
訪問介護を家族が利用する流れ|契約から初回訪問・身体介護と生活援助の依頼方法
家族が訪問介護を利用するまでの全手順を厚労省データに基づき解説。要介護認定→ケアプラン→事業所選定→契約→初回訪問の流れ、身体介護と生活援助の違い、同居家族がいる場合の制限と特例まで網羅。
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この記事のポイント
訪問介護をご家族が利用するまでの基本的な流れは、(1) 市区町村窓口での要介護認定申請 → (2) ケアマネジャーによるケアプラン作成 → (3) 事業所の選定と契約 → (4) サービス提供責任者の初回訪問 → (5) 訪問介護計画書に基づくサービス開始、の5段階です。申請から認定通知までは原則30日以内、サービス開始までは合計1〜2か月が目安です。身体介護はご本人に直接触れる介助、生活援助は家事支援で、同居家族がいる場合の生活援助には制限があります。
目次
親や配偶者が要介護状態になり、自宅で介護を続けることになったとき、最も身近で頼れる存在が「訪問介護(ホームヘルプサービス)」です。介護福祉士や初任者研修修了者などの専門職がご自宅を訪問し、入浴・排泄・食事といった身体介護、掃除・洗濯・調理などの生活援助を行います。
とはいえ「どこに申し込めばいいのか」「契約のときは何を準備すればよいのか」「ヘルパーさんに何をどこまでお願いできるのか」など、最初は分からないことばかりです。とくに介護保険サービスは制度上の制限が多く、同居家族がいる場合の生活援助のように、知らずに依頼してから断られて戸惑うケースもあります。
この記事では、ご家族の立場から訪問介護を利用開始するまでの流れを5ステップで整理し、契約時に交わす書類、初回訪問でサービス提供責任者(サ責)と何を話し合うか、身体介護と生活援助の区分、同居家族がいる場合の制限と特例まで、厚生労働省の公式情報をもとに具体的に解説します。介護がはじまる前に一通り目を通しておけば、最初の事業所選びと契約で迷うことが大きく減ります。
訪問介護とは|身体介護と生活援助の2つのサービス区分
訪問介護とは、介護保険制度に基づき、訪問介護員(ホームヘルパー)が要介護認定を受けた利用者の自宅を訪問して、日常生活を支援するサービスです。介護保険の「居宅サービス」のひとつで、要介護1〜5の方が対象になります(要支援1・2の方は「介護予防・日常生活支援総合事業」の訪問型サービスを利用します)。
サービス提供者の資格
ご自宅を訪問するのは、以下のいずれかの資格を持つ専門職です。
- 介護福祉士(国家資格)
- 介護職員初任者研修修了者
- 実務者研修修了者
- 生活援助従事者研修修了者(生活援助のみ)
家政婦やヘルパーといった肩書きを名乗っていても、これらの資格を持たない人が介護保険サービスとしての訪問介護を提供することはできません。
身体介護と生活援助の違い
訪問介護のサービスは、大きく「身体介護」と「生活援助」の2区分に分かれます。介護保険上の単位数(料金)も別々に設定されており、依頼内容によって使い分けることになります。
身体介護(直接ご本人に触れる介助)
- 食事介助:食事を口元まで運ぶ、嚥下を確認しながらの介助
- 入浴介助・清拭:自宅浴室での入浴介助、寝たきりの方の体拭き
- 排泄介助:トイレ誘導、おむつ交換、ポータブルトイレ介助
- 更衣介助:着替えの援助、寝衣交換
- 移動・移乗介助:ベッドから車椅子、車椅子から便座など
- 体位変換:床ずれ予防のための寝返り介助
- 服薬介助:処方された薬の確認と内服のサポート(薬の管理は不可)
- 外出介助:通院や買い物などへの付き添い(ケアプランに位置付けられた場合)
- 自立支援のための見守り的援助:本人ができる動作を声かけしながら一緒に行う支援
生活援助(家事代行的な支援)
- 掃除:本人が日常使う居室・トイレ・浴室の清掃
- 洗濯:本人の衣類の洗濯、干し・取り込み
- 調理:本人が食べる食事の準備と片付け
- 買い物代行:日用品・食材の購入
- ベッドメイク・シーツ交換
- 薬の受け取り(医療機関や薬局からの代理受領)
身体介護は「本人の自立支援」が目的の専門的介助、生活援助は「本人の生活に必要な家事」と理解しておくと、依頼内容を整理しやすくなります。
