
介護職のオンコール対応(待機・呼び出し)とは|手当・実態・対処法
介護職のオンコール(待機当番・呼び出し)を解説。定期巡回・小多機・看多機・GH・訪問看護での発生場面、待機/出動手当の相場、労働時間性の判断基準、頻度、つらさの対処法まで現役視点でまとめます。
Quick Diagnosis
全6問・動画ガイド付き
性格から、合う働き方をみつける。
介護の仕事を嫌いになる前に。施設タイプや転職サービスの選び方を、6つの質問と45秒の動画で整理できます。
この記事のポイント
介護職のオンコールとは、勤務時間外に自宅などで待機し、利用者や家族からの緊急連絡があれば電話で対応・必要なら出動する「待機当番」のことです。定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能、看護小規模多機能、グループホーム、訪問看護などで発生します。手当の目安は待機1日1,000〜3,000円、出動1回3,000〜5,000円以上。待機時間は原則として労働時間に算入されませんが、行動制限が厳しいなど拘束性が高い場合は労働時間と判断されることがあります。
目次
「オンコールって結局なにをするの?」「待機しているだけなのに手当が安いと聞くけど本当?」「夜中に呼び出されたら眠れないのでは?」——訪問系・地域密着型の介護サービスへの転職を考えるとき、オンコール(待機当番)への不安は非常によく聞かれます。
オンコールは、24時間365日の在宅生活を支えるために欠かせない仕組みである一方、待機中の過ごし方や手当の付き方、労働時間としての扱いが事業所ごとにバラバラで、入職前に実態が見えにくいのが悩みどころです。とくに介護職(介護福祉士・実務者研修/初任者研修修了者)の場合、看護師とは関わるサービス類型も役割も異なるため、ナース向けの情報だけでは判断を誤りかねません。
この記事では、公的な調査データと労働基準法の解釈をもとに、介護職が知っておくべきオンコールの仕組み・対象サービス・手当相場・頻度・労働時間性・つらさの対処法を整理します。転職先を選ぶときに「確認すべきポイント」までわかるよう、現場の運用実態に踏み込んで解説します。
介護職のオンコール(待機当番)とは
オンコール(on-call)とは、勤務時間外に呼び出しに備えて待機する勤務形態を指します。介護・看護の現場では、利用者や家族、訪問診療医などからの緊急連絡を当番制で受け、まず電話で状況を確認・助言し、必要に応じて自宅から利用者宅へ出動(緊急訪問)します。多くのケースは電話対応のみで解決し、すべてが出動につながるわけではありません。
「夜勤」「宿直」とは何が違うのか
混同されがちな勤務形態を整理すると、性質がまったく異なることがわかります。
- 夜勤:施設内に常駐し、巡視・排泄介助・コール対応など実作業を継続的に行う勤務。全時間が労働時間で、夜勤手当・深夜割増の対象。
- 宿直:原則ほとんど労働がない態勢で施設に泊まる勤務。労働基準監督署長の許可(労基法41条/施行規則23条)が必要で、許可があれば一部の労働時間規制が適用されない。
- オンコール(待機当番):施設外(多くは自宅)で待機し、連絡があったときだけ対応する。待機時間そのものは原則として労働時間に算入されず、手当(待機手当)で評価されることが多い。
つまりオンコールは「現場にいる夜勤」でも「泊まりの宿直」でもなく、自宅で生活しながら“いつでも動ける状態”を保つ勤務だと理解すると整理しやすくなります。
なぜオンコール体制が必要なのか
在宅で暮らす要介護高齢者を24時間支えるには、夜間・休日の急変やトラブルに即応できる連絡・対応の窓口が不可欠です。厚生労働省は、重度者を含む要介護高齢者の在宅生活を24時間支える仕組みの不足を背景に、日中・夜間を通じて訪問介護と訪問看護を組み合わせ、定期巡回と随時の対応を行う「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を平成24年4月に創設しました(厚労省「定期巡回・随時対応型訪問介護看護の概要」)。こうした地域密着型サービスや訪問看護では、随時対応・緊急対応の体制づくりがサービスの根幹であり、その実働を担うのがオンコール当番です。
オンコールが発生する5つのサービス類型と介護職の役割
