介護福祉士・ケアマネの資格手続き、オンライン化の現在地|国の調査80手続を検証
介護職向け

介護福祉士・ケアマネの資格手続き、オンライン化の現在地|国の調査80手続を検証

介護福祉士とケアマネジャーの資格手続きはどこまでオンラインでできるのか。デジタル庁の行政手続棚卸調査から該当80手続を独自集計し、政府の実装計画と2026年8月時点の実際の運用を突き合わせて検証しました。

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この記事のポイント

介護福祉士とケアマネジャーの資格手続きのうち、オンラインでできる範囲は資格によって大きく違います。国の調査で該当する80手続を集計したところ、介護福祉士は申請系34手続のうち29件(85.3%)がオンライン化済みである一方、介護支援専門員は申請系13手続がすべて「未実施」で0%でした。ただしケアマネは都道府県ごとに運用が分かれており、東京都のように独自に電子申請を導入している自治体もあります。

目次

介護福祉士の国家試験はインターネットで申し込めます。ところが合格したあとの登録申請は、いまも収入印紙を貼った書類を簡易書留で郵送する方式です。同じ資格の、同じ年に同じ人数が通る手続きなのに、入口だけが電子化されている状態が続いています。

国はこの状況を放置しているわけではありません。2024年8月にはマイナポータルを使った国家資格手続きのオンライン化が始まり、介護福祉士はその第1陣に選ばれています。では実際のところ、介護の資格手続きはどこまでオンラインでできるようになったのでしょうか。

この記事では、デジタル庁が公表している全75,071手続の悉皆調査から介護福祉士とケアマネジャーに関する80手続を抜き出して集計し、政府が公表した実装計画と2026年8月時点の実際の運用を突き合わせました。結論から言えば、両資格の間には大きな差があり、さらにケアマネについては住んでいる都道府県によって手間がまるで違います。

国家資格のオンライン・デジタル化とは

マイナンバー法の改正により、130の国家資格等がオンライン・デジタル化の対象になりました。マイナポータルとマイナンバーカードを使って、資格の申請や届出をオンラインで行えるようにする取り組みです。2024年8月6日から、資格ごとに順次サービスが始まっています。

できるようになること

  • オンライン申請:マイナポータルから資格の申請や住所・氏名等の変更届を提出できる
  • 添付書類の省略:住民票や戸籍に関する書類をマイナンバー経由で連携するため、取り寄せが不要になる
  • オンライン決済:申請に必要な支払いを、通知を受け取ってからクレジットカード等で決済できる
  • デジタル資格者証:資格を保有していることを証明する電子データを取得し、二次元コードで真正性を検証してもらえる

介護に関係する資格はいつからか

2024年8月6日の第1陣は、介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・公認心理師の4資格でした。デジタル庁の資料によれば、当時の介護福祉士の資格登録者数は約200万人(令和6年6月末時点)で、4資格のなかで群を抜いて多い規模です。

介護支援専門員(ケアマネジャー)は第1陣には含まれず、後続の対象として名前が挙がっていました。

なお重要な前提として、オンライン化されても紙での手続きは引き続き可能です。デジタル庁は「資格保有者にて手続方法は選択できます」と明記しており、マイナンバーカードを持っていない人が手続きできなくなるわけではありません。

【独自集計】国の調査でみる介護資格80手続のオンライン化状況

ここからが本題です。デジタル庁は情報通信技術活用推進法25条2項に基づき、国の法令に基づく行政手続を悉皆調査した結果を公表しています。令和6年度調査では75,071手続が対象で、手続ごとにオンライン化の状況が記録されています。

この調査データから、手続名に「介護福祉士」または「介護支援専門員」を含む80手続を抽出して集計しました。

介護福祉士とケアマネの比較

区分介護福祉士介護支援専門員
該当する手続の総数56手続24手続
実施済29件2件
未実施22件20件
その他(適用除外・不明)5件2件
申請系手続のオンライン化率85.3%(34件中29件)0%(13件すべて未実施)

参考までに、同じ調査における全75,071手続の平均は実施済51.6%、未実施30.2%、その他18.2%です。介護福祉士の申請系85.3%は全体平均をかなり上回る一方、ケアマネの0%は際立って低い数字です。

