
介護タクシーの使い方|介護保険適用の条件・予約方法・福祉タクシーとの違い
介護タクシーは要介護1以上が「通院等乗降介助」として介護保険1割で使えるサービス。福祉タクシーとの違い、ケアプランへの位置付け、予約方法、料金、家族同乗の可否、障害者手帳割引の併用まで家族向けに解説します。
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この記事のポイント
介護タクシーとは、訪問介護サービス「通院等のための乗車又は降車の介助(通院等乗降介助)」の通称で、要介護1以上で一人で公共交通機関を利用できない方が対象です。介護保険を使えば介助料は1割負担(1回約100円)。ただし運賃と機材レンタル料は全額自己負担で、目的は通院・役所手続き・必要な買い物などに限られます。利用にはケアマネジャーが作るケアプランへの記載が必要で、家族同乗は原則できません。
目次
「親の通院に毎回付き添うのが体力的にきつい」「車いすのまま安全に病院へ運ぶ手段がほしい」――そんなご家族の悩みを支えるのが介護タクシーです。介護保険を上手に使えば介助料の自己負担は1回100円程度に抑えられますが、運賃そのものは保険対象外で、利用目的にも厳密なルールがあります。
本記事では、家族・利用者ご本人の視点で、介護タクシーが介護保険でカバーされる条件、福祉タクシーや一般タクシーとの違い、ケアマネジャーへの相談から当日の流れまでをまとめました。費用シミュレーションや、障害者手帳割引・自治体の福祉タクシー券との併用パターン、家族同乗の例外条件まで踏み込み、はじめてでも迷わず使える知識を網羅します。
介護タクシー(通院等乗降介助)とは何か
「介護タクシー」は法律上の正式名称ではなく、訪問介護サービスのひとつである「通院等のための乗車又は降車の介助」(通称:通院等乗降介助)を提供するタクシーの総称です。一般のタクシーと最も違うのは、運転手が介護職員初任者研修以上の資格を持ち、玄関から車両、車両から病院の受付までの介助を担ってくれる点にあります。
2つの「介護タクシー」を混同しない
実は介護タクシーには介護保険が使える「介護保険タクシー」と、保険が使えない「介護保険適用外(自費)介護タクシー」の2種類があり、事業者によって呼び方が違うため混同しやすい部分です。
- 介護保険タクシー:訪問介護事業所として都道府県の指定を受け、ケアプランに基づいて「通院等乗降介助」を提供する。介助料の自己負担は原則1割。
- 自費介護タクシー:同じ車両・同じ運転手でも、ケアプラン外の用途(旅行・冠婚葬祭・家族旅行など)で使う場合は全額自費。利用目的の制限はない。
福祉タクシーとは別物
さらに「福祉タクシー」という別カテゴリのサービスがあります。福祉タクシーは国土交通省の認可を受けて運行されますが、運転手が介護資格を持たないケースが多く、原則として介助は行いません。介護保険も適用されません。後述する比較表で違いを整理します。
使われる車両のタイプ
車両は事業者によって異なり、車いすのまま乗れるスロープ・リフト付き車両、ストレッチャー(寝台)対応の車両、酸素吸入器や人工呼吸器に対応した医療搬送車両まで幅があります。要介護度や移送中の医療ニーズに合わせて選びます。
介護保険が適用される3つの条件
介護タクシーで「通院等乗降介助」として介護保険を使うには、以下の3条件をすべて満たす必要があります。1つでも欠けると保険適用外となり、運賃と介助料がすべて自己負担になるので注意してください。
条件1:要介護1以上の認定を受けている
要介護1~5の認定があり、かつ「一人で公共交通機関(バス・電車)に乗ることが困難」と判断されている方が対象です。要支援1・2の方は通院等乗降介助の介護報酬対象外で、保険適用外の介護タクシー(自費)か福祉タクシーを利用することになります。
条件2:ケアプランに「通院等乗降介助」が位置付けられている
ケアマネジャーが作成するケアプランに、訪問介護サービスの一環として「通院等乗降介助」が明記されていることが必須です。場当たり的に介護タクシーへ直接電話して呼んでも、保険適用にはなりません。
