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📑目次

  1. 01住宅セーフティネット制度とは|高齢の親の住まいを支える土台
  2. 02高齢の親が選べる住まいの6つの選択肢|比較表
  3. 03公的な賃貸住宅という選択肢|UR・公営住宅・サ高住の使い方
  4. 04保証人や緊急連絡先がいないときの対策
  5. 05専用住宅と家賃の補助|生活保護受給者の代理納付
  6. 06どこに相談する|居住支援協議会・居住支援法人という地域の窓口
  7. 07住まい探しを進める手順|まずどこに相談するか
  8. 08よくある質問
  9. 09参考文献・出典
  10. 10まとめ
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高齢の親の住まいをどう確保する|賃貸の入居拒否・住宅セーフティネットの選択肢
ご家族・ご利用者向け

高齢の親の住まいをどう確保する|賃貸の入居拒否・住宅セーフティネットの選択肢

高齢の親が賃貸を借りにくいときの住まいの確保方法を家族向けに解説。高齢を理由にした入居拒否の背景、住宅セーフティネット住宅・居住サポート住宅・居住支援法人・家賃債務保証、UR・公営住宅、サ高住(一般型)、保証人がいない場合の対策、自治体の居住支援協議会や地域包括への相談動線まで網羅。

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この記事のポイント

高齢の親が賃貸を借りにくいときは、施設入所だけが選択肢ではありません。高齢者の入居を断らない「セーフティネット住宅」や、見守りが付く「居住サポート住宅」、保証人がいなくても使える家賃債務保証、UR・公営住宅、サービス付き高齢者向け住宅(一般型)など、住み替えながら賃貸で暮らし続ける道があります。まずはお住まいの自治体の居住支援協議会や地域包括支援センターに相談するのが近道です。

📑目次▾
  1. 01住宅セーフティネット制度とは|高齢の親の住まいを支える土台
  2. 02高齢の親が選べる住まいの6つの選択肢|比較表
  3. 03公的な賃貸住宅という選択肢|UR・公営住宅・サ高住の使い方
  4. 04保証人や緊急連絡先がいないときの対策
  5. 05専用住宅と家賃の補助|生活保護受給者の代理納付
  6. 06どこに相談する|居住支援協議会・居住支援法人という地域の窓口
  7. 07住まい探しを進める手順|まずどこに相談するか
  8. 08よくある質問
  9. 09参考文献・出典
  10. 10まとめ

年齢を重ねた親が、いまの住まいから引っ越したい、あるいは引っ越さざるを得ない。そんなときに「高齢だから」という理由で賃貸住宅の入居を断られ、家族が途方に暮れるケースは少なくありません。建て替えや立ち退き、配偶者との死別による住み替え、子世帯の近くへ移りたいといった事情があっても、いざ部屋を探すと貸主に敬遠されてしまう。これは親世代だけでなく、支える家族にとっても切実な悩みです。

ただ、近年は高齢の方が賃貸で暮らし続けられるよう、国や自治体の制度が大きく整ってきました。2025年(令和7年)10月には、高齢者などの入居を支える「住宅セーフティネット法」の改正法が施行され、見守り付きの住宅や保証人に頼らない仕組みが広がりつつあります。この記事では、介護施設への入所とは別の軸として、「親が賃貸・一般の住まいをどう確保するか」に絞って、入居を断られる背景から具体的な選択肢、相談先までを家族の視点で整理します。なお制度の詳細や対象は地域・物件によって異なるため、最終的な判断はお住まいの自治体や専門窓口に確認しながら進めてください。

まず知っておきたいのは、貸主(大家さん)が高齢者の入居に慎重になるのには、いくつかの典型的な理由があるということです。理由を理解しておくと、対策も立てやすくなります。

