
介護福祉士が派遣で働く|時給プレミアム・直接雇用比較・主要派遣会社の選び方
介護福祉士の派遣時給は首都圏1,800〜2,200円、地方1,400〜1,700円が相場。フルタイム年収480万円超のシミュレーション、直接雇用との退職金・処遇改善加算比較、紹介予定派遣の流れ、主要5社の特徴を公的データと最新情報で整理します。
この記事のポイント
介護福祉士の派遣時給は首都圏で1,800〜2,200円、地方で1,400〜1,700円が相場で、無資格派遣より時給ベースで約300〜500円高い水準です。フルタイム週5勤務なら年収420〜480万円、夜勤を加えれば500万円超も射程に入ります。直接雇用と異なり退職金・賞与は基本ありませんが、処遇改善加算は派遣会社経由で時給に上乗せされる仕組みがあり、紹介予定派遣を使えば6ヶ月以内に正社員へ移行する道も開かれています。
目次
介護福祉士の資格を取った後、「派遣で働く方が稼げるのか、それとも正社員のままが得なのか」と迷う方は多いはずです。派遣は時給が高い反面、賞与や退職金がなく、長期的な収入では直接雇用に追い抜かれるという話も聞きます。
しかし、介護福祉士という国家資格を持っている派遣スタッフは、無資格派遣とは扱いが大きく異なります。資格手当の上乗せ、即戦力としての時給プレミアム、紹介予定派遣での好条件正社員登用など、有資格者だからこそ使える選択肢が存在します。
この記事では、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」「介護従事者処遇状況等調査」「労働者派遣事業報告書」の最新データをもとに、介護福祉士派遣の時給相場、年収シミュレーション、直接雇用との損得勘定、紹介予定派遣の使い方、主要派遣会社の特徴までを一気通貫で整理します。「派遣にしたら手取りはどう変わるのか」を数字で確かめてから判断したい方に向けた内容です。
介護福祉士派遣の時給相場|公的データで見る現在地
まずは公的データで、介護福祉士派遣の時給がどの位置にあるのかを確認します。厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」と「労働者派遣事業報告書」を組み合わせると、介護福祉士派遣の時給は介護職全体より約260円、無資格派遣より約280円高い水準であることが見えてきます。
資格別・雇用形態別の平均時給
| 属性 | 平均時給 | 備考 |
|---|---|---|
| 派遣労働者全体(全産業) | 約2,023円 | 令和5年度 派遣事業報告書 |
| 介護職派遣(資格不問) | 約1,355円 | 同上、介護サービス職 |
| 介護福祉士(時給制・非常勤) | 約1,612円 | 令和6年度処遇状況等調査 |
| 介護職員初任者研修修了 | 約1,400円 | 同上 |
| 無資格 | 約1,330円 | 同上 |
派遣事業報告書の派遣労働者「全体平均2,023円」と介護職派遣の「1,355円」の差は、エンジニアや事務など高単価職種が平均値を押し上げているためで、介護現場の実勢としては介護福祉士派遣で1,500〜1,800円帯が最頻値と捉えるのが妥当です。
主要エリア別の介護福祉士派遣時給
| エリア | 時給レンジ | 高時給帯(介護福祉士限定) |
|---|---|---|
| 東京23区 | 1,700〜2,000円 | 2,100〜2,200円(夜勤含む) |
| 神奈川(横浜・川崎) | 1,650〜1,950円 | 2,000〜2,100円 |
| 千葉・埼玉 | 1,500〜1,800円 | 1,850〜2,000円 |
| 大阪・京都・兵庫 | 1,500〜1,800円 | 1,900〜2,050円 |
| 名古屋・福岡 | 1,400〜1,650円 | 1,700〜1,850円 |
| 地方都市(札幌・仙台・広島) | 1,300〜1,500円 | 1,600〜1,750円 |
| 地方郊外 | 1,200〜1,400円 | 1,500〜1,650円 |