訪問介護を利用するまでの5ステップ
厚生労働省「介護サービス情報公表システム」が示す公式手順をもとに、ご家族が実際にどう動けばよいかを5ステップで整理します。申請から訪問介護の初回サービスまでは、最短でも1〜2か月かかると見込んでおきましょう。
ステップ1:市区町村窓口で要介護認定を申請する
訪問介護は介護保険サービスのため、まず要介護認定を受ける必要があります。市区町村の介護保険窓口、または地域包括支援センターで申請します。
- 必要書類:介護保険被保険者証(65歳以上、または40〜64歳で医療保険証)、本人確認書類、主治医の連絡先
- 申請者:本人または家族。地域包括支援センター・居宅介護支援事業所・成年後見人に代行依頼も可能
- 費用:自己負担なし
申請後、市区町村の認定調査員が自宅を訪問し、心身の状態を聞き取り調査します。主治医意見書は市区町村が直接主治医に依頼するため、ご家族は主治医の氏名と医療機関名を伝えれば大丈夫です。
ステップ2:要介護認定の結果を待つ(原則30日以内)
調査結果と主治医意見書をもとに、一次判定(コンピュータ判定)と二次判定(介護認定審査会)が行われます。申請から認定通知までは原則30日以内です。
- 結果:要支援1・2、要介護1〜5、非該当(自立)のいずれか
- 有効期間:新規認定は原則6か月、更新認定は12か月(最長48か月)
急いでサービスを開始したい場合は「暫定ケアプラン」で認定前から利用することも可能ですが、認定結果が「非該当」になると全額自己負担になるため、ケアマネジャーと相談して判断します。
ステップ3:ケアマネジャーを決めてケアプランを作成する
要介護1〜5の方は「居宅介護支援事業所」のケアマネジャーがケアプランを作成します(要支援1・2は地域包括支援センター)。ケアマネジャーへの相談料・ケアプラン作成料は介護保険から全額支払われるため、ご家族の自己負担はありません。
ケアマネジャー選びのポイントは次の3つです。
- 居住地に近く、頻繁にモニタリング訪問できる事業所
- 夜間・休日の連絡体制が整っている
- 家族の意向を丁寧に聞いてくれる相性
初回面談ではご本人の生活状況、ご家族が困っていること、訪問介護で依頼したい内容を率直に伝えます。ケアマネジャーがそれをもとに「居宅サービス計画書(ケアプラン)」を作成し、訪問介護が必要なら適切な事業所を提案してくれます。
ステップ4:訪問介護事業所と契約を結ぶ
ケアマネジャーから紹介された複数の事業所から選び、契約手続きを進めます。事業所のサービス提供責任者(サ責)がご自宅を訪問し、契約内容を説明します。
契約時に交わす3つの書類は以下のとおりです。
- 契約書:サービス内容、料金、解約条件、苦情窓口などを定めた基本契約
- 重要事項説明書:事業所の概要、職員体制、サービス提供方法、緊急時対応などを記載
- 個人情報使用同意書:ケアマネジャーや医療機関との情報共有に関する同意
契約前には次の点を必ず確認してください。
- 1割(または2・3割)負担額の見積もり
- キャンセル料の有無と期限
- 担当ヘルパーの変更可否と方法
- 緊急時の連絡先(24時間体制か)
ステップ5:サービス提供責任者の初回訪問と訪問介護計画書の作成
契約後、サ責が改めて自宅を訪問し、訪問介護計画書を作成します。これは「ケアプランで定められた目標を達成するために、具体的にどの時間帯にどんな介助を行うか」を詳細に決める計画書です。
初回訪問でサ責に伝えるべき内容
- 本人の1日の生活リズム(起床・食事・服薬・就寝時間)
- 身体状況(持病、麻痺、認知症の有無、転倒歴)
- 本人の嗜好(食事の好み、お風呂の温度、嫌がる介助)
- 家族が特に手伝ってほしい時間帯と内容
- 玄関の鍵の受け渡し方法、家のレイアウト
訪問介護計画書はご家族とご本人の同意を得てから確定し、その内容に沿ってヘルパーが訪問を開始します。利用開始後も状態の変化に応じて計画書は見直されます。
生活援助で「できること・できないこと」一覧と同居家族の制限
訪問介護でいちばん家族が戸惑いやすいのが、「ヘルパーさんに何を頼んでいいのか」の線引きです。とくに生活援助は介護保険上の制限が細かく、依頼してから「それはできません」と断られて困るケースが少なくありません。下表に整理しました。
身体介護・生活援助でできること/できないこと
