
介護職の退職代行|費用相場と労組型・弁護士型・民間型の違い、非弁業者の見分け方
介護職の退職代行を実務目線で解説。労働組合型・弁護士型・民間型の費用相場と対応範囲、弁護士法72条に触れる違法業者の見分け方、施設側の本音、制服やPHSなど貸与品返却・引き継ぎ・有給消化・離職票の進め方、正規の退職交渉との比較まで網羅。
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この記事のポイント
介護職の退職代行とは、本人に代わって退職の意思を勤務先へ伝えるサービスです。運営主体で対応範囲が分かれ、費用相場は民間型が約2万〜3万円、労働組合型が約2.5万〜3万円、弁護士型が約5万〜10万円です。有給消化や未払い賃金の「交渉」は労働組合型と弁護士型のみが適法に行え、民間型が交渉すると弁護士法72条の非弁行為にあたる恐れがあります。介護現場では制服やPHS、ロッカー鍵などの貸与品返却と引き継ぎを郵送・書面で済ませる前提で選ぶのが安全です。
目次
人手不足の介護現場では、退職を申し出ても「人がいないから今は無理」と引き止められたり、退職届を受け取ってもらえなかったりするケースがあります。心身に限界を感じているのに辞められない。そんなときの選択肢が退職代行です。
ただし退職代行は運営主体によってできることが大きく異なり、安さだけで選ぶと違法業者(非弁行為)に当たって退職そのものがこじれることもあります。この記事では介護職が退職代行を使う前提で、費用相場と3類型の違い、違法業者の見分け方、介護現場特有の貸与品返却や引き継ぎの実務、そして使う前に検討したい正規の退職交渉との比較までを整理します。
退職代行とは(介護職が使う仕組み)
退職代行とは、退職を希望する労働者に代わって、運営事業者が勤務先へ退職の意思を伝えるサービスです。利用者は出勤や上司との対面をせずに退職手続きを進められます。介護業界に限ったサービスではありませんが、シフト制で人員がぎりぎりの職場が多く、面と向かって退職を切り出しづらい介護現場とは相性のよい仕組みとして利用が広がっています。
サービスの基本的な流れは、申し込み・支払いのあと、業者が会社へ退職の意思を連絡し、以降は本人が会社と直接やり取りしなくて済む、というものです。多くは申し込んだその日か翌営業日には会社へ連絡が入り、結果として出社せずに退職へ進めます。料金は運営主体によって幅があり、即日対応やLINEでの相談受付をうたうサービスも増えています。
ただし、退職代行を名乗っていても「できること」は運営主体ごとに大きく違います。法律上、本人の使者として退職の意思を「伝える」ことは誰でもできますが、有給休暇の取得日や未払い賃金、退職日について会社と「交渉」する行為は、労働組合か弁護士でなければ適法に行えません。ここを理解せずに安さだけで選ぶと、会社が条件を出してきたときに対応できず、退職がこじれることがあります。次の章で、費用相場とあわせて3類型の違いを具体的に見ていきます。
費用相場と3類型(民間型・労働組合型・弁護士型)の違い
退職代行の運営主体は「民間型」「労働組合型」「弁護士型」の3つに大別されます。費用と対応できる範囲、非弁行為のリスクが異なり、自分のケースに必要な対応範囲で選ぶのが基本です。下表の費用相場は各種比較サイトおよび弁護士事務所の公表値を基にした目安で、税込・追加料金なしの一括料金を想定しています。
| 類型 | 費用相場(税込) | 退職意思の伝達 | 有給・退職日などの交渉 | 未払い賃金・慰謝料請求 | 非弁リスク |
|---|---|---|---|---|---|
| 民間型(一般企業) | 約2万〜3万円 | ○ | ×(できない) | × | 交渉すると非弁の恐れ |
| 労働組合型(ユニオン) | 約2.5万〜3万円 | ○ | ○(団体交渉権) | △(交渉は可・訴訟は不可) | 低い |
| 弁護士型 | 約5万〜10万円 | ○ | ○ | ○(訴訟・損害賠償対応も) | なし |
民間型(約2万〜3万円)