入居を断られやすい主な理由

国土交通省の資料や政府広報によると、貸主が単身高齢者などの入居に不安を持つ背景には、次のような事情があります。

  • 居室内での死亡(孤独死)への不安:万一の事故が起きたときの発見の遅れや、その後の対応への懸念。貸主が高齢者の入居をためらう理由として特に大きいとされています。
  • 家賃の滞納リスク:年金収入のみで収入が限られる場合、家賃が払い続けられるかを心配されることがあります。
  • 緊急時の連絡先・身元保証の不在:体調急変などの際に連絡できる親族がいない、保証人を立てられないケース。
  • 亡くなった後の残置物(家財)の処理:相続人が分からない、契約の解除や片付けに手間がかかるという懸念。

これらは「高齢であること」そのものよりも、貸主側のリスク不安が原因です。逆に言えば、見守りの仕組みや保証の手段を組み合わせて、こうした不安を一つずつ解消できれば、賃貸契約のハードルは下がります。後述する住宅セーフティネット制度や家賃債務保証は、まさにこの不安を埋めるために設けられた仕組みです。

背景にある社会の変化

総務省の住宅・土地統計調査では、全国の空き家・空き室は増加傾向にあります。一方で単身世帯の増加や持ち家率の低下により、高齢者が賃貸住宅で暮らすニーズは高まっています。「貸したいけれど不安」「借りたいけれど借りられない」というミスマッチを埋めることが、制度改正の狙いになっています。つまり、高齢の親が住まいを探すことは特別なことではなく、社会全体で支える仕組みが用意されつつある領域なのです。

住宅セーフティネット制度とは|高齢の親の住まいを支える土台

高齢の親の住まいを賃貸で確保するうえで、まず押さえておきたいのが「住宅セーフティネット制度」です。これは、高齢者や低額所得者など、住まいの確保にとくに配慮が必要な人(法律上は「住宅確保要配慮者」と呼びます)が、安心して賃貸住宅に入居できるようにするための国の仕組みです。根拠となる法律は「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(通称・住宅セーフティネット法)で、2025年(令和7年)10月1日には支援を拡充する改正法が施行されました。

制度を支える主な仕組み

家族が知っておくと役立つのは、次の4つの柱です。いずれもお住まいの自治体や居住支援法人が窓口になります。

  • セーフティネット住宅(登録住宅):高齢者などの入居を断らない賃貸住宅として、都道府県・政令市・中核市に登録された物件です。国の「セーフティネット住宅情報提供システム」で地域ごとに検索できます。
  • 居住サポート住宅(2025年10月の改正で創設):居住支援法人などが貸主と連携し、安否確認や見守り、困りごとが起きたときに福祉サービスへつなぐ支援が付いた住宅です。市区町村長などが認定します。日常生活に支援が必要な方の場合、ICT(センサーやIoT家電など)を使って1日1回以上の安否確認を行い、1か月に1回以上の訪問などによる見守りを行う、といった支援が想定されています。貸主にとっても孤独死などのリスクが下がるため、高齢者を受け入れやすくなります。
  • 居住支援法人:都道府県が指定するNPO法人・社会福祉法人・一般社団法人などで、入居相談、見守りや生活支援、家賃債務保証などを行います。全国で1,000を超える法人が指定されています(政府広報オンライン)。
  • 居住支援協議会:自治体の住宅部局・福祉部局、不動産関係者、居住支援法人などが連携する「つながりの場」です。住まい探しに困ったときの相談先になります。改正法で市区町村単位での設置が一層進められています。

改正で家族にとって何が変わったか

2025年10月の改正では、(1)見守り付きの「居住サポート住宅」の創設、(2)入居者が利用しやすい「認定家賃債務保証業者」制度の創設、(3)入居者死亡後の残置物処理を居住支援法人に委ねられる仕組みの追加、(4)亡くなるまで住み続けられる「終身建物賃貸借」の手続き簡素化、が盛り込まれました。これらはいずれも、貸主が高齢者を受け入れやすくし、家族が背負いがちな保証や後片付けの負担を軽くする方向の改正です。

高齢の親が選べる住まいの6つの選択肢|比較表

賃貸・一般の住まいを前提にしたとき、高齢の親が検討できる主な選択肢は次の6つです。介護度や収入、見守りの必要度に応じて使い分けます。施設入所(特別養護老人ホームなど)は別の軸なので、ここでは扱いません。