同じ介護福祉士でも、首都圏と地方郊外では時給で500円、年収換算で約100万円の地域差が生じます。地方在住者がリモートワークしづらい介護職においては、住んでいるエリアの相場を把握することが転職判断の出発点です。
無資格派遣との時給差を独自試算
厚労省データから、介護福祉士派遣(1,612円)と無資格派遣(1,330円)の時給差は282円。これをフルタイム勤務(週5×8時間×52週=2,080時間)で換算すると、年間で約58万6,000円の差になります。介護福祉士の資格取得に必要な実務者研修費用(10〜15万円)と国家試験対策(3〜5万円)の合計を1〜2年で回収できる水準です。
派遣で働く前提なら、介護福祉士の資格取得は「投資回収期間が1年強の自己投資」と言い換えても差し支えありません。
月収・年収シミュレーション|働き方別の手取りを試算
時給だけ見ても実態はつかめません。介護福祉士派遣で実際にいくら稼げるのか、首都圏の中央値となる時給1,800円・地方の中央値1,500円を基準に、働き方別の月収・年収を試算します。
パターン1:フルタイム週5(首都圏)
| 条件 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 時給 | 1,800円 | — |
| 月の労働時間 | 8時間×22日 | 176時間 |
| 月収(額面) | 1,800円×176時間 | 316,800円 |
| 年収(額面) | 月収×12ヶ月 | 3,801,600円 |
| 夜勤4回/月加算 | 1回6,000円×4回×12 | +288,000円 |
| 夜勤込み年収 | — | 4,089,600円 |
パターン2:フルタイム週5(地方)
| 条件 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 時給 | 1,500円 | — |
| 月収(額面) | 1,500円×176時間 | 264,000円 |
| 年収(額面) | — | 3,168,000円 |
| 夜勤4回/月加算 | 1回5,500円×4回×12 | +264,000円 |
| 夜勤込み年収 | — | 3,432,000円 |
パターン3:週3勤務(プライベート重視・首都圏)
| 条件 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 時給 | 1,800円 | — |
| 月の労働時間 | 8時間×13日 | 104時間 |
| 月収(額面) | 1,800円×104時間 | 187,200円 |
| 年収(額面) | — | 2,246,400円 |
子育て中や副業を持つ方が選びやすい働き方です。週3でも社会保険加入要件(週20時間以上)を満たすため、扶養を抜けて自分で社保に入るスタイルになります。
パターン4:夜勤専従派遣(介護福祉士・首都圏)
| 条件 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 1夜勤の時給×時間 | 1,900円×16時間 | 30,400円 |
| 夜勤手当(深夜割増込み) | — | 1夜勤32,000〜35,000円 |
| 月10回勤務 | 33,000円×10回 | 330,000円 |
| 年収 | — | 約3,960,000円 |
夜勤専従派遣は「月10回・実労働160時間程度で年収約400万円」と、効率の良い働き方です。日中の時間を確保しながら正社員相当の年収を狙えるため、Wワークや資格取得を目指す層に人気があります。
正社員介護福祉士の年収との比較
厚労省「令和5年賃金構造基本統計調査」によれば、介護福祉士の正社員平均年収は約371万円(月給25.5万円・賞与59万円)。一方、介護福祉士派遣のフルタイム首都圏モデルは賞与なしでも年収380万円、夜勤を入れれば410万円超で、首都圏では派遣の方が額面年収で正社員を上回るケースが現実的に存在します。
