
介護職の退職後にやる手続き|失業保険・健康保険・年金・住民税・確定申告の進め方
介護職が退職した後に自分でやる公的手続きを期限順に解説。失業保険の申請、健康保険の任意継続・国保・扶養の選び方、国民年金の切替、住民税、確定申告まで、窓口・必要書類・最新の給付制限1か月ルールを一覧表でまとめました。
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この記事のポイント
介護職が退職した後にやる公的手続きは、原則として「失業保険の申請(ハローワーク)」「健康保険の切替(任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3択)」「国民年金への切替」「住民税の納付」「確定申告」の5つです。年金と国民健康保険は退職日の翌日から14日以内、任意継続は20日以内、扶養は5日以内が目安。自己都合退職でも、2025年4月1日以降の退職なら失業保険の給付制限は原則1か月に短縮されています。人間関係や体調を理由にやむを得ず辞めた場合は「特定理由離職者」と認められ、給付制限なし・国民健康保険料の軽減を受けられることがあります。
目次
「次が決まらないまま辞めてしまった」「在職中は会社が全部やってくれていたから、何を自分でやるのか分からない」。介護職を退職した直後は、こうした不安を抱えやすいものです。在職中は健康保険・厚生年金・住民税・所得税のすべてを職場が天引きや手続きで代行してくれていますが、退職するとその一部または全部を自分で動かす必要が出てきます。
特に介護現場は人間関係や心身の負担を理由に離職するケースが多く、次の職場をすぐ決めずにいったん休む人も少なくありません。離職期間が1日でも空くと、健康保険・年金・住民税の手続きはすべて自分の責任になります。手続きには「14日以内」「20日以内」「5日以内」といった短い期限が設定されているものがあり、遅れると保険証が使えない空白期間ができたり、本来受けられる軽減や給付を取りこぼしたりします。
この記事では、介護職が退職した後にやる公的手続きを、失業保険・健康保険・年金・住民税・確定申告の5本柱に整理し、期限・窓口・必要書類を一覧表にまとめました。さらに、介護職が見落としがちな「特定理由離職者」の優遇と国民健康保険料の軽減という、お金に直結するポイントも掘り下げます。退職前に読んでおけば、辞めた後の段取りで迷わずに済みます。
退職後にやる手続きの全体像|期限・窓口・必要書類の一覧
退職後にやる手続きは、大きく「会社から受け取る書類の確認」と「役所・ハローワーク・税務署での手続き」に分かれます。まず全体像を一覧でつかみましょう。期限は退職日の翌日を起点に数えるものが中心で、短いものから着手するのが鉄則です。
退職後にやる手続き一覧(期限・窓口・必要書類)
| 手続き | 期限の目安 | 窓口 | 主な必要書類 |
|---|---|---|---|
| 家族の健康保険の扶養に入る | 退職後5日以内が目安 | 家族の勤務先 | 健康保険資格喪失証明書、収入を証明する書類、続柄確認書類 |
| 国民年金への切替(第1号) | 退職日の翌日から14日以内 | 市区町村役場の年金窓口 | 基礎年金番号がわかる書類、退職日がわかる書類、本人確認書類 |
| 国民健康保険への切替 | 退職日の翌日から14日以内 | 市区町村役場の国保窓口 | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバー確認書類 |
| 健康保険の任意継続 | 退職日の翌日から20日以内 | 協会けんぽ支部または健保組合 | 任意継続被保険者資格取得申出書 |
| 失業保険(基本手当)の申請 | 退職後すみやかに(受給期間は離職日翌日から1年) | 住所地のハローワーク | 離職票1・2、本人確認書類、マイナンバー確認書類、写真、本人名義の通帳 |
| 住民税の納付 | 退職時に一括徴収か普通徴収かを選択。普通徴収は届く納付書で納付 | 在籍していた会社・市区町村 | 市区町村から届く納付書 |
| 確定申告(年内に再就職しない場合) | 翌年2月16日〜3月15日 | 住所地の税務署 | 源泉徴収票、各種控除証明書 |
「すぐ転職する」「しばらく休む」「家族の扶養に入る」のどのパターンかで、必要な手続きは変わります。退職日の翌日から次の職場に入る場合は、健康保険・年金は転職先がまとめて手続きするため、自分で動くのは住民税と源泉徴収票の保管くらいです。一方、離職期間が空く場合は上の表のすべてが自分の手続きになります。まずは自分がどのパターンかを確認しましょう。
退職時に会社から受け取る書類・返却するもの
退職後の手続きは、会社から受け取る書類がそろっていないと先に進めません。退職時または退職後に郵送で受け取る書類を確認し、紛失しないよう一か所にまとめておきましょう。介護施設では退職後に郵送される書類もあるため、最終出勤日に「いつ・何が届くか」を総務や事業所に確認しておくとスムーズです。
