
訪問介護の処遇改善加算はいくら?加算率と月額目安を解説
訪問介護の処遇改善加算は加算率最大24.5%と介護サービスで最高水準。月額3〜5万円が目安。2025年最新の計算方法、登録ヘルパー・パートの支給額も解説。
この記事のポイント
「訪問介護でも処遇改善加算ってもらえるの?」「登録ヘルパーやパートでも対象になる?」——訪問介護で働く方からよく聞かれる疑問です。
結論から言うと、訪問介護は処遇改善加算の加算率が最大24.5%と、介護サービスの中で最も高い水準です。月額3〜5万円程度の処遇改善手当が期待でき、登録ヘルパーやパートも勤務時間に応じて支給対象となります。
2024年6月の制度改正で処遇改善関連加算が一本化され、2025年度からは経過措置も終了します。訪問介護事業所が加算Ⅰを取得していれば、常勤換算1.0のヘルパーで月4万円以上の処遇改善手当を受け取れる可能性があります。
この記事では、訪問介護の処遇改善加算について、2025年最新の制度に基づいて加算率、具体的な支給額の目安、登録ヘルパー・パートの計算方法を詳しく解説します。他のサービス種別との比較や、処遇改善加算を最大化するポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
訪問介護の処遇改善加算とは

処遇改善加算(正式名称:介護職員等処遇改善加算)は、介護職員の給与を上げるために国が設けた制度です。訪問介護で働くホームヘルパーも、この制度の対象となります。
訪問介護が対象になる理由
処遇改善加算は、介護報酬を算定するすべての介護サービスが対象です。訪問介護も介護保険サービスの一つであり、以下の職員が処遇改善加算の対象となります。
- 常勤のホームヘルパー:正社員として雇用されているヘルパー
- 登録ヘルパー:訪問時間のみ働く登録制のヘルパー
- パート・アルバイト:時給制で働くヘルパー
- サービス提供責任者:訪問介護計画の作成等を担当する職員
雇用形態に関わらず、訪問介護業務に従事していれば処遇改善加算の対象です。
2024年の制度一本化とは
2024年6月の介護報酬改定で、処遇改善に関する3つの加算が一本化されました。
| 旧制度(2024年5月まで) | 新制度(2024年6月から) |
|---|---|
| 処遇改善加算 | 介護職員等処遇改善加算(Ⅰ〜Ⅳ) |
| 特定処遇改善加算 | |
| ベースアップ等支援加算 |
一本化により手続きが簡素化され、加算率も引き上げられました。訪問介護の場合、新加算Ⅰの加算率は24.5%と、旧制度よりも大幅にアップしています。
2025年度からの変更点
2025年度(令和7年度)からは経過措置が終了し、いくつかの要件が厳格化されます。
- 加算区分Ⅴの廃止:最低でも区分Ⅳの要件を満たす必要あり
- 月額賃金改善要件の適用:報酬の1/2以上を月額賃金として支給
- キャリアパス要件の強化:取り組むべき項目が増加
- 職場環境等要件の細分化:区分ごとに必要な取組項目数が増加
訪問介護事業所が加算区分を維持するためには、これらの要件に対応する必要があります。求職者としては、事業所が加算Ⅰを取得しているかどうかが処遇を判断する重要なポイントになります。
訪問介護の処遇改善加算が高い理由
訪問介護の加算率が他サービスより高い理由は、人材確保の難しさにあります。
- 1対1のサービス:利用者宅で1人でサービスを提供するため責任が重い
- 移動時間の負担:利用者宅間の移動時間が発生する
- 不規則な勤務:利用者のスケジュールに合わせた勤務が必要
- 深刻な人材不足:有効求人倍率が15倍を超える地域もある
国は訪問介護の人材確保を最重要課題と位置づけており、処遇改善加算の加算率を高く設定することで待遇改善を図っています。
訪問介護の処遇改善加算、加算率と支給額の目安

訪問介護の処遇改善加算は、介護サービスの中で最も高い加算率が設定されています。2025年現在の加算率と支給額目安を詳しく紹介します。
訪問介護の加算率(2025年度)
| 加算区分 | 加算率 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 加算Ⅰ | 24.5% | キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ + 職場環境等要件(7項目) |