選択肢特徴向いている状況窓口
セーフティネット住宅高齢者の入居を断らない登録賃貸。民間物件が中心まず賃貸を幅広く探したいときセーフティネット住宅情報提供システム/自治体
居住サポート住宅安否確認・見守り・福祉へのつなぎが付く(2025年10月〜)一人暮らしで見守りの安心がほしいとき居住支援法人/市区町村
UR賃貸住宅保証人・礼金・更新料・仲介手数料が不要。高齢者向け優良賃貸住宅もある保証人を立てにくい、設備に配慮がほしいときUR都市機構
公営住宅家賃が収入に応じて低く設定。高齢者世帯は収入基準が緩和されることがある収入が限られ家賃を抑えたいとき都道府県・市区町村の住宅担当
サ高住(一般型)賃貸契約で安否確認・生活相談が付く。バリアフリー自立〜軽度で見守り重視のとき運営事業者/自治体の登録情報
シルバーハウジング等公的賃貸+生活援助員(LSA)による見守り公的住宅で見守りも受けたいとき自治体の住宅・福祉担当

どれが合うかは、親の介護度・収入・希望する見守りの程度によって変わります。「家賃を抑えたい」なら公営住宅やUR、「一人暮らしの見守りが心配」なら居住サポート住宅やサ高住(一般型)、「とにかく断られにくい物件を幅広く」ならセーフティネット住宅、というのが大まかな目安です。複数を並行して問い合わせ、空き状況や条件を比べて選ぶのが現実的です。

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公的な賃貸住宅という選択肢|UR・公営住宅・サ高住の使い方

UR賃貸住宅(保証人が立てにくいとき)

UR都市機構が運営するUR賃貸住宅は、連帯保証人が不要で、礼金・仲介手数料・更新料もかからないのが特徴です。身寄りの少ない高齢の方でも契約しやすい点が大きな利点です。単身で申し込む場合は、申込本人が満60歳以上であることなどの条件があり、収入が基準に届かない場合でも、貯蓄額の基準を満たす方法や家賃の前納による方法など、いくつかの申込方法が用意されています。また「高齢者向け優良賃貸住宅」として、手すりや段差解消などのバリアフリー仕様、緊急時対応サービスが整った住宅もあります。詳しい条件や空き状況はUR都市機構の窓口・公式サイトで確認してください。

公営住宅(家賃を抑えたいとき)

都道府県や市区町村が運営する公営住宅は、家賃が世帯の収入に応じて低めに設定される公的な賃貸住宅です。入居には収入の上限基準がありますが、高齢者世帯は「裁量階層」として収入基準が緩和されたり、福祉目的の優先募集で当たりやすくなったりすることがあります。募集は定期募集や随時募集など自治体ごとに異なり、抽選になることも多いので、早めに住宅担当窓口で募集時期や条件を確認しておくとよいでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅(一般型)

サ高住の「一般型」は、バリアフリー構造の住まいに、安否確認と生活相談のサービスが付いた賃貸住宅です。介護が必要になっても外部の介護サービスを使いながら住み続けられます。自立〜軽度で「一人暮らしの見守りはほしいが、施設までは必要ない」という親に向いた選択肢です。費用や提供サービスは住宅ごとに差が大きいため、複数を見学して比較しましょう。なお介護が手厚い「介護型(特定施設)」とは契約や費用の仕組みが異なります。サ高住の費用や有料老人ホームとの違いについては、当サイトの関連記事もあわせて参考にしてください。

保証人や緊急連絡先がいないときの対策

「保証人を頼める親族がいない」「緊急連絡先を書けない」。これは高齢の親の住まい探しでつまずきやすい点ですが、いまは保証人に頼らない仕組みが整っています。

家賃債務保証(連帯保証人の代わり)

