
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の費用:家賃・共益費・介護サービス費の三層構造
サ高住の月額費用は家賃・共益費・基本サービス費の三層に加えて介護サービス費が別建てで発生します。国交省データに基づく相場、一般型と介護型の費用差、入居一時金の返還ルール、地域差、補助金まで体系的に解説します。
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サ高住の費用は三層構造で全国平均約11万円
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の月額費用は、「家賃」「共益費」「基本サービス費(安否確認・生活相談)」の三層に加えて、介護が必要になった場合は別途「介護サービス費」が発生する構造です。国土交通省の登録情報をもとにした平均月額は約11万円(家賃+共益費+基本サービス費)で、大都市圏は約12.7万円、地方圏は約9.2万円とおおむね3万円前後の地域差があります。これに食費や生活費、介護保険1割〜3割負担分が上乗せされるため、実際に必要な総支出は月15万〜25万円程度を見込んでおくのが現実的です。一般型サ高住は外部の介護サービスを必要量だけ使う「外付け」、介護型(特定施設入居者生活介護の指定を受けたサ高住)は介護費が定額の「包括型」という違いも費用に直結します。
目次
サ高住の費用は一般賃貸と老人ホームの中間にある
親や自分自身がそろそろサ高住を検討したいとき、最初につまずくのが「結局いくらかかるのか」という問いです。サ高住は有料老人ホームのような利用権契約ではなく、原則として賃貸借契約で部屋を借りる住まいのため、費用の見え方も一般のアパート・マンションに近い構造を持ちます。一方で、安否確認や生活相談といったサ高住固有の基本サービスが付くため、純粋な賃貸物件より家賃帯が一段上に乗ります。さらに介護が必要になれば、介護保険の在宅サービスや特定施設サービスを通じて別途介護費が発生します。
この記事では、国土交通省「サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム」や厚生労働省の社会保障審議会資料、各種登録情報を起点に、家賃・共益費・基本サービス費の三層構造を分解し、一般型と介護型の費用差、入居一時金(敷金)の返還ルール、首都圏と地方の月額差、外付け介護サービス費の上限リスク、補助金制度、退居時の費用負担までを順に整理します。読み終わったときに、自分や家族が見るべき重要事項説明書のどこをどう確認すべきかが明確になっているはずです。
サ高住の費用の全体像:三層構造(家賃・共益費・介護サービス費)
サ高住の月額費用は、ひとくちに「家賃」と呼ばれることが多いものの、契約書や重要事項説明書のうえでは必ず複数の費目に分解されています。実態に近いのは「住まいに関する費用」「サ高住として提供する必須サービスの費用」「介護や食事といったオプションの費用」という三層モデルです。
第一層:家賃(建物賃貸借契約に基づく賃料)
サ高住は高齢者住まい法に基づく登録住宅で、契約形態は普通建物賃貸借契約または終身建物賃貸借契約が原則です。つまり、第一層の家賃は通常のマンション・アパートと同じく「居室を借りるための賃料」であり、入居者本人に居住権が帰属します。国土交通省の登録要件では居室面積は原則25㎡以上(共用部に十分な機能がある場合は18㎡以上)と定められており、ワンルームに近いつくりが標準です。家賃水準は立地と居室面積でほぼ決まり、後述するように首都圏では月7〜9万円、地方では月4〜6万円が中心レンジになります。
第二層:共益費(建物・共用部の維持管理費)
共益費は、エントランス、廊下、共用浴室、エレベーター、共用ラウンジ、給湯設備などの維持にあてる管理費です。一般の賃貸マンションにおける「管理費」と同じ性格の費目で、月額1〜2万円程度が一般的なレンジです。設備のグレード(大浴場・全居室個別エアコン・スプリンクラー等)や住戸数が増えると共益費も上がりやすく、地域差より建物個別の差のほうが大きく出る傾向があります。
第三層:基本サービス費(状況把握・生活相談)