同じ件数で明暗が分かれる2つの手続

介護福祉士のデータでとくに目を引くのが、次の2件です。

手続名年間件数オンライン化
介護福祉士試験の受験手続約77,613件実施済
介護福祉士の登録申請約77,613件未実施

試験を受けて合格した人がそのまま登録に進むため件数が一致するのですが、入口の受験申込はオンラインででき、出口の登録申請は紙のまま、という構造がデータにそのまま表れています。

介護福祉士で未実施だった申請系手続

介護福祉士の申請系34手続のうち、未実施とされたのは次の4件でした。

  • 介護福祉士の登録申請(年間約77,613件)
  • 介護福祉士登録証の再交付の申請(年間約1,541件)
  • 介護福祉士の死亡等の届出(年間約30件)
  • 介護福祉士試験の試験結果の報告(年間約1件)

件数の桁が違うことが分かります。未実施は4件しかないものの、そのうち1件が年間7万件超という、資格取得者ほぼ全員が通る手続きでした。

ケアマネは申請系がすべて未実施

介護支援専門員の申請系13手続は、登録申請、介護支援専門員証の交付申請、書換え交付、再交付、有効期限の更新申請、登録の都道府県間移転、登録事項の変更届出、実務研修受講試験の手続などです。この13件が例外なく「未実施」と回答されていました。

ここで注意が必要なのは、この調査が国として把握した範囲の集計だという点です。地方公共団体が処理する手続きは所管府省庁の代表回答であり、各自治体が独自に導入している電子申請は反映されません。実際、後述するようにケアマネの手続きは都道府県によって状況が大きく異なります。

事業者側の手続きはむしろ進んでいる

資格手続きの遅れをどう評価すべきか判断するため、同じ調査データで介護保険法に基づく手続きも集計しました。こちらは事業所の指定申請や変更届など、事業者が行う手続きが中心です。

区分申請系手続のオンライン化率
介護保険法に基づく手続き(333件)81.1%
介護福祉士の手続き(34件)85.3%
介護支援専門員の手続き(13件)0%
全75,071手続の平均51.6%

介護保険法に基づく事業者の申請系手続きは81.1%がオンライン化済みで、全体平均を大きく上回ります。実際に使われているシステム名を見ると、介護サービス情報公表システムが174件で最多で、マイナポータルの申請機能も31件で使われていました。介護分野の行政手続きは、事業者向けを中心にかなりの部分がすでに電子化されているのが実態です。

その中でケアマネの手続きだけが0%として残っている点は、介護分野全体の遅れというより、都道府県が個別に処理する資格事務という構造に起因すると読むのが妥当でしょう。

「その他」を「未対応」と読み違えない

この調査の区分を読むうえで、ひとつ注意点があります。国の集計は「実施済(一部実施済含む)」「未実施」「その他(適用除外・不明含む)」の3分類で、「その他」は情報通信技術活用推進法10条1項に基づき、オンライン化になじまない手続きとして政令で定める適用除外などを含みます。紙のまま放置されているという意味ではありません。

本記事で「未実施」と書いているものは、いずれも調査で明確に「未実施」と回答された手続きです。介護支援専門員の申請系13手続は、その他ではなくすべて未実施でした。

出典:「行政手続等の棚卸調査結果」(デジタル庁)をもとにカイゴニュース編集部作成。件数は令和5年度実績で、原則有効数字2桁以上の試算値を含みます。

介護福祉士は何がオンラインでできて、何ができないのか

調査データは令和5年度の実績です。その後マイナポータル対応が始まっているため、2026年8月時点で実際に何ができるのかを、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの案内で確認しました。

いまオンラインでできること

  • 国家試験の受験申込:試験センターのウェブサイトから申し込めます
  • 住所のみの変更:2020年1月7日から、ウェブサイト上で手続きできるようになっています。手数料は無料です
  • 登録事項の変更届出(マイナポータル):2024年8月6日から、マイナポータル経由で申請できます。すでに登録済みの人が初めてマイナポータルから申請する場合は初期設定が必要で、この初期設定の手数料は無料です

いまもオンラインでできないこと

試験センターの案内では、次の手続きはマイナポータルの対象外と明記されています。

  • 新規登録
  • 登録証の再交付
  • 死亡・失踪宣告の届出

また、マイナポータルから申請できる登録事項変更にも条件があります。登録証の「氏名」や「本籍の都道府県」に変更がある場合はマイナポータルからは申請できず、必要書類を印刷して試験センターへ提出する必要があります。つまり結婚などで氏名が変わったときは、いまも紙の手続きになります。

