
介護保険の自己負担割合|1割・2割・3割の判定基準と年収目安【2026年版】
介護保険サービスを利用するときの自己負担割合(1割・2割・3割)はどう決まるのか。合計所得金額や年金収入の基準、負担割合証の見方、2026年の制度改正動向まで、厚労省の公的資料をもとに家族・利用者向けにわかりやすく解説します。
お近くの介護施設を探す
地域ごとの施設数や施設タイプを確認しながら、候補を絞り込めます。
この記事のポイント
介護保険サービスを利用するときの自己負担割合は、原則1割ですが、本人の合計所得金額が160万円以上かつ世帯の「年金収入+その他の合計所得金額」が単身280万円以上(または2人以上世帯346万円以上)の方は2割、合計所得金額220万円以上かつ年金収入等が単身340万円以上(または2人以上世帯463万円以上)の方は3割となります。判定は市町村が前年所得をもとに行い、毎年7月頃に「介護保険負担割合証」が交付されます(厚生労働省「一定以上所得者の負担割合の見直しについて」)。
目次
「親の介護保険サービスを使い始めたら、思っていたより自己負担が高かった」「2割負担と書かれた紙が届いたが、本当に正しいのか」——介護を担うご家族から、こうしたご相談をよくいただきます。
介護保険の自己負担割合は、医療保険と同じく所得に応じて1〜3割に分かれます。仕組み自体はシンプルですが、判定に使われる「合計所得金額」や「年金収入+その他の合計所得金額」の意味、毎年8月の切り替えタイミング、世帯員の異動による変更など、押さえておきたいポイントがいくつもあります。
本記事では、厚生労働省の公的資料と全国の自治体公表情報をもとに、家族・利用者の立場から知っておきたい判定基準・年収目安・負担割合証の見方・軽減制度との関係を整理します。なお、最終的な判定はお住まいの市区町村が個別に行います。具体的なご自身の負担割合は、必ず手元の負担割合証または市区町村の介護保険担当窓口でご確認ください。
介護保険の自己負担割合とは
介護保険サービスを利用したとき、利用者は費用の一部を「自己負担」として支払い、残りは介護保険から事業者へ支払われます。この自己負担の比率を「自己負担割合(利用者負担割合)」といい、現行制度では1割・2割・3割の3段階に区分されています。
制度上のおおまかな仕組み
介護保険制度では、40歳以上の方が被保険者となり、保険料を負担して制度を支えます。サービスを実際に利用できるのは原則として65歳以上の第1号被保険者と、特定疾病に該当する40〜64歳の第2号被保険者です。
- 第1号被保険者(65歳以上):所得に応じて1割・2割・3割のいずれかとなります。
- 第2号被保険者(40〜64歳):所得にかかわらず一律1割負担です(生活保護受給者も1割)。
「自己負担」と「実費」の違い
ここでいう自己負担は、介護報酬で評価されるサービス費用(介護給付の対象部分)に対する割合です。サービスのうち、以下のものは原則として自己負担割合の対象外で、別途実費が必要になることがあります。
- 施設サービスや短期入所での食費・居住費(住居費)
- 通所サービスでの食事代・おむつ代等
- 区分支給限度額を超えてサービスを使った場合の超過分(全額自己負担)
「割合が上がるとサービス費が単純に2倍・3倍になる」と誤解されがちですが、後述する高額介護サービス費の仕組みにより、月々の自己負担には上限が設けられています。
判定指標を読み解く:合計所得金額・年金収入・住民税課税の違い
負担割合の判定で出てくる用語は、税の書類でも目にしますが、それぞれ意味が微妙に異なります。混同するとご自身の負担割合を誤って予測してしまう原因になるため、ここでひと通り整理します。
合計所得金額(介護保険判定で使う数字)
収入から、給与所得控除・公的年金等控除・必要経費を差し引いた後の金額です。基礎控除(48万円)や配偶者控除・扶養控除といった「人的控除」を引く前の数字である点が重要です。源泉徴収票や住民税通知書では「総所得金額」と表現されている部分に近いものの、純損失の繰越控除を考慮しない等の細かい違いがあります。
住民税の課税/非課税の区分
負担割合の判定自体では「課税/非課税」だけで割合が決まるわけではありません。ただし、後述する高額介護サービス費の上限額や、施設利用時の食費・居住費の補足給付の判定では、住民税の課税状況が大きく影響します。例えば「市町村民税世帯非課税」に該当すると、月額の自己負担上限がぐっと下がります。
「年金収入+その他の合計所得金額」の計算イメージ