サ高住として登録するために必須なのが、「状況把握(安否確認)」と「生活相談」の2つのサービスです。スタッフが少なくとも日中常駐し、定時の見守りや異常時の対応、生活上の困りごとへの相談対応を行います。これらにかかる基本サービス費は月額2万〜5万円程度で、24時間スタッフ常駐や夜間も人員配置が手厚い住宅ほど高くなります。
三層の上に乗る:介護サービス費・食費・生活費
三層の上に、必要に応じて介護サービス費(介護保険1〜3割負担+上乗せ料金)、食事サービス費(朝昼夕の提供を受ける場合は月4〜6万円程度)、水道光熱費、医療費などが乗ります。介護サービス費は一般型と介護型で扱いが大きく異なるため、次のセクションで詳しく分解します。三層モデルを意識すると、見積書の数字が「住まいに紐づく固定費」「サ高住として必須のサービス費」「自分の選択で増減するオプション費」のどこに属するかを切り分けて読めるようになります。
一般型サ高住と介護型サ高住(特定施設入居者生活介護)の費用差
サ高住は同じ「サ高住」という名前でも、運営の仕方によって「一般型」と「介護型」に大きく分かれ、月額費用の構造そのものが変わります。検討段階で最も誤解されやすいのがこの部分です。
一般型サ高住:介護費は「外付け」で必要量だけ支払う
一般型サ高住は、状況把握・生活相談という基本サービスだけを建物側が提供する形態です。介護が必要になった場合は、入居者が自分の意思で外部の訪問介護や通所介護といった在宅介護サービスを契約し、介護保険を使って利用します。要介護度が軽い人にとっては「使った分だけ介護費が発生する」ためコスト効率が良く、自立〜要支援・要介護1〜2の方に向きます。一方で、要介護度が重くなるにつれて訪問介護を頻回に入れる必要が出てくるため、結果的に介護費が膨らみ、後述する区分支給限度基準額を意識する局面に入ります。
介護型サ高住(特定施設):介護費が「定額(包括)」になる
介護型サ高住は、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けたサ高住です。介護報酬上は介護付き有料老人ホームと同じ枠組みになり、施設内のスタッフが直接介護サービスを提供します。介護サービス費は要介護度別の定額(月額固定)となり、たとえば要介護3で1日あたり706単位(自己負担1割で約2.1万円/月)が目安です。要介護4・5になっても定額のままなので、重度化しても介護費が予測しやすいのが最大の利点です。
月額相場の比較
市場価格としては、一般型サ高住が月額10万〜25万円程度、介護型サ高住が月額15万〜40万円程度というレンジが目安です。一般型は本人の介護度によって介護費が大きく動くため幅が広く、介護型は介護費が定額のぶん、家賃と食費の水準で総額が決まります。要介護2あたりが分岐点で、それを超えて訪問介護を毎日入れるようなケースでは、介護型のほうが結果的に総額で安くなる場面も珍しくありません。
選び方の基本軸
選択の基本軸は、(1)現在および予測される要介護度、(2)本人が望むケアの形態(外部事業者との関係を保ちたいか/一体型で完結したいか)、(3)看取り対応の有無の3つです。一般型は「住まいの自由度」、介護型は「介護の継続性と予測可能性」を取りに行く選択肢、と整理すると判断しやすくなります。
入居一時金(敷金)の相場と返還ルール
サ高住の初期費用は、有料老人ホームのような数百万〜数千万円規模の「入居一時金」をとらないのが原則です。普通建物賃貸借契約に基づくため、初期費用は一般のマンション・アパートと同じく敷金が中心になります。ただし、契約形態や前払家賃の有無で変わってくるため、ここを正確に理解しておくとトラブルを避けられます。
敷金は家賃の2〜3か月分が中心
サ高住の敷金は、月額家賃の2〜3か月分が一般的なレンジです。家賃7万円のサ高住なら敷金14万〜21万円というイメージで、初期費用は20〜60万円程度に収まるケースが多くを占めます。介護型でサービスが手厚い住宅では、敷金を「家賃の数か月分+追加保証金」として設定する例もあり、初期費用が100万円を超えることもあります。
前払家賃方式:保全措置が法律で義務化
家賃の一部を前払いで受け取る「前払家賃方式」を採る住宅もあります。高齢者住まい法では、前払金を受領する事業者に対し、保全措置(銀行保証など)と返還ルールの明示を義務付けています。具体的には、(1)前払金の算定基礎、(2)想定居住期間(償却期間)、(3)返還債務の算定方法を、契約書および重要事項説明書に明示しなければなりません。万一事業者が倒産しても、保全措置によって前払金の残額が入居者へ返ってくる仕組みです。