| 加算Ⅱ | 22.4% | キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ + 職場環境等要件(6項目) |
| 加算Ⅲ | 18.2% | キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ + 職場環境等要件(5項目) |
| 加算Ⅳ | 14.5% | キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ + 職場環境等要件(4項目) |
※加算率は介護報酬総額に対する割合。この加算分が事業所に支給され、職員に配分されます。
常勤ヘルパーの月額目安
常勤(フルタイム)で働くホームヘルパーの処遇改善手当の目安です。
| 加算区分 | 月額目安 | 年間目安 |
|---|---|---|
| 加算Ⅰ | 約35,000〜50,000円 | 約42〜60万円 |
| 加算Ⅱ | 約32,000〜45,000円 | 約38〜54万円 |
| 加算Ⅲ | 約26,000〜38,000円 | 約31〜46万円 |
| 加算Ⅳ | 約20,000〜30,000円 | 約24〜36万円 |
訪問介護は加算率が高いため、常勤ヘルパーなら月4万円以上の処遇改善手当を受け取れる可能性があります。
登録ヘルパー・パートの月額目安
登録ヘルパーやパートは勤務時間に応じて処遇改善手当が計算されます。
| 月の勤務時間 | 常勤換算 | 月額目安(加算Ⅰ) |
|---|---|---|
| 160時間(常勤相当) | 1.0 | 約35,000〜50,000円 |
| 120時間 | 0.75 | 約26,000〜38,000円 |
| 80時間 | 0.5 | 約17,500〜25,000円 |
| 40時間 | 0.25 | 約8,750〜12,500円 |
| 20時間 | 0.125 | 約4,400〜6,250円 |
登録ヘルパーでも月80時間程度働けば、月2万円程度の処遇改善手当が期待できます。短時間勤務でも対象となるのは大きなメリットです。
資格・経験による差
訪問介護の処遇改善加算は、資格や経験によって配分に差がつくことがあります。
| 資格・経験 | 月額目安(常勤・加算Ⅰ) |
|---|---|
| 介護福祉士(経験10年以上) | 約45,000〜60,000円 |
| 介護福祉士(経験10年未満) | 約35,000〜48,000円 |
| 実務者研修修了 | 約30,000〜42,000円 |
| 初任者研修修了 | 約28,000〜38,000円 |
訪問介護では介護福祉士または実務者研修の資格が必須のため、有資格者が多く、処遇改善加算の配分も手厚い傾向があります。
サービス提供責任者の加算
サービス提供責任者(サ責)も処遇改善加算の対象です。管理業務が多いサ責は、一般のヘルパーより高めの配分を受けることがあります。
- サービス提供責任者の月額目安:約40,000〜55,000円(加算Ⅰ)
- 訪問介護計画の作成、ヘルパーの指導・調整等を担当
- 介護福祉士等の資格が必要
訪問介護と他サービスの処遇改善加算を比較
訪問介護の処遇改善加算は、他の介護サービスと比べてどの程度高いのでしょうか。加算率と月額目安を比較します。
サービス種別ごとの加算率比較(加算Ⅰ)
| サービス種別 | 加算率(加算Ⅰ) | 月額目安 |
|---|---|---|
| 訪問介護 | 24.5% | 約35,000〜50,000円 |
| 夜間対応型訪問介護 | 24.5% | 約35,000〜50,000円 |
| 定期巡回・随時対応型 | 22.4% | 約32,000〜45,000円 |
| グループホーム | 15.5% | 約22,000〜32,000円 |
| 特別養護老人ホーム | 14.0% | 約20,000〜30,000円 |
| 介護老人保健施設 | 7.8% | 約11,000〜18,000円 |
| 通所介護(デイサービス) | 9.2% | 約13,000〜20,000円 |
| 有料老人ホーム(特定施設) | 11.0% | 約16,000〜25,000円 |
訪問介護の加算率24.5%は、介護サービスの中で最高水準です。次いで夜間対応型訪問介護(24.5%)、定期巡回・随時対応型(22.4%)と、訪問系サービスが上位を占めています。
月収で比較するとどうなる?
