
見守りセンサーとは
見守りセンサーは離床・体動・睡眠・呼吸などを検知して職員へ通知する機器です。マットやカメラ、レーダーなど種類別の特徴、介護保険の福祉用具貸与(認知症老人徘徊感知機器)との関係、導入時の留意点をやさしく解説します。
見守りセンサーの定義
見守りセンサーとは、介護を必要とする高齢者の離床・体動・睡眠・呼吸・人の動き(人感)などを検知し、介護職員や家族の手元へ通知する機器の総称です。ベッドからの起き上がりや離床、居室からの外出といった行動をリアルタイムに知らせることで、転倒や離床事故の予防、夜間巡視の負担軽減につなげます。設置場所や検知方式によってマット型、ベッド型、カメラ型、レーダー型、赤外線型などに分かれます。
目次
見守りセンサーの概要
見守りセンサーとは何か
見守りセンサーは、利用者の状態や動きをセンサーで捉え、その情報を介護職員のスマートフォンやナースコール、家族のスマートフォンなどへ通知する仕組みを持つ機器です。直接そばにいなくても利用者の異変や行動の兆候を把握できるため、施設・在宅の双方で活用が広がっています。
厚生労働省と経済産業省は「ロボット技術の介護利用における重点分野」を6分野13項目として定めており、見守りセンサーはそのうち「見守り・コミュニケーション」分野に位置づけられています。施設型と在宅型の両方が想定され、介護職員の業務負担軽減とケアの質の維持を両立させるツールとして整理されています。
特別養護老人ホーム等の夜勤では、見守り機器等のテクノロジーを安全体制の確保などを要件として活用することが介護報酬上も評価されており、夜間の見守り業務を効率化する手段として注目されています。検知の対象は製品ごとに異なり、起き上がりや離床の検知に加え、睡眠の深さや呼吸・心拍といったバイタルに近い情報を可視化するものもあります。
見守りセンサーの種類
見守りセンサーの主な種類
見守りセンサーは検知方式と設置場所によって、おおまかに次のように分類できます。利用者の状態や生活環境、検知したい行動に合わせて選びます。
- マットセンサー:ベッドサイドや床に敷き、利用者が足を下ろしたり踏んだりした荷重を検知して離床を知らせます。比較的安価で導入しやすい一方、踏まないと検知できません。
- ベッドセンサー:マットレスの下やベッドに設置し、体動・起き上がり・離床を検知します。睡眠状態や呼吸・心拍に近い情報を取得できる製品もあります。
- カメラ型(画像センサー):天井や壁にカメラを設置し、画像解析で起き上がりや転倒、体勢の変化を検知します。様子を映像で確認できる反面、プライバシーへの配慮が重要です。
- レーダー型(電波センサー):電波の反射から体の動きや呼吸・心拍を非接触で検知します。着衣や寝具の上からでも計測でき、映像を残さないためプライバシー面で導入しやすいとされます。
- 赤外線型・人感センサー:赤外線で人の通過や在室・不在、ドアの通過などを検知します。居室からの外出や離床の動線把握に使われます。
見守りセンサーと介護保険・福祉用具貸与の関係
介護保険の福祉用具貸与(認知症老人徘徊感知機器)との関係
「見守りセンサー」という言葉は、施設の業務効率化向けの機器から在宅で使う機器まで幅広く指す通称です。介護保険の制度上の用語とは必ずしも一致しない点に注意が必要です。
在宅で使う見守り関連機器のうち、介護保険の福祉用具貸与の対象として整理されているのが認知症老人徘徊感知機器です。これは、認知症の高齢者が屋外に出ようとした際などにセンサーで感知し、家族や介護者へ知らせる機器を指します。玄関やドアの通過を知らせるもの、ベッドから離れたことを知らせるもの、利用者本人が携帯して感知するものなど複数の方式があり、要介護2以上などの条件を満たすと原則1割(所得に応じて2〜3割)の自己負担でレンタルできます。
一方、特別養護老人ホーム等の施設で夜勤負担の軽減や事故予防を目的に導入される見守りセンサーは、福祉用具貸与ではなく、施設側が導入する設備として位置づけられ、介護テクノロジー導入支援事業(ICT補助金)などの補助対象になる場合があります。同じ「見守り」でも、在宅の福祉用具貸与なのか、施設の設備導入なのかで制度上の扱いが異なります。
見守りセンサー導入の留意点
導入の目的と留意点
見守りセンサーを導入する主な目的は、転倒・離床事故の予防、夜間巡視にかかる職員負担の軽減、そして身体拘束に頼らないケアの実現です。ベッド柵で囲い込むといった行動制限の代わりに、起き上がりの段階で職員が駆けつけられるようにすることで、安全と本人の自由の両立をめざせます。
導入にあたっては次の点に配慮します。第一にプライバシーと同意です。とくにカメラ型は居室を撮影するため、本人や家族への説明と同意、映像の取り扱いルールの整備が欠かせません。第二に誤報・検知漏れへの対応です。感度設定が合わないと通知が多すぎて現場が疲弊したり、逆に必要な離床を検知できなかったりします。利用者ごとに設定を調整し、運用しながら見直すことが大切です。第三に業務フローへの組み込みです。通知を受けた後に誰がどう動くかを決め、ナースコールやインカム、記録システムと連携させることで効果が高まります。
見守りセンサーのよくある質問
よくある質問
見守りセンサーは介護保険でレンタルできますか。
在宅で使う見守り関連機器のうち、介護保険の福祉用具貸与の対象になるのは「認知症老人徘徊感知機器」に該当するものです。要介護度などの条件を満たせば自己負担を抑えてレンタルできます。施設が業務用に導入する見守りセンサーは福祉用具貸与ではなく設備として扱われます。
見守りセンサーがあれば夜間の巡視は不要になりますか。
巡視を完全になくすものではありません。センサーは異変や離床の兆候を早く知らせる補助の役割で、最終的なケアは職員が担います。通知をきっかけに必要な居室へ優先的に向かうなど、巡視の質と効率を高める使い方が中心です。
カメラ型はプライバシーが心配です。
カメラ型は様子を映像で確認できる利点がありますが、撮影への同意や映像の管理が前提になります。映像を残さないレーダー型やベッドセンサーなど、検知方式の異なる機器を選ぶことでプライバシーへの不安を抑えることもできます。
見守りセンサーは身体拘束にあたりますか。
センサー自体は体の動きを物理的に制限するものではないため、原則として身体拘束には該当しません。むしろ離床を見守りで把握することで、ベッド柵による囲い込みなどの身体拘束を減らす手段として活用されます。
見守りセンサーの参考資料
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見守りセンサーのまとめ
まとめ
見守りセンサーは、離床・体動・睡眠・呼吸・人感などを検知して通知し、転倒や離床事故の予防、夜間巡視の負担軽減、身体拘束に頼らないケアを支える機器です。マット型・ベッド型・カメラ型・レーダー型・赤外線型など方式ごとに得意分野が異なり、在宅では認知症老人徘徊感知機器として福祉用具貸与の対象になるものもあります。導入時はプライバシーへの配慮と同意、誤報への調整、業務フローへの組み込みを押さえることが、現場で使える見守りにつながります。
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執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
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