
高齢の親が飼うペットの世話・引き取り問題|入院・施設入居で飼えなくなったときの選択肢
高齢の親がペットを飼えなくなったときの選択肢を、入院・施設入居・もしものときに分けて整理。家族での世話、ペットシッター、老犬老猫ホーム、里親探し、費用、緊急連絡カードの備えまで、環境省・自治体の公的情報をもとに解説します。
この記事のポイント
高齢の親がペットを飼えなくなったときは、「数日〜数週間(一時的)」「数か月以上(入院・施設入居)」「もしものとき(終生)」で選択肢が変わります。短期なら家族の世話・ペットシッター・ペットホテル、長期なら老犬老猫ホームでの預かりや里親探し、ペット可の高齢者施設という方法があります。動物愛護管理法では飼い主に最後まで飼う「終生飼養」の努力義務があり、自治体の引き取りは原則拒否されることもあるため、元気なうちに預け先と費用、緊急連絡カードを準備しておくことが何より大切です。
目次
離れて暮らす高齢の親が、犬や猫を家族同然にかわいがっている。そんなご家庭は少なくありません。ペットは親の毎日に張り合いと安らぎを与えてくれる大切な存在です。けれども、親が急に入院することになったり、介護施設への入居を検討する段になったりすると、「このコの世話は誰がするのか」という問題が一気に現実味を帯びてきます。
実際、動物愛護センターや保護団体に犬や猫が持ち込まれる理由として、飼い主の高齢化・入院・死亡が大きな割合を占めています。帝京科学大学が動物愛護団体への調査をまとめた研究では、保護依頼理由の最多は「飼い主自身や親族が病気・傷病のため飼育困難」で全体の約3割を占めました。決して特別なことではなく、どの家庭にも起こりうる出来事です。
この記事では、高齢の親のペットを「飼えなくなったかもしれない」と感じたご家族に向けて、世話を続ける方法と、難しいときの預け先・引き取り先の選択肢を、期間別・費用別に整理します。入院や施設入居のときの具体的な扱い、そして元気なうちにしておきたい備えまで、環境省や自治体が公開している情報をもとに、できるだけ平易にお伝えします。一人で抱え込まず、相談できる窓口があることも知っていただければと思います。
高齢の親のペット飼育|メリットと、見えにくい課題
ペットは高齢の親の「心と体の支え」になる
高齢の親にとって、ペットと暮らすことには多くのよい面があります。犬の散歩は自然と外出と運動の習慣をつくり、生活のリズムを整えます。「このコのためにごはんを用意しなきゃ」「水を替えなきゃ」という日々の役割は、生きる張り合いそのものです。話し相手のいない時間に寄り添ってくれる存在は、孤独感をやわらげ、来客や近所付き合いのきっかけにもなります。獣医学・公衆衛生の分野でも、動物と暮らすことが孤独感の軽減や活動性の向上につながる可能性が報告されています。
一方で、加齢とともに「世話の負担」は重くなる
その一方で、飼い主である親自身が年齢を重ねると、世話そのものが少しずつ負担になっていきます。次のようなサインが出てきたら、ご家族が一緒に考え始めるタイミングです。
- 毎日の散歩がつらそう、距離や回数が減ってきた
- えさやり・トイレ掃除・水替えが滞りがちになっている
- ペット用品やフードの買い出し、動物病院への通院が難しくなってきた
- ペット自身も高齢になり、介護(介助・投薬・夜間の世話)が必要になっている
- 親が体調を崩したとき、世話を代われる人がいない
ペットフード協会の調査では、犬・猫の平均寿命はおおむね14〜15年とされ、近年は延びる傾向にあります。仮に65歳でこいぬ・こねこを迎えると、寿命を全うするころには飼い主は80歳前後。「迎えたときは元気でも、途中で世話が難しくなる」ことは、誰にでも起こりうる前提として考えておく必要があります。
「飼えなくなる」きっかけの多くは、突然やってくる
世話の負担がゆるやかに増していくケースだけでなく、入院・骨折・施設入居・親自身の認知症の進行といった、ある日突然訪れる出来事がきっかけになることも多いものです。だからこそ、「今は元気だから大丈夫」と先送りにせず、元気なうちに選択肢を知り、備えておくことが、親にとってもペットにとっても安心につながります。
世話が難しくなったときの選択肢|期間で分けて考える