新規登録の実際の流れ

試験センターの案内によれば、新規登録は必要書類を簡易書留で提出する方式です。費用は登録免許税9,000円(収入印紙)と登録手数料3,320円で、書類に不備がなければ1か月半程度で登録証が発送されます。

収入印紙を購入して貼り、払込証明書の原本を添え、本籍が記載された書類を用意して簡易書留で郵送する。この一連の作業が、毎年およそ7万7千人に発生していることになります。

なお、登録事項の変更や再交付の具体的な手順、手数料の一覧については介護福祉士に資格更新はある?登録の有無・登録証の変更・有効期限を解説で詳しく整理しています。

ケアマネは都道府県で違う|東京と神奈川の実例

ケアマネジャーの手続きは、介護福祉士と決定的に違う点があります。介護福祉士の登録事務が全国一つの指定登録機関に集約されているのに対し、ケアマネの登録は都道府県ごとに行われるということです。その結果、同じ資格なのに住んでいる場所で手間が変わります。

東京都と神奈川県で比べてみる

項目東京都神奈川県
登録申請電子申請簡易書留郵便で郵送
介護支援専門員証の交付・更新電子申請郵送
登録事項の変更電子申請電子申請(個人番号の変更がない場合のみ)
旧姓・通称名の使用届電子申請電子申請または郵送
添付書類修了証書・本人確認書類をスマートフォン等で撮影して添付書類を用意して同封

東京都では、公益財団法人東京都福祉保健財団のケアマネジャー専用サイトから電子申請を行い、修了証書や本人確認書類はスマートフォンで撮影した画像を添付する方式が案内されています。一方、神奈川県の案内(2026年6月9日更新)では、登録申請は「必要書類を簡易書留郵便で郵送」と明記され、電子申請が使えるのは登録事項変更届(個人番号の変更がない場合)と旧姓・通称名使用届に限られています。

電子申請でも支払いは紙という中間形態

ただし東京都も完全に電子で完結するわけではありません。手数料は申請後に郵送される振込用紙で納付する案内になっており、振込はゆうちょ銀行のみで、ネットバンキングや電子振替は受け付けていないとされています。申請はオンライン、決済は紙という組み合わせです。

納付方法は都道府県によってさらに幅があります。埼玉県は電子申請システムからクレジットカードやコード決済、ペイジーでの電子納付に対応しています。一方、栃木県のように県の収入証紙を購入して申請書に貼る方式を残している県もあります。

マイナンバー記載の義務化という共通の変化

都道府県による差がある一方で、全国共通で変わった点もあります。介護保険法施行規則の改正により、令和6年12月1日から、介護支援専門員に係る各種申請書に個人番号(マイナンバー)の記載が義務付けられました。登録申請、書換交付申請、証交付申請、再交付申請、登録移転申請などが対象です。

これは国家資格情報をマイナンバーと連携させ、将来のオンライン申請につなげるための準備という位置づけです。ただし当面は、番号確認書類と身元確認書類を追加で提出する必要が生じるため、郵送手続きが残っている県では書類が増えることになります。

【独自分析】政府の計画は2年でおよそ1年分ずれた

ここで、政府自身が公表した2つの資料を並べてみます。同じデジタル庁の資料で、2年の間隔があります。

2024年8月時点の計画

デジタル庁が2024年8月に公表した「国家資格等オンライン・デジタル化の開始について」には、次のように書かれていました。

  • 2024年8月6日から4資格(介護福祉士を含む)で氏名等の変更手続きとデジタル資格者証を開始
  • 「来年3月からは新規登録のオンライン申請も開始予定」
  • 2025年3月頃に11資格へ拡大し、その中に介護支援専門員が含まれる

2026年6月時点の公式ページ

ところが、デジタル庁の「国家資格等のオンライン・デジタル化」ページ(2026年6月1日時点の情報)を確認すると、状況は次のようになっています。

  • 介護福祉士は登録事項変更届出のオンライン化を開始した段階で、オンライン化する手続の追加は「2025年秋以降順次」とされている
  • 介護支援専門員は「今後手続が可能な資格」の側にあり、予定時期は2026年度以降順次