最も安価で、即日対応や24時間受付をうたう業者が多い類型です。できるのは退職意思の「伝達」までで、会社への連絡を本人の使者として代行します。会社が「有給は認めない」「退職日はこちらが決める」「制服を直接返しに来い」といった条件を出してきても、民間型は交渉できません。その場合、業者は会社の言い分をあなたに伝えるだけになり、結局あなた自身が判断・対応することになります。
介護現場では、有給がまとまって残っているケースや、シフトの都合で退職日を巡って施設ともめるケースが少なくありません。交渉が必要になりそうなのに安さだけで民間型を選ぶと、こじれたときに労働組合型や弁護士型へ依頼し直すことになり、費用が二重にかかります。「とにかく辞意だけ伝われば十分」「会社ともめる要素がない」と確信できる場合に向いた選択肢です。
労働組合型(約2.5万〜3万円)
労働組合(合同労組・ユニオン)が運営、または労働組合と提携する形で運営される類型です。労働組合法上の団体交渉権を根拠に、有給消化や退職日、未払い賃金の支払いについて会社と「交渉」できます。費用は民間型とほぼ同水準で、交渉力を備えているため、コストと対応範囲のバランスがよく、退職代行を初めて使う介護職にとって現実的な第一候補になりやすい類型です。
利用時は「実際に交渉を行う主体が労働組合自身か」を確認しましょう。民間業者が窓口で、交渉だけを労働組合に丸投げする形態は、後述のとおり非弁行為に該当する可能性が東京弁護士会から指摘されています。組合名・所在地が明示され、加入(組合員になる)手続きを伴う運営かどうかが見極めのポイントです。ただし未払い賃金が裁判沙汰になるような局面では、労働組合では対応に限界があり、弁護士でなければ訴訟は行えません。
弁護士型(約5万〜10万円)
弁護士または弁護士法人が直接対応する類型です。退職の伝達・交渉に加え、未払い残業代や退職金の請求、ハラスメントの慰謝料請求、会社からの損害賠償請求への対応、さらに訴訟まで一貫して任せられます。費用は最も高めで、案件によっては着手金に加えて回収額の何割かを成功報酬として求められる場合があります。料金体系は事前に必ず確認しましょう。
会社から「損害賠償を請求する」と脅されている、長時間労働やパワハラで体調を崩した、未払い賃金がまとまった額ある、といった法的トラブルを抱えているなら、最初から弁護士型を選ぶのが安全です。これらは法律事務にあたるため、民間型・労働組合型では適法に対応しきれません。迷ったら「自分のケースにお金や法的な争いの要素があるか」を基準に、あればば弁護士型、なければ労働組合型、というように切り分けると判断しやすくなります。
違法業者(非弁行為)の見分け方と弁護士法72条
退職代行で最も注意すべきが「非弁行為」です。弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務(交渉や和解、法律相談など)を業として行うことを禁じています。違反した場合は2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。退職代行の文脈では、民間型の業者が会社と退職条件を交渉したり、有給取得日を調整したり、未払い残業代の金額を算定して請求したりすれば、この非弁行為にあたる恐れがあります。
東京弁護士会の非弁護士取締委員会は、具体的な事例を挙げて注意を促しています。たとえば、業者が本人に代わって会社に「残業代が支払われていないのは法律違反だ」「私が計算したところ●円になる」と主張し、話し合いの結果として残業代を支払わせた事例は、残業代の有無や金額算定が法律的な問題であるため非弁行為にあたるとされています。また、業者が代金を受け取ったうえで、法的な交渉になったら提携先の労働組合へ引き継ぐという形態も、法律的な問題の処理を他者へ斡旋する行為として非弁行為にあたると解説されています。