判定で使う世帯所得は、世帯内の第1号被保険者全員のものを合算します(第2号被保険者の所得は含まれません)。
- 例A:単身のAさん(70歳)/公的年金収入250万円のみ/給与・事業なし
→ 年金収入250万円+その他合計所得金額0円=250万円。280万円未満なので1割負担。 - 例B:単身のBさん(72歳)/年金収入300万円+不動産所得20万円
→ 年金収入300万円+その他の合計所得金額20万円=320万円。280万円以上340万円未満で、本人の合計所得金額が160万円以上であれば2割負担。 - 例C:夫婦世帯のCさん夫妻(夫75歳・妻72歳、ともに第1号被保険者)/夫の年金230万円・妻の年金120万円
→ 合算で年金収入350万円。346万円以上ですが463万円未満。本人合計所得が160万円以上で2割、220万円以上で3割の条件に当てはまれば、その方の負担割合が上がります。
このように、同じ家族の中でも、Aさんは1割・配偶者は2割というように個人ごとに割合が異なるケースがあります。介護保険負担割合証は1人につき1枚交付されますので、ご家族で複数枚を取り違えないよう、ご自宅で保管する際は氏名でファイル分けしておくと安心です。
1割・2割・3割の判定基準と年収目安
負担割合は、第1号被保険者本人の合計所得金額と、同一世帯の第1号被保険者の「年金収入+その他の合計所得金額」の2つの指標で判定されます。判定基準は介護保険法施行令で定められており、全国共通です。
判定マトリクス(2026年5月時点)
| 負担割合 | 本人の合計所得金額 | 世帯の年金収入+その他の合計所得金額 |
|---|---|---|
| 3割 | 220万円以上 | 単身340万円以上/2人以上世帯463万円以上 |
| 2割 | 160万円以上 | 単身280万円以上/2人以上世帯346万円以上(3割の基準に満たない場合) |
| 1割 | 左記以外(160万円未満、または上記の世帯所得基準を下回る場合) | — |
本人の合計所得金額が220万円以上であっても、世帯としての所得(年金収入+その他の合計所得金額)が一定額に満たない場合は2割または1割に「戻る」仕組みになっています(厚生労働省「一定以上所得者の負担割合の見直しについて」)。
用語の意味(混同しやすいポイント)
- 合計所得金額:収入から公的年金等控除・給与所得控除・必要経費などを差し引いた後の金額。基礎控除や扶養控除を引く前の数字です。住民税の課税計算で使う「総所得金額等」とは別物なので、税の通知書を読むときは注意が必要です。
- 年金収入:公的年金等の収入金額(年金控除を引く前)。非課税年金(遺族年金・障害年金)は含まれません。
- その他の合計所得金額:合計所得金額から、年金に係る雑所得を除いた金額。給与所得・事業所得・不動産所得などが該当します。
年収(収入金額)に換算したおおよその目安
厚生労働省の資料では、合計所得金額160万円は「年金収入のみの場合、年金収入額で約280万円」に相当するとされています。あくまでざっくりした目安として、収入の中身が年金のみの場合の早見表を整理しました。
| 状況 | 負担割合の目安 |
|---|---|
| 単身・年金収入のみ280万円未満 | 1割 |
| 単身・年金収入のみ280万円以上340万円未満 | 2割 |
| 単身・年金収入のみ340万円以上 | 3割 |
| 夫婦2人世帯(65歳以上が2名)・年金合計346万円未満 | 1割 |
| 夫婦2人世帯(65歳以上が2名)・年金合計346万円以上463万円未満 | 本人合計所得160万円以上の方は2割 |
| 夫婦2人世帯(65歳以上が2名)・年金合計463万円以上 | 本人合計所得220万円以上の方は3割 |
給与収入・事業収入・不動産収入が混ざる場合は、所得控除後の合計所得金額と年金収入の組み合わせで判定が変わるため、年収だけでは判断できません。あくまで「概算の目安」としてご覧ください。
判定のタイミングと負担割合証の見方
負担割合は、利用者本人が申請するのではなく、市区町村が住民税の所得情報をもとに毎年「職権判定」を行います。判定結果は、要介護・要支援認定を受けている方全員に交付される「介護保険負担割合証」に記載されます。
1年のスケジュール(標準的な流れ)
- 前年所得の確定(〜6月):住民税の課税情報が市区町村に集約されます。
- 判定処理(6〜7月):システムで自動判定が行われ、負担割合と適用期間が決定されます。
- 負担割合証の送付(7月中下旬頃):認定者全員に郵送で届きます。
