入院時情報連携加算とは

入院時情報連携加算とは

入院時情報連携加算は、ケアマネジャーが利用者の入院先病院に情報提供したときに算定する居宅介護支援の加算。2024年改定で要件が短縮され単位数も引き上げられた。ⅠとⅡの違いと算定の流れを整理する。

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この記事のポイント

入院時情報連携加算は、利用者が病院に入院した際にケアマネジャーが入院先の病院職員へ心身の状況や生活歴などの情報を提供したときに算定できる、居宅介護支援の加算です。情報提供のタイミングで2区分(Ⅰ:入院当日中/Ⅱ:入院後3日以内)に分かれ、2024年度改定で各250単位/200単位に引き上げられました。

目次

入院時情報連携加算の位置づけ

入院時情報連携加算は、介護報酬告示(厚生労働大臣が定める居宅サービス費等の算定基準)に基づき、居宅介護支援費に対して上乗せされる加算です。利用者が医療機関に入院したときに、ケアマネジャーがそれまで把握してきた利用者像(既往歴・服薬・ADL・家族構成・サービス利用状況など)を入院先の病棟スタッフに引き継ぐことで、入院中のスムーズな療養と退院支援につなげることを目的としています。

地域包括ケアシステムの中で、在宅と医療機関の情報がつながらないことが長らく課題とされてきました。本加算は「ケアマネジャーが入院時にハブとなって情報を渡す」役割を制度的に評価する仕組みであり、退院後のスムーズな在宅復帰を支える基盤になります。

2024年(令和6年)度の介護報酬改定では、入院後できるだけ早い情報提供を促す観点から、情報提供までの期間が「入院後3日以内/7日以内」から「入院当日中/3日以内」へ短縮され、単位数も引き上げられました。

単位数と区分(2024年度改定後)

区分単位数情報提供のタイミング
入院時情報連携加算(Ⅰ)250単位/月入院した当日中に情報提供
入院時情報連携加算(Ⅱ)200単位/月入院後3日以内に情報提供

いずれも利用者1人につき1月に1回が上限です。事業所の営業時間外や休業日に入院した場合は、入院日の翌日を「入院当日」「3日以内」のカウントに含めることが認められています。

情報提供の方法は、面談・電話・FAX・メール・電子的システムのいずれでも可ですが、提供した内容と日時を記録に残すことが必須です。

退院・退所加算との違い

居宅介護支援には入院時情報連携加算とは別に「退院・退所加算」があります。混同されがちなので役割を整理します。

  • 入院時情報連携加算:在宅 → 病院に「入院時」に情報を渡す加算(居宅から発信)
  • 退院・退所加算:病院・施設 → 在宅に「退院時」に情報を受け、ケアプランに反映する加算(居宅で受信)

つまり「入る瞬間」と「出る瞬間」のそれぞれで情報の橋渡しを評価する設計になっており、両方を組み合わせて入退院支援サイクルを回します。同じ利用者で同月に両方を算定することも可能です。

算定までの実務フロー

  1. 入院連絡を受ける:本人・家族・サービス事業所からの連絡で入院を把握する。
  2. 情報提供書を作成:基本情報・既往歴・ADL・家族構成・サービス利用状況・本人/家族の意向などをまとめる。
  3. 病院職員に提供:入院当日中(Ⅰ)/3日以内(Ⅱ)に病棟看護師や医療ソーシャルワーカーに連絡。
  4. 記録を残す:提供日時・方法・相手・内容を支援経過記録に記載。
  5. 給付管理票で算定:月の請求時に該当区分の単位を計上。

ポイントは「いつ・誰に・何を渡したか」を記録に残すことです。実地指導でも記録の有無が確認されます。

現場での運用ポイント

  • 入院連絡を受けるルートを決めておく(家族・サービス事業所に「入院したらまず連絡」を伝える)。
  • 情報提供シートのテンプレートを事業所で統一しておくと、当日中の対応がスムーズ。
  • 休日・夜間の入院に備え、メール送信など非同期で渡せる方法を確保。
  • 退院・退所加算とセットで「入退院支援フロー」を整え、漏れを防ぐ。

よくある質問

Q. 同一医療機関に再入院した場合も算定できますか

A. 算定可能です。ただし利用者の状況に変化がなく、提供内容が前回とまったく同一の場合は算定できないとされています。

Q. 情報提供の方法はFAXでも大丈夫ですか

A. 面談・電話・FAX・メール・電子的システムのいずれも可です。重要なのは「いつ何を伝えたか」が記録できる方法であることです。

Q. 介護支援専門員1人で何件まで算定できますか

A. 件数の上限はありません。利用者1人につき1月1回が上限という構造です。

参考資料

  • 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」(令和6年3月)
  • 厚生労働省「指定居宅介護支援等に要する費用の額の算定に関する基準」(介護報酬告示)
  • 厚生労働省「居宅介護支援に係る報酬・基準について(案)」社会保障審議会介護給付費分科会資料

まとめ

入院時情報連携加算は、ケアマネジャーが在宅から病院へ情報を渡す瞬間を評価する加算です。2024年度改定で「当日中」「3日以内」へ要件が短縮され、迅速な情報共有が一層重視されるようになりました。退院・退所加算とセットで運用することで、入退院サイクル全体での切れ目ないケアにつながります。

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執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

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