正法成立後の2027年度(令和9年度)見込みです。施行日は今後の政令で確定します。
- Q2. すでに有効期間中の介護支援専門員証はどうなりますか?
- A. 改正法施行後は有効期間規定そのものが削除されるため、既存の介護支援専門員証も実質的に無期限となる見通しです。経過措置の詳細は省令で定められます。
- Q3. 研修はもう受けなくてよくなるのですか?
- A. いいえ。改正後は研修受講が法律上の義務として残り、未受講者には都道府県知事が受講命令を出せる仕組みになります。命令に従わない場合は最長1年の業務従事禁止というペナルティが想定されています。
- Q4. 主任ケアマネの5年更新制も同じ扱いですか?
- A. 主任介護支援専門員についても、有効期間規定の削除と研修義務化への移行が同時に検討されています。詳細は施行に合わせた省令で示される予定です。
まとめ
ケアマネ更新制は、2006年から介護支援専門員証に5年の有効期間を課してきた仕組みで、現任者には更新研修の修了が継続要件となってきました。2026年4月3日の閣議決定により、有効期間規定は削除され、研修受講そのものを法令上の義務とする「研修義務化」へ転換することが決定しています。施行は2027年度見込みで、未受講者には受講命令と業務従事禁止というペナルティが整備される方向です。資格は無期限化される一方で、研修負担が完全になくなるわけではない点が、この制度改正の本質と言えます。
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執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
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