
特定技能「介護」5年の壁を超える|介護福祉士・在留資格「介護」への移行で長期定着させるキャリア支援
特定技能「介護」は通算5年が上限。受け入れ施設が外国人材を長期戦力にする鍵は、介護福祉士取得から在留資格「介護」への移行を逆算したキャリア支援です。2025年の通算期間柔軟化やパート合格の在留延長も整理します。
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この記事のポイント
特定技能「介護」は通算在留期間が原則5年で上限に達し、介護分野には特定技能2号がありません。受け入れ施設が外国人材を長期戦力として定着させる正規ルートは、在留中に介護福祉士を取得し、在留資格「介護」(更新回数の制限なし・家族帯同可)へ変更してもらう一本道です。鍵は、入職初日から逆算した学習時間の確保・実務者研修の費用負担・国家試験対策という施設側のキャリア支援にあります。外国人受験者の合格率は全体より大きく低いため、支援の有無が定着を左右します。2025年9月の運用要領改訂で産前産後・育児・病気休業を通算期間から除外できるようになり、2026年1月の第38回試験からはパート合格による在留期間延長(最長1年)も整いました。
目次
外国人材をようやく現場の戦力に育てた頃、在留期間の上限が近づいて帰国を選ばれてしまう。特定技能「介護」を受け入れる施設で、この「5年の壁」に直面するケースが増えています。せっかく日本語も介護技術も身につけた職員が5年で去るのか、それともこの先10年20年と一緒に働ける人材になるのか。その分岐は、本人の頑張りだけで決まるものではありません。施設が入職のどの段階で何を用意するかという、受け入れ側のキャリア設計でほぼ決まります。外国人受験者の合格率が全体を大きく下回る現状を踏まえれば、支援の有無が定着の成否を分けると言っても過言ではありません。
この記事は、外国人材本人の手続きガイドではなく、受け入れ施設・管理者が「どう定着のキャリアを設計するか」に絞って解説します。制度の概要や試験内容そのものには深入りせず、長期定着の正規ルートである在留資格「介護」への移行を起点に、5年という限られた在留期間を逆算してどんな支援を組み込むべきかを整理します。2025年から2026年にかけて運用が動いた通算在留期間の柔軟化やパート合格による在留延長も、定着戦略にどう取り込むかという視点で扱います。読み終えたとき、入職初日から何を仕組みにすべきかが具体的に描けることをゴールにしています。
特定技能「介護」の「5年の壁」とは|なぜ介護に2号がないのか
特定技能「介護」は、通算在留期間が原則5年で上限に達します。建設や製造などの一部分野には在留期間に上限のない「特定技能2号」がありますが、介護分野には特定技能2号が設けられていません。介護で2号に相当する長期就労の受け皿となるのが、国家資格を前提とした在留資格「介護」です。つまり介護では、特定技能のまま在留期間を無限に延ばすことはできず、5年以内に次の在留資格へ移行できなければ就労を続けられないという構造になっています。これが「5年の壁」の正体です。
介護に特定技能2号が置かれていないのは、介護の専門性が在留資格「介護」(介護福祉士という国家資格を前提とする資格)で担保される設計になっているためです。受け入れ施設の実務としては、「介護には2号という延長ルートがない」「だから出口は介護福祉士の取得を通じた在留資格『介護』しかない」という二点を、入職した本人と早い段階で共有しておくことが出発点になります。
壁の手前で起きやすいのが、次の3つのつまずきです。第一に、在留資格「介護」への移行に必要な介護福祉士の取得には実務経験3年と実務者研修の修了が要件となり、働きながら計画的に進めないと5年では間に合いません。第二に、介護福祉士国家試験は日本語で出題されるため、日本語能力の底上げと並行しないと合格が遠のきます。第三に、これらは本人任せにすると後ろ倒しになりがちで、気づいたときには受験機会が1回か2回しか残っていない、という事態に陥ります。壁は「5年経つと自動的に来る」のではなく、初年度の準備不足が4年目5年目に表面化すると捉えるのが実務的です。早い段階で計画を共有できれば、後述する産休・育休等による通算期間の除外や、パート合格による在留延長といった救済策も、いざというときに活かしやすくなります。