実際に令和8年には、退職代行の大手会社の社長らが弁護士法違反の疑いで逮捕され、関連して弁護士法人の代表に懲役1年6か月・執行猶予3年の判決が出た事例も報じられています。安さや手軽さの裏で違法な運営をしている業者は実在し、そうした業者に依頼すると、交渉がこじれて退職そのものが長引いたり、支払った報酬の返還を巡って争いになったりするリスクがあります。
違法業者を避けるチェックポイント
- 「会社と交渉します」とうたう民間型に注意。一般企業が有給や退職日、未払い賃金を交渉できるかのように宣伝していたら非弁の疑いがあります。交渉が必要なら労働組合型か弁護士型を選びましょう。
- 運営主体が明記されているか。労働組合なら組合名・所在地・加入手続きの有無、弁護士なら所属弁護士会と登録番号が確認できるかをチェックします。運営者がぼかされている業者は避けます。
- 料金が相場より極端に安くないか。数千円台など相場(民間型で2万円前後)を大きく下回る業者は、できる範囲を偽っていたり、後から追加料金を請求したりする可能性があります。
- 「弁護士監修」と「弁護士が対応」は別物。監修をうたっていても、実際の連絡や交渉を非弁業者が行えば違法になり得ます。誰が会社とやり取りするのかを確認しましょう。
- 追加料金・返金条件が明確か。「退職できなかった場合の返金」「キャンセル料」「追加料金が発生する条件」が契約前に書面で示されるかを確認します。
- 金銭やハラスメントの争いがあるなら最初から弁護士型。未払い賃金の請求や慰謝料請求まで望むなら、非弁リスクのない弁護士型が確実です。
介護現場で退職代行の利用が増えている背景
退職代行の利用は介護現場でも珍しくなくなっています。背景には、介護職特有の辞めにくさがあります。
公益財団法人介護労働安定センターの令和6年度「介護労働実態調査」では、訪問介護員と介護職員を合わせた2職種の離職率は12.4%で2年連続の低下となった一方、直前の仕事が介護関係だった人が辞めた理由は「職場の人間関係に問題があったため」が24.7%で最多でした。退職理由の上位が人間関係だということは、辞める相談を職場でしづらい人が一定数いることを示しています。さらに同調査では、従業員が「不足」と感じる事業所が依然として多く、人員に余裕のない現場ほど引き止めが強くなりがちです。
「人がいないのに辞めるなんて」と罪悪感を抱かせる空気、シフトに穴を空けられないプレッシャー、上司との関係悪化への不安。これらが重なると、自分で退職を切り出すハードルは上がります。出勤せずに退職手続きを進められる退職代行が、介護職にとって現実的な逃げ道になっているのが実態です。
退職代行を使うときの流れと事前準備
退職代行を使うと決めたら、実際の流れは次のように進みます。事前に準備しておくと、依頼後の対応がスムーズです。
- 類型を選んで申し込む。交渉の要否(有給・退職日・未払い賃金)で民間型・労働組合型・弁護士型を選び、運営主体・料金・返金条件を確認して申し込みます。
- ヒアリングと支払い。退職希望日、有給残日数、貸与品の有無、会社への連絡方法などを伝えます。料金を支払い、労働組合型なら組合加入の手続きを行う場合があります。
- 業者から会社へ連絡。依頼後、退職代行が会社へ退職の意思を伝えます。多くは即日〜翌営業日に連絡が入り、以降あなたは原則として会社と直接やり取りしません。
- 貸与品の返却・引き継ぎ書類の提出。制服・PHS・鍵などを追跡できる方法で返送し、引き継ぎ事項を施設の様式に沿って提出します。
- 退職書類の受け取り。離職票・源泉徴収票・雇用保険被保険者証などを郵送で受け取り、必要なら失業給付や転職先の手続きに進みます。
準備しておくとよいのは、雇用契約書・就業規則の確認(退職に関するルール)、有給残日数の把握、社宅・寮に入っている場合の退去段取り、私物の回収方法です。社宅は退職に伴って退去が必要になることが多いため、退職代行を依頼する前に荷物を整理しておくと安心です。
施設側の本音と、引き継ぎ・貸与品返却の実務
退職代行を使うと「もう職場に行かなくていい」と思いがちですが、介護現場では物理的・実務的な後始末が残ります。ここを段取りしておかないと、退職後に施設から連絡が来てトラブルになります。退職代行に依頼する時点で、貸与品と引き継ぎの扱いをどう伝えてもらうかまで決めておくのが理想です。