何が起きているか

2024年8月の資料で「2025年3月から」とされていた新規登録のオンライン申請は、2026年8月現在も介護福祉士では実現していません。試験センターの案内では新規登録は簡易書留での提出のままです。介護支援専門員に至っては、当初2025年3月頃とされていた開始予定が2026年度以降へと後ろにずれています。

つまり、この2年でおよそ1年分のスケジュール後退が起きていることになります。国の悉皆調査が「未実施」と記録した年間7万件超の登録申請は、調査時点から2年が経ってもなお未実施のままです。

調査票には「2025年度に実施予定」と書かれていた

ここでもう一段、調査データを掘り下げます。この調査には、未実施の手続きについて「オンライン化の実施予定及び検討時の懸念点」と「オンライン化実施時期」を記入する欄があります。介護福祉士とケアマネの未実施手続きの回答を並べると、両者の違いがはっきりします。

手続名回答された懸念点実施時期
介護福祉士の登録申請(年約77,613件)オンライン化実施予定2025年度
介護福祉士登録証の再交付の申請(年約1,541件)オンライン化実施予定2025年度
介護福祉士の死亡等の届出(年約30件)必要書類の原本が紙で、電子化してもオンライン処理が完結しない記載なし
介護支援専門員の申請系13手続すべていずれも「上記に該当しない」記載なし

介護福祉士の登録申請と登録証の再交付については、調査時点で「2025年度に実施予定」と回答されていました。ところが2026年8月現在、試験センターの案内では新規登録も再交付も書類提出のままです。回答された実施予定年度を過ぎてもなお、実現していないことになります。

対照的に、ケアマネの申請系13手続はすべて懸念点が「上記に該当しない」で、実施時期の記載もありません。制度改正が必要だから、システムがないから、費用対効果が小さいから、といった定型の理由のどれにも当てはまらず、実施予定も立っていない状態です。介護福祉士が「遅れている」のに対し、ケアマネは調査時点でそもそも予定表に載っていなかったと読めます。

本籍地の確認という技術的な難所

登録申請のオンライン化が難しい背景として、公表資料から推測できる要因がひとつあります。デジタル庁は運用上の課題として、マイナポータルから申請された手続きの審査時に、戸籍関係情報の照会結果から現在の本籍地を特定できず、審査が継続できないケースが一部発生していることを告知しています。

介護福祉士の登録には本籍地の確認が必要で、試験センターの新規登録でも戸籍の個人事項証明書や本籍記載の住民票の提出が求められます。マイナポータルからの登録事項変更でも「本籍の都道府県」に変更がある場合は対象外とされていました。本籍にかかわる情報連携が、この資格のオンライン化における難所になっている可能性は高いと考えられます。

手続きの前に押さえておきたい4つのポイント

1. 合格したら3か月以内などの期限に注意する

ケアマネは介護保険法施行規則により、実務研修修了日から3か月以内に登録申請をする必要があります。期日を過ぎると登録できず、再度実務研修を受講しなければなりません。郵送が必要な県では、書類を揃える時間も見込んでおく必要があります。

2. 自分の都道府県の方式を先に確認する

ケアマネの手続きは登録した都道府県の方式に従います。電子申請ができるのか、簡易書留が必要か、手数料は収入証紙かキャッシュレスかは県によって異なります。他県で働く同僚の話がそのまま自分に当てはまるとは限りません。

3. マイナンバー関係書類が必要になった

令和6年12月1日以降、ケアマネの各種申請には個人番号の記載と、番号確認書類・身元確認書類の提出が必要です。個人番号が記載された住民票の写しを番号確認書類として出す場合は、身元確認書類を別途用意する形になります。

4. 介護福祉士は氏名変更だとマイナポータルが使えない

マイナポータルで登録事項変更を申請できるのは、登録証の氏名や本籍の都道府県に変更がない場合です。結婚などで氏名が変わったときは書類を印刷して試験センターへ提出することになるため、オンラインで完結すると思い込まないほうが安全です。

手続きをスムーズに進めるコツ

マイナポータルの初期設定は手続きが必要になる前に済ませる

すでに資格を登録している人がマイナポータルから初めて申請する場合、マイナンバーカードと資格情報を連携する初期設定が必要です。試験センターの案内では、この初期設定の手数料は無料とされています。実際に住所変更などが発生してから慌てて設定するより、時間のあるときに済ませておくほうが負担が軽くなります。