基本給が同じ場合、処遇改善加算の違いで月収にどれだけ差が出るか比較します。
| 項目 | 訪問介護 | 特養 | デイサービス |
|---|---|---|---|
| 基本給 | 200,000円 | 200,000円 | 200,000円 |
| 処遇改善手当 | 約42,000円 | 約25,000円 | 約15,000円 |
| その他手当 | 20,000円 | 30,000円 | 15,000円 |
| 月収合計 | 約262,000円 | 約255,000円 | 約230,000円 |
処遇改善加算だけで見ると、訪問介護と特養では月1.7万円程度の差があります。訪問介護は夜勤がないことが多いですが、処遇改善加算が高いため、総収入で見ると遜色ない水準になります。
なぜ訪問介護の加算率が高いのか
訪問介護の加算率が高く設定されている理由は以下の通りです。
- 深刻な人材不足:訪問介護の有効求人倍率は15倍を超える地域もあり、施設サービスより人材確保が困難
- 高齢化に伴うニーズ増加:在宅介護を希望する高齢者が増加し、訪問介護の需要が拡大
- 業務の特殊性:1対1のサービス提供、移動時間の負担、身体的・精神的な負荷が高い
- 国の政策方針:地域包括ケアシステムの推進において、訪問介護は中核的サービス
訪問介護で働くメリット
処遇改善加算の観点から見た訪問介護のメリットをまとめます。
- 加算率24.5%:介護サービス最高水準の処遇改善
- 夜勤なしでも高収入:施設の夜勤手当に匹敵する処遇改善手当
- 登録ヘルパーでも対象:短時間勤務でも勤務時間に応じて支給
- 資格取得で増額:介護福祉士取得で配分がアップ
訪問介護の処遇改善加算の計算方法
訪問介護の処遇改善加算がいくらになるか、具体的な計算方法を解説します。登録ヘルパーやパートの計算例も紹介します。
基本の計算式
訪問介護事業所が受け取る処遇改善加算の総額は、以下の式で計算されます。
処遇改善加算の総額 = 介護報酬総額 × 加算率
この総額を、事業所が各職員に配分します。配分方法は事業所によって異なりますが、一般的には常勤換算をベースに計算されます。
常勤ヘルパーの計算例
常勤(月160時間勤務)のホームヘルパーの処遇改善手当を計算してみましょう。
条件:
- 事業所の加算区分:加算Ⅰ(24.5%)
- 事業所の介護報酬月額:500万円
- 介護職員数:常勤換算10名
- 勤務時間:月160時間(常勤)
処遇改善加算の総額 = 500万円 × 24.5% = 122.5万円 1人あたりの目安 = 122.5万円 ÷ 10名 = 約12.25万円 ※実際には資格・経験による配分差があるため、 常勤ヘルパー1人あたり約4〜5万円程度が一般的
登録ヘルパーの計算例
登録ヘルパー(月80時間勤務)の処遇改善手当を計算してみましょう。
条件:
- 常勤の処遇改善手当:月40,000円
- 勤務時間:月80時間
- 常勤の勤務時間:月160時間
常勤換算係数 = 80時間 ÷ 160時間 = 0.5 登録ヘルパーの支給額 = 40,000円 × 0.5 = 20,000円/月
パートヘルパーの計算例
週2日・1日4時間勤務のパートヘルパーの場合を計算します。
条件:
- 常勤の処遇改善手当:月40,000円
- 勤務時間:週8時間 × 4週 = 月32時間
- 常勤の勤務時間:月160時間
常勤換算係数 = 32時間 ÷ 160時間 = 0.2 パートの支給額 = 40,000円 × 0.2 = 8,000円/月
短時間勤務でも、勤務時間に応じて処遇改善手当が支給されます。
移動時間は含まれる?