家賃債務保証は、保証会社が連帯保証人の役割を担い、家賃の滞納などが生じたときに立て替える仕組みです。たとえば一般財団法人 高齢者住宅財団の家賃債務保証では、60歳以上の方や、要介護・要支援認定を受けている60歳未満の方などが対象で、滞納家賃は月額家賃の12か月分相当まで、原状回復費用・訴訟費用は9か月分相当まで保証されます(保証料は2年契約で月額家賃の35%、最低保証料1万円)。なお保証会社が立て替えた分は、後日入居者本人が弁済する必要がある点には注意してください。

2025年改正で使いやすくなった点

  • 認定家賃債務保証業者:国土交通大臣が認定した保証業者は、居住サポート住宅に入居する要配慮者の家賃債務保証を原則として断らないことが求められます。高齢を理由に保証を断られにくくなりました。
  • 緊急連絡先を法人でも可に:保証契約で緊急連絡先を求める場合、親族など個人に限らず、法人を指定することも認められます。身近に頼れる親族がいなくても契約しやすくなっています。

残置物処理・終身建物賃貸借

亡くなった後の家財(残置物)の片付けについては、入居者と居住支援法人などがあらかじめ契約を結んでおき、相続人に代わって居住支援法人が処理できる仕組みが整えられました。また「終身建物賃貸借」は、入居者が亡くなるまで住み続けられ、死亡時に契約が終了する(相続されない)賃貸借です。対象は原則として60歳以上の単身者、または配偶者か60歳以上の親族と同居する60歳以上の方です。貸主の手続きが簡素化され、利用しやすくなりました。これらは貸主の不安を減らし、結果として親が入居しやすくなることにつながります。

専用住宅と家賃の補助|生活保護受給者の代理納付

住宅セーフティネット制度には、登録住宅のなかでも「専用住宅」という区分があります。これは高齢者や低額所得者など、住宅確保要配慮者の入居に専用で使われる登録住宅で、自治体を通じた経済的支援の対象になりやすいのが特徴です。家賃をどう抑えるかという観点で、家族が知っておくと役立ちます。なお専用住宅は登録住宅のなかでも数が限られるため、地域によっては見つかりにくいこともあります。後で触れる相談窓口や検索の仕組みを使い、専用住宅にこだわりすぎず、登録住宅全体や公的賃貸も含めて幅広く探すのが現実的です。

家賃や保証料を軽くする補助

国土交通省の資料によると、専用住宅に低額所得の高齢者などが入居する場合、家賃の一部を補助する「家賃低廉化補助」が用意されています。対象は原則として月収15.8万円以下の世帯で、補助の限度額は国・地方を合わせて1戸あたり月4万円まで、補助期間は原則10年以内とされています(実施の有無や金額は自治体によって異なります)。あわせて、入居時の家賃債務保証料などを軽くする補助もあります。いずれも実施しているかどうかは地域ごとに違うため、お住まいの自治体の住宅担当窓口で確認してみてください。

生活保護を受けている親の場合

親が生活保護を受けている、あるいは受けることを検討している場合は、住宅扶助(家賃分)を福祉事務所が大家に直接支払う「代理納付」という仕組みがあります。家賃の滞納が起きにくくなるため、大家が抱く「家賃を払い続けられるか」という不安を和らげる効果が期待できます。改正住宅セーフティネット法では、居住サポート住宅に入居する生活保護受給者について、この代理納付を原則とする取り扱いが盛り込まれました。家賃滞納への不安は高齢者の入居が断られる主な理由の一つとされているため、こうした仕組みは入居のハードルを下げる支えになります。具体的な利用可否は、担当のケースワーカーや福祉事務所に相談しながら進めるとよいでしょう。また、離職や収入の減少で家賃の支払いが難しくなったときには、生活困窮者自立支援制度の「住居確保給付金」によって、一定期間、家賃相当額の支援を受けられる場合があります。こちらは自立相談支援機関が窓口になります。

どこに相談する|居住支援協議会・居住支援法人という地域の窓口

制度の名前を覚えるよりも大切なのは、「最初にどこへ相談するか」をつかんでおくことです。住まいに困ったときの地域の入り口になるのが、住宅部局・福祉部局・不動産関係者・居住支援法人などが連携する「居住支援協議会」です。