退職時・退職後に会社から受け取る書類
- 離職票1・離職票2:失業保険を申請するために必須。発行に時間がかかり、退職後10日前後で郵送されることが多い。失業給付を受ける予定があるなら必ず請求する。
- 雇用保険被保険者証:次の職場で雇用保険に加入する際に使う。会社が保管していることが多いので返却を受ける。
- 健康保険資格喪失証明書:国民健康保険への切替や家族の扶養に入る手続きで必要。退職証明書で代用できる場合もある。
- 源泉徴収票:年内に再就職する場合は転職先の年末調整に、再就職しない場合は確定申告に使う。
- 基礎年金番号通知書(または年金手帳):国民年金の切替や転職先での手続きに使う。会社が保管している場合は返却を受ける。
会社に返却するもの
健康保険被保険者証(保険証)は退職日で使えなくなるため、被扶養者分も含めて返却します。社員証・入館証・制服・貸与端末なども退職日までに返しましょう。保険証を返した後、次の保険証が届くまでの空白期間に医療機関を受診する場合は、後述の「資格確認書」や立替払いの仕組みを使います。
失業保険(基本手当)の受給条件と申請の流れ
失業保険(正式には雇用保険の基本手当)は、退職後に求職活動をする人の生活を支える給付です。介護職を辞めて次を探す間の生活費の柱になるので、条件に当てはまるなら早めに申請しましょう。
受給できる条件
一般の自己都合退職の場合、離職日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あることが必要です。倒産・解雇など会社都合で離職した「特定受給資格者」や、雇止め・やむを得ない事情で離職した「特定理由離職者」は、離職日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば受給できます。加えて、働く意思と能力があり、積極的に求職活動をしていることが前提です。
待期7日と給付制限(2025年4月から原則1か月に短縮)
ハローワークで離職票を提出し求職を申し込んだ日(受給資格決定日)から通算7日間は「待期期間」で、誰でも基本手当は支給されません。自己都合退職の場合はさらに「給付制限」があり、待期満了の翌日から一定期間は支給されません。この給付制限が、2025年(令和7年)4月1日以降に退職した人については原則2か月から1か月へ短縮されました。ただし、過去5年間に2回以上正当な理由なく自己都合退職している場合は3か月、自分の責めによる重大な理由での解雇(重責解雇)も3か月です。会社都合・特定理由離職者は給付制限がなく、待期7日後の最初の認定日から支給対象になります。
もらえる金額と日数
1日あたりの基本手当日額は、離職前6か月の賃金日額のおおむね50〜80%(60〜64歳は45〜80%)で、上限額があります。もらえる日数(所定給付日数)は年齢・被保険者期間・離職理由により90日〜360日の範囲で決まります。受給できる期間は離職日の翌日から原則1年間なので、申請が遅れると満了日までに受け取りきれない日数が出る点に注意してください。
介護職が押さえたい「特定理由離職者」
介護現場では、心身の不調や家族の介護、通勤困難などやむを得ない事情での自己都合退職が珍しくありません。こうしたケースは「特定理由離職者」と認められると、給付制限なしで早く受給でき、後述する国民健康保険料の軽減対象にもなります。該当するかは離職票2の離職理由コード(受給資格者証では2桁コード)で判断され、最終的にはハローワークが決定します。会社が記載した離職理由に納得できない場合は、離職票2の本人欄で異議を申し立てられます。診断書や通院記録など、事情を裏づける書類は保管しておきましょう。
健康保険の切替|任意継続・国民健康保険・扶養の選び方
退職して離職期間が空くと、それまで職場で入っていた健康保険を抜けるため、自分で次の保険に入る必要があります。選択肢は「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養に入る」の3つで、保険料と手続き先が異なります。どれを選ぶかで負担額が大きく変わるので、退職前に比較しておきましょう。
3つの選択肢の比較
| 任意継続 | 国民健康保険 | 家族の扶養に入る | |
|---|---|---|---|
| 手続き先 | 協会けんぽ支部・健保組合 | 市区町村役場 | 家族の勤務先 |
| 期限 | 退職日の翌日から20日以内 | 退職日の翌日から14日以内 | 退職後5日以内が目安 |
| 主な条件 | 退職日の前日まで継続2か月以上の被保険者期間 | 他の保険に入らない人 | 原則、年収130万円未満かつ被保険者の年収の2分の1未満 |
| 保険料 | 退職前の保険料の約2倍(上限あり) | 前年所得・世帯人数で決まる。減免制度あり | 本人負担なし |
| 期間 | 最長2年間 | 制限なし | 条件を満たす間 |