| 区分 | できること | できないこと |
|---|---|---|
| 身体介護 | 食事介助、入浴・清拭、排泄介助、更衣介助、移動・移乗介助、体位変換、服薬介助、自立支援見守り、通院介助 | 医療行為(点滴、注射、褥瘡処置)、爪に異常がある場合の爪切り、インスリン注射本人実施、医療職判断が必要なケア全般 |
| 生活援助 | 本人の居室の掃除、本人の衣類の洗濯、本人の食事の調理、買い物代行(日用品・食材)、薬の受け取り、ベッドメイク | 家族分の食事の調理、家族と共用部分(リビング・玄関)の掃除、来客の対応、庭木の手入れ・草むしり、ペットの世話、大掃除・窓拭き・換気扇掃除、車の洗車、大型ごみ処分、ボタン付けやアイロンがけ(おしゃれ着) |
| 医療行為 | 体温・血圧測定、軽い切り傷の絆創膏貼付、市販の点眼薬の介助、湿布貼付、爪切り(異常なしの場合) | たんの吸引・経管栄養(研修済み介護福祉士で条件付き可)、内服薬の管理、インスリン注射、創傷処置、摘便 |
同居家族がいる場合の生活援助の制限
介護保険制度では、原則として同居家族がいる場合に生活援助を利用することはできません。これは「家族が家事を行えるなら家族で対応すべき」という保険の趣旨によるものです。
原則:同居家族がいる場合は生活援助の対象外
同じ家に同居している家族がいれば、たとえご本人が要介護5でも、生活援助の調理・掃除・洗濯は介護保険では算定されません。家族がたまたまその時間に不在でも、原則として認められません(事前準備が可能なため)。
特例として認められる「やむを得ない事情」
厚生労働省通知および各自治体の取扱要綱では、以下のような特別な事情がある場合に限り、市区町村の判断で生活援助の利用が認められます。
- 同居家族が高齢・障害・疾病で家事が困難(例:80代の配偶者が介護者)
- 同居家族が日中常時就労などで不在
- 同居家族の介護負担が過大で共倒れの危険がある
- 家族間に虐待・深刻な不和など特別な事情がある
- 家族の障害・疾病で適切な家事ができない
これらの事情はケアマネジャーが客観的根拠とともにケアプランに記載し、市区町村が最終的に可否を判断します。「家事が苦手」「頼みにくい」といった主観的な理由では認められません。
同居家族がいる場合に検討したい代替策
- 身体介護中心型:生活援助の制限はあっても身体介護は同居家族の有無を問わず利用可能
- 自治体の高齢者家事支援サービス:シルバー人材センター、社会福祉協議会の家事援助
- 介護保険外(自費)の訪問介護:制限なくオーダーメイド可能
- 家事代行サービス:民間業者のスポット利用
要介護度別の利用上限と訪問介護の料金目安
訪問介護の利用回数や時間には、要介護度ごとに「区分支給限度基準額(単位)」という上限があります。訪問介護だけで上限を使い切ることは少ないですが、デイサービスや福祉用具レンタルなど他の居宅サービスと合計して上限を超えると、超過分は全額自己負担になります。
要介護度別の区分支給限度額(1か月あたり)
| 区分 | 支給限度単位数 | 1割負担の自己負担額(目安) |
|---|---|---|
| 要支援1 | 5,032単位 | 約5,032円 |
| 要支援2 | 10,531単位 | 約10,531円 |
| 要介護1 | 16,765単位 | 約16,765円 |
| 要介護2 | 19,705単位 | 約19,705円 |
| 要介護3 | 27,048単位 | 約27,048円 |
| 要介護4 | 30,938単位 | 約30,938円 |
| 要介護5 | 36,217単位 | 約36,217円 |
※1単位=10円換算の場合(地域区分により金額は異なる)。出典:厚生労働省「介護給付費単位数等サービスコード表」、かながわ福祉サービス振興会「区分支給限度基準額」資料。
訪問介護の主な単位数(1回あたり)
| サービス区分 | 時間 | 単位数 | 1割負担額の目安 |
|---|---|---|---|
| 身体介護中心型 | 20分未満 | 167単位 | 約167円 |
| 30分以上1時間未満 | 396単位 | 約396円 | |
| 1時間以上1時間半未満 | 579単位 | 約579円 | |
| 生活援助中心型 | 20分以上45分未満 | 179単位 | 約179円 |