相談先はこれだけ広がっている

国土交通省のまとめ(令和7年3月末時点)によると、こうした地域の支え手は着実に増えています。居住支援協議会は全国で155協議会(47都道府県と117の市区町村)が設立され、入居相談や見守り、家賃債務保証などを担う居住支援法人は全国で1,029法人が指定されています。セーフティネット住宅の登録戸数も90万戸を超える規模になっています。2025年10月の改正では、市区町村による居住支援協議会の設置が努力義務とされ、住まいの相談から入居前・入居中・退去時の支援までを地域でつなぐ体制づくりが進められています。

保証会社の審査が不安なとき

「保証会社の審査に通るだろうか」という不安もよく聞かれます。背景には、独立行政法人 住宅金融支援機構(JHF)が登録住宅向けの家賃債務保証について保険を引き受け、保証会社が立て替えた家賃の一部を補てんする仕組みがあります。これにより保証会社側のリスクが下がり、高齢の入居者を受け入れやすくなるよう後押しされています。家族の側でこの保険を直接申し込む必要はありませんが、こうした下支えがあることを知っておくと、保証会社を介した契約に過度な不安を持たずに進めやすくなります。

家族が動くときの順番

とはいえ、地域によって窓口の名前や置かれ方はさまざまです。どこに相談すればよいか迷うときは、まず親の生活圏にある地域包括支援センターか、自治体の住宅担当窓口に声をかけてみてください。そこから地域の居住支援協議会や居住支援法人につないでもらえることが多く、親の介護状況も踏まえて住まいと見守りを一緒に考えてもらえます。家族だけで物件を探し回る前に、こうした公的な相談先を起点にすると、無理のない選択肢を広く比べやすくなり、遠回りも防ぎやすくなります。

住まい探しを進める手順|まずどこに相談するか

制度が多くて迷ったときは、次の順番で進めると整理しやすくなります。家族だけで抱え込まず、公的な窓口を早めに頼ることが大切です。

  1. 地域包括支援センターに相談する:親の生活圏にある総合相談窓口です。介護の状況も踏まえて、住まいや見守りについて一緒に考えてくれます。どこに相談すればよいか分からないときの最初の一歩に向いています。
  2. 自治体の居住支援協議会・住宅担当窓口に問い合わせる:地域の居住支援法人やセーフティネット住宅、公営住宅の募集状況を案内してもらえます。
  3. 居住支援法人に入居相談をする:物件探しから家賃債務保証、見守りまで、住まいに関する相談を幅広く受けてくれます。
  4. セーフティネット住宅情報提供システムで物件を探す:高齢者の入居を断らない登録住宅を地域ごとに検索できます。
  5. UR・公営住宅の窓口で条件と空きを確認する:保証人不要のURや、家賃を抑えられる公営住宅は早めの情報収集がカギです。

親の介護度や収入、希望するエリアによって最適な選択肢は変わります。複数の窓口・物件を並行して当たり、条件を比べながら、無理のない住まいを選んでいきましょう。なお具体的な対象要件や費用は地域・物件で異なるため、必ず各窓口で最新情報を確認してください。

よくある質問

Q. 高齢を理由に賃貸を断られたら、もう借りられないのですか?

いいえ。高齢者の入居を断らない「セーフティネット住宅」や、保証人不要のUR賃貸住宅、家賃を抑えられる公営住宅など、複数の選択肢があります。まずは地域包括支援センターや自治体の居住支援協議会に相談してみてください。

Q. 保証人になれる親族がいません。契約できますか?

家賃債務保証(保証会社)を使えば、連帯保証人の代わりになります。2025年10月の改正で、緊急連絡先を法人にできるようになり、国が認定した保証業者は要配慮者の保証を原則断らないことになりました。URのように保証人そのものが不要な住宅もあります。