ただし、ここに退職金・住宅手当・健康診断補助・処遇改善加算の正社員上乗せなどを加味すると、生涯収入では直接雇用が逆転するケースも多いため、後述の比較セクションでさらに深掘りします。
直接雇用との比較|退職金・賞与・処遇改善加算の扱い
派遣を選ぶか直接雇用を選ぶかは、目先の月収だけでなく「年単位で受け取れる総額」で判断すべきです。介護福祉士の場合、退職金・賞与・処遇改善加算の3点で派遣と直接雇用は大きく異なります。
3つの収入要素の扱い
| 要素 | 派遣(一般派遣) | 紹介予定派遣 | 直接雇用(正社員) |
|---|---|---|---|
| 賞与 | 原則なし ※時給に内包 | 派遣中なし→正社員後あり | 年2回・計2〜4ヶ月分が標準 |
| 退職金 | 原則なし 一部派遣会社で前払い制度 | 正社員移行後から積立 | 勤続3年以上で対象(社会福祉法人など) |
| 処遇改善加算 | 派遣会社経由で時給に反映 ※実額は会社による | 派遣中は時給、正社員後は手当 | 毎月手当として直接支給 月1〜2万円が目安 |
| 住宅手当・家族手当 | なし | 派遣中なし | あり(事業所による) |
| 有給休暇 | 勤続6ヶ月で発生(派遣会社から) | 派遣会社→事業所に引継ぎ | 勤続6ヶ月で発生 |
| 社会保険 | 派遣会社の保険に加入 | 派遣会社→事業所 | 事業所の保険 |
処遇改善加算は派遣にも届くのか
処遇改善加算は「介護報酬の上乗せ」として事業所に支払われ、原則として直接介護に従事する職員に分配されるルールです。派遣職員も対象となり得ますが、配分するのは派遣先事業所ではなく派遣会社のため、派遣会社が時給や手当としてどれだけ反映してくれるかで実額が変わります。
2026年6月施行の介護報酬改定では処遇改善加算が拡充され、訪問介護で最大28.7%、施設サービスで17.6%まで加算率が引き上げられました。介護福祉士など経験者は月額1.9万円相当のベースアップが政策目標に掲げられており、派遣会社選びの際は「処遇改善加算分を時給にどう反映しているか」を必ず確認したいポイントです。
5年・10年スパンでの生涯収入差
首都圏の介護福祉士で、派遣(時給1,800円・夜勤4回)と正社員(年収400万円・賞与3ヶ月)を5年比較した独自試算です。
| 年数 | 派遣(夜勤込み) | 正社員(賞与込み) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1年 | 409万円 | 400万円 | +9万円(派遣優位) |
| 3年 | 1,227万円 | 1,236万円 ※昇給+退職金準備3万円含む | −9万円 |
| 5年 | 2,045万円 ※昇給ほぼなし | 2,090万円 ※昇給6千円×年 | −45万円 |
| 10年 | 4,090万円 | 4,250万円 ※退職金80万円含む | −160万円 |
派遣は1年目こそ年収優位ですが、3年目以降に昇給・退職金で正社員に逆転されます。短期で収入を最大化したい人、3〜5年以内に独立や別キャリアを考えている人には派遣、20代後半〜30代前半でずっと介護現場に居続けるつもりなら直接雇用が経済合理的です。
派遣が直接雇用に勝る非金銭的メリット
- 同一労働同一賃金(労働者派遣法第30条の3)により、派遣先正社員と同等の待遇が法的に保証されている
- 合わない職場・人間関係でも契約期間で離脱できる(最長3年ルール)
- 複数施設を経験することで、転職市場での評価が上がる
- 残業・委員会・行事の負担が原則なし(契約範囲外)
- 給与前払い・即日払い対応の派遣会社が多く、キャッシュフローが安定
紹介予定派遣の流れ|介護福祉士が有利に使う方法
紹介予定派遣は「最長6ヶ月の派遣期間を経て、双方合意のうえで直接雇用に切り替える」働き方です。介護福祉士のように国家資格を持つ即戦力人材は、紹介予定派遣の主要なターゲット層であり、派遣会社が好条件案件を優先的に紹介してくれる傾向があります。
紹介予定派遣の基本フロー
- 派遣会社に登録・面談:希望条件(エリア・施設タイプ・年収・夜勤可否)を伝える