| 45分以上 | 220単位 | 約220円 |
※2024年度介護報酬改定後の基本単位数。実際には事業所が算定する処遇改善加算・特定事業所加算・夜間早朝割増などで料金が増減します。
自己負担割合は所得で1〜3割
- 1割負担:本人の合計所得金額が160万円未満(一般的な高齢者)
- 2割負担:本人の合計所得金額が160万円以上
- 3割負担:本人の合計所得金額が220万円以上かつ年金収入とその他合計所得が単身340万円以上/夫婦463万円以上
所得が低い世帯には「高額介護サービス費」の払い戻し制度があり、月の自己負担額が一定額を超えると超過分が戻ります(住民税非課税世帯で月15,000〜24,600円が上限)。
利用回数のざっくり目安
たとえば要介護2の方が訪問介護のみを使う場合、身体介護30分以上1時間未満(約396単位)を毎日1回利用すると、月あたり11,880単位=約11,880円の自己負担で、上限まで余裕があります。要介護3以上では入浴介助を週2〜3回、生活援助を週3回、通院介助を月2回など、複数を組み合わせて週10回前後の訪問が現実的なラインです。
サービス提供責任者(サ責)との上手な付き合い方と依頼内容のメモ術
訪問介護を続けていく中で、家族にとって最も大切な「窓口」が事業所のサービス提供責任者(サ責)です。サ責は訪問介護計画書を作成し、ヘルパーへの指示やシフト調整、家族・ケアマネ・医療職との橋渡しを担う、現場のキーパーソンです。ここでは、サ責との関係を良好に保ちながら、依頼内容を確実に伝えるための実践的なコツを紹介します。
サ責との連携を円滑にする3つの原則
1. 連絡窓口は1人に絞る
家族が複数いる場合、それぞれが個別にサ責へ連絡すると指示が食い違い、ヘルパーが混乱します。「主介護者」を1人決め、その人を窓口にしましょう。決まった連絡時間(例:平日17〜19時)を伝えておくと、サ責も対応しやすくなります。
2. 急な変更は24時間前までに
サ責はヘルパーのシフトを2週間〜1か月前に組んでいます。通院や入院などで利用時間を変更したい場合は、可能な限り24時間前までに連絡を。当日キャンセルはキャンセル料が発生する事業所もあります。
3. 不満や要望は遠慮なく早めに伝える
「掃除の仕方が雑」「ヘルパーが本人の話を遮る」など、気になることは小さなうちにサ責へ相談しましょう。我慢して契約解除に至るより、サ責が早く改善指導したほうがヘルパーも家族も助かります。
依頼内容を確実に伝えるメモ術
「依頼ノート」を玄関に置く
サ責が毎回訪問するわけではないので、ヘルパーへの細かい要望は紙のノートで残すのが確実です。玄関や台所の決まった場所に「ヘルパー連絡ノート」を置き、家族からの依頼・ヘルパーからの報告を双方向に書き込みます。サ責もモニタリング時にこれを確認できます。
記録すべき項目
- 本日の体調・気になる症状
- 食事・水分の摂取量
- 服薬の有無と時間
- 排泄の回数・状態
- 転倒・打撲などのヒヤリハット
- 家族からの追加依頼(例:来週の通院介助)
写真とスマホのメモも併用
「冷蔵庫のこの食材を使ってほしい」「この棚にしまってほしい」など視覚情報はスマホで写真を撮り、サ責にLINEや事業所メールで送ると伝達ミスが減ります。事業所によってはLINE WORKSなど業務用ツールで家族と連携できる場合があります。
ヘルパー交代を依頼するときのマナー
担当ヘルパーとの相性が合わない場合、ヘルパー本人ではなくサ責に伝えるのが原則です。理由はできるだけ客観的に(「本人が緊張してしまう」「歩行介助のやり方が本人と合わない」など)。サ責は他のヘルパーへの調整を行います。なお、特定の年齢・性別を理由にした交代依頼は介護現場でも増えていますが、人手不足の事業所では即座に対応できないこともあるため、複数候補で柔軟に考えると安心です。
訪問介護の利用に関するよくある質問
Q. 申請してから訪問介護を実際に使えるまで、どれくらいかかりますか?
要介護認定の申請から認定通知まで原則30日、その後ケアマネジャーとの面談・ケアプラン作成・事業所選定・契約・初回訪問を経るため、合計で1〜2か月が目安です。急ぐ場合は「暫定ケアプラン」で認定前から開始することも可能なので、地域包括支援センターに相談してください。