Q. 一人暮らしになる親の見守りが心配です。

2025年に創設された「居住サポート住宅」は、安否確認や見守り、困りごとが起きたときの福祉サービスへのつなぎが付いた賃貸住宅です。サ高住(一般型)やシルバーハウジングも見守りのある住まいの選択肢になります。

Q. 施設に入るのとどう違うのですか?

この記事で扱っているのは、あくまで賃貸・一般の住まいで暮らし続ける選択肢です。特別養護老人ホームなどの施設入所は、介護の必要度が高い場合の別の道です。介護度や本人の希望に応じて、住み替え(賃貸)か施設入所かを地域包括支援センターと相談しながら決めるとよいでしょう。

Q. 費用はどれくらいかかりますか?

家賃や初期費用は住宅の種類や地域で大きく異なります。公営住宅は収入に応じて家賃が低めに設定され、低額所得者向けには家賃や保証料の低廉化補助が用意される場合もあります。具体的な金額は各窓口・物件で確認してください。

参考文献・出典

  • [1]
    住宅セーフティネット制度 ~誰もが安心して暮らせる社会を目指して~- 国土交通省

    セーフティネット住宅・居住サポート住宅・居住支援法人・居住支援協議会・家賃債務保証の制度概要

  • [2]
    単身高齢者などの賃貸住宅への入居の不安を解消!改正「住宅セーフティネット法」がスタート- 政府広報オンライン

    2025年10月施行の改正法の4つのポイント、居住サポート住宅・認定家賃債務保証業者・終身建物賃貸借

  • [3]
    家賃債務保証- 一般財団法人 高齢者住宅財団

    高齢者世帯の家賃債務保証の対象・保証範囲(滞納12か月分・原状回復9か月分)・保証料率

  • [4]
    高齢者向け優良賃貸住宅|便利な制度- UR都市機構

    保証人不要・高齢者向け優良賃貸住宅の仕様と入居条件

  • [5]
    国土交通省における居住支援の関連施策について- 国土交通省(関東信越厚生局 掲載資料)

    居住支援法人1,029法人・居住支援協議会155協議会・登録戸数等の最新値(令和7年3月末時点)と居住サポート住宅・代理納付の整理

  • [6]
    住宅セーフティネット関係 参考資料- 国土交通省

    専用住宅の家賃低廉化補助(上限4万円/月・戸、原則10年)・家賃債務保証保険・代理納付の仕組み

まとめ

高齢の親が「高齢だから」と賃貸を断られても、住まいを諦める必要はありません。貸主が不安に感じる孤独死・家賃滞納・保証人不在・残置物といった点には、それぞれ見守り(居住サポート住宅)、公的な低家賃住宅(公営住宅・UR)、家賃債務保証、残置物処理の契約といった対策が用意されています。2025年10月に施行された改正住宅セーフティネット法によって、こうした支援はさらに使いやすくなりました。

大切なのは、家族だけで抱え込まず、早めに公的な窓口に相談することです。まずは地域包括支援センターや自治体の居住支援協議会に声をかけ、親の介護度・収入・希望するエリアに合った選択肢を一緒に探していきましょう。賃貸での住み替えと施設入所のどちらが合うかも含め、専門職に相談しながら、本人が安心して暮らせる住まいを確保していくことが何よりの近道です。

医療・健康情報に関する免責事項

本記事は、介護現場で働く方および介護職への転職を検討される方に向けた一般的な情報提供を目的としており、 個別の症状に対する医学的な診断・治療を行うものではありません。

ご本人・ご家族の症状やケア方法について判断が必要な場合は、必ず医師・看護師・薬剤師・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士等の有資格者にご相談ください。 介護保険サービスの利用判断についてはケアマネジャー、行政手続きについては各市区町村の窓口にお問い合わせください。

掲載情報は公開時点の各種公的資料・業界資料に基づき作成していますが、最新の制度・診療ガイドライン等と異なる場合があります。

公開日: 2026年6月23日最終更新: 2026年6月23日

監修者

介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム

医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)

看護師介護福祉士ケアマネジャー

訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

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