紙の手続きは引き続き選べる

デジタル庁は、オンライン化後も紙での手続きが可能で、手続方法は資格保有者が選択できると明記しています。マイナンバーカードを持っていない、電子証明書の有効期限が切れているといった場合でも、従来どおりの方法で手続きできます。

登録証は再交付も紙の手続きになる

介護福祉士登録証の再交付は、国の調査でも未実施と記録され、試験センターの案内でもマイナポータルの対象外とされています。年間約1,541件が発生している手続きです。紛失してから慌てないよう、登録証は保管場所を決めておき、勤務先へ提出する際もコピーで足りるかを確認しておくと安心です。

デジタル資格者証という選択肢を知っておく

マイナポータルの初期設定を済ませると、デジタル資格者証を取得できます。二次元コードを読み取ることで資格の有効性と改ざんされていないことを検証できる電子データで、転職時や実習指導者としての登録時など、資格を証明する場面で提示に使える可能性があります。対応状況は提出先によって異なるため、事前に確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 介護福祉士の新規登録はオンラインでできますか?

2026年8月時点ではできません。社会福祉振興・試験センターの案内では、新規登録は必要書類を簡易書留で提出する方式です。デジタル庁は2024年8月の資料で2025年3月からの開始を予定と記載していましたが、現時点では実現していません。

Q. マイナポータルでは何ができますか?

介護福祉士については登録事項の変更届出が対象です。ただし登録証の氏名や本籍の都道府県に変更がある場合は対象外で、書類の提出が必要になります。新規登録、登録証の再交付、死亡・失踪宣告の届出も対象外です。

Q. ケアマネの登録はオンラインでできますか?

登録した都道府県によります。東京都では電子申請が案内されていますが、神奈川県では登録申請は簡易書留郵便での郵送が必要です。国の調査では申請系13手続すべてが未実施と記録されていますが、これは国として把握した範囲の集計であり、都道府県が独自に導入した電子申請は反映されていません。

Q. マイナンバーカードがないと手続きできませんか?

できます。デジタル庁は、オンライン化後も紙での手続きが引き続き可能で、資格保有者が手続方法を選択できると明記しています。マイナポータルを使う場合は、電子証明書が有効なマイナンバーカードが必要です。

Q. ケアマネの申請にマイナンバーが必要になったと聞きました

令和6年12月1日から、介護保険法施行規則の改正により、介護支援専門員に係る各種申請書への個人番号の記載が義務付けられました。登録申請、書換交付申請、証交付申請、再交付申請、登録移転申請などが対象で、番号確認書類と身元確認書類の提出が必要です。

Q. 手数料はオンラインで払えますか?

手続きと自治体によります。国家資格のオンライン・デジタル化ではオンライン決済に対応するとされていますが、ケアマネの手数料については、東京都は郵送される振込用紙でゆうちょ銀行から振り込む方式、埼玉県は電子申請システムからクレジットカードやコード決済が利用できる方式と分かれています。介護福祉士の新規登録は収入印紙と払込による納付です。

参考文献・出典

まとめ

国の悉皆調査から介護福祉士とケアマネジャーの80手続を集計した結果、両資格の間には大きな差がありました。

  • 介護福祉士は申請系34手続のうち29件(85.3%)がオンライン化済みで、全手続の平均51.6%を上回る
  • ただし未実施の4件のなかに、年間約77,613件という登録申請が含まれている
  • 介護支援専門員は申請系13手続がすべて未実施で0%
  • ケアマネは都道府県ごとに運用が分かれ、東京都は電子申請、神奈川県は簡易書留郵送
  • デジタル庁が2024年8月に示した実装計画は、2026年6月時点でおよそ1年分後ろにずれている

実務上の要点をまとめると、介護福祉士は登録事項の変更ならマイナポータルが使えるものの、新規登録・再交付・氏名変更は紙のままです。ケアマネはまず自分が登録している都道府県の方式を確認するところから始めてください。同じ資格でも、県が違えば手順も費用の払い方も変わります。

国の調査データは「国として把握した範囲」の集計であり、自治体独自の取り組みは映りません。東京都のように国のシステムを待たずに電子申請を導入した例があることは、この数字を読むうえで押さえておきたい点です。今後、介護支援専門員のオンライン化が2026年度以降に進めば、都道府県による差は縮まっていくと見られます。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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