任意継続
退職時に要件を満たせば、それまで加入していた健康保険に最長2年間継続して入れる仕組みです。要件は、資格喪失日(退職日の翌日)の前日までに被保険者期間が継続して2か月以上あること、資格喪失日から20日以内に申請することの2つ。保険料は在職中は会社と折半していた分も全額自己負担になるため、原則として退職時の約2倍になります。ただし上限があり、協会けんぽの場合は退職時の標準報酬月額が32万円を超えていても32万円で計算されます。40〜64歳は介護保険料が加わります。
国民健康保険
任意継続も扶養も選ばない場合は、市区町村の国民健康保険に入ります。退職日の翌日から14日以内に役場で手続きし、健康保険資格喪失証明書や本人確認書類を持参します(郵送可の自治体も多い)。保険料は前年の所得と世帯人数で決まり、自治体によって金額が異なります。倒産・解雇や正当な理由のある自己都合で離職した人は、後述の軽減制度で保険料が大きく下がる場合があります。
家族の扶養に入る
配偶者など家族が会社の健康保険に入っていれば、要件を満たせば被扶養者として加入でき、本人の保険料負担はゼロになります。要件は原則、年収130万円未満かつ被保険者の年収の2分の1未満であること。失業給付を受ける場合、基本手当日額によっては扶養に入れないことがあるため、家族の勤務先に確認しましょう。手続きは退職後5日以内を目安に家族の勤務先で行います。
国民年金への切替手続きと保険料の特例免除
在職中は厚生年金に入っていた人(国民年金の第2号被保険者)が退職すると、すぐに次の会社に入らない場合は国民年金への切替が必要です。切替先は家族の扶養に入るかどうかで2通りに分かれます。
国民年金第1号への切替
退職後しばらく就職しない場合や自営業になる場合は、国民年金の第1号被保険者になります。手続きは退職日の翌日から14日以内に、住所地の市区町村役場の年金窓口で行います。基礎年金番号がわかる書類、退職日がわかる書類、本人確認書類を持参します。第1号被保険者は毎月の保険料を自分で納めます。
配偶者の扶養に入る場合は第3号
配偶者が会社員などで厚生年金に入っており、その扶養に入る場合は国民年金の第3号被保険者になります。手続きは配偶者の勤務先を通して行い、本人が保険料を納める必要はありません。健康保険の扶養と年金の第3号はセットで手続きすることが多いので、配偶者の勤務先にまとめて相談しましょう。
保険料を払うのが厳しいときは「失業等による特例免除」
退職して収入が途切れ、国民年金の保険料を納めるのが難しいときは、申請して承認を受けると保険料の納付が免除または猶予される制度があります。特に失業(離職)を理由とする場合は「失業等による特例免除」が使え、本人の前年所得を除外して審査されるため通りやすくなります。未納のまま放置すると将来の年金額が減るだけでなく、障害年金・遺族年金を受けられないリスクもあります。納められないときは未納にせず、必ず役場で免除・猶予の申請をしましょう。
住民税は退職後どう払う?納め方と退職時期の関係
住民税は退職後に「思っていたより請求が来る」と驚きやすい税金です。仕組みを理解しておくと、退職後の資金計画を立てやすくなります。
住民税は前年の所得にかかる「後払い」
住民税は、前年1月から12月までの所得をもとに計算し、その年の6月から翌年5月までの分割で納める「後払い」の税金です。つまり退職して収入がゼロになっても、前年に働いていた分の住民税は支払う必要があります。在職中は給与から毎月天引き(特別徴収)されていますが、退職するとこの納め方が変わります。
退職時期で変わる納め方
退職時には、残りの住民税を「退職時の給与や退職金から一括で天引きする(一括徴収)」か、「市区町村から届く納付書で自分で納める(普通徴収)」かを選びます。普通徴収は通常、年4回に分けて納めます。なお1月1日から4月30日までに退職する場合は、原則として5月分までが最後の給与・退職金から一括徴収される扱いです。退職前に会社の担当者へ、どの方法になるか確認しておきましょう。
すぐ転職する場合
退職月の翌月までに転職する場合は、転職先で引き続き特別徴収(給与天引き)を継続できることがあります。手続きには会社間の書類のやり取りが必要なので、転職先と前職の双方に伝えておきます。手続きが間に合わないと、いったん普通徴収の納付書が届くこともあります。
確定申告が必要なケースと還付の受け方
退職した年に再就職しなかった場合や、年内に転職先から給与を受け取らなかった場合は、自分で確定申告をする必要があります。面倒に感じるかもしれませんが、払いすぎた税金が戻ってくる「還付」になるケースが多いので、忘れずに行いましょう。
確定申告が必要になる人
会社は通常、12月31日時点で在籍している従業員の年末調整を行います。年の途中で退職して年内に再就職しないと、この年末調整を受けられないため、自分で確定申告をして所得税を精算します。年内に転職した場合は、原則として転職先の年末調整で精算できるので、前職の源泉徴収票を転職先に提出します。