訪問介護特有の疑問として、「移動時間は常勤換算に含まれるか」があります。
- 勤務時間として認められる移動時間:利用者宅から次の利用者宅への移動時間
- 勤務時間に含まれない移動時間:自宅から最初の訪問先への移動時間
移動時間が勤務時間に含まれるかどうかは、事業所の就業規則によって異なります。処遇改善加算の計算に影響するため、入職時に確認しておきましょう。
給与明細での確認方法
処遇改善加算は、給与明細で以下のような名目で記載されています。
- 処遇改善手当
- 特定処遇改善手当
- 介護職員手当
- ベースアップ手当
訪問介護では「訪問手当」や「移動手当」が別途支給されることがありますが、これらは処遇改善加算とは別の手当です。給与明細で処遇改善手当の項目を確認しましょう。
訪問介護で処遇改善加算を最大化するポイント
訪問介護で働きながら、処遇改善加算を最大限受け取るためのポイントを解説します。
1. 加算Ⅰを取得している事業所を選ぶ
訪問介護事業所の加算区分を確認しましょう。加算Ⅰと加算Ⅳでは加算率に10%の差があり、月額で1万円以上の差がつくことがあります。
- 加算Ⅰ(24.5%):月4〜5万円程度
- 加算Ⅳ(14.5%):月2〜3万円程度
求人情報に加算区分が記載されていない場合は、面接時に確認することをおすすめします。
2. 介護福祉士を取得する
訪問介護では介護福祉士または実務者研修の資格が必要ですが、介護福祉士を取得すると処遇改善加算の配分で優遇されることがあります。
- 初任者研修 → 介護福祉士で月5,000〜10,000円アップの可能性
- 「経験・技能のある介護職員」として重点配分の対象に
- サービス提供責任者への昇格も視野に
3. 勤務時間を増やす
処遇改善加算は勤務時間に応じて計算されるため、勤務時間を増やすと増額されます。
- 週3日 → 週4日で約33%アップ
- 1日4時間 → 1日6時間で約50%アップ
登録ヘルパーとして複数の事業所で働くことで、トータルの勤務時間を増やすことも可能です。
4. サービス提供責任者を目指す
サービス提供責任者(サ責)は、一般のヘルパーより処遇改善加算の配分が高くなる傾向があります。
- サ責の資格要件:介護福祉士または実務者研修 + 実務経験3年以上
- 管理業務が増えるが、処遇は向上
- キャリアアップの第一歩として最適
5. 常勤で働く
登録ヘルパーやパートより、常勤の方が処遇改善加算を満額受け取れます。
| 雇用形態 | 常勤換算 | 月額目安 |
|---|---|---|
| 常勤 | 1.0 | 約40,000円 |
| 登録ヘルパー(月80時間) | 0.5 | 約20,000円 |
| パート(週2日) | 0.2 | 約8,000円 |
ライフスタイルに合わせた働き方を選びつつ、可能であれば勤務時間を増やすことで処遇改善加算も増額できます。
6. 処遇改善加算を明示している事業所を選ぶ
処遇改善加算の支給方法は事業所によって異なります。以下のポイントを確認しましょう。
- 毎月支給か賞与支給か:毎月支給の方が安定収入になる
- 配分基準が明確か:資格・経験による配分ルールが明示されているか
- 求人情報に処遇改善手当の金額が記載されているか
「処遇改善手当あり」とだけ記載されている求人より、具体的な金額が記載されている求人の方が信頼性が高いです。
訪問介護の処遇改善加算に関するよくある質問
訪問介護の処遇改善加算に関するよくある質問
Q. 登録ヘルパーでも処遇改善加算はもらえますか?
A. はい、もらえます。登録ヘルパーも処遇改善加算の対象です。勤務時間に応じて常勤換算され、その割合に応じた処遇改善手当が支給されます。月80時間の勤務で月2万円程度が目安です。訪問時間だけでなく、移動時間も勤務時間に含まれる場合があるため、事業所に確認しましょう。
Q. 訪問介護の処遇改善加算はなぜ高いのですか?
A. 訪問介護は人材不足が深刻なため、国が加算率を高く設定して待遇改善を図っています。有効求人倍率は15倍を超える地域もあり、他の介護サービスより人材確保が困難です。1対1のサービス提供や移動時間の負担など、業務の特殊性も考慮されています。
Q. 移動時間も処遇改善加算の計算に含まれますか?
A. 事業所によって異なります。利用者宅から次の利用者宅への移動時間は勤務時間に含まれることが多いですが、自宅から最初の訪問先への移動時間は含まれないことが一般的です。処遇改善加算は勤務時間をベースに計算されるため、移動時間の扱いは重要なポイントです。入職時に確認しましょう。
