
居宅サービス計画とは
居宅サービス計画(居宅ケアプラン)の作成義務者、標準様式(第1表〜第7表)、アセスメントからモニタリングまでの流れを解説。施設サービス計画・介護予防サービス計画との違い、居宅介護支援事業所のケアマネが担う作成プロセスまで一次ソース準拠で整理。
この記事のポイント
居宅サービス計画とは、要介護1〜5の認定を受けた在宅高齢者に対して、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成するケアプランです。アセスメントに基づき、利用者の生活課題(ニーズ)、長期・短期目標、利用するサービスの種類・頻度をまとめます。標準様式は第1表〜第7表で構成され、サービス担当者会議で関係者と内容を協議のうえ、利用者・家族の同意を得て確定します。
目次
居宅サービス計画の概要
居宅サービス計画は介護保険法第8条第24項に基づくケアプランで、要介護1〜5の在宅利用者に対して作成されます。利用者本人や家族が自ら作成する「セルフケアプラン」も法的には可能ですが、実務上は約99%が居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成しています。
作成プロセス
- インテーク:利用者・家族との初回面談、契約締結
- アセスメント:課題分析標準23項目(厚労省告示)に基づく状態把握
- 居宅サービス計画原案の作成:第1表〜第7表の作成
- サービス担当者会議:関係者と原案を協議(第4表)
- 同意取得:利用者・家族から同意を得て確定
- サービス利用開始:各サービス事業者が個別計画書を作成(訪問介護計画書、通所介護計画書等)
- モニタリング:月1回以上の訪問、第6表に記録
標準様式(第1表〜第7表)
- 第1表:居宅サービス計画書(1)— 利用者基本情報、生活援助の方針、利用者・家族の意向
- 第2表:居宅サービス計画書(2)— 生活全般の解決すべき課題、長期・短期目標、サービス内容
- 第3表:週間サービス計画表 — 1週間のサービス利用スケジュール
- 第4表:サービス担当者会議の要点
- 第5表:居宅介護支援経過 — 経過記録(時系列)
- 第6表:サービス利用票 — 月ごとのサービス利用予定
- 第7表:サービス利用票別表 — 給付管理用
施設・介護予防サービス計画との違い
| 計画名 | 対象者 | 作成者 | 主な様式 |
|---|---|---|---|
| 居宅サービス計画 | 要介護1〜5の在宅者 | 居宅介護支援事業所のケアマネ | 第1表〜第7表 |
| 施設サービス計画 | 特養・老健・介護医療院の入所者 | 施設のケアマネ(計画担当介護支援専門員) | 第1表〜第5表 |
| 介護予防サービス計画 | 要支援1・2の在宅者 | 地域包括支援センターの保健師等 | 独自の介護予防様式(4表構成) |
共通点と相違点
- 共通点:すべて介護保険法に基づくケアプランで、アセスメント→計画作成→担当者会議→同意→モニタリングのプロセスは共通
- 相違点:施設サービス計画は施設内の多職種で完結、居宅サービス計画は外部サービス事業者との連絡調整が中核、介護予防サービス計画は予防給付に特化
現場で押さえるべきポイント
- サービス担当者会議の必須5場面:(1)新規作成時、(2)更新認定時、(3)区分変更認定時、(4)サービス内容に変更がある場合、(5)月1回以上のモニタリング後に変更が必要な場合
- モニタリング義務:少なくとも月1回利用者宅を訪問し、計画の実施状況を確認・記録(運営基準第13条第14号)。これを怠ると運営基準減算(50%減算)の対象となります。
- 第2表の書き方が肝:「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」を利用者の言葉で表現し、長期・短期目標を具体的・測定可能に設定することが質の高いケアプランの条件です。
- ケアプランデータ連携システム:2023年から運用開始。居宅介護支援とサービス事業者間のデータ共有がデジタル化され、ヒューマンエラー削減と業務効率化が進んでいます。
- 個別サービス計画との違い:居宅サービス計画はあくまで「俯瞰的な総合計画」で、各サービス事業者は別途「訪問介護計画書」「通所介護計画書」等の個別計画を作成します。
居宅サービス計画のよくある質問
Q. 居宅サービス計画は誰が作成しますか?
A. 居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネ)が作成します。利用者・家族によるセルフケアプラン作成も可能です。
Q. 標準様式は何枚ありますか?
A. 第1表〜第7表の合計7枚で構成されます(厚労省課長通知の標準様式)。
Q. モニタリングは何回必要ですか?
A. 少なくとも月1回、利用者宅を訪問してモニタリングし、第5表(居宅介護支援経過)に記録します。怠ると運営基準減算の対象です。
Q. ケアプラン作成に利用者の自己負担はありますか?
A. 現状は全額保険給付(自己負担なし)です。2027年改正に向けて有料化が議論されています。
Q. 計画書の同意は誰から得ますか?
A. 利用者本人(または家族)から書面で同意を得る必要があります。第1表に同意印または署名を取得するのが標準です。
まとめ
居宅サービス計画は要介護1〜5の在宅利用者向けケアプランで、ケアマネが第1表〜第7表の標準様式に沿って作成します。アセスメント、サービス担当者会議、月1回以上のモニタリングは法令上の義務です。施設サービス計画・介護予防サービス計画と並んで介護保険制度の基幹文書であり、利用者の自立支援を実現する設計図と言えます。
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執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
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