- 求人紹介:派遣会社が紹介予定派遣求人を提示
- 事前面接(職場見学):通常の派遣と異なり、紹介予定派遣は事業所側の事前面接が法的に認められている
- 派遣期間スタート(最長6ヶ月):派遣スタッフとして実際に勤務
- 双方合意の判断:派遣期間中に「この職場で正社員になりたいか」「事業所側もこの人を雇いたいか」を相互判断
- 直接雇用への切替:合意できれば正社員(または契約社員)として入職、合意できなければ派遣終了
介護福祉士が紹介予定派遣で有利になる理由
| 有利ポイント | 具体的な内容 |
|---|---|
| 事業所側が「直接雇用前提で資格者を欲しい」 | 介護報酬の人員配置基準で介護福祉士比率が評価される(特定処遇改善加算の算定要件)。事業所は資格者を直接雇用したい強いインセンティブを持つ |
| 採用側のリスクが低い | 派遣期間で実務能力を確認できるため、資格者なら採用ハードルが下がる |
| 条件交渉の材料が多い | 派遣中の働きぶりを見せることで、入職時の役職(リーダー候補など)や年収を交渉しやすい |
| 未経験施設タイプにも挑戦可 | 特養経験者が老健・グループホームへ移る等、施設タイプを変える転職時のリスクを低減できる |
紹介予定派遣で確認すべきチェックリスト
- 派遣期間中の時給と、正社員移行後の想定年収を必ず両方確認する
- 正社員移行後の役職・職能等級・夜勤回数の上限を文書で確認
- 事業所が直近3年間で紹介予定派遣スタッフを実際に直接雇用した実績数
- 退職金制度の有無、勤続年数加算開始のタイミング(派遣期間が通算されるか)
- 処遇改善加算の手当としての支給ルール
紹介予定派遣を「利用しない方が良い」ケース
紹介予定派遣は万能ではありません。次のような場合は通常の派遣か直接応募の方が向いています。
- すでに直接雇用の好条件オファーが手元にある(紹介予定派遣は派遣中の年収が落ちる)
- 職場が決まっておらず、複数施設を比較したい(紹介予定派遣は1社専属)
- 明確な年収アップ目的で、派遣のままで稼ぎたい(紹介予定は派遣中時給が通常派遣より低めに設定されることも)
法令ポイント|派遣で介護福祉士が知っておくべき4つのルール
介護福祉士として派遣で働く際、知らずに不利益を被らないよう押さえておくべき法律上のポイントが4つあります。いずれも厚生労働省の所管法令で、派遣会社の説明と異なる扱いを受けたら相談先を確保できる重要事項です。
1. 労働者派遣法における雇用関係
派遣スタッフの雇用主は派遣会社です。派遣先の介護施設は「指揮命令」をするだけで、給与の支払い・社会保険・有給付与・解雇権はすべて派遣会社にあります。介護福祉士であっても法律上の立ち位置はこの構造で、現場の管理者から「うちの正社員と同じだから委員会も出てね」と言われた場合、契約範囲外であれば断る根拠になります。
2. 3年ルール(派遣期間制限)
労働者派遣法第40条の2により、同じ派遣先の同一の組織単位(課やフロア)で働けるのは原則3年が上限です。3年経過時点での選択肢は次のいずれかになります。
- 派遣会社が派遣先に直接雇用を依頼(受け入れられれば紹介予定派遣に近い形で正社員化)
- 同じ派遣先の別組織単位(別フロア・別施設)に異動
- 派遣会社で無期雇用契約に切り替え(無期雇用派遣)
- 別の派遣先に異動
介護施設では「3年ルールが見える化された時点で正社員打診される」ケースも多く、長期で同じ職場に居たい人は3年到達タイミングで方針を整理する必要があります。
3. 同一労働同一賃金(パート有期法・派遣法改正2020年4月)
派遣先の正社員と職務内容・責任が同一であれば、基本給・賞与・諸手当・福利厚生で不合理な差をつけてはならないとされています。これにより、介護福祉士派遣の時給に正社員の賞与・手当相当分が織り込まれる「派遣先均等・均衡方式」、または労使協定方式(業界平均値ベースの賃金保障)のいずれかが適用されます。
労使協定方式では、厚労省が公表する「職業安定業務統計の職種別賃金」が基準値となり、介護福祉士の場合は年齢・経験別に最低限の時給が定められています。派遣会社が労使協定方式を採用しているかは、登録時に必ず確認しておきましょう。