施設側の本音
突然の退職代行に施設側が戸惑うのは事実です。とはいえ、退職は労働者の権利であり、期間の定めのない雇用(無期雇用)なら民法上、退職の申し入れから2週間が経過すれば雇用契約は終了します。施設が「人手が足りないから損害賠償だ」「離職票は出さない」と言ってきても、正当な退職に対してこれらを盾にするのは基本的に通りません。実際、施設側の本音の多くは「辞めるのは仕方ないとして、引き継ぎと貸与品だけはきちんとしてほしい」という点に集約されます。逆に言えば、ここを誠実に処理すれば、感情的な対立や後腐れは最小限に抑えられます。
貸与品の返却(介護現場で特に多いもの)
介護施設は私物と支給品が入り混じりやすく、返却漏れがトラブルの火種になります。代表的な貸与品は次のとおりです。
- 制服・ユニフォーム、名札、エプロン、カーディガン
- 業務用PHS・スマホ、インカム、ナースコール子機
- ロッカー・更衣室・薬剤庫・事務所などの鍵、セキュリティカード
- シューズ(院内用)、入退室用の社員証・IDカード
- 業務マニュアル、貸与された参考書・研修テキスト、タブレット端末
これらは出社せずに「特定記録郵便」や「レターパック」など追跡できる方法で返送するのが基本です。退職代行に「貸与品は郵送で返却する」と会社へ伝えてもらい、返送先の部署・住所を確認してもらいましょう。鍵やセキュリティカード、貸与端末は紛失・破損すると弁償を求められることがあるため、返送前に品目を写真で記録し、発送伝票(追跡番号)の控えを必ず保管しておくと安心です。万一「届いていない」と言われても、追跡記録で発送・到達を証明できます。
引き継ぎの実務
担当利用者の状態や申し送り事項は、対面でなくても書面やデータで引き継げます。介護はケアの継続性が利用者の安全に直結するため、引き継ぎを完全に放棄すると施設との関係が悪化しやすい部分です。私物のメモではなく、施設のフォーマットや申し送りシートに沿って、担当利用者の留意点(持病・アレルギー・対応上の注意)、進行中の対応、預かり金や物品の所在、鍵やパスワードの管理場所などを文書化し、退職代行経由で提出すれば「引き継ぎを放棄した」と言われにくくなります。
なお、利用者の個人情報を含む記録を私的に持ち出すのは厳禁です。引き継ぎ文書は施設の様式に沿って施設内に残す形にし、コピーを自宅に持ち帰らないようにしましょう。情報の取り扱いを丁寧にすることが、結果的に自分を守ることにつながります。
よくある質問(有給・離職票・トラブル)
Q. 退職代行でも有給は消化できますか?
有給休暇は労働者の権利なので、取得自体は退職代行を使っても可能です。ただし、退職日と有給の消化日を会社と調整する行為は「交渉」にあたるため、確実に消化したいなら労働組合型か弁護士型を選びます。民間型では有給消化の希望を「伝える」ことはできても、会社が「引き継ぎがあるから認めない」などと渋った場合に押し返せません。残日数が多い人ほど、交渉できる類型を選ぶ意味が大きくなります。
Q. 離職票はもらえますか?
離職票は失業給付(基本手当)の申請に必要な書類で、退職者が請求すれば会社には交付義務があります。退職代行を使ったことを理由に発行を拒むことは認められません。発行が遅れる、または拒まれる場合はハローワークに相談すれば、会社へ催促してもらえます。退職代行に依頼する際、離職票に加えて源泉徴収票・雇用保険被保険者証・年金手帳(預けている場合)の郵送も会社へ伝えてもらうと、退職後の手続きがスムーズです。
Q. 退職金や未払い残業代はどうなりますか?
退職金規程があれば、退職代行を使っても支給対象です。一方、未払い残業代の「請求・交渉」は法律事務にあたるため、弁護士型でなければ適法に行えません。民間型・労働組合型で残業代の請求交渉まで望むと対応範囲を超える(労働組合型は交渉自体は可能ですが、訴訟は不可)ため、まとまった金銭トラブルを抱えているなら弁護士型を検討してください。