90日ルール:短期解約特例
サ高住を含む高齢者向け住まいでは、契約から3か月(90日)以内に解約した場合、前払金が原則として全額返還される「短期解約特例」が高齢者住まい法および老人福祉法で定められています。「思っていた住宅と違った」「介護体制が合わなかった」と感じた場合の保険になるルールなので、入居前に必ず90日ルールが適用される契約形態か確認しておくのが安全です。
退居時の返還トラブルを避ける確認ポイント
返還トラブルを防ぐためには、契約前に次の3点を重要事項説明書で確認することが重要です。(1)原状回復費用の負担範囲(経年劣化分は貸主負担というガイドラインに沿っているか)、(2)償却期間とその根拠(短すぎる償却は不利)、(3)看取りや死亡退居時の精算手順。書面で曖昧な点があれば、入居前に追加文書で確認しておくと家族間の負担も軽くなります。
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月額費用の地域差:首都圏・地方
サ高住の月額費用は、立地によって明確な差が出ます。国土交通省のサービス付き高齢者向け住宅情報提供システムの登録情報からみると、家賃+共益費+基本サービス費の合計平均は全国で約11万円、大都市圏で約12.7万円、地方圏で約9.2万円という相場感です。
首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)
首都圏のサ高住は、家賃そのものが立地に強く連動します。東京23区内では家賃8万〜12万円、共益費1.5万〜3万円、基本サービス費3万〜5万円となり、家賃+共益費+基本サービス費だけで月15万円前後に達することも珍しくありません。都心部に立地し、医療機関と隣接しているような物件はさらに高くなる傾向があります。神奈川・千葉・埼玉でも、駅近の物件は東京23区とほぼ同水準、郊外であれば1〜2万円下がるイメージです。
関西圏・中京圏
大阪・京都・兵庫の関西圏と、愛知を中心とする中京圏は、首都圏より一段下がるレンジが標準です。家賃6万〜9万円、共益費1万〜2万円、基本サービス費2万〜4万円で、合計月額10万〜13万円あたりが中心です。都心部と郊外の格差は首都圏ほど大きくありません。
地方圏(東北・四国・中国・九州など)
地方圏では家賃4万〜6万円、共益費0.8万〜1.5万円、基本サービス費2万〜3万円となり、合計月額7万〜10万円に収まる住宅が多数派です。地方圏は土地代が安いぶん、25㎡超の広い居室や夫婦入居可の住戸が比較的見つけやすく、家賃あたりの居住面積で見ると首都圏より有利です。
地域差を「総支出」で見る重要性
地域差を比較する際に重要なのは、家賃だけでなく食費・水道光熱費・介護サービス費まで合算した総支出で考えることです。首都圏は家賃が高い一方、訪問介護や訪問看護のサービス事業者数が多く、選択肢の自由度は高くなります。地方圏は家賃が安い反面、サービス事業者が限られ、特定の住宅が近隣の介護事業者を「ほぼ占有」しているケースもあるため、契約前に外部事業者の選択自由度を確認しておくことが大切です。
外付け介護サービス費の上限と上乗せリスク
一般型サ高住で見落とされがちなのが、「外付け」になる介護サービス費が知らないうちに上限を超え、家計を圧迫するパターンです。介護型のように定額ではないぶん、要介護度が進むほどコスト管理が難しくなります。
区分支給限度基準額が「保険給付の天井」になる
介護保険の在宅サービスには、要介護度ごとに1か月で使える単位数の上限(区分支給限度基準額)が設けられています。要介護1で約16,765単位(約16.8万円分)、要介護3で約27,048単位(約27万円分)、要介護5で約36,217単位(約36万円分)です。一般型サ高住で訪問介護を毎日複数回入れたり、デイサービスを週5日入れたりすると、要介護4・5では限度額を簡単に超えてしまいます。
限度額超過分は全額自己負担
区分支給限度基準額を超えて使ったサービスは、保険給付の対象外となり、全額自己負担になります。訪問介護を月の途中から「保険外」で使うことになると、それまで1割負担だったサービスが10倍の費用に跳ね上がるイメージです。要介護5の入居者が限度額を月5万単位超過すると、保険外の自己負担だけで月5万円増えるという計算になります。