4. 直接雇用の申込みみなし制度
派遣先が違法派遣(無許可業者の利用、3年ルール超過、偽装請負など)に当たると判明した場合、派遣スタッフに対して直接雇用を申し込んだものとみなす制度(労働者派遣法第40条の6)があります。介護福祉士のように資格者として責任あるポジションに置かれる派遣の場合、契約外業務をさせられて偽装請負状態になるリスクもゼロではないため、契約書の業務範囲を必ず確認してください。
困ったときの相談先
| 相談内容 | 相談先 |
|---|---|
| 派遣会社とのトラブル | 都道府県労働局 需給調整事業課 |
| 賃金未払い・残業代 | 労働基準監督署 |
| 同一労働同一賃金違反 | 都道府県労働局 雇用環境・均等部 |
| ハラスメント | 派遣会社のコンプラ窓口+労働局 |
主要派遣会社5社の特徴比較|介護福祉士向け案件の動向
介護福祉士向け派遣案件を扱う主要5社を、求人数・時給帯・紹介予定派遣の取り扱い・特徴で比較します。情報は各社公式サイトおよび厚労省「労働者派遣事業者リスト」(2026年版)の確認時点のものです。複数登録(2〜3社)で非公開求人を比較するのが定石です。
大手派遣会社の比較表
| サービス名 | 運営会社 | 介護福祉士の 時給帯(首都圏) | 紹介予定派遣 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| レバウェル介護派遣 (旧きらケア派遣) | レバレジーズメディカルケア株式会社 | 1,600〜2,100円 | 取扱多数 専用検索条件あり | 求人数業界最大級。給与前払い、研修費0円、LINEサポート対応 |
| かいご畑 | 株式会社ニッソーネット | 1,400〜1,800円 | あり | 「キャリアアップ応援制度」で実務者研修・ケアマネ受験対策が無料。資格取得に積極的な層に強い |
| ベネッセ介護士お仕事サポート (旧MCM) | 株式会社ベネッセMCM | 1,500〜1,900円 | あり | ベネッセ系列の有料老人ホーム求人が豊富。教育研修体制が充実 |
| スタッフサービス・メディカル | 株式会社スタッフサービス・ホールディングス | 1,500〜1,950円 | あり | リクルートグループ。求人数・エリアカバー力が強み。福利厚生(提携施設割引)が手厚い |
| ツクイスタッフ | 株式会社ツクイスタッフ | 1,450〜1,850円 | あり | ツクイグループの介護事業所と直接ネットワーク。デイサービス案件が多い |
派遣会社選びの判断軸
軸1:時給を最大化したいなら
レバウェル介護派遣・スタッフサービス・メディカル・ベネッセMCMが首都圏で時給2,000円超の案件を持っている可能性が高いです。夜勤・有資格者・日勤専従の高単価求人を扱う傾向があります。
軸2:紹介予定派遣で正社員を狙うなら
レバウェル介護派遣・ベネッセMCMが紹介予定派遣案件を多く持ち、特にベネッセは系列ホームへの直接登用ルートが整理されています。系列法人の正社員になりたい場合は、その系列が運営する派遣サービスに登録するのが近道です。
軸3:資格取得を並行したいなら
かいご畑の「キャリアアップ応援制度」は、実務者研修・ケアマネ・喀痰吸引等研修などの受講料を派遣会社が負担する仕組みで、働きながら上位資格を狙う層には金銭的メリットが大きい選択肢です。
軸4:地方在住なら
ツクイスタッフはツクイグループの全国ネットワーク(300事業所超)を活用でき、地方都市・郊外の求人に強みがあります。スタッフサービス・メディカルもエリアカバー力で評価されます。
派遣会社登録時に確認すべきチェックリスト
- 許可番号:労働者派遣事業の許可(厚労大臣許可)の有無。「派13-XXXXXX」等の番号が公式サイトに記載されているかを確認
- 賃金決定方式:派遣先均等・均衡方式か労使協定方式か
- 処遇改善加算の反映ルール:時給組込みか別途手当か