- 新しい負担割合の適用開始(8月1日):8月1日から翌年7月31日までが有効期間です。
つまり、毎年8月に負担割合が切り替わる可能性があります。「去年は1割だったのに今年は2割になっていた」という変化は珍しくありません。
負担割合証で確認すべき欄
負担割合証は、保険証よりひと回り小さいハガキ大の証明書です。以下の項目を確認してください。
- 被保険者番号・氏名:介護保険被保険者証と同じ番号か照合
- 利用者負担の割合:1割/2割/3割のいずれかが印字
- 適用期間:通常「○○年8月1日〜○○年7月31日」
- 交付年月日・保険者名
サービスを利用するときは、必ず介護保険被保険者証と一緒に事業者・施設へ提示してください。提示忘れがあると、事業者が仮で2割を徴収する取扱いになる場合があります(厚生労働省「介護保険制度における利用者負担等の事務処理の取扱いについて」)。
途中で負担割合が変わるケース
原則は1年単位の運用ですが、以下に該当する場合は期中でも変更されます。
- 修正申告等で前年所得が更正された場合:適用期間の始期(直近の8月1日)まで遡って変更されます。
- 同一世帯の第1号被保険者数が変わった場合(転出入・死亡など):事実発生月の翌月初日から変更されます。
- 第2号被保険者が65歳に到達した場合:誕生月の翌月初日から(誕生日が1日であればその月から)新しい割合が適用されます。
負担割合証が届かない・紛失したとき
負担割合証は要介護・要支援認定者にのみ送付されます。認定を受けていない方には届きません。届かない・紛失した場合は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口で再発行を申請できます(無料、本人確認書類が必要)。
1割・2割・3割で実際の負担額はどう変わるか
負担割合が上がると、同じサービスを使ったときの自己負担額も比例して増えます。ここでは、典型的な居宅サービス利用パターンを例に、おおまかな金額イメージを示します(あくまで概算です)。
例1:要介護2・週3回のデイサービス+週2回の訪問介護
1か月の介護給付対象費用が約20万円のケースを想定します。
| 負担割合 | 1か月の自己負担額(目安) |
|---|---|
| 1割 | 約20,000円 |
| 2割 | 約40,000円 |
| 3割 | 約60,000円 |
例2:要介護3・特別養護老人ホームに入所
施設サービス費(介護給付分)が約25万円相当のケース。これに加え、食費・居住費は実費負担となります。
| 負担割合 | 介護サービス費部分(目安) | 食費・居住費(実費・例) | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| 1割 | 約25,000円 | 約60,000〜80,000円 | 約85,000〜105,000円 |
| 2割 | 約50,000円 | 約60,000〜80,000円 | 約110,000〜130,000円 |
| 3割 | 約75,000円 | 約60,000〜80,000円 | 約135,000〜155,000円 |
食費・居住費は施設・部屋タイプ(多床室/従来型個室/ユニット型個室)や所得段階によって大きく異なります。低所得の方には特定入所者介護サービス費(補足給付)による軽減があり、申請により食費・居住費の上限額が設定されます。
「3倍になる」とは限らない理由
金額だけ見ると3割負担は1割の3倍になりますが、実際には次の2つの仕組みで歯止めがかかります。
- 区分支給限度額:要介護度ごとに月単位の利用上限(介護給付の対象範囲)が決まっており、これを超えるサービスは保険給付の対象外。
- 高額介護サービス費:1か月の自己負担額が所得区分ごとの上限額を超えた分は、申請により払い戻されます(後述)。
2割・3割負担になったからといって、生活が成り立たないほどの負担増にならないよう、軽減制度を活用することが重要です。
高額介護サービス費との関係:上限を知れば負担はもっと抑えられる
負担割合とセットで知っておきたいのが、高額介護サービス費の仕組みです。1か月に支払った自己負担の合計額が、所得区分ごとに定められた上限額(月額)を超えた場合、超過分は申請により後から払い戻されます。
所得区分別の自己負担上限額(月額・現行)
厚生労働省の公表資料によると、第1号被保険者の世帯における高額介護サービス費の上限額は、おおむね次の通りです(最新の正確な金額は厚労省・市区町村の最新告示でご確認ください)。
| 所得区分 | 世帯上限額(月額) |
|---|---|
