共生型サービスとは

共生型サービスとは

共生型サービス(2018年4月創設)の対象(訪問介護・通所介護・短期入所)、介護保険と障害者総合支援法の一体運営、報酬体系(基本70〜100%)、人員・設備基準を解説。介護報酬と障害福祉報酬の違いから現場の働き方の特徴まで一次ソース準拠で整理。

ポイント

この記事のポイント

共生型サービスとは、2018年(平成30年)4月の介護保険法・障害者総合支援法改正で創設された制度で、介護保険または障害福祉サービスのいずれか一方の指定を受けた事業所が、もう一方の制度の指定を受けやすくし、高齢者と障害者が同じ事業所で一体的にサービスを利用できる仕組みです。対象は訪問介護(居宅介護)、通所介護(生活介護等)、短期入所の3類型です。

目次

共生型サービスの概要

共生型サービスは、介護保険法第72条の2及び障害者総合支援法に基づく「特例指定」の仕組みです。従来、障害者が65歳になると介護保険優先原則により、なじみの障害福祉事業所を離れて介護保険事業所に移る必要がありました。共生型サービスはこの「事業所変更」問題を解消し、サービスの継続性を確保するために創設されました。

対象3類型

サービス類型介護保険障害福祉
訪問系訪問介護居宅介護・重度訪問介護
通所系通所介護・地域密着型通所介護生活介護・自立訓練・児童発達支援・放課後等デイサービス
短期入所系短期入所生活介護短期入所

創設の背景

  • 障害者の高齢化(65歳以上の障害者は急増中)
  • 地方の福祉インフラ統合(過疎地での効率化)
  • 制度の縦割りの弊害解消

共生型サービスの報酬体系

共生型サービスの報酬は、本来サービスの基本報酬を基準に減算される仕組みです。

共生型訪問介護費

  • 居宅介護事業所が訪問介護を提供:介護報酬と同額(100%)
  • 障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者が提供:介護報酬の70%

共生型通所介護費

  • 生活介護事業所が通所介護を提供:通所介護費の93%
  • 自立訓練事業所が提供:通所介護費の95%
  • 児童発達支援事業所が提供:通所介護費の90%

共生型短期入所

  • 短期入所事業所が短期入所生活介護を提供:基本報酬の92%程度

加算

共生型サービス体制強化加算(103単位/月)等、共生型独自の加算が設定されています。サービス管理責任者の配置などが要件です。

介護現場で押さえるべきポイント

  • 人員・設備基準は緩和:本来サービスの基準を満たしていれば、共生型サービスとしては最低限の追加要件で済みます。例:通所介護事業所が共生型通所介護を提供する場合、生活介護の人員配置基準は満たさなくてよい。
  • 働き方の特徴:高齢者と障害者(特に知的・精神障害者)が同じ空間で過ごすため、職員には双方の理解と柔軟な対応力が求められます。介護福祉士+障害福祉の研修を修了するとキャリア優位性が高い。
  • 普及はゆるやか:報酬水準の低さや基準の差異への対応負担から、当初の想定ほど普及していません(厚労省は2024年改定で要件緩和を検討中)。
  • 地域密着型ニーズ:過疎地や中山間地では特に重要なサービスで、特定地域加算とも相性が良い。

共生型サービスのよくある質問

Q. 共生型サービスはいつから始まりましたか?

A. 2018年(平成30年)4月1日に創設されました。介護保険法と障害者総合支援法の同時改正によるものです。

Q. どんなサービスが対象ですか?

A. 訪問介護(居宅介護)、通所介護(生活介護等)、短期入所の3類型です。

Q. 65歳以上の障害者は必ず介護保険に切り替わりますか?

A. 原則は介護保険優先ですが、共生型サービスを利用すれば事業所を変えずに継続利用できます。サービス内容や量で介護保険が不十分な場合は障害福祉サービスとの併用も可能です。

Q. 報酬は本来サービスより低いですか?

A. 通所系・短期入所系は本来サービスの90〜95%程度で、訪問系は研修区分により70〜100%です。共生型独自の加算も設定されています。

Q. 介護職にとってのメリットは?

A. 障害福祉と介護の両方の経験を積めるため、サービス管理責任者やガイドヘルパー資格取得の足がかりになります。

まとめ

共生型サービスは、介護保険と障害福祉の制度の壁を越えて高齢者と障害者を一体的に支援する仕組みで、2018年に創設されました。事業所変更による「なじみの関係」喪失を防ぎ、地域の福祉インフラ統合にも寄与します。介護職にとっても両分野の経験を積めるキャリア機会として注目されています。

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執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

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