オンコールというと訪問看護のイメージが強いですが、介護職が当番に入る職場は意外に幅広く存在します。サービスごとに「誰が」「どんな連絡を」受けるかが異なるため、転職先を選ぶ前に自分が担う役割を把握しておきましょう。
1. 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
もっとも体系的にオンコール(随時対応)を組み込んだサービスです。利用者宅に設置した「ケアコール端末」などからの通報をオペレーターが24時間受け付け、電話で助言するか、随時訪問サービスを行う訪問介護員等を手配します。オペレーターは看護師・介護福祉士・社会福祉士・介護支援専門員などのほか、サービス提供責任者として1年以上(初任者研修修了者等は3年以上)従事した者も務められます(厚労省「定期巡回・随時対応型訪問介護看護の概要」)。午後6時〜午前8時はICTと電話転送を活用すれば事業所外(自宅等)での待機も認められますが、厚労省Q&Aは「宿直体制が認められるわけではない」と明記しています(介護保険最新情報vol.953)。
2. 夜間対応型訪問介護
22時〜翌6時を含む夜間帯に、オペレーションセンターが通報を受けて随時訪問を行うサービスです。ただし政府は2026年4月3日に介護保険法等の改正案を閣議決定し、夜間対応型訪問介護の廃止(定期巡回・随時対応型への統合)が盛り込まれました。経過措置を設けたうえで2027年4月の施行が予定されており、今後は夜間の随時対応機能が定期巡回サービスへ集約されていきます。
3. 小規模多機能型居宅介護(小多機)
「通い・泊まり・訪問」を一体的に提供する地域密着型サービス。泊まりや夜間の見守りに加え、利用者・家族からの夜間連絡や緊急時の訪問に当番で備える運用をとる事業所があります。少人数の多機能職員が幅広い役割を担うため、オンコール当番が回ってくる頻度や負担は事業所規模に左右されます。
4. 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)
小多機に訪問看護を組み合わせた、医療依存度の高い利用者を支えるサービス。喀痰吸引・在宅看取りなど医療的ニーズへの夜間対応が発生しやすく、看護職のオンコールと介護職の随時訪問が連携します。介護職は出動時の生活援助・身体介護や、看護職への一次連絡・状況共有を担うことが多くなります。
5. グループホーム・訪問看護ステーション
グループホームでは管理者・計画作成担当者などが夜間の緊急連絡に備える運用があり、訪問看護ステーションでは看護職を中心にオンコール体制を敷きます(86%の訪問看護事業所がオンコール対応を実施)。介護職が直接当番に入るケースは限定的ですが、連携先として関わる場面は少なくありません。
オンコール手当の相場|待機手当と出動(呼び出し)手当
オンコールの報酬は、待機していること自体に支払われる「待機手当」と、実際に呼び出されて対応したときの「出動(呼び出し)手当」の2階建てが基本です。法律で金額が定められているわけではなく、事業所の就業規則・賃金規程によって大きく変わります。
待機手当の相場(1回・1日あたり)
一般社団法人全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業報告書」によると、第1担当者の待機手当の分布は次のとおりです。
| 1回あたりの待機手当 | 割合 |
|---|---|
| 1,000円未満 | 6.6% |
| 1,000〜2,000円未満 | 34.2% |
| 2,000〜3,000円未満 | 31.0% |
| 3,000〜4,000円未満 | 10.1% |
| 4,000〜5,000円未満 | 3.8% |
| 5,000円以上 | 4.1% |
つまり、待機手当は1,000〜3,000円のレンジに約65%が集中します。病院・介護施設では1回1,000〜2,000円程度、訪問看護ステーションでは1,000〜3,000円程度が一つの目安です。
出動(呼び出し)手当の相場
同調査では、緊急訪問した場合の報酬を支給する事業所は96.2%にのぼり、支払方法は「時給」が61.3%、「定額手当」が27.6%でした。定額の場合の金額分布は次のとおりで、5,000円以上が28.7%と最多です。
| 定額の出動手当 | 割合 |
|---|---|
| 1,000〜2,000円未満 | 12.9% |