なお、特定技能制度の概要・在留資格「介護」の定義・国家試験の内容といった基礎は、それぞれ別の解説に譲ります(本文中に内部リンクを示します)。ここでは、受け入れ施設が定着のために動く前提として「介護に2号はない」「出口は在留資格『介護』一本」という点だけを押さえてください。
在留資格「介護」への移行ルート|5年から逆算するキャリアラダー
長期定着のゴールは在留資格「介護」への移行です。そこに至る道筋を、特定技能1号で入職した人材を前提に時系列で示します。施設は「いつまでに何を用意するか」をこの図から逆算してください。
在留資格「介護」への移行ルート(特定技能ルート)
- 入職〜1年目:特定技能1号として就労開始。実務経験のカウントがここから始まる。日本語能力の底上げ(業務に必要な水準から、試験対応の水準へ)を並行して開始。
- 2〜3年目:実務者研修を受講・修了する。介護福祉士国家試験の受験資格は「実務経験3年(従事日数の要件あり)+実務者研修修了」で得られるため、3年目までに研修を終えておくと、3年経過直後の試験に挑める。
- 4年目(実務3年到達後の最初の試験):介護福祉士国家試験を受験。試験は毎年1月に実施されるため、5年の在留期間内に挑める回数は実質的に限られる。早く受験資格を満たすほど再挑戦の余地が残る。
- 合格後:介護福祉士登録を経て、在留資格を特定技能1号から「介護」へ変更申請。在留資格「介護」は更新回数の制限がなく(要件を満たす限り更新可)、家族帯同も認められる。ここで「5年の壁」を越え、長期就労が可能になる。
受け入れ側が見落としやすいのは、「3年働けば即受験」ではない点です。実務者研修の修了が受験資格の要件に含まれるため、研修を後回しにすると実務3年を満たしても受験できません。逆に研修さえ計画的に終えておけば、実務3年到達後の最初の試験から挑め、5年以内に2回前後の受験機会を確保できます。この「研修を前倒しする」設計が、5年で間に合わせる最大のレバーです。
外国人受験の現実:合格率は全体より低い
移行計画を立てるうえで、外国人材にとって介護福祉士国家試験が決して易しくないという現実を直視する必要があります。厚生労働省が発表した2026年1月の第38回試験では、受験者全体の合格率は70.1%でした。一方、特定技能の在留資格で受験した人の合格率は33.0%にとどまり(受験者は前年から倍増して1万人を超えました)、外国人受験者は全体の約2割を占めるまでに増えています。全体の7割が受かる試験で、特定技能の受験者は3人に1人しか受からないという差が、施設が支援に本腰を入れるべき理由を物語っています。逆に言えば、学習支援を仕組みにできた施設では合格率を引き上げる余地が大きいということです。なお試験では漢字へのふりがなや試験時間の延長といった外国人向けの受験上の配慮も用意されていますが、配慮があっても日本語による出題という壁は残ります。
他の入口(技能実習・留学・EPA)との出口の違い
外国人材が在留資格「介護」にたどり着く入口は特定技能だけではありません。技能実習からの移行、介護福祉士養成校に通う留学ルート、EPA(経済連携協定)ルートもあり、それぞれ実務経験のカウントの起点や学習負担が異なります。受け入れ施設は、自施設の人材がどの入口から来たかで「研修・受験までの残り時間」が変わる点を押さえてください。複数の入口の比較は外国人介護人材の受け入れガイド(外国人介護人材の受け入れガイド)で整理しています。
受け入れ施設が用意すべきキャリア支援|4つの柱
移行ルートを「絵に描いた餅」にしないために、受け入れ施設が実際に用意すべき支援を、入職からの時間軸に沿って具体化します。本人の意欲に頼るのではなく、就業規則・シフト・予算に組み込むのがポイントです。
1. 学習時間をシフトに組み込む