還付される可能性が高い理由
毎月の給与から天引きされる所得税(源泉徴収)は、1年間フルに働く前提で多めに引かれています。年の途中で退職して所得が減ると、本来の税額より多く納めている状態になりがちです。さらに、退職後に自分で払った国民年金保険料・国民健康保険料・任意継続の保険料は社会保険料控除の対象になり、生命保険料控除や医療費控除なども合わせると、確定申告で税金が戻ってくる可能性が高くなります。
申告の時期と必要書類
確定申告の期間は、原則として翌年2月16日から3月15日まで。税務署の窓口のほか、e-Taxを使えばオンラインで申告できます。必要なのは退職した会社の源泉徴収票、自分で払った社会保険料・生命保険料などの控除証明書、還付金を受け取る口座情報などです。還付申告は申告期間より前から受け付けてもらえます。
独自分析|介護職が見落としがちな国民健康保険料の軽減
退職後の手続きでもっともお金に効くのに見落とされやすいのが、国民健康保険料の軽減制度です。介護職は心身の不調や人間関係を理由とした離職が多く、この軽減の対象になりやすいという特徴があります。当サイトが厚生労働省・各自治体の制度を突き合わせて整理した、介護職ならではの活用ポイントをまとめます。
「特定理由離職者」なら国保料は前年所得の30%で計算される
倒産・解雇などで離職した特定受給資格者、または雇止め・やむを得ない自己都合で離職した特定理由離職者が国民健康保険に入る場合、前年の給与所得を「100分の30」として算定して保険料が計算されます。たとえば前年の給与所得が300万円でも、90万円とみなして計算されるため、保険料は大きく下がります。軽減期間は、離職日の翌日が属する月から、その翌年度末までです。年度の前半に退職すれば、1年以上にわたって軽減を受けられる計算になります。
介護職は「正当な理由のある自己都合(コード33・3C)」に当てはまりやすい
軽減の対象になるのは、離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33のいずれかの人です。注目したいのは「33(正当な理由のある自己都合退職)」。これは、心身の障害・疾病・負傷、家族の介護、通勤困難などやむを得ない事情での自己都合退職が該当します。腰痛や腱鞘炎、メンタル不調で辞めざるを得なかった介護職、家族の介護のために離職した介護職は、ここに当てはまる可能性があります。単純な転職希望(コード4D)は対象外ですが、辞めた事情によっては優遇区分になりうるということです。
軽減は「申請しないと適用されない」
この軽減は自動では適用されません。雇用保険受給資格者証と保険証を持って、市区町村の国民健康保険窓口で自分から申請する必要があります。任意継続と国保のどちらが安いかを比べるとき、軽減後の国保料で比較しないと判断を誤ります。介護職で心身の事情や家族の介護を理由に離職した人は、まずハローワークで離職理由コードを確認し、対象なら国保窓口で軽減を申請する。この順番を押さえるだけで、退職後の固定費を年単位で抑えられます。
(当サイトが厚生労働省「国民健康保険料・保険税の軽減について」および各自治体の非自発的失業者軽減制度を整理)
退職後の手続きでつまずかないための実務のコツ
退職後の手続きをスムーズに進めるための実務的なコツをまとめます。介護職の現場事情も踏まえた、つまずきやすいポイントの回避策です。
- 短い期限のものから着手する:扶養(5日)→年金・国保(14日)→任意継続(20日)の順に期限が来ます。失業保険は離職票が届いてからなので後回しでよく、まずは保険と年金を片づけます。
- 離職票が届かないときは催促する:離職票は失業保険の申請に必須ですが、退職後10日前後で郵送されることが多く、施設によっては遅れることもあります。届かなければ前職の総務に確認し、それでも進まなければハローワークに相談しましょう。
- 保険証の空白期間に受診したいとき:新しい保険証が届く前に医療機関にかかる場合は、いったん全額(10割)を立替払いし、後で保険者に申請して払い戻しを受けられます。マイナ保険証や資格確認書を使える場合もあるので、加入先に確認を。
- 任意継続と国保は「両方の保険料を試算してから」決める:任意継続は退職時の約2倍、国保は前年所得ベース。特定理由離職者の軽減を使うと国保が大きく下がることもあるため、必ず両方の金額を出してから選びます。市区町村の国保窓口で試算してもらえます。
- 源泉徴収票は捨てない:年内に再就職するなら転職先の年末調整に、しないなら確定申告に必須です。退職後に郵送される場合もあるので、届いたら保管しておきます。
- 退職後の生活費は給付制限期間を見込んでおく:自己都合だと2025年4月以降の退職でも待期7日+給付制限1か月は無給です。最初の振込までおおむね1か月以上かかる前提で、当面の生活費を用意しておくと安心です。