| 2,000〜3,000円未満 | 9.9% |
| 3,000〜4,000円未満 | 16.8% |
| 4,000〜5,000円未満 | 13.9% |
| 5,000円以上 | 28.7% |
時給制の場合は、通常の時給に深夜割増(労基法37条:22時〜翌5時は2割5分以上)が上乗せされるのが一般的です。出動時の移動時間・記録作成時間まで手当の対象に含めるかは事業所差があるため、求人検討時に必ず確認しましょう。
代休・連続当番の扱い
同調査では、夜間・休日に緊急訪問した場合の代休保障が「あり」は31.3%、「なし」が57.0%で、約6割が代休なしでした。オンコールが2日以上連続することも法律上は禁止されていませんが、心身の負担が大きいため連続2〜3日程度を上限とする事業所が多く、勤務間インターバルの確保が求められます。
オンコールの待機時間は労働時間?労基法の判断基準
「待機しているだけなのに手当が安いのは違法では?」という疑問は現場で根強くあります。結論から言うと、オンコールの待機時間が労働時間にあたるかどうかは一律には決まらず、拘束の程度によってケースバイケースで判断されるというのが裁判例・行政解釈の立場です。断定的に「違法/合法」とは言えません。
労働時間の定義
最高裁は、労働基準法上の労働時間を「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義しました(三菱重工業長崎造船所事件・最一小判平12.3.9)。実作業をしていない時間でも、指揮命令下にあると評価されれば労働時間に含まれます。
「待機」が労働時間になる場合・ならない場合
厚生労働省の資料や裁判例を総合すると、判断は場所的・時間的拘束性、義務的な業務性、使用者の指示の有無などを総合考慮して行われます。代表的な裁判例を整理すると次のとおりです。
- 大星ビル管理事件(最一小判平14.2.28):仮眠室での待機と、警報・電話への即時対応が義務づけられていたケース。労働からの解放が保障されていないとして労働時間にあたると判断され、時間外・深夜割増の対象とされた。
- 大道工業事件(東京地判平20.3.27):シフト中の不活動時間について、外出の特段の規制がなく私服で自由に行動できたケース。「呼出待機」にとどまり労働時間に当たらないと判断。
- 奈良県(医師時間外手当)事件:宿日直勤務の割増賃金は認めたが、自宅でのオンコール(宅直)対応は労働時間と認めなかった。
つまり、外出禁止・即時出動義務など拘束が強ければ労働時間と判断されやすく、自宅で比較的自由に過ごせるなら待機手当で評価されるのが通常です。ただし近年はオンコールを労働時間と認める裁判例も出ており、一概には判断できない点に留意が必要です。
転職前に確認すべきこと
手当の有無や金額だけでなく、(1)待機中の行動制限の度合い、(2)出動時の手当・移動時間の扱い、(3)深夜割増の有無、(4)代休や翌日勤務の調整、(5)就業規則・賃金規程への明記、を入職前にすり合わせておくことが、トラブル回避の最大の防御策になります。
【独自分析】オンコールは「電話で完了」が多数派という実態
オンコールへの不安の正体は「いつ呼び出されるかわからない緊張感」ですが、公的調査を読み解くと、実際の出動はイメージほど多くありません。当サイトが複数の公的調査を突き合わせて分析したところ、次の傾向が見えてきました。
頻度:当番は月4〜8回、実出動はさらに少ない
訪問看護のオンコール当番は月4〜8回が目安で、体制は「1人の看護職員が対応」が75.3%と多数です(2024年度 診療報酬・介護報酬改定等に向けた訪問看護実態調査)。一方、1か月の緊急訪問回数は「4回以下」が32.8%、「5〜9回」が22.5%で、当番に入っても実際に出動する回数は月数回程度にとどまるケースが過半を占めます。
定期巡回サービスの夜間・深夜は「電話対応で完了」が中心
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の調査(厚労省委託・令和5年度 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の普及等に関する調査研究事業報告書)では、時間帯別のコール1時間あたり平均回数のうち、深夜帯は「電話対応で完了」が「オペレーター自身の訪問」を上回る場面が報告されています。つまり夜間・深夜のコールの多くは、訪問せずに電話の助言で解決しているのが運用実態です。コールを受けて訪問した場合の業務内容は、排泄介助・起床就寝介助・体位変換・傾聴/相談援助などが上位を占めます。