Q. 複数の事業所で登録ヘルパーとして働いた場合、それぞれから処遇改善加算をもらえますか?
A. はい、それぞれの事業所から勤務時間に応じた処遇改善加算を受け取れます。A事業所で月60時間、B事業所で月40時間働いた場合、両方から処遇改善手当が支給されます。ただし、年収が一定額を超えると確定申告が必要になる場合があります。
Q. 生活援助のみの訪問介護でも処遇改善加算はもらえますか?
A. はい、もらえます。身体介護でも生活援助でも、訪問介護サービスを提供していれば処遇改善加算の対象です。ただし、生活援助は身体介護より介護報酬単価が低いため、事業所全体の処遇改善加算総額に影響する可能性があります。
Q. 訪問介護と施設介護、処遇改善加算を含めた年収はどちらが高いですか?
A. ケースによりますが、訪問介護は加算率が高い分、処遇改善手当は有利です。ただし、施設介護は夜勤手当があるため、夜勤回数が多いと施設の方が高くなることがあります。訪問介護は夜勤なしで月収25〜28万円程度、施設(夜勤月5回)で月収27〜32万円程度が目安です。
Q. 2025年度から処遇改善加算は増えますか?
A. 制度上は2.0%の賃金ベースアップが予定されています。訪問介護の加算率も維持される見込みで、処遇改善手当は今後も手厚い水準が続くと予想されます。ただし、経過措置が終了するため、事業所が要件を満たせない場合は加算区分が下がる可能性もあります。
Q. 派遣の訪問ヘルパーでも処遇改善加算はもらえますか?
A. 派遣会社が処遇改善加算を取得していればもらえます。ただし、派遣の場合は時給に処遇改善分が含まれていることが多く、別途手当として支給されないケースもあります。派遣会社に処遇改善加算の取扱いを確認しましょう。
Q. 訪問介護の処遇改善加算は毎月支給されますか?
A. 事業所によって異なります。毎月の給与に含めて支給する事業所と、賞与にまとめて支給する事業所があります。毎月支給の方が収入が安定するため、入職時に支給方法を確認することをおすすめします。
Q. 無資格でも訪問介護で処遇改善加算はもらえますか?
A. 訪問介護で働くには、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。無資格では訪問介護員として働くことができないため、まずは資格を取得する必要があります。資格取得後は処遇改善加算の対象となります。資格取得費用を事業所が負担してくれるケースもあるため、求人情報を確認しましょう。
Q. 訪問入浴と訪問介護、処遇改善加算はどちらが高いですか?
A. 訪問介護の方が加算率が高いです。訪問介護の加算率は最大24.5%、訪問入浴介護は最大10.2%です。ただし、訪問入浴は基本給が高めに設定されていることが多いため、総収入で比較すると大きな差がないこともあります。
まとめ:訪問介護は処遇改善加算が最も手厚い
訪問介護の処遇改善加算は、加算率最大24.5%と介護サービスの中で最高水準です。常勤ヘルパーなら月3.5〜5万円、登録ヘルパーでも勤務時間に応じて処遇改善手当を受け取ることができます。
この記事のポイント
- 加算率24.5%:介護サービス最高水準の処遇改善
- 常勤で月3.5〜5万円:施設の夜勤手当に匹敵する処遇改善手当
- 登録ヘルパーも対象:勤務時間に応じて計算・支給
- 2024年6月に制度一本化:加算率が引き上げられた
- 2025年度から経過措置終了:事業所の加算区分に注意
訪問介護で処遇改善加算を増やすには
- 加算Ⅰを取得している事業所で働く
- 介護福祉士を取得する
- 勤務時間を増やす
- サービス提供責任者を目指す
- 処遇改善加算を明示している事業所を選ぶ
訪問介護の収入例(常勤・加算Ⅰ)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 基本給 | 約200,000円 |
| 処遇改善手当 | 約42,000円 |
| その他手当(資格手当等) | 約15,000円 |
| 月収合計 | 約257,000円 |
| 年収目安 | 約330万円 |
訪問介護は人材不足が深刻なため、処遇改善加算だけでなく、時給アップや福利厚生の充実など、事業所間の待遇競争も激しくなっています。
夜勤がなく、自分のペースで働ける訪問介護は、処遇改善加算も手厚く、ワークライフバランスを重視する方におすすめの働き方です。転職や就職を検討している方は、事業所の加算区分や処遇改善手当の金額を確認して、より良い条件の職場を選んでください。
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訪問介護のメリット・デメリット
訪問介護のメリット
1. 利用者と1対1でじっくり向き合える
施設介護では複数の利用者を同時にケアしますが、訪問介護は1対1。一人ひとりに寄り添った丁寧なケアができます。「〇〇さんのために」という意識で働けるのが魅力です。
2. 夜勤がない