条件3:日常生活・社会生活に必要な外出である
厚生労働省の通知では、保険適用となる外出目的を以下のように限定しています(『指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準について』)。
- 医療機関での受診(通院・治療・リハビリ)
- 本人が現場に行く必要がある補聴器・眼鏡・義歯などの調整や購入
- 預貯金の払い戻し(金融機関での本人確認が必要なケース)
- 選挙の投票、公共機関での手続き
- 介護保険施設の見学(入居検討時)
- 本人が現場に行く必要がある日用品の買い物
逆に、観光・旅行・冠婚葬祭・友人との外食・趣味のお出かけなどは原則として保険適用外です。これらは自費の介護タクシーや福祉タクシーで対応します。
居宅が始点または終点であることも必要
通院等乗降介助は「居宅から目的地」「目的地から居宅」を対象とし、片道ごとに1回分(介護保険報酬の単位)としてカウントされます。病院から病院へのはしご通院の場合、いずれかの端が居宅でなければなりません。特別養護老人ホーム入居中の方は居宅ではないため、介護保険の通院等乗降介助は使えない点も覚えておきましょう。
介護タクシー・福祉タクシー・一般タクシーの違い
「介護タクシー」と「福祉タクシー」は名前が似ていますが制度的に別物です。ご家族が混乱しやすいポイントを表で整理します。
| 項目 | 介護保険タクシー | 自費介護タクシー | 福祉タクシー |
|---|---|---|---|
| 根拠制度 | 介護保険(訪問介護「通院等乗降介助」) | 道路運送法(一般乗用旅客自動車運送事業) | 道路運送法(福祉輸送事業限定) |
| 運営者 | 訪問介護事業所の指定を受けたタクシー事業者 | 同上、または一般介護タクシー事業者 | 国土交通省の認可を受けたタクシー事業者 |
| 運転手の資格 | 介護職員初任者研修以上+普通二種免許 | 同上が多い | 普通二種免許のみで可(介護資格は任意) |
| 対象者 | 要介護1~5で公共交通機関を一人で利用できない方 | 要支援含む介助が必要な方 | 身体不自由な方・高齢者・障害者全般(要件なし) |
| 利用目的 | 通院・役所・本人必須の買い物等に限定 | 制限なし(旅行・冠婚葬祭OK) | 制限なし |
| ケアプランへの記載 | 必須 | 不要 | 不要 |
| 介助の範囲 | 玄関→車→受付まで一連の介助 | 同上 | 乗降介助のみ(資格者がいれば介助可) |
| 介護保険適用 | 介助料部分のみ1割負担 | 適用なし | 適用なし |
| 家族の同乗 | 原則不可(例外あり) | 原則可能 | 可能 |
| 障害者手帳割引 | 運賃部分のみ適用可(1割引) | 運賃部分のみ適用可(1割引) | 適用可(1割引) |
| 福祉タクシー券 | 使えないことが多い | 自治体により可 | 使えるのが基本 |
家族の判断基準
シンプルに言えば、「通院など必須の外出 × 要介護1以上」なら介護保険タクシー、「旅行・趣味・要支援」なら自費介護タクシー、「家族が乗降介助できる × 障害者手帳あり」なら福祉タクシーが経済的です。ケアマネジャーに「介護保険で組めるか」を最初に確認し、無理な目的は自費系で組むのが現実的なやり方です。
介護タクシーを使うまでの流れ(はじめての方向け)
介護タクシーを介護保険適用で使うには、ケアマネジャーを起点にした準備が必要です。家族側で動くべき手順を時系列で示します。
STEP1:ケアマネジャーに相談する
すでに要介護認定を受けていてケアマネジャーがついている方は、まず担当ケアマネに「通院に介護タクシーを使いたい」と伝えます。要介護認定をまだ受けていない場合は、お住まいの地域包括支援センターか市区町村の介護保険窓口で要介護認定の申請から始めます。認定までは原則30日かかります。
STEP2:ケアプランへの位置付け
