ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品の特許切れ後に同じ有効成分で作られる薬。先発品との違い、自己負担軽減のメリット、切り替えの注意点、高齢者の多剤併用での意義、2024年の選定療養まで解説します。

ポイント

ジェネリック医薬品の定義(answer capsule)

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品(新薬)の特許が切れたあとに、同じ有効成分・同じ量で別の製薬会社が製造・販売する薬です。国の厳格な試験に合格し、厚生労働大臣の承認を受けたうえで、効き目や安全性は先発品と同等とされます。開発費用が抑えられるぶん価格が安く、患者の自己負担と医療費全体の抑制につながります。

目次

ジェネリック医薬品の概要と仕組み

ジェネリック医薬品(後発医薬品)の基本

新しい薬(先発医薬品)は、製薬会社が長い年月と多額の費用をかけて開発し、一定期間は特許で守られています。この特許期間が終わると、同じ有効成分を使った薬をほかの製薬会社も製造できるようになります。こうして発売されるのがジェネリック医薬品(後発医薬品)です。

ジェネリック医薬品は、先発品と「同じ有効成分を同じ量」含み、品質・効き目・安全性が同等であることを国が確認したうえで承認します。開発にかかる費用や期間が先発品より少なくて済むため、価格を安く設定できるのが大きな特徴です。厚生労働省は2007年以降、使用促進のためのプログラムやロードマップを定めており、後発医薬品がある薬のうち数量ベースで約8割がジェネリックに置き換わるところまで普及が進んでいます。

近年は、安定供給の確保を前提に「適切に後発医薬品を使っていく」方向へと国の方針が整理されています。医療費が膨らみ続けるなかで、ジェネリック医薬品は医療制度を支える基盤のひとつと位置づけられています。

ジェネリック医薬品と先発医薬品の違い

先発医薬品との違い

ジェネリック医薬品と先発医薬品は「同じもの」ではなく、共通する点と異なる点があります。混同しやすいポイントを整理します。

  • 有効成分・効き目・安全性:同じ有効成分を同じ量含み、品質・効き目・安全性は国の試験で同等と確認されています。ここは先発品と変わりません。
  • 価格:ジェネリックのほうが安く設定されています。発売時の価格は先発品より低く、自己負担も軽くなります。
  • 添加物:薬を固めたり溶けやすくしたりする添加物(成分以外の材料)は、先発品と異なる場合があります。いずれも安全性が確認されたものが使われます。
  • 形状・大きさ・味:錠剤の大きさや色、においや味、口の中での溶けやすさなどが違うことがあります。製造技術の進歩で、より飲みやすく改良されている製品もあります。

つまり「効く成分は同じ、価格は安い、見た目や添加物は違うことがある」と理解しておくと分かりやすいでしょう。

ジェネリック医薬品のメリット

  • 自己負担が軽くなる:価格が安いぶん、窓口で支払う薬代の自己負担が減ります。長く飲み続ける薬ほど、差額の積み重ねは大きくなります。
  • 家計と医療費の両方にやさしい:個人の負担が減るだけでなく、公的医療保険から支払われる医療費全体の抑制にもつながります。
  • 飲みやすく工夫された製品がある:小さくした錠剤、苦みを抑えたもの、ゼリー状や口の中で溶けるタイプなど、服用の負担を減らす改良が加えられている製品もあります。
  • 選択肢が増える:同じ有効成分でも複数の製品から選べるため、形状や飲み心地の合うものを薬剤師と相談しながら選びやすくなります。

ジェネリック医薬品の注意点と高齢者ケアでの意義

注意点と高齢者・介護現場での意義

切り替え時の注意点

ほとんどの薬でジェネリックへの切り替えは可能ですが、一部の薬では医師が医療上の必要性から先発品を選ぶことがあります。たとえば効果の差が問題になりやすい薬や、剤形(錠剤・カプセルなどの形)が合わないと飲みにくくなる場合などです。また、形や大きさ、味が変わることで「飲み心地が違う」と感じる人もいます。自己判断で中止せず、気になる点は医師や薬剤師に伝えることが大切です。

高齢者・介護での意義

高齢の方は複数の病気を抱え、たくさんの薬を同時に飲む多剤併用になりやすい傾向があります。薬の種類が多いほど薬代の負担も重くなるため、ジェネリックへの切り替えは経済的な負担をやわらげる有効な手段です。介護を担う家族にとっても、毎月の薬代が下がることは続けやすさにつながります。一方で、薬の形や色が変わると本人が混乱したり飲み間違えたりすることもあるため、切り替え後はしばらく服薬の様子を見守ると安心です。

切り替えの相談先

ジェネリックにできるかどうかは、医師や薬剤師に相談して決めます。処方箋を持って薬局で「ジェネリックにできますか」と尋ねれば、薬剤師が変更の可否を確認してくれます。お薬手帳を見せれば、ほかに飲んでいる薬との重複や飲み合わせも合わせて確認してもらえます。

2024年からの長期収載品の選定療養

2024年10月から、特許が切れて時間がたった先発品(長期収載品)を、医療上の必要がないのに患者の希望で選んだ場合、ジェネリックとの差額の一部を「選定療養」として追加で自己負担する仕組みが始まりました。医師が医療上必要と判断した場合や、ジェネリックの在庫がない場合などは対象外です。負担を抑えたい場合は、まずは医師・薬剤師に相談するとよいでしょう。

ジェネリック医薬品のよくある質問

よくある質問

ジェネリック医薬品は先発品より効き目が弱いのですか。

いいえ。有効成分とその量は先発品と同じで、効き目や安全性は国の試験で同等と確認されています。効き目が弱くなることを前提とした薬ではありません。

すべての薬をジェネリックに変えられますか。

多くは変更できますが、すべてではありません。医師が医療上の必要から先発品を選ぶ薬や、まだジェネリックが発売されていない薬もあります。薬剤師に確認してもらいましょう。

ジェネリックに変えたい時はどこに相談すればよいですか。

医師や薬剤師に相談します。薬局で処方箋を出すときに「ジェネリックにできますか」と伝えれば、薬剤師が変更の可否を確認します。お薬手帳を見せると飲み合わせの確認もスムーズです。

2024年から始まった選定療養とは何ですか。

特許切れから時間がたった先発品(長期収載品)を医療上の必要なく希望して選んだ場合に、差額の一部を追加で自己負担する仕組みです。負担を抑えたい場合はジェネリックへの切り替えを医師・薬剤師に相談しましょう。

薬の形や味が変わると不安です。

形や大きさ、味が変わることはありますが、有効成分は同じです。飲みにくさを感じたら別の製品に変えられる場合もあるので、我慢せず薬剤師に伝えてください。

ジェネリック医薬品の参考資料

ジェネリック医薬品のまとめ

まとめ

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発品と同じ有効成分で作られ、効き目や安全性は同等とされながら価格が安い薬です。自己負担の軽減と医療費の抑制につながり、多くの薬を飲む高齢の方や介護を支える家族にとって心強い選択肢になります。形や飲み心地の違い、切り替えできない薬、2024年からの選定療養といった注意点もあるため、変更を考えるときは医師・薬剤師に相談し、お薬手帳を活用して安全に切り替えましょう。

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執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

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