最大の障壁は「働きながら勉強する時間が取れない」ことです。夜勤明けや連勤の合間に独学を求めるのは現実的ではありません。週に数時間の学習枠をシフト上で確保する、試験前の数か月は夜勤回数を調整する、といった運用をあらかじめ就業ルールに落とし込みます。学習時間の確保は本人の合格率だけでなく、施設に対する信頼感、すなわち定着率にも直結します。学習枠を「特別扱い」ではなく全員に開かれた制度として設計すると、日本人職員の資格取得支援とも一体化でき、運用しやすくなります。
2. 実務者研修の費用と受講機会を負担する
実務者研修は受験資格の要件であり、ここを本人の自費・自己手配に任せると後回しになりがちです。費用補助や受講中のシフト配慮を施設の制度として用意し、入職2〜3年目までに修了する計画を本人と共有します。研修の前倒しが5年で間に合わせる鍵である以上、ここは施設投資と割り切る価値があります。受講形態(通学・通信)や開講時期は地域によって差があるため、入職時点で近隣の研修機関の年間スケジュールを把握し、いつ申し込むかまで決めておくと取りこぼしを防げます。
3. 国家試験対策と日本語学習を分けて支援する
介護福祉士国家試験は日本語で出題されます。介護の知識があっても日本語の読解でつまずくケースがあるため、「介護の知識」と「日本語」を別々に支援する設計が有効です。試験問題には漢字へのふりがなや試験時間の延長といった外国人向けの受験上の配慮もありますが、配慮があっても日本語の底上げは欠かせません。施設内での勉強会、過去問の活用、日本語学習機会の提供を組み合わせます。具体的な学習スケジュールの考え方は介護福祉士国家試験 3か月対策プラン(介護福祉士国家試験 3か月対策プラン)も参考になります。
4. 目標を書面で共有し、節目を可視化する
「いつまでに研修、いつ受験、合格したら在留資格『介護』へ移行」という道筋を、入職時に書面で本人と共有します。節目(研修修了・受験申込・合格発表・在留資格変更申請)をカレンダー化し、施設の担当者が伴走します。目標が曖昧なまま時間だけが過ぎることが、5年の壁の最大の原因だからです。母国語での説明資料を併用すると、制度の理解度が上がり、本人の納得感も高まります。
5. 施設側の体制と担当者を決めておく
支援を個々の現場リーダーの善意に委ねると、異動や退職で計画が途切れます。在留資格や受験の進捗を管理する担当者・部署をあらかじめ決め、登録支援機関や受け入れを仲介した団体とも連携できる体制を整えておきましょう。在留期間や受験回数という「期限のある情報」を施設として一元管理することが、4年目5年目になって慌てない最大の保険になります。費用の全体像や受け入れの手続きフローは、それぞれ別記事で詳しく扱う予定です。
特定技能1号と在留資格「介護」の違い|雇用の安定性で比較
「5年の壁」を越える前後で、雇用の安定性がどう変わるかを受け入れ施設の視点で整理します。特定技能1号のままでいられる間と、在留資格「介護」へ移行した後では、人材の位置づけがまったく異なります。
| 観点 | 特定技能1号「介護」 | 在留資格「介護」 |
|---|---|---|
| 在留期間 | 通算5年が原則上限 | 更新回数の制限なし(要件を満たす限り更新可) |
| 前提となる資格 | 技能試験・日本語試験(介護福祉士は不要) | 介護福祉士の登録が前提 |
| 家族帯同 | 原則認められない | 認められる |
| 受け入れ側の手続き負担 | 支援計画の作成・各種届出など継続的に発生 | 特定技能で求められる支援計画の枠組みからは外れる |
| 施設にとっての意味 | 5年で出口を迎える「期限付き戦力」 | 長期戦力・チームの中核に育てられる人材 |
表のとおり、在留資格「介護」への移行は単なる在留延長ではありません。家族帯同が認められることで本人が日本に生活基盤を築け、結果として腰を据えて働ける環境が整います。受け入れ施設にとっては、5年ごとに人材が入れ替わる前提を崩し、教育投資を回収しながらチームの中核を育てられるという、定着戦略そのものです。
「定着投資」の損得を冷静に見る