ケアマネが「通院等乗降介助」をケアプランに組み込みます。月の通院頻度、目的地、想定される時間帯、必要な介助内容(車いす移乗が必要か、ストレッチャーかなど)を共有します。サービス担当者会議で訪問介護事業所と内容をすり合わせます。
STEP3:介護タクシー事業者と契約
ケアマネが地域の介護タクシー事業者(訪問介護事業所の指定を受けたタクシー会社)を紹介してくれます。重要事項説明と利用契約を結びます。距離単価・時間単価・予約料・キャンセル料・夜間割増の有無は契約時に必ず確認しましょう。
STEP4:利用日の予約
初回は1~2週間前、定期通院なら月単位でまとめて予約する方が安心です。事業者によっては3か月先まで受けるところもあれば、1週間前までのところもあります。予約時に伝える情報は次の通りです。
- 利用者氏名・要介護度
- 出発地(自宅住所・部屋階数・エレベーター有無)
- 到着地(医療機関名・受診科)
- 希望時刻(病院での受付時刻から逆算)
- 車いす・ストレッチャー・酸素など必要機材
- 帰宅便を同じ事業者に頼むかどうか
STEP5:当日の流れ
当日の標準的な流れは次のとおりです。
- 運転手が自宅へ到着(チャイムを鳴らして声かけ)
- 玄関までの介助(着替えや火気・施錠の確認も任せられる)
- 玄関→車いす→車両への移乗介助
- 移動(運賃メーターが動く)
- 病院到着→受付までの介助、必要に応じて会計・薬の受け取り介助
- ※病院内での診察待ち・付き添いは原則保険対象外
- 帰路の乗車介助→自宅まで送り、ベッド・居室までの移動介助
STEP6:精算
運賃はその場でメーター精算(現金・キャッシュレス対応は事業者次第)。介助料の自己負担分は月締めで訪問介護事業所から請求されるのが一般的です。福祉タクシー券や障害者手帳割引を使う場合は、当日に券・手帳を提示します。
料金の内訳とシミュレーション(家族の負担はいくら?)
介護タクシーの費用は「運賃」+「介助料」+「介護機器レンタル料」の3要素で決まります。このうち介護保険でカバーされるのは「介助料」だけで、運賃と機器レンタル料は全額自己負担です。
1. 運賃(全額自己負担)
運賃は道路運送法に基づき、事業者ごとに以下のいずれかを採用しています。
- 距離制:初乗り2kmまで700~1,500円、以降258m~300mごとに90~100円加算が一般的
- 時間制:1時間4,500~6,000円、以降30分単位で2,000~3,000円
- 時間距離併用制:信号待ち・渋滞・院内待機時に時間料金が加算される
加えて、迎車料(500~1,000円)、予約料(400~500円)、22時~翌5時の深夜割増20%、有料道路・駐車料金実費がかかります。
2. 介助料(介護保険適用の対象)
厚生労働省の介護報酬告示によれば、通院等乗降介助の介護報酬は1回97単位(地域加算前)で、自己負担1割なら約100円、2割なら約200円、3割なら約290円が片道1回分の目安です。往復で2回分カウントされます。
同じ通院で「外出前の着替え・整容介助」や「院内付き添いのうち介護保険で見るべき範囲」が必要な場合、要件を満たせば身体介護として算定され、自己負担額が上がります(身体介護20分未満:1割で約170円、30分未満:約260円など)。
介護保険適用外(自費)の場合、介助料は事業者設定で基本介助料500~1,500円、室内介助1,000~1,100円、階段介助1,100円/フロア、病院内付き添い1,500円/30分程度が相場です。
3. 介護機器レンタル料(全額自己負担)
| 機材 | 料金目安(1回) |
|---|---|
| 車いす(標準) | 無料~550円 |
| リクライニング車いす | 1,500~2,200円 |
| ストレッチャー | 3,300~6,200円 |
| 酸素吸入セット | 2,000~3,000円 |
料金シミュレーション
ケースA:往復5kmの定期通院(要介護2・1割負担・車いす利用)
- 運賃:往復6km×距離制 約2,800円(自己負担)
- 迎車料:500円(自己負担)
- 介助料:100円×2回=200円(介護保険1割)
- 車いすレンタル:無料
- 合計:約3,500円