訪問介護は基本的に日勤のみ。夜勤による生活リズムの乱れがなく、体への負担が少ないです。夜勤が苦手な方、家庭との両立を重視する方に人気があります。
3. 自分のペースで働ける
特に登録ヘルパーは、働く時間を自分で決められます。子どもが学校に行っている間だけ、週3日だけなど、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
4. 移動時間がリフレッシュになる
訪問先への移動中は、気持ちの切り替えができます。施設のように常に利用者と一緒にいるわけではないので、精神的なゆとりを保ちやすいです。
5. 人間関係のストレスが少ない
施設のようにチームで働くわけではないので、職場の人間関係に悩まされにくいです。苦手な同僚と毎日顔を合わせる必要がありません。
6. スキルアップしやすい
調理、掃除、身体介護など幅広い業務を一人でこなすため、総合的な介護スキルが身につきます。
訪問介護のデメリット
1. 一人で判断・対応する責任
現場では自分一人。困ったときにすぐ相談できる同僚がいません。緊急時の判断力や、一人で対応できるスキルが求められます。
2. 天候に左右される
雨の日も雪の日も、訪問は休めません。自転車やバイクでの移動が多いため、悪天候時は大変です。
3. 移動の負担
1日に何件も訪問するため、移動時間がかさみます。夏の暑さ、冬の寒さの中での移動は体力的にきついこともあります。
4. 利用者宅の環境差
訪問先によって環境は様々。清潔な家もあれば、そうでない家もあります。介護しにくい間取りや、エアコンがない部屋もあります。
5. 利用者・家族との相性
1対1だからこそ、相性が合わないとストレスになります。理不尽な要求や、ハラスメントに遭うケースもゼロではありません。
6. 給与が不安定(登録ヘルパーの場合)
登録ヘルパーは、利用者のキャンセルや入院で収入が減ることがあります。安定を求めるなら正社員がおすすめです。
訪問介護の1日の流れ
訪問介護員の1日は、雇用形態によって大きく異なります。ここでは「常勤(正社員)」と「登録ヘルパー(パート)」それぞれの典型的な1日を紹介します。
常勤ヘルパーの1日(例)
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 8:30 | 事業所に出勤、朝礼・申し送り確認 |
| 9:00 | 1件目訪問(Aさん宅):身体介護(入浴介助)60分 |
| 10:15 | 移動(自転車15分) |
| 10:30 | 2件目訪問(Bさん宅):生活援助(掃除・洗濯)45分 |
| 11:30 | 移動(自転車10分) |
| 11:45 | 3件目訪問(Cさん宅):身体介護(食事介助)30分 |
| 12:30 | 事業所に戻り昼休憩(60分) |
| 13:30 | 4件目訪問(Dさん宅):生活援助(調理・買い物)60分 |
| 14:45 | 移動 |
| 15:00 | 5件目訪問(Eさん宅):身体介護(排泄介助・体位変換)30分 |
| 15:45 | 移動 |
| 16:00 | 6件目訪問(Fさん宅):生活援助(掃除)45分 |
| 17:00 | 事業所に戻り、記録作成・報告 |
| 17:30 | 退勤 |
ポイント:1日の訪問件数は5〜7件程度。移動時間も含めてスケジュールが組まれます。
登録ヘルパー(パート)の1日(例)
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 9:00 | 自宅から直行で1件目訪問(Aさん宅):身体介護 60分 |
| 10:15 | 移動 |
| 10:30 | 2件目訪問(Bさん宅):生活援助 45分 |
| 11:30 | 午前の業務終了、自宅へ |
| (空き時間) | 家事、プライベート |
| 16:00 | 自宅から3件目訪問(Cさん宅):身体介護 30分 |
| 16:45 | 業務終了、直帰 |
ポイント:登録ヘルパーは事業所に出勤せず、直行直帰が基本。空き時間を自由に使えるのがメリットです。
1回あたりのサービス時間
- 身体介護:20分、30分、45分、60分、90分など
- 生活援助:20分、45分が多い
- 通院等乗降介助:往復で1〜2時間程度
のの働き方
のでは、様々な働き方が可能です。
勤務形態の選択肢
- 日勤のみ:の中には日勤帯のみで働ける施設もあります
- シフト制:早番・日勤・遅番・夜勤のローテーションが基本
- パート・アルバイト:週2〜3日から働ける柔軟な雇用形態
で働く環境
エリアのでは、資格取得支援制度や研修制度が充実している施設が多くあります。での経験を積みながら、キャリアアップを目指すことができます。
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介護の処遇改善加算とは|いくらもらえる?2025年最新の仕組みを解説
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