退職後の手続きに関するよくある質問
Q. すぐに転職先が決まっている場合も、自分で手続きは必要ですか?
退職日の翌日に次の職場へ入る場合、健康保険と年金は転職先がまとめて手続きします。自分で動くのは、住民税の納め方の確認と、前職の源泉徴収票を転職先へ提出することくらいです。ただし入社まで1日でも空くと、その間の健康保険・年金は自分で手続きが必要になります。
Q. 失業保険はいつから振り込まれますか?
会社都合や特定理由離職者は、待期7日が終わった後の最初の認定日から支給対象になります。自己都合の場合は待期7日に加えて給付制限(2025年4月以降の退職は原則1か月)があり、実際に初めて振り込まれるのは手続きからおおむね1か月以上後が目安です。
Q. 任意継続と国民健康保険、どちらが得ですか?
一概には言えません。任意継続は退職時の保険料の約2倍(上限あり)、国保は前年所得と世帯人数で決まります。扶養家族が多い人は任意継続が有利になりやすく、前年所得が高くない人や特定理由離職者の軽減を使える人は国保が安くなることがあります。両方の保険料を試算してから選びましょう。
Q. 退職後にすぐ働く気がなくても失業保険はもらえますか?
基本手当は「働く意思と能力があり、求職活動をしている人」が対象です。しばらく休養したい場合や、病気・出産・育児ですぐ働けない場合は、受給期間(離職日翌日から1年)を最大で延長できる「受給期間の延長」を申請できます。延長しておくと、働ける状態になってから受給を始められます。
Q. 確定申告をしないとどうなりますか?
年内に再就職せず年末調整を受けていない場合、確定申告をしないと払いすぎた所得税の還付を受けられません。また、住民税の計算にも影響します。多くの場合は還付になるので、源泉徴収票と控除証明書をそろえて申告するのがおすすめです。
参考文献・出典
- [1]
- [2]
- [3]
- [4]
- [5]
まとめ|介護職の退職後にやる手続きの要点
介護職が退職した後にやる手続きは、失業保険・健康保険・年金・住民税・確定申告の5本柱です。ポイントを整理します。
- 期限が短い順に、扶養(5日)→国民年金・国民健康保険(14日)→任意継続(20日)と片づける。
- 失業保険は自己都合でも、2025年4月以降の退職なら給付制限は原則1か月。受給期間は離職日翌日から1年なので早めに申請する。
- 健康保険は任意継続・国保・扶養の3択。保険料を試算してから選ぶ。
- 住民税は前年所得への後払い。退職後も請求が来る前提で資金を用意する。
- 年内に再就職しないなら確定申告を。多くは還付になる。
とくに介護職は、心身の不調や家族の介護といった「正当な理由のある自己都合」で離職するケースが多く、その場合は特定理由離職者として給付制限なし・国民健康保険料の軽減という優遇を受けられる可能性があります。離職票の理由コードを確認し、対象なら自分から申請することが、退職後の負担を軽くする最大のコツです。
手続きを終えたら、次は自分に合った働き方を考える番です。同じ介護でも、夜勤の有無・施設の種類・雇用形態によって負担も収入も大きく変わります。「次はどんな働き方が合うのか」を整理したい方は、無料の働き方診断で方向性を確かめてみてください。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。
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