Q. 訪問介護は1日に何回まで使えますか?
回数制限はありませんが、原則として「前回サービス終了から2時間以上の間隔」を空ける必要があります(2時間ルール)。要介護度の高い方が短時間の身体介護(おむつ交換、体位変換など)を1日数回利用するケースもあります。区分支給限度額の範囲内であれば、ケアマネと相談して必要な回数を組めます。
Q. ヘルパーさんが本人と合わない場合、変えてもらえますか?
はい、可能です。担当ヘルパー個人ではなく、事業所のサービス提供責任者(サ責)に「相性が合わないので変更してほしい」と相談しましょう。ただし、人手不足の事業所では希望の曜日・時間に他の候補がいない場合もあるため、事業所自体を変えることも選択肢になります。
Q. 同居していなくても近所に住む家族がいる場合、生活援助は使えませんか?
「別居」であれば原則として生活援助は利用可能です。近所に住んでいても、住民票や生活実態が別世帯であれば「同居家族」には該当しません。ただし、頻繁に通って家事を行っている実態がある場合は、自治体判断で制限されることもあります。
Q. 訪問介護員に「家族の食事も作ってほしい」と頼めますか?
介護保険のサービスとしては、家族分の食事は依頼できません。本人の食事のみが対象です。どうしても家族分も依頼したい場合は、(1) 介護保険外の自費訪問介護、(2) 民間の家事代行サービス、(3) 自治体や社協の家事援助サービスを併用してください。
Q. 通院に付き添ってもらえますか?院内の介助は?
通院介助(自宅から病院までの移動・乗降介助)は身体介護として利用できます。ただし、院内介助(待合室での見守りや診察室への付き添い)は原則として介護保険の対象外で、病院職員が対応すべきとされています。例外的に、認知症が重い方や視覚障害がある方など、院内でも介助が必要と認められれば算定可能です。
Q. ヘルパーさんに鍵を預けるのは不安です。何かルールはありますか?
鍵の管理は事業所の重要事項説明書に手順が明記されています。多くの事業所では「鍵預かり書」を取り交わし、事業所内の施錠管理・複数人による持ち出し記録などを定めています。キーボックスを玄関に設置して暗証番号で開錠する方法も一般的です。契約前にどのような管理を行うか必ず確認しましょう。
Q. ヘルパーが訪問中に本人の体調が急変したらどうなりますか?
ヘルパーは家族・サ責・かかりつけ医・救急への連絡を行います。重要事項説明書に緊急時対応フローが書かれているので、契約時に確認しておきましょう。事業所によっては看護師との連携体制があり、訪問看護とセットで利用できることもあります。
参考文献・出典
- [1]サービス利用までの流れ|介護保険の解説- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム
要介護認定の申請から介護サービス利用開始までの公式手順。申請から認定通知まで原則30日以内など、本記事のフロー記述の根拠
- [2]
- [3]
- [4]
- [5]
- [6]
まとめ:最初の事業所選びとサ責との関係づくりが成功の鍵
訪問介護を家族が利用するまでの流れは、(1) 要介護認定の申請、(2) 認定結果の受領、(3) ケアマネジャーとのケアプラン作成、(4) 事業所の選定と契約、(5) サ責の初回訪問と訪問介護計画書作成、という5ステップです。申請から実際にヘルパーが訪問するまで1〜2か月かかるため、ご本人が要介護状態になりそうだと感じた段階で、まずは市区町村窓口か地域包括支援センターに相談を始めるのが安心です。
サービス開始後にトラブルが起きないようにするには、契約段階で「身体介護と生活援助の違い」「同居家族がいる場合の生活援助制限」「キャンセル料」「ヘルパー交代の方法」「緊急時対応」を必ず確認しましょう。とくに同居家族がいるご家庭は、生活援助を介護保険で利用できるかどうか、最初にケアマネジャーに相談しておくと、ケアプラン作成後の食い違いを防げます。
そして利用開始後は、サービス提供責任者(サ責)との信頼関係づくりが最も大切です。要望や不安は遠慮せず早めに伝え、玄関に置いた連絡ノートで日々の情報を共有していけば、ヘルパーも安心して質の高いケアを提供できます。訪問介護は家族とヘルパー、ケアマネ、サ責が一つのチームで動くサービスです。お互いに「お願いする側/される側」ではなく、ご本人の在宅生活を一緒に支えるパートナーとして関係を築いていきましょう。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。
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