ケースB:往復10kmのリハビリ通院(要介護3・1割負担・ストレッチャー)
- 運賃:往復12km×距離制 約5,800円
- 迎車料:500円
- 介助料:100円×2回=200円
- ストレッチャー:4,000円
- 合計:約10,500円
ケースC:自費介護タクシーで通院(要支援・車いす)
- 運賃:往復6km 約2,800円
- 迎車料:500円
- 介助料:基本介助1,100円×2回=2,200円(全額自己負担)
- 車いすレンタル:550円
- 合計:約6,050円
要介護1以上で保険適用された場合と要支援で自費の場合では、同じ距離・同じ車両でも自己負担が約2倍違うことがわかります。要介護認定の更新やケアプランの位置付けが家計に直結します。
家族同乗・障害者手帳割引・自治体助成の活用Tips
Tip1:家族同乗は「原則不可」だが例外もある
介護保険適用の介護タクシーでは、家族が同乗していると「家族が介助できるはず=専門の介助は不要」と見なされ、介護保険の対象から外れてしまいます。これが「家族同乗は原則不可」と言われる理由です。
ただし、自治体やケアマネによって以下のような例外が認められることがあります。
- 認知症で家族が安心のために付き添う必要があるケース
- 聴覚障害・言語障害があり医師との意思疎通に家族の通訳が必要なケース
- 移送中に医療的な観察が必要で看護師同等の家族が同乗するケース
同乗の可否は事業者単独で決められない場合があり、ケアマネと介護タクシー事業者の双方に事前確認するのが鉄則です。同乗OKだったとしても、別途家族の運賃が請求されるか、車両定員の問題で乗れないこともあります。
Tip2:身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の割引
各種障害者手帳をお持ちの場合、運賃部分について1割引が一般的なルールです(迎車料・予約料・介助料は対象外)。介護保険タクシーでも運賃部分には手帳割引が併用できるので、当日に手帳を提示してください。
有料道路の通行料も手帳割引(半額)が利く場合があります。事前にETC障害者割引の登録を済ませておくと、介護タクシーでも適用される事業者があります。
Tip3:自治体の「福祉タクシー利用券」を併用する
多くの市区町村が、要介護高齢者・障害者向けに福祉タクシー利用券(1枚500円~1,000円・年間24枚~48枚程度)を交付しています。名称や対象者は自治体により様々で、たとえば以下のような制度があります。
- 東京都の各区:「福祉タクシー券」「リフト付き福祉タクシー利用券」
- 千葉県野田市:要介護高齢者の通院運賃の半額を市が助成
- 神奈川県相模原市:身体障害者手帳1・2級保持者に月6枚交付
使えるのは原則として自治体が指定した事業者・福祉タクシー車両に限られるため、利用したい介護タクシー事業者が対象となっているか自治体窓口で確認してください。介護保険タクシーでは利用券が使えないケースもあります。
Tip4:定期通院は「複数月予約」で確実に押さえる
透析や緩和ケアなど週単位の定期通院は、月ごとに枠が埋まるためできるだけ早めに翌月分まで予約しておくと安心です。同じ事業者を継続利用すると、自宅の段差や本人の状態を運転手が把握してくれて介助の質が安定します。
Tip5:契約前に「キャンセル料・夜間料金」を必ず確認
体調急変で当日キャンセルになることもあるため、キャンセル料の発生タイミング(前日まで無料/当日30%/直前100%など)は契約時に書面で確認しておきましょう。夜間料金や祝日割増の有無も同様です。
よくある質問(FAQ)
Q. 要支援1・2でも介護タクシーは使えますか?
A. 介護保険の「通院等乗降介助」は要介護1以上が対象のため、要支援の方は介護保険適用外(自費)の介護タクシーか福祉タクシーの利用になります。運賃と介助料が全額自己負担になる代わりに、利用目的の制限はありません。要支援の方は介護予防訪問サービスの中で外出支援を組み合わせる選択肢もあるので、地域包括支援センターに相談してください。