学習支援にかかる費用やシフト調整の手間は、短期的には施設の負担に見えます。しかし、5年で人材が帰国するたびに採用・教育・在留手続きをやり直すコストと、その間に現場が抱える欠員の負担を考えれば、移行を後押しして長く働いてもらうほうが総合的に見合うケースは少なくありません。特に外国人受験者の合格率が全体を大きく下回る現状では、支援なしで自然に合格してくれる人材は限られます。「支援しなければ5年で失う」という前提に立てば、実務者研修費用や学習時間の確保は、採用コストを守るための投資として位置づけられます。どの施設にとっても正解が一つというわけではありませんが、少なくとも「本人任せ」が最も定着率を下げる選択であることは、合格率の数字が示しています。なお在留資格「介護」の定義や取得要件の詳細は別の用語解説に譲ります。
関連する主な介護用語
長期定着のために施設がやるべきこと(優先度順)
受け入れ施設が長期定着のために実行すべきことを、優先度順にまとめます。すべて「入職してから慌てる」のではなく、入職時点で仕組みにしておくのが前提です。一つでも欠けると5年の壁の手前でつまずきやすくなるため、自施設で抜けている項目がないか確認してください。
- 入職時に出口(在留資格「介護」)から逆算した個別計画を作る。実務3年・実務者研修・受験回数を5年の在留期間にマッピングし、本人と書面で共有する。
- 実務者研修を2〜3年目までに修了させる。費用補助とシフト配慮を制度化し、研修の後回しを防ぐ。受験資格の取りこぼしが最も多いポイント。
- 学習時間をシフトに固定枠として確保する。試験前は夜勤回数を調整し、独学頼みにしない。
- 日本語と介護知識を分けて対策する。施設内勉強会・過去問・日本語学習機会を組み合わせ、受験上の配慮(ふりがな・時間延長)も前提に準備する。
- 制度の最新運用を取り込む。産休・育休・病気休業による通算期間の除外、パート合格による在留延長など、使える救済措置を担当者が把握しておく。
- 家族帯同を見据えた生活支援を準備する。在留資格「介護」移行後を見越し、住環境や地域生活の支援を早めに整えると、定着がさらに固まる。
2025〜2026年の制度ウォッチ|壁の手前で使える延長・救済
2025年から2026年にかけて、5年の壁の手前で使える救済・延長の運用が動きました。いずれも自動適用ではなく、施設側が把握して申立て・準備をして初めて効く点に注意してください。
2025年9月の運用要領改訂:通算在留期間からの「休業期間の除外」
出入国在留管理庁は2025年9月30日に特定技能の運用要領を改訂し、特定技能1号の通算在留期間(原則5年)に、一定の休業期間を含めない取り扱いを明確化しました。対象は産前産後休業・育児休業、連続1か月を超える病気や怪我による休業(原則1年以下、労災は3年以下)、新型コロナで再入国できなかった期間などです。たとえば在留中に出産・育児で休んだ職員は、その期間を5年から除外する申立てができ、実質的に在留期間が後ろに延びます。ただし自動では適用されず、休業を証明する書類などの疎明資料を添えて入管へ申立てる必要があります。妊娠・出産で受験計画が遅れた人材を救える可能性があるため、施設の担当者は要件を押さえておきましょう。
2026年1月の第38回試験から:パート合格による在留期間延長
介護福祉士国家試験では、2026年1月25日実施の第38回から、試験科目を複数のパートに分け、合格したパートは翌々年までの試験で受験を免除する「パート合格」の仕組みが導入されました。これに合わせ、特定技能1号(介護)で在留期間の満了が近い人が、満了直前の試験で全パートを受験し、1パート以上合格かつ総得点が合格基準点の8割以上などの要件を満たした場合に、最長1年(通算で6年に達するまで)の在留期間延長が認められる措置が設けられました。延長を受けるには、翌年度の受験に向けた学習計画の提出と、合格時の在留資格変更・不合格時の帰国などの誓約が求められます。これは「あと一歩で合格」という人材に再挑戦の猶予を与える、介護分野に固有の救済策です。
誤解しやすい点:他分野の「2号不合格で6年」とは別物