「上乗せサービス」「横出しサービス」の整理
サ高住によっては、安否確認以外の付加サービスとして「24時間見守りオプション」「ナースコール対応」「服薬管理」「夜間緊急対応」を別料金で提供しています。月数千円〜数万円のものが多く、複数組み合わせると基本サービス費とほぼ同額の負担に膨らむことも珍しくありません。重要事項説明書の「介護保険外サービス一覧」を必ず確認し、本人にとって本当に必要か、ケアマネジャーを交えて精査することが大切です。
外部事業者の囲い込みリスク
もう一つ注意したいのが、サ高住併設の訪問介護事業者を実質的に強制される「囲い込み」です。国土交通省が示す令和6年度補助要件にも「入居者は任意の事業者による介護サービスを利用できること」と明記されていますが、実態として「ここ以外の事業者は使いにくい運用」になっている住宅もあります。ケアプランの選択肢が事実上限定されると、サービス内容の不満が出ても切り替えが難しくなるため、契約前に「外部の訪問介護や訪問看護も自由に選べるか」を口頭でなく書面で確認しておくと安心です。
サ高住補助金(高齢者住まい法)と入居者負担
サ高住は「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」として、国土交通省の補助金が事業者に交付される制度の枠組みで運営されています。事業者に対する補助の話と思われがちですが、補助を受けたサ高住には入居者負担に直結するルールが課されているため、入居検討者が制度を理解しておくと物件選びの軸がはっきりします。
事業者向け補助の内容
令和6年度サービス付き高齢者向け住宅整備事業では、サ高住の新築は建設費の10分の1(上限70・120・135万円/戸)、改修は3分の1(上限195万円/戸)が補助されます。高齢者生活支援施設(地域交流施設など)も新築10分の1、改修3分の1で1施設あたり上限1,000万円。これにより、補助を受けた住宅は建設費の一部を公費で賄っており、運営面でも所定の要件を守ることが求められます。
家賃の限度額が市区町村ごとに設定される
補助対象となるサ高住には、「家賃の限度額を所在市区町村に応じて設定する」という要件が課されます。立地ごとの周辺賃料に照らして妥当な水準に家賃を抑える仕組みで、入居者からみれば「相場とかけ離れた高家賃を取られにくい」というメリットがあります。
10年以上の登録継続義務
補助金交付の条件として、サ高住として10年以上登録を継続することが定められています。事業者の都合で短期間に閉鎖されにくい仕組みなので、入居者の居住安定性が高まります。物件を比較する際、補助金を受けた住宅か否かを確認すると、長期入居の安心感に違いが出ます。
入居者が利用できる外部の支援制度
入居者本人が直接申請できる補助制度としては、(1)家賃債務保証制度(高齢者住宅財団による保証)、(2)住宅セーフティネット制度に基づく家賃・家賃債務保証料の低廉化補助、(3)所得に応じた市町村独自の家賃助成などがあります。低所得世帯の場合、これらを組み合わせると月数千〜数万円の負担軽減が可能なことがあるため、入居前に市区町村の高齢者福祉担当窓口で確認するとよいでしょう。
省エネ基準への適合
令和7年度以降の補助対象住宅では、原則として省エネ基準への適合が条件です。省エネ基準を満たした住宅は冷暖房光熱費が抑えられるため、月々の水道光熱費(一般的に1.5〜2.5万円程度)を低く保ちやすく、入居者の実質的な生活費にプラスに働きます。
退居・住み替え時の費用負担
サ高住の費用は入居時と月額だけでなく、退居・住み替え時にも一定の負担が発生します。とくに重度化や看取りで住み替えが必要になった場合、想定外の出費が家族に重くのしかかるケースがあるため、事前に把握しておくことが重要です。
原状回復費用
サ高住は賃貸借契約に基づくため、退居時の原状回復義務は一般的な賃貸住宅と同じ枠組みで処理されます。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に沿って、経年劣化や通常損耗は貸主負担、入居者の故意・過失による損傷は借主負担というのが基本ルールです。実務では、敷金から原状回復費を差し引いて残額を返還する流れが一般的で、家賃7万円のサ高住なら5万〜15万円程度の原状回復費が発生するケースが目立ちます。