- 有給休暇の付与ルール:勤続6ヶ月時点の付与日数
- 社会保険加入条件:週20時間以上で即日加入できるか
- 給与前払い・週払い対応:キャッシュフロー安定の手段
- 担当者の介護業界経験:介護福祉士・初任者研修保有者がアドバイザーにいるか
介護福祉士が派遣を選ぶメリット・デメリット
介護福祉士という資格を持つからこそ享受できるメリットと、注意すべきデメリットを整理します。一般論の派遣メリット・デメリットではなく、有資格者特有の論点に絞って解説します。
介護福祉士派遣の5つのメリット
1. 資格手当・経験プレミアムが時給に乗る
無資格派遣との時給差は前述の通り平均282円、首都圏の好条件案件では400〜500円差も珍しくありません。介護福祉士であることが時給の即金的価値として可視化されるのは、月給制で資格手当8,000〜15,000円に埋もれる正社員にはない強みです。
2. 残業・委員会・行事の負担なし
派遣契約に「業務範囲」が明記されるため、レクリエーション準備、感染症委員会、家族会、行事の出し物練習などの正社員に集中する周辺業務から解放されます。介護福祉士として現場の介護実務に集中したい人には大きな利点です。
3. 複数施設の経験を短期間で積める
特養→老健→グループホーム→デイサービスと施設タイプを変えながら短期で経験を積めば、介護福祉士としての市場価値は飛躍的に上がります。3〜5年で4〜5施設経験すると、その後の正社員転職時に「ジェネラリスト介護福祉士」として強いポジションが取れます。
4. 紹介予定派遣で「お試し転職」ができる
気になる施設に「いきなり正社員」ではなく、まず派遣として6ヶ月入って職場の実情を確認できます。人間関係・夜勤回数・残業実態・利用者層などは入職前に見えにくい要素ですが、紹介予定派遣ならミスマッチを未然に防げます。
5. 介護報酬改定の影響を受けにくい
正社員は介護報酬が下がると賞与・処遇改善手当が直接削られますが、派遣は時給契約のため報酬改定の影響が緩やかです。2027年以降に予定される財政制約下の改定でも、契約期間中の時給は守られます。
介護福祉士派遣の5つのデメリット
1. 退職金がない
20代後半〜30代の介護福祉士が10年同じ事業所に勤めれば、社会福祉法人系では退職金80〜150万円が見込めます。派遣にはこの制度が原則ありません。一部派遣会社で「退職金前払い制度」がありますが、時給に薄く乗せられるだけで実額は少額です。
2. 賞与(ボーナス)がない
正社員介護福祉士の賞与は年間50〜80万円が相場。派遣は時給に内包される建前ですが、夏冬のまとまった支給がないため、大きな買い物・住宅ローン・教育費のキャッシュフローが組みにくくなります。
3. キャリアパス(管理職・主任)に乗りにくい
派遣は人員補充ポジションのため、ユニットリーダー・フロアリーダーなどの役職に就きにくいのが現実です。介護福祉士としてマネジメントを経験したい場合、5年以内に直接雇用に切り替えるキャリア設計が必要です。
4. 同じ職場で3年超は働けない
3年ルールにより、同一組織単位での就業は3年が上限。利用者・職員と築いた関係性を継続できないストレスは、人と長期に向き合う介護職の価値観と相性が悪い場合があります。
5. 処遇改善加算の実額が読みにくい
正社員なら月1〜2万円が手当として明確に支給されますが、派遣は派遣会社経由のため「いくら反映されているか」が不透明な場合があります。登録前に「介護福祉士の場合、処遇改善加算分は時給に何円乗せていますか」と必ず質問してください。
派遣が向いている人・向いていない人
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 子育て・介護・副業など、時間の自由度を優先したい人 | 退職金・賞与込みで生涯収入を最大化したい人 |
| 3〜5年以内に独立・別キャリアを考えている人 | 20代〜30代で同じ法人で長期キャリアを築きたい人 |
| 複数施設の経験を積みたい人 | マネジメント職を目指す人 |