| 課税所得690万円以上(年収約1,160万円以上) | 140,100円 |
| 課税所得380万円以上690万円未満(年収約770万〜約1,160万円) | 93,000円 |
| 課税所得145万円以上380万円未満(現役並み所得相当) | 44,400円 |
| 市町村民税課税世帯(一般) | 44,400円 |
| 市町村民税世帯非課税 | 24,600円(世帯) |
| 年金収入80万円以下等 | 15,000円(個人) |
申請のポイント
- 初回は申請が必要:はじめて上限を超えたときに、市区町村から申請のお知らせが届きます。一度申請しておけば、以降は自動で振り込まれる自治体が多くなっています。
- 対象外の費用:食費・居住費・日常生活費・福祉用具購入費・住宅改修費の自己負担、区分支給限度額を超えた部分は高額介護サービス費の対象になりません。
- 医療費と合算できる「高額医療合算介護サービス費」:同じ世帯で同一医療保険に加入していて、1年間(毎年8月〜翌年7月)の医療・介護の自己負担合計が高額になった場合は、さらに別の払い戻し制度があります。
「2割・3割と聞いて怖くなった」というご家族には、まずこの高額介護サービス費の存在をお伝えします。月額の上限が決まっているため、サービス利用を過度に控える必要はありません。
判定に納得できない・所得が急変したときの相談先と手続き
負担割合は機械的に判定されるため、特殊事情のある世帯では「結果に納得できない」「来年度の負担増が見えていてつらい」というケースが出てきます。家族の立場から取れる選択肢を整理しておきます。
市区町村介護保険担当窓口での確認
負担割合証の内容に疑問がある場合は、まずは交付元の市区町村窓口で判定根拠の説明を受けることができます。具体的には、判定に使われた合計所得金額・年金収入・世帯員の所得などを口頭で確認できる自治体が多いです。所得情報の誤りに気づいた場合は、税務担当課での修正申告を経て、負担割合も期初まで遡って訂正されます。
地域包括支援センター・ケアマネジャー
負担割合そのものは変更できませんが、サービスの組み立てや軽減制度の活用は専門職と一緒に検討できます。地域包括支援センターは中学校区ごとに設置されており、無料で相談できます。介護サービス計画の見直しを含めて、家計の状況に合わせた現実的な提案をしてくれます。
所得激変や災害時の特例
失業・廃業・災害などで前年と所得状況が大きく変わった場合、自治体によっては介護保険料の減免制度(条例に基づく)が利用できます。負担割合自体は前年所得で判定されるため即時に変えることは難しいものの、保険料・利用料の負担軽減策と組み合わせれば、家計への影響を緩和できる可能性があります。
社会福祉協議会の生活福祉資金
一時的な負担増で生活に支障が出る場合、社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度や、市区町村独自の介護費助成事業が利用できることがあります。利用には所得や世帯要件があるため、まずは各自治体・社協の窓口にお問い合わせください。
2026年以降の制度改正動向:2割負担対象の拡大議論
負担割合に関するルールは、医療保険と並んで定期的に見直しが議論されています。本記事執筆時点(2026年5月)で進行している主な検討事項を整理します。
2割負担の対象拡大
社会保障審議会介護保険部会において、現在「合計所得金額160万円以上(年金収入のみで約280万円以上)」とされている2割負担の所得基準を引き下げ、対象者を拡大する案が継続検討されています。厚生労働省の資料によると、所得上位20%相当である現行基準を、医療保険の後期高齢者2割負担に近い水準まで広げる方向性が示されています。
金融資産(預貯金)の勘案
2割負担の判定にあたって、収入だけでなく金融資産(預貯金等)の保有状況を考慮する案も並行して検討されています。施設入所時の食費・居住費を軽減する「補足給付」では既に預貯金の勘案が導入されており、これを利用者負担割合にも適用するかどうかが論点になっています。
本格施行のタイミング
具体的な施行時期は介護保険事業計画の更新に合わせて決まります。第10期介護保険事業計画(2027年度〜)に向けて議論が進められており、2026年度中は引き続き準備期間と位置付けられている状況です。
制度改正の方向性は、厚生労働省や社会保障審議会介護保険部会の最新資料で随時公開されています。ご家族の負担割合が変わる可能性に備え、毎年7月に届く負担割合証の内容を必ずチェックする習慣をつけましょう。