Q. よくあるトラブル事例は?
典型的なのは次のパターンです。(1)安い民間型に依頼したが会社が交渉に応じず、結局弁護士に頼み直して費用が二重になった。(2)貸与品(鍵・PHS・制服)の返却を後回しにして、退職後も施設から督促の連絡が続いた。(3)非弁業者に依頼し、業者が会社と交渉してこじれ、退職が長引いた。(4)即日退職をうたう業者に頼んだが、シフトや引き継ぎの問題で会社と争いになった。いずれも「自分のケースに必要な対応範囲」を見極めて類型を選び、貸与品・引き継ぎを段取りしておけば避けられるものです。
Q. 介護施設は退職代行を断れますか?
退職は労働者の権利であり、施設側が退職そのものを拒むことはできません。退職代行という手段を使ったことを理由に退職を無効にすることもできません。引き止めや強い慰留があっても、正当な手続き(無期雇用なら退職の申し入れから2週間)を踏めば退職は成立します。「人手が足りない」「後任が決まるまで」といった理由で退職を引き延ばす義務は、労働者側にはありません。
Q. 試用期間中や有期契約でも使えますか?
試用期間中でも退職は可能で、退職代行も利用できます。有期契約(期間の定めがある契約)の場合は、原則として契約期間の満了まで働く前提ですが、やむを得ない事由があるときや契約から一定期間が経過した場合には途中退職が認められることがあります。有期契約の途中解約は法律的な判断を伴うため、もめそうなら弁護士型に相談するのが安全です。
使う前に検討したい、正規の退職交渉との比較
退職代行は便利ですが、数万円の費用がかかり、職場との関係も基本的に断つ前提の手段です。使う前に、自分で行う正規の退職交渉で済まないかを一度検討する価値があります。下表で両者を比べてみましょう。
| 項目 | 自分で退職交渉 | 退職代行を利用 |
|---|---|---|
| 費用 | 0円 | 約2万〜10万円 |
| 上司との対面 | 必要 | 不要 |
| 精神的負担 | 大きいことがある | 小さい |
| 有給・退職日の交渉 | 自分で可能 | 労組型・弁護士型なら代行 |
| 退職までの速さ | 会社対応に左右される | 即日連絡も可能 |
| 関係性 | 円満退職の余地 | 関係は断つ前提 |
退職代行が向いているのは、(1)退職を申し出ても受理されない・強く引き止められる、(2)ハラスメントなどで出勤や対面が困難、(3)心身の不調で交渉する余力がない、(4)以前に退職を切り出して強く慰留され、もう一度言い出すのが怖い、といったケースです。これらに当てはまるなら、無理に自力で交渉するより退職代行を使うほうが心身の負担を抑えられます。
逆に、上司に退職の意思を伝えられそうで、有給消化も話し合える余地があるなら、まずは退職届(書面)を提出する正規ルートで足ります。無期雇用なら民法上、退職の申し入れから2週間で退職でき、退職届は内容証明郵便で送れば「言った・言わない」のトラブルを防げます。費用もかからず、円満退職なら転職先への在籍確認や離職票のやり取りもスムーズです。
判断の目安は「会社と話が通じるか」です。話が通じる職場なら正規交渉、通じない・対面が無理な職場なら退職代行、という切り分けが現実的です。どちらを選ぶにしても、有給残日数の把握と貸与品・引き継ぎの段取りは共通して準備しておきましょう。
参考文献・出典
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まとめ
介護職の退職代行は、辞めにくい現場から抜け出すための現実的な手段です。ただし運営主体で費用と対応範囲が変わり、民間型(約2万〜3万円)は伝達のみ、労働組合型(約2.5万〜3万円)は交渉まで、弁護士型(約5万〜10万円)は法的トラブルまで対応できます。有給消化や未払い賃金の交渉が必要なら労働組合型か弁護士型を、金銭・ハラスメントの争いがあるなら弁護士型を選ぶのが安全です。
安さだけで民間型を選び、業者が交渉に踏み込めば弁護士法72条の非弁行為に当たる恐れがあります。運営主体と対応範囲を必ず確認しましょう。そして退職代行を使う場合も、制服・PHS・鍵などの貸与品返却と書面での引き継ぎは追跡できる方法で済ませておくと、退職後のトラブルを避けられます。まずは「会社と話が通じるか」で正規の退職交渉と退職代行を切り分け、自分のケースに合った進め方を選んでください。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。
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