| 合わない職場でリスクなく離脱したい人 | 利用者と長期に関わり続けたい人 |
| ブランク復帰でいきなり正社員に不安がある人 | 住宅ローン・教育ローンなど安定収入が必要な人 |
時給を最大化する5つの実践テクニック
同じ介護福祉士でも、時給1,500円で働く人と2,200円で働く人がいます。差を生むのはエリアや時期だけでなく、派遣会社との交渉・案件選びの工夫です。介護福祉士派遣で時給を最大化するための5つの実践テクニックを紹介します。
1. 派遣会社を2〜3社並行登録する
介護専門の派遣会社は各社で抱えている事業所が異なります。同じ施設タイプ・同じエリアでも、A社では時給1,700円、B社では1,900円という200円差が生じるのは珍しくありません。複数登録した上で、最も条件の良い案件を提示してきた会社をメインに据えるのが効率的です。
2. 夜勤・早番・遅番のシフト加算を狙う
労働基準法第37条で、午後10時〜午前5時の深夜帯は通常時給の25%以上の割増が必須。介護福祉士派遣で時給1,800円なら、夜勤帯は時給2,250円相当になります。早番(朝7時前開始)・遅番(夜10時以降)にも独自手当を付ける派遣会社があるため、シフト加算の有無を必ず確認しましょう。
3. 「介護福祉士限定求人」を選ぶ
派遣求人には「無資格・初任者研修OK」と「介護福祉士限定」の2タイプがあります。前者は時給1,400〜1,600円帯が中心ですが、後者は時給1,800円以上の高単価帯です。応募時に「介護福祉士限定の案件のみで提案してください」と派遣会社に明示すると、無資格でも応募可能な低単価案件が混在することを防げます。
4. 「即戦力業務」「専門業務」の案件を選ぶ
痰吸引・経管栄養などの医療的ケア対応可能な介護福祉士は時給+100〜200円のプレミアム案件があります。喀痰吸引等研修(特定の者・不特定の者)を修了している場合は、登録時に必ず派遣会社へ申告してください。認知症ケア専門士、介護福祉士基礎研修などの上乗せ資格も同様に時給交渉の材料になります。
5. 契約更新時に時給交渉する
派遣の時給は契約更新(3ヶ月ごとが多い)のタイミングで交渉できます。勤怠が安定している、契約範囲外の業務をカバーしている、派遣先からの評価が高いといった事実があれば、時給50〜100円アップの交渉余地は十分にあります。交渉相手は派遣先ではなく雇用主である派遣会社です。
地域別の高時給狙い目案件
| エリア | 狙い目案件タイプ | 時給目安 |
|---|---|---|
| 東京23区中心部 | 有料老人ホーム(高級系)夜勤専従 | 2,000〜2,300円 |
| 東京・神奈川 | サービス付き高齢者向け住宅 日勤専従 | 1,800〜2,000円 |
| 都市部全般 | 訪問介護(有資格者限定) | 1,800〜2,200円 |
| 地方都市 | 特養 夜勤専従 | 1,600〜1,800円 |
| 地方郊外 | グループホーム 早朝出勤可能枠 | 1,450〜1,650円 |
都市部では「介護福祉士+夜勤+有料老人ホーム」、地方では「介護福祉士+夜勤専従+特養」が高時給帯のスイートスポットです。
よくある質問(FAQ)
Q. 介護福祉士の派遣は本当に時給2,000円以上で働けますか?
A. 首都圏の有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・訪問介護では、介護福祉士限定で時給2,000円以上の案件が複数あります。地方では時給1,800円超が高時給帯の上限となるケースが多く、エリア依存性が高いことを認識してください。レバウェル介護派遣・スタッフサービス・メディカル・ベネッセMCMが時給2,000円超の案件を扱う傾向があります。
Q. 派遣会社のボーナスはありますか?
A. 派遣スタッフへの賞与は原則ありません。ただし、同一労働同一賃金(労使協定方式)が適用される派遣会社では、賞与相当額が時給に内包されています。派遣会社ごとに「派遣会社主催の社員表彰金」や「年末感謝金」のような形で数千円〜数万円が支給されるケースはあります。