「ペットの世話が難しい」と一口に言っても、状況はさまざまです。まずは「どのくらいの期間、世話ができないのか」で大きく分けて考えると、取るべき選択肢が見えてきます。
1. 数日〜数週間(一時的に世話ができないとき)
親の検査入院、短期の入院、ご家族の都合などで一時的に世話ができない場合の選択肢です。
- 家族・親族・近所の人が世話をする:最も自然な方法です。普段からペットがなついている相手であれば、ペット自身のストレスも少なく済みます。鍵の場所、えさの種類・量、通院先などを共有しておきましょう。
- ペットシッター:飼い主に代わって自宅に来て世話をしてくれるサービスです。慣れた自宅で過ごせるためペットの負担が小さく、留守番が苦手な犬猫にも向きます。
- ペットホテル:動物病院やトリミングサロンが併設していることも多く、体調管理の面で安心な場合があります。預ける前にワクチン接種証明が必要なことが一般的です。
2. 数か月以上(入院が長引く・施設入居が決まったとき)
長期入院や介護施設への入居など、当面は親が世話に戻れない場合の選択肢です。
- 家族が引き取って飼う:可能であれば、最も安心できる方法です。住まいがペット可か、家族にアレルギーがないか、世話の体制が組めるかを確認します。
- 老犬ホーム・老猫ホーム(長期・終生の預かり):飼い主に代わって長期間、あるいは生涯にわたって世話をしてくれる民間施設です。月額制・一時金制などがあります。高齢のペットや持病のあるペットも受け入れる施設があります。
- 里親を探す(新しい飼い主に託す):新しい家庭で大切にしてもらう方法です。動物愛護センターの譲渡掲示板、保護・譲渡団体、知人のネットワークなどを使います。成犬・成猫は時間がかかることもあるため、早めの行動が大切です。
- 高齢者単身者向けの預かりサポート:一部の保護団体や自治体の事業では、飼い主の入院期間中(例:3か月以内など)に動物を預かり、退院後に返す取り組みもあります。地域に該当する仕組みがないか確認してみましょう。
3. もしものとき(親が世話を続けられなくなったとき・先に亡くなったとき)
親自身が今後ずっと世話を続けられない、あるいは先に亡くなった場合に、ペットの「終生(生涯)」を誰がどう支えるかという問題です。
- 家族が引き継ぐ:あらかじめ「誰が引き取るか」を家族で話し合っておくと、いざというとき迷いません。
- 老犬老猫ホームで終生預かり:契約により生涯の世話を委ねます。費用をあらかじめ用意しておく必要があります。
- ペット信託・負担付遺贈などの法的な備え:ペットのための財産を残し、世話を託す人や施設へ引き継ぐ仕組みです。弁護士・行政書士など専門家への相談が必要です。
いずれの場合も、行き詰まる前に動物病院・自治体・地域包括支援センターなどに相談することが大切です。詳しい相談先は記事の最後にまとめています。
データで見る|飼い主の高齢化とペットの行き場
「高齢の親のペットをどうするか」という悩みは、決して個人的・例外的なものではありません。公的な統計や調査から、社会全体の課題になっていることが分かります。
保護に持ち込まれる理由の最多は「飼い主の病気・介護」
帝京科学大学が動物愛護団体への聞き取りをまとめた研究では、ペットの保護依頼理由のうち最も多かったのは「飼い主自身や親族が病気・傷病のため飼育困難」で約32%でした。具体的な依頼例として「飼い主の介護が必要になり、世話ができなくなった」といった声が挙げられています。次いで「拾った犬猫が飼えない」「転居」「離婚」と続きます。
行政の引き取りでも「高齢」が大きな理由
名古屋市が公表した計画(名古屋市人とペットの共生推進プラン)によると、令和5年度に飼い主から所有権の放棄を受けた犬21頭のうち14頭が「飼い主が病気・死亡など」を理由としていました。複数の自治体や保護団体が、持ち込みの背景に飼い主の高齢化があると指摘しています。
当サイトの視点|「単身高齢世帯の増加」が問題を加速させる