看取り・死亡退居時の精算
サ高住で看取りまで対応する場合、入居者本人の死亡をもって賃貸借契約は終了します。家族・相続人が居室内の家財を引き取り、原状回復費を精算する流れになります。遺品整理費として10万〜30万円程度、原状回復費として5万〜20万円程度を見込んでおくとよいでしょう。終身建物賃貸借契約を選んでいた場合は、配偶者の継続居住も含めて契約書を確認する必要があります。
住み替え時の二重費用
要介護度が重くなり、サ高住から特別養護老人ホームや介護医療院、看取り対応のある介護型サ高住へ住み替えるケースでは、新居の敷金・前払金と、退居元のサ高住の最終月家賃が同時に発生することがあります。月の途中で退居する場合の日割り精算ルールも住宅ごとに異なるため、契約書の「解約手続き」「退居予告期間(通常1〜3か月)」を必ず確認しておきましょう。退居予告を出すタイミングが遅れると、1か月分の家賃を余分に支払うことになります。
退居予告期間と「退去勧告」の違い
入居者本人の意思による退居(自主退居)と、事業者からの「退去勧告」はまったく異なるプロセスです。サ高住は普通建物賃貸借契約に基づくため、家賃滞納や重大な迷惑行為などの正当事由がない限り、事業者から一方的に退去を求めることはできません。介護度が上がって対応困難になっても、即時退去とはならず、事業者・家族・ケアマネジャーで継続入居か住み替えかを話し合うのが本来の流れです。
退居費用を抑える事前準備
退居時の費用負担を抑えるためには、(1)入居中から定期的にケアプランと住宅の対応力を見直す、(2)居室内の家財を最小限にしておく、(3)契約書の解約条項・予告期間・原状回復負担範囲を家族と共有しておく、の3点が有効です。本人が判断できなくなる前から準備を進めると、家族の負担が大幅に軽くなります。
参考資料・一次ソース
- [1]
- [2]
- [3]令和6年度サービス付き高齢者向け住宅整備事業の募集を開始- 国土交通省
サ高住整備補助金の補助率・上限額(新築1/10・改修1/3)、家賃限度額の市区町村別設定、10年以上登録継続義務、外部事業者選択自由の要件
- [4]サービス付き高齢者向け住宅等の月額利用料金 資料3- 厚生労働省 社会保障審議会
サ高住の家賃・共益費・サービス費・食費の月額構成、地域別の費用水準(大都市圏約12.7万円・地方圏約9.2万円)の根拠資料
- [5]
- [6]
- [7]
サ高住の費用を読み解く3つの視点
サ高住の費用を正しく理解するには、「三層構造で分解して読む」「一般型と介護型のどちらに適性があるかを要介護度で見極める」「補助制度と退居費まで含めた総コストで比較する」の3つの視点が役立ちます。月額11万円という全国平均は、あくまで家賃+共益費+基本サービス費だけの平均で、実際の生活には食費・水道光熱費・介護サービス費が積み重なります。要介護度が軽いうちは一般型でコストを抑え、重度化したら介護型へ住み替える戦略も成り立ちますが、その住み替え時には敷金や前払金が二重発生することを忘れずに準備しておきたいところです。
そして、入居前に必ず確認してほしいのが重要事項説明書です。前払金の返還ルール、敷金の償却条件、外部介護事業者の選択自由、退居予告期間、原状回復負担の範囲、付加サービスの料金内訳。これらを書面で押さえ、不明点は担当者に追加文書で確認することが、入居後のトラブルを未然に防ぐ最も効果的な対策です。サ高住は10年・20年単位で住む可能性のある「終の住処」候補です。費用構造の透明性と長期的な持続可能性をあわせて点検する姿勢が、本人と家族双方の安心につながります。
監修者
介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム
医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)
訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。
介護の現場・介護職の視点
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