Q. 派遣中に妊娠した場合、産休・育休は取れますか?
A. 取れます。育児・介護休業法は派遣スタッフにも適用され、雇用主である派遣会社が産休・育休の手続き・給付金(出産手当金・育児休業給付金)の窓口になります。派遣会社で1年以上継続して雇用されていることが育休取得の主要要件です。
Q. 派遣の3年ルールに引っかかった後はどうなりますか?
A. 3年到達の前後で、派遣会社が派遣先に直接雇用を依頼する流れが標準的です。派遣先が直接雇用を希望すれば正社員・契約社員に切り替わり、希望しなければ別の派遣先に異動します。介護福祉士の場合、人手不足の現場ほど直接雇用への切り替えが提案されやすい傾向があります。
Q. 紹介予定派遣で正社員になれなかった場合、派遣会社との関係は続きますか?
A. 続きます。紹介予定派遣はあくまで「双方合意」の制度で、合意できなくても派遣会社との雇用関係は維持され、別の派遣先を紹介してもらえます。「正社員になれなかった」ことが派遣会社内で不利な評価になるわけではないので、合わなければ次の案件に切り替える判断で問題ありません。
Q. 派遣で働きながらケアマネジャー試験の受験資格は得られますか?
A. 得られます。ケアマネ受験には「介護福祉士として5年以上かつ900日以上の実務経験」が必要ですが、派遣スタッフとしての実務経験も対象です。派遣会社が発行する就業証明書(実務経験証明書)が必要になるため、派遣先や派遣会社が変わっても証明書を取得できる体制を維持してください。
Q. 派遣の社会保険は加入できますか?
A. 加入できます。週20時間以上・月収88,000円以上・2ヶ月超の見込み雇用などの要件を満たせば、派遣会社の健康保険・厚生年金に加入します。多くの介護派遣はフルタイム・週3勤務でもこの要件を満たすため、社会保険加入が一般的です。登録初日からの社会保険加入に対応する派遣会社もあります。
Q. 派遣で働く場合、確定申告は必要ですか?
A. 1社のみで派遣として勤務している場合は、派遣会社が年末調整を実施するため確定申告は不要です。2社以上の派遣会社で働いている場合・年間20万円超の副業収入がある場合・医療費控除や住宅ローン控除を受ける場合は確定申告が必要になります。
Q. 派遣を辞めて正社員に戻るとき、ブランクと見なされますか?
A. 派遣期間は介護現場での実務経験として正社員転職時に評価されます。むしろ「複数施設を経験している」「即戦力としてすぐ動ける」とプラス評価される面もあります。離職票や就業証明書を派遣会社から発行してもらい、転職時の職務経歴書で派遣期間中の勤務内容を具体的に記載すれば、ブランクではなく経験として整理できます。
まとめ|介護福祉士派遣を判断軸で整理する
介護福祉士の派遣は、首都圏で時給1,800〜2,200円・年収400万円超を実現できる「短期高単価」の働き方です。一方で退職金・賞与がないため、5〜10年スパンでは直接雇用に総額で逆転される構造もあります。
判断のチェックポイント
- 1〜3年で稼ぎたい人:派遣がそのまま最適解。首都圏なら時給2,000円超を狙う
- 正社員転職に不安がある人:紹介予定派遣で「6ヶ月お試し」してから判断
- 子育て・介護・副業と両立したい人:週3〜4の派遣で年収220〜280万円を確保
- 長期キャリア志向の人:3年以内に直接雇用へ切り替える前提で派遣を経験値積み期間と位置付ける
- 地方在住の人:時給だけで判断せず、退職金・処遇改善加算を含めた総額で比較
次の一歩
派遣を選ぶなら、レバウェル介護派遣・スタッフサービス・メディカル・ベネッセMCMなどの大手派遣会社2〜3社に並行登録し、案件・時給・処遇改善加算の反映ルールを比較するのが定石です。資格取得を並行したいならかいご畑、地方求人ならツクイスタッフが選択肢に入ります。
「派遣か直接雇用か」を時給だけで決めず、3年・5年・10年スパンの総収入で計算し、自分のライフプランに沿う方を選んでください。介護福祉士という国家資格を持つあなたには、選択肢の幅が確実に広がっています。
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