Q. 旅行や墓参りに介護タクシーを使えますか?
A. 介護保険適用ではNGですが、自費(保険適用外)介護タクシーであれば旅行・墓参り・冠婚葬祭などレジャー目的でも利用可能です。運賃・介助料を全額負担すれば、車いす・ストレッチャー対応の車両で長距離移動もできます。
Q. 病院内の付き添いは頼めますか?
A. 原則として病院内は病院職員の対応が前提で、介護タクシーの運転手による院内付き添いは「通院等乗降介助」の枠外です。ただし、認知症や歩行困難で病院職員だけでは対応しきれない場合、ケアマネが「身体介護」として位置付ければ介護保険の対象になることもあります。自費介護タクシーなら30分1,500円程度で院内付き添いを依頼できます。
Q. 当日急に予約できますか?
A. 事業者次第ですが、介護タクシーは台数が限られているため当日予約は埋まっていることが多いです。介護保険適用で使う場合、原則としてケアプランに位置付けてからの利用となるため、当日の飛び込み利用には向きません。緊急時は民間救急(医療搬送)や地域の救急電話相談(#7119など)の利用も検討してください。
Q. 介護タクシーと訪問介護の通院介助はどう違いますか?
A. 介護タクシーは「移送+介助」をセットで提供しますが、ヘルパーが一般のタクシーや家族の車に同乗して通院を支援する「通院介助」も介護保険サービスとして存在します。家族の車があってヘルパーの介助だけ必要な場合は通院介助、移動手段から確保したい場合は介護タクシーを選びます。費用構造はケアマネに比較してもらいましょう。
Q. 特別養護老人ホームに入居中ですが、通院に介護タクシーを使えますか?
A. 特養は「居宅」に当たらないため、介護保険の通院等乗降介助は原則使えません。施設職員の付き添い・施設提携の送迎を利用するか、自費の介護タクシーを利用することになります。サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームは居宅扱いなので、介護保険適用で使えます。
Q. ケアマネがついていない場合はどこに相談すれば?
A. お住まいの市区町村の地域包括支援センターに電話するのが最短ルートです。包括支援センターは無料で介護保険全般の相談に乗ってくれ、要介護認定の申請や居宅介護支援事業所(ケアマネ)の紹介もしてくれます。「親の通院がきつくなってきた」程度の段階でも気軽に相談できます。
参考文献・出典
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まとめ:迷ったら、まずケアマネジャーに相談を
介護タクシーは、通院や役所手続きなど「家族だけでは安全に運べない外出」を支える心強いサービスです。介護保険を使えば介助料の自己負担は1回100円程度に抑えられますが、運賃や機材レンタル料は自己負担で、目的も限定される点を押さえておきましょう。
準備の鉄則は次の3つです。
- 要介護1以上の認定を受け、ケアマネジャーを通してケアプランに「通院等乗降介助」を位置付けること
- 福祉タクシー・自費介護タクシー・介護保険タクシーの違いを理解し、目的に応じて使い分けること
- 障害者手帳割引・自治体の福祉タクシー券を併用して自己負担を最小化すること
「親の通院がつらくなってきたかも」と感じた段階で、地域包括支援センターやケアマネに早めに相談してください。要介護認定の申請からケアプラン作成までには時間がかかるため、必要になってからでは間に合わないことが多いサービスです。早めの準備が、本人にもご家族にも安心をもたらします。
介護タクシーは「制度を知っているかどうか」で家計負担も家族の体力的負担も大きく変わるサービスです。本記事の比較表と料金シミュレーションを手元に、お住まいの自治体の福祉タクシー券の有無、障害者手帳割引の対象、ケアプランへの位置付け、契約事業者のキャンセル料規定を一つずつチェックしていけば、初回利用時の不安はかなり小さくなります。困ったときは遠慮なくケアマネジャーや地域包括支援センターに頼ってください。専門職と一緒に組み立てれば、ご本人にもご家族にも無理のない通院体制が見えてきます。
監修者
介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム
医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)
訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。
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