独自に整理すると、この問題の根っこには「世話を代われる家族が身近にいない高齢者の増加」があります。65歳以上の単身世帯は今後も増える見通しで、これまで当たり前だった「ペットの将来は親族に任せる」という前提が成り立ちにくくなっています。つまり、飼い主本人だけの問題ではなく、離れて暮らす子世代が早めに関わり、家族で備えを共有しておくことが、これからのペット飼育の現実的な前提になりつつあります。元気なうちの一回の話し合いが、いざというときの「行き場のないペット」を防ぐ最大の予防策です。
預け先・引き取り先の比較|費用と特徴
長期・終生の預け先を考えるときは、費用と特徴を比べて、親とペットの状況に合った方法を選びます。費用は施設・地域・ペットの年齢や健康状態によって幅があるため、必ず複数に問い合わせて見積もりを取りましょう。
| 選択肢 | 期間の目安 | 費用の考え方 | 特徴・向いているケース |
|---|---|---|---|
| 家族・親族が引き取る | 長期〜終生 | えさ・医療費など実費(犬で年約41万円、猫で年約18万円が一つの目安) | 最も安心。住まいがペット可か、アレルギー・世話の体制を要確認 |
| ペットシッター | 数日〜数週間 | 1回(45〜60分程度)あたり数千円が目安 | 慣れた自宅で過ごせる。短期の留守に向く |
| ペットホテル | 数日〜数週間 | 1泊あたり数千円〜が目安 | 体調管理しやすい。ワクチン証明が必要なことが多い |
| 老犬ホーム・老猫ホーム | 数か月〜終生 | 月額制(月数万円)や、終生の一時金制など施設により多様 | 専門的な世話を継続。高齢・持病のペットも受け入れる施設あり |
| 里親探し(譲渡) | 新しい家庭で終生 | 譲渡費用(ワクチン代等の実費)程度 | 新しい家庭に託す。成犬・成猫は時間がかかることも |
| 自治体の動物愛護センター | 引き取り(最終手段) | 手数料は比較的安価 | 後述のとおり原則は引き取り拒否。安易な持ち込みは避ける |
※費用はいずれも目安です。犬・猫の年間飼育費の目安はペットフード協会等の調査をもとにした概算で、個体差・地域差があります。施設費用は契約形態(月額・一時金)やペットの状態で大きく変わります。
「とりあえず自治体に」は最終手段
費用が安いからと、安易に自治体の動物愛護センターへ持ち込むのは適切ではありません。次のセクションで述べるとおり、法律上、自治体は飼い主からの引き取りを原則として拒否できることになっており、持ち込まれた動物が新しい飼い主に出会えない場合のリスクもあります。まずは家族・施設・里親の方向で、最大限の努力をすることが飼い主の責任とされています。
知っておきたい|終生飼養と「自治体の引き取り」のルール
選択肢を考えるうえで、飼い主に課されている責任と、行政の引き取りの仕組みを知っておくことが大切です。これは親を責めるためではなく、現実的にどの方法が取れるかを判断するための前提知識です。
飼い主には「終生飼養」の努力義務がある
動物愛護管理法(第7条第4項)は、飼い主に対し、できる限りそのペットが命を終えるまで適切に飼う「終生飼養」の努力義務を定めています。これは「どんなことがあっても自分が飼い続けなさい」という意味ではありません。環境省の整理では、飼い主が適切に世話を続けられなくなった場合に、新しい飼い主へ譲渡するなどして、ペットが引き続き適切に飼われるようにすることも「終生飼養」にかなうとされています。つまり「責任をもって次の世話の道筋をつける」ことまでが飼い主の役割です。
自治体は引き取りを「拒否できる」
かつては飼い主が求めれば自治体は犬猫を引き取る義務がありました。しかし平成24年の法改正により、終生飼養の趣旨に照らして相当の理由がないと認められる場合などは、自治体は飼い主からの引き取りを拒否できるようになりました(第35条第1項)。「世話ができないから」というだけで持ち込んでも、受け付けられないことがあるということです。
だからこそ「家族・里親・施設」が基本になる
このルールの背景には、安易な飼育放棄を防ぎ、できる限り新しい家庭や適切な施設につなげようという考え方があります。ご家族としては、自治体への持ち込みを最後の選択肢と位置づけ、まずは家族での引き取り、里親探し、老犬老猫ホームなどの預け先を優先的に検討するのが、法の趣旨にもペットの幸せにもかなう進め方です。
施設入居とペット|入居時の扱いと「ペット可」の探し方