よくある質問
Q. 介護保険の負担割合は、医療保険の窓口負担と同じですか?
A. 別の制度で、判定基準も異なります。後期高齢者医療制度では2022年10月から2割負担が導入されましたが、介護保険の2割は2015年8月、3割は2018年8月から運用されています。同じ方でも、医療と介護で負担割合が違うことがあります。
Q. 2割と書かれた負担割合証が届きました。間違いではないでしょうか?
A. 判定は前年の住民税課税情報をもとに行われます。前年に退職金や不動産売却益などで一時的に所得が増えた場合、その翌年度に2割・3割となることがあります。内容に疑問がある場合は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口に判定根拠を確認できます。
Q. 世帯分離をすれば1割に下げられますか?
A. 負担割合の判定では「同一世帯の第1号被保険者」の所得を見るため、世帯分離が結果に影響する可能性はあります。ただし、世帯分離は本来の生活実態に応じて行うべきもので、税・他制度(高額療養費等)にも影響します。安易な判断は避け、市区町村窓口やケアマネジャー、社会福祉協議会などにご相談ください。
Q. 第2号被保険者(40〜64歳)でも2割・3割になることはありますか?
A. ありません。第2号被保険者は所得にかかわらず一律1割負担です。65歳の誕生月の翌月から、所得に応じた判定が適用されます。
Q. 生活保護を受給していますが、自己負担はどうなりますか?
A. 生活保護受給者の介護保険サービス利用に関する自己負担分は、原則として介護扶助から支給されます。実質的な自己負担は生じないケースが一般的ですが、詳細は担当のケースワーカーにご確認ください。
Q. 入院や入所で住民票を移したら、負担割合は変わりますか?
A. 介護保険には住所地特例があり、施設入所により住民票を異動しても、原則として元の市町村の被保険者として扱われます。負担割合の判定も従前の市町村が継続して行います。
参考文献・出典
- [1]
- [2]
- [3]
- [4]
- [5]
- [6]
まとめ:負担割合は「判定基準+軽減制度」で全体像を捉える
介護保険の自己負担割合(1割・2割・3割)は、本人の合計所得金額と世帯の年金収入+その他の合計所得金額の2軸で判定されます。仕組みを家族の立場から要約すると、次の3点に集約できます。
- 判定は市区町村が職権で行う:申請不要で、毎年7月に届く「介護保険負担割合証」で確認できます。
- 毎年8月に切り替わる可能性がある:前年所得が変わると割合も変わります。届いた証は必ず確認・保管し、サービス利用時には被保険者証と一緒に提示してください。
- 2割・3割でも上限がある:高額介護サービス費・補足給付・高額医療合算介護サービス費といった軽減制度を組み合わせれば、月々の自己負担には事実上の天井があります。
2026年以降は、2割負担の対象拡大や金融資産の勘案など、さらなる見直しが議論されています。最新情報はお住まいの市区町村や厚生労働省の公表資料で随時ご確認ください。
ご自身・ご家族の負担割合について個別具体的なご相談がある場合は、まずは担当のケアマネジャーまたは市区町村の介護保険担当窓口、お住まいの地域包括支援センターにお声がけください。所得状況に応じた軽減制度を含めて、総合的な見立てを受けることができます。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。
介護の現場・介護職の視点
同じテーマを介護の現場で働く方の視点から書いた記事。専門家の見方も知っておきたい時に。