分析からの示唆
「夜通し走り回る仕事」という先入観は、データ上は過大評価といえます。むしろ重要なのは、電話口で状況を的確に聞き取り、訪問の要否を判断する力です。出動回数より「電話トリアージ」の比重が大きいことを理解すると、オンコールへの心理的ハードルは下がります。一方で、たとえ出動が少なくても「呼び出されるかもしれない」拘束感が負担になる点は別問題であり、後述の対処法と事業所のサポート体制が鍵を握ります。
オンコールのメリット・デメリット
メリット
- 手当で収入を上乗せできる:待機手当+出動手当が基本給に加算され、月の当番回数によってはまとまった副収入になる。
- 緊急時対応の判断力が磨かれる:限られた情報から状況を見立て、訪問の要否を判断する経験は、ケアの質と専門性を大きく高める。
- 利用者・家族からの信頼につながる:「夜中でも頼れる」という安心の提供は、在宅介護を支えるやりがいに直結する。
- 日中のシフトに融通が利く事業所もある:当番明けの勤務調整やインターバル確保に配慮する職場が増えている。
デメリット・負担
- 睡眠の質が下がりやすい:着信に備えるため熟睡しづらく、当番日は浅い眠りになりがち。
- 行動が制限される:飲酒不可、訪問エリアから遠出しない、常に電話を携帯するなど私生活に制約がかかる。
- 呼び出しの有無にかかわらず緊張が続く:実出動が少なくても「鳴るかもしれない」拘束感そのものがストレスになる。
- 手当・代休の整備に事業所差がある:待機手当なし・代休なしの職場もあり、負担に見合わないと感じるケースも。
メリット・デメリットの感じ方は、事業所のサポート体制(マニュアル整備・相談できるバックアップ・ICT活用・翌日調整)によって大きく変わります。同じ「オンコールあり」でも職場による差が非常に大きいのが、この勤務形態の特徴です。
オンコールに向いている人・向いていない人
負担の感じ方には個人差があります。次の特徴を参考に、自分の適性を見極めましょう。
- 向いている人:気持ちの切り替えが早い、限られた情報から冷静に判断できる、責任感がある、当番日とオフのメリハリをつけられる、在宅で暮らす利用者を支えることにやりがいを感じる。
- 向いていない人:睡眠が浅く一度起きると眠れない、予定が読めない拘束に強いストレスを感じる、当番日でも飲酒や遠出を我慢できない、小さな子どもの世話などで深夜の対応が物理的に難しい。
ただし「向いていない」と感じる要素も、事業所のサポート体制や当番頻度の調整で大きく緩和できます。適性は固定的なものではなく、職場の体制との組み合わせで決まると考えるのが現実的です。
オンコールのつらさを軽くする対処法
オンコールの負担は、個人の工夫と事業所のサポートの両輪で軽減できます。全国訪問看護事業協会の調査でも、約6割の事業所が負担軽減の取り組み(翌日勤務の調整、フォロー体制、ICT活用など)を行っています。転職後に実践したい対処法を整理します。
個人でできる工夫
- 判断基準を「型」にしておく:よくある連絡(発熱・転倒・排泄トラブル・看取り期の変化など)への初期対応をメモ化し、電話口で迷わない準備をする。
- 睡眠環境を整える:着信音とスマートウォッチの振動を併用し、家族を起こさず自分だけ気づける仕組みにする。当番日は早めに就寝し、深酒・夜更かしを避ける。
- 当番日の過ごし方を決めておく:遠出をしない代わりに、自宅でできるリラックス手段(読書・軽いストレッチ)を用意し、拘束感を和らげる。
- 一人で抱え込まない:判断に迷ったらすぐ上司・看護職に相談する。相談ルートを事前に確認しておく。
事業所のサポートで確認すべき点
- オンコールマニュアルの整備:利用者別の対応手順・緊急度判断・連絡フローが文書化されているか。
- バックアップ体制:第2担当者や管理者など、相談・応援を頼める二重の体制があるか。
- ICT活用:タブレット等で利用者情報・指示書をその場で確認できるか(紙の名簿携帯のみだと負担が大きい)。
- 翌日勤務の調整と代休:当番明けの勤務軽減・代休保障があるか。
- 手当の透明性:待機・出動・深夜割増の計算が就業規則に明記されているか。