親が介護施設へ入居する場合、ペットをどうするかは早めに決めておきたい大きな論点です。多くの介護施設はペットの同居を認めていませんが、選択肢がないわけではありません。
一般的な介護施設では「ペット同居不可」が基本
特別養護老人ホームや一般的な有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の多くは、衛生管理やほかの入居者への配慮から、ペットとの同居を認めていません。この場合は、入居前に家族での引き取り・里親探し・老犬老猫ホームへの預けのいずれかを決めておく必要があります。入居直前に慌てないよう、施設探しと並行してペットの行き先も検討しましょう。
「ペットと暮らせる」高齢者施設も少しずつ増えている
数は限られますが、ペットとの同居を認める有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅も登場しています。施設によっては、入居者が世話を続けられなくなったり亡くなったりした後も、施設側がペットの世話を引き継ぐ仕組みを持つところもあります。「親とペットを離したくない」という思いが強い場合は、こうした施設を選択肢に入れて探してみる価値があります。
ペット可施設を探すときの確認ポイント
- 受け入れ可能な動物の種類・大きさ・頭数(小型犬のみ、猫不可などの条件があることが多い)
- ペット分の追加費用(敷金・月額・ケア費用など)
- 世話は誰がするのか(基本は入居者本人。できなくなったときの対応)
- 飼い主が世話を続けられなくなった後・亡くなった後のペットの扱い
- 通院・トリミングなど外部サービスの利用可否
入院のときは「一時的な預け先」を最優先で確保
施設入居と違い、入院は突然決まることが多いものです。検査入院や手術が必要だと医師に言われたとき、ペットがいるために入院をためらってしまう高齢者は少なくありません。これは親自身の健康にとっても問題です。「親が入院したらこのコをどこに預けるか」を、入院の話が出る前に家族で決めておくことが、親が安心して治療を受けられることにもつながります。
元気なうちにしておきたい備え|緊急連絡カードと終生飼養の準備
ペットの行き場に困らないために最も効果的なのは、「もしものとき」が来る前の準備です。東京都や複数の自治体は、高齢の飼い主向けに次のような備えを呼びかけています。離れて暮らすご家族が、親と一緒に少しずつ整えていきましょう。
1. 緊急連絡カード・ペット情報シートをつくる
親が急に倒れて入院したとき、ペットの存在や世話の方法を周囲がすぐ把握できるよう、情報をまとめておきます。財布や玄関、冷蔵庫など見つけやすい場所に置きましょう。記載しておきたい項目の例です。
- ペットの種類・名前・年齢・性別・特徴(写真があると安心)
- かかりつけの動物病院の名前・連絡先
- えさの種類・量・回数、飲んでいる薬
- 持病・アレルギー・苦手なもの
- 緊急時に世話を頼める人・引き取り予定の人の連絡先
- マイクロチップの有無・登録番号
2. 「いざというときの預け先・引き取り先」を決めておく
一時的に預けられる親族・知人・ペットホテルと、長期・終生を託せる家族・里親・施設の両方を、元気なうちに具体的に決めておきます。受け入れ側に事前に話を通し、ペットを一度会わせておくと、いざというときスムーズです。
3. ペットのための費用を準備しておく
長期の預けや施設利用、医療費に備え、ペットのために使えるお金を別に確保しておくと安心です。終活ノートやエンディングノートに、ペットのことと費用の在りかを書き残しておきましょう。
4. しつけ・健康管理・身元表示を整えておく
新しい預け先・里親に引き継ぎやすいよう、基本的なしつけ、ワクチン接種、不妊去勢手術、マイクロチップなどの身元表示を済ませておくことも、ペットの将来を守る大切な備えです。
5. ペット信託・負担付遺贈という法的な選択肢
親が先に亡くなった後もペットが世話を受けられるよう、財産を残して世話を託す「ペット信託」や「負担付遺贈」といった仕組みもあります。専門的な契約になるため、弁護士・行政書士やペット後見に取り組む団体に相談しながら準備します。
よくある質問(FAQ)