在留期間が「最長6年」になり得るという話は、文脈を取り違えやすいので注意が必要です。出入国在留管理庁の通算在留期間の説明には「特定技能2号評価試験に不合格となった一定要件を満たす者は通算6年」という記述がありますが、これは2号がある他分野の話で、特定技能2号が存在しない介護分野には直接当てはまりません。介護で在留が6年まで延び得るのは、あくまで上で述べた介護福祉士国家試験のパート合格による延長措置です。両者を混同して「介護でも2号試験に落ちれば6年いられる」と説明しないよう、施設として正しく理解しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 介護分野に特定技能2号はありますか。
A. ありません。介護で在留期間に上限のない長期就労を実現する受け皿は、国家資格を前提とした在留資格「介護」です。特定技能のまま在留期間を無制限に延ばすことはできません。
Q. 5年以内に介護福祉士に合格できなかったらどうなりますか。
A. 原則として在留期間満了となります。ただし、第38回(2026年1月)からのパート合格による在留期間延長(最長1年)の要件を満たせば再挑戦の猶予が得られる場合があります。また産休・育休・病気休業を取得していた期間は通算5年から除外を申立てられるため、その分だけ受験機会が後ろに延びる可能性があります。
Q. 受験資格には何が必要ですか。
A. 実務経験3年(従事日数の要件あり)に加え、実務者研修の修了が必要です。実務者研修を後回しにすると実務3年を満たしても受験できないため、施設は2〜3年目までの修了を計画に組み込むことが重要です。
Q. 在留資格「介護」に移行すると、施設にとって何が変わりますか。
A. 在留期間が更新回数の制限なく更新でき、本人の家族帯同も認められます。5年で出口を迎える「期限付き戦力」から、長期戦力・チームの中核へと位置づけが変わり、教育投資を回収しやすくなります。
Q. 学習支援はどこまで施設が負担すべきですか。
A. 法令上の義務というより定着投資と考えるのが実務的です。学習時間のシフト確保・実務者研修費用の補助・日本語学習機会の提供は、合格率と定着率の双方を押し上げます。本人の自費・自己手配に任せると後回しになり、5年の壁に間に合わなくなりがちです。
参考文献・出典
- [1]
- [2]
- [3]介護福祉士国家試験のパート合格による特定技能1号(介護)外国人の通算在留期間の延長措置について- 公益社団法人 国際厚生事業団(JICWELS)
第38回から、要件を満たす特定技能1号(介護)は通算6年に達するまで最長1年の在留延長が可能となる措置の解説。
- [4]
まとめ|5年の壁は入職初日のキャリア設計で決まる
特定技能「介護」の5年の壁は、5年経ってから直面する問題ではありません。介護に特定技能2号がない以上、長期定着の出口は在留資格「介護」への移行一本であり、その鍵を握るのは入職初日からのキャリア設計です。実務者研修を2〜3年目までに前倒しし、学習時間をシフトに組み込み、日本語と介護知識を分けて支援する。さらに進捗を管理する担当者を施設として置く。この設計を入職時点で仕組みにできた施設だけが、5年という限られた在留期間を味方につけられます。
2025年の通算期間の柔軟化や2026年のパート合格による在留延長は、間に合わなかった人材を救う余地を広げました。ただしいずれも自動では効かず、施設が把握して申立て・準備をして初めて活きる制度です。外国人材を「5年で入れ替わる戦力」とみなすか、「腰を据えて働くチームの中核」に育てるか。その分岐は、受け入れ側がどこまで本気で定着のキャリアを設計するかにかかっています。外国人受験者の合格率が全体を大きく下回る現状は、支援なしでは壁を越えにくいことを数字で示しています。費用や手続きの具体は別記事に譲りますが、まずは出口から逆算した個別計画を一人ひとりに用意することから始めてください。それが、採用と教育にかけたコストを長期の戦力として回収する、最も確実な一歩になります。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
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