とくに転職活動では「オンコールの有無」だけでなく「サポート体制がどこまで整っているか」を面接で具体的に質問することが、入職後のミスマッチを防ぐ決め手になります。
よくある質問(FAQ)
Q. オンコールの待機中は外出してもいいですか?
事業所のルールによりますが、多くの場合は近隣への買い物程度なら可能です。ただし、緊急訪問にすぐ向かえるよう、訪問エリア外への遠出は控え、電話を常に携帯し、飲酒は避けるのが原則です。「30分以内に動ける範囲」を目安にする事業所が一般的です。
Q. オンコール中に呼び出されなければ手当はもらえませんか?
待機手当を設けている事業所では、呼び出しの有無にかかわらず待機していること自体に手当が支給されます。一方、待機手当がなく出動時のみ支払う事業所もあるため、就業規則の確認が必須です。
Q. 介護職(無資格・初任者研修)でもオンコール当番に入りますか?
定期巡回・随時対応型のオペレーターには資格・実務要件がありますが、随時訪問サービスを行う訪問介護員等として出動側で関わることはあります。小多機・看多機・グループホームでは、事業所の体制により介護職が夜間連絡の一次対応や緊急訪問を担う場合があります。役割は職場ごとに異なるため、求人票・面接で確認しましょう。
Q. オンコールは月に何回くらい回ってきますか?
訪問看護では月4〜8回が目安です。介護系の地域密着型サービスでは職員数や利用者の状態により変動します。当番に入っても実際の緊急訪問は月数回程度にとどまるケースが過半で、多くは電話対応で解決します。
Q. 待機時間が労働時間として認められないのは違法ですか?
一概に違法とは言えません。待機時間が労働時間にあたるかは、外出制限の程度や即時出動義務などの拘束性を総合して個別に判断されます(大星ビル管理事件ほか)。拘束が強い場合は労働時間と認められ割増賃金の対象になり得ますが、自宅で比較的自由に過ごせる場合は待機手当で評価されるのが通常です。不安があれば労働基準監督署や社会保険労務士に相談しましょう。
Q. 夜間対応型訪問介護はなくなると聞きましたが?
政府は2026年4月3日に介護保険法等の改正案を閣議決定し、夜間対応型訪問介護の廃止(定期巡回・随時対応型訪問介護看護への統合)が盛り込まれました。経過措置を設けたうえで2027年4月の施行が予定されており、今後は夜間の随時対応機能が定期巡回サービスへ集約されていく見込みです。
参考文献・出典
- [1]
- [2]
- [3]
- [4]令和5年度 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の普及等に関する調査研究事業報告書- 厚生労働省 老人保健健康増進等事業(NTTデータ経営研究所)
オペレーターの勤務体制・兼務状況、時間帯別コール回数と対応内容(電話完了/訪問)の実態
- [5]
まとめ|オンコールは「体制の良し悪し」で働きやすさが決まる
介護職のオンコール(待機当番・呼び出し)は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や小多機・看多機・グループホーム・訪問看護など、在宅と地域を24時間支えるサービスに欠かせない仕組みです。手当の目安は待機1日1,000〜3,000円・出動1回3,000〜5,000円以上で、待機時間が労働時間にあたるかは拘束性によって個別に判断されます。
公的調査をひもとくと、当番に入っても実出動は月数回程度、夜間・深夜のコールの多くは電話対応で解決しているのが実態でした。「夜通し走り回る」という不安はデータ上は過大評価で、むしろ電話で的確に状況を見立てる力と、迷ったときに相談できるバックアップ体制が働きやすさを左右します。
同じ「オンコールあり」でも、マニュアル整備・ICT活用・代休や翌日勤務の調整・手当の透明性といったサポート体制によって負担はまったく変わります。転職を検討する際は、オンコールの有無だけでなく「体制がどこまで整っているか」を面接で具体的に確認することが、入職後の後悔を防ぐ最大のポイントです。自分に合った働き方を見極めるために、まずは働き方診断で希望条件を整理してみてください。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。
続けて読む