Q. 親が入院したら、ペットはすぐ里親に出さないといけませんか?
いいえ。短期の入院であれば、家族や親族の世話、ペットシッター、ペットホテルで乗り切れることが多いです。里親探しや施設への預けは、長期入院や施設入居など「当面は親が世話に戻れない」と見込まれる場合の選択肢です。まずは入院の見通しを確認し、期間に応じて方法を選びましょう。
Q. 老犬ホーム・老猫ホームの費用はどのくらいですか?
施設や契約形態によって大きく異なります。月額制(毎月数万円程度)のところもあれば、終生の世話をまとめて支払う一時金制のところもあります。ペットの年齢・大きさ・健康状態でも変わるため、複数の施設に問い合わせて見積もりを取り、契約内容(医療費が別途か、面会できるか等)をよく確認してください。
Q. 自治体の動物愛護センターに引き取ってもらえますか?
法改正により、自治体は飼い主からの引き取りを原則として拒否できるようになっています。「世話ができないから」というだけでは受け付けられないこともあります。まずは家族での引き取り、里親探し、老犬老猫ホームなどを優先的に検討し、それでも難しい場合に自治体へ相談するという順番が基本です。
Q. ペット可の介護施設はありますか?
数は限られますが、ペットと同居できる有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は存在します。受け入れ可能な動物の種類・頭数、追加費用、世話の体制などに条件があるため、施設に直接確認しましょう。一般的な施設の多くはペット同居不可のため、その場合は別の預け先を用意します。
Q. 親が「手放したくない」と言っています。どう向き合えばいいですか?
ペットは親の生きがいそのものであることが多く、無理に取り上げるような進め方は避けたいところです。「手放す」のではなく「このコが安心して暮らせる道を一緒に考える」という姿勢で話し合うことが大切です。ペット可の施設や、面会できる老犬老猫ホームなど、できるだけ親とペットのつながりを保てる選択肢から検討するとよいでしょう。動物病院や地域包括支援センターに相談すると、第三者の立場から助言をもらえます。
Q. 離れて暮らしていて、親のペットの状況がよく分かりません。
まずは帰省のタイミングなどで、散歩や世話ができているか、フードや病院は足りているかを見てあげてください。心配な点があれば、親のかかりつけ動物病院や、地域包括支援センターに相談を。介護とペットの問題は密接に関わっているため、ケアマネジャーが付いている場合はペットのことも共有しておくと、いざというときの連携がスムーズです。
参考文献・出典
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まとめ|一人で抱えず、相談できる窓口へ
高齢の親のペットの問題は、「飼えなくなったらどうしよう」という不安が先に立ちがちですが、選べる道は一つではありません。世話ができない期間が「数日なのか、数か月なのか、これからずっとなのか」で分けて考えれば、家族の世話・ペットシッター・ペットホテル・老犬老猫ホーム・里親探し・ペット可の施設と、状況に合った選択肢が見えてきます。そして何より、元気なうちに緊急連絡カードと預け先・費用を準備しておくことが、親とペットの双方にとって最大の安心になります。
大切なのは、ご家族だけで抱え込まないことです。判断に迷ったときや、行き詰まりそうなときは、次のような窓口に相談してみてください。
主な相談先
- お住まいの自治体の動物愛護センター・保健所:終生飼養の相談、里親探しの掲示板、地域のサービス情報などを案内してもらえます。引き取りは最終手段ですが、まず相談する窓口として頼れます。
- 老犬ホーム・老猫ホーム(終生・長期預かり施設):長期や生涯の世話を委ねたいときの相談先です。費用・契約内容・面会の可否を確認しましょう。
- 動物の保護・里親(譲渡)団体、ペット後見に取り組む団体:里親探しや、ペット信託・負担付遺贈などの将来設計について相談できます。
- 地域包括支援センター・ケアマネジャー:親の介護とペットの問題は切り離せません。介護の相談と合わせて、ペットの世話や見守りの不安も共有しておくと、いざというときの連携がスムーズです。
- かかりつけの動物病院:ペットの健康・介護の相談に加え、地域の預け先やサービスの情報を持っていることもあります。
ペットは、高齢の親の毎日を支えてきたかけがえのない家族です。そのコが最後まで安心して暮らせる道を、家族と地域の力を借りながら、一緒に見つけていきましょう。
監修者
介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム
医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)
訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
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