2026/5/7
介護の働き方と職場環境を俯瞰する|人間関係・夜勤・身体負荷・メンタルの全体像【2026年版】
介護現場の働き方と職場環境を5領域(人間関係・夜勤シフト・身体負荷腰痛・メンタルヘルス・職場選び)で整理。介護労働実態調査の最新データをもとに離職率・不足感・有給取得率を読み解き、雇用形態×施設タイプの選び方まで網羅した俯瞰ガイドです。

2026/6/2
訪問介護はきつい?大変な9つの理由と続けるための対処法
訪問介護がきついと言われる理由を、1人対応の責任・移動負担・人手不足・ヘルパーの高齢化などから具体的に解説。介護労働実態調査の一次データと現場の声をもとに、辞める前にできる対処法と職場選びのコツまでまとめます。

2026/5/31
インスリン療法の利用者の介護|介護職ができること・できないこと
インスリン療法を受ける高齢者の介護で、介護職ができること・できないこと(厚労省令和4年通知の医行為線引き)を解説。低血糖・高血糖の観察と補食対応、シックデイ、看護師への報告・連携まで現場目線でまとめます。
このテーマを深掘り
関連トピック

訪問介護はきつい?大変な9つの理由と続けるための対処法

インスリン療法の利用者の介護|介護職ができること・できないこと

介護職の産休・育休からの復帰|時短・夜勤免除・両立支援と復帰後キャリア戦略

介護職の労働基準法ガイド|労働時間・休憩・残業・年休・解雇の最低ライン【2026年版】

介護現場のチームワーク向上術|ユニット内チームビルディング・多職種連携の実践フレームワーク

介護事故報告書の書き方|5W1H・時系列・客観性・市町村届出までの実務手順

福祉避難所の開設・運営と介護施設職員の対応

介護職のストレス解消法10選|原因別の対処法とセルフケア実践ガイド【2026年版】

訪問介護の仕事内容|身体介護・生活援助の違いと1日の流れ【2026年版】

介護職の腰痛対策完全ガイド|予防法・労災認定・転職の選択肢

介護職の夜勤明けの過ごし方|疲れを残さない10のコツ

介護職の腰痛対策完全ガイド|予防法・ストレッチ・労災認定・転職の選択肢
ご家族・ご利用者の視点
同じテーマをご家族・ご利用者の方の視点から書いた記事。視野を広げるためのヒントとして。
親の入退院に合わせた介護休業の取り方|93日を3回分割で使う実務戦略
親が入院した・退院が決まった家族向けに、介護休業93日を「入院直後・退院準備・在宅立ち上げ」の3シーンに分割して使う実務戦略を解説。給付金67%の振込タイミング、つなぎ資金、短時間勤務との併用、2025年改正の活用法まで厚労省資料で網羅。
高齢者の感染性胃腸炎を家庭で乗り切る|ノロ・ロタ・カンピロバクターの対応と脱水予防
在宅介護中のご家族向け、高齢者の感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス・カンピロバクター・サルモネラ)の家庭対応ガイド。重症化サイン・嘔吐物処理(次亜塩素酸0.1%)・経口補水液の与え方・受診タイミング・家庭内感染防止・認知症の方への対応まで、厚生労働省・国立感染症研究所・東京都健康長寿医療センターの公的情報をもとに解説します。
