
介護職が利用者からの暴力を受けたときの対応|原因の理解・身の守り方・組織と労災での対策
介護職が利用者からの身体的暴力(噛みつき・引っ掻き・殴打)を受けたときの対応を実務的に解説。暴力の背景の理解、その場での安全確保、記録・報告、組織と労災での対応、相談先まで厚労省マニュアルに沿ってまとめます。
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この記事のポイント
介護職が利用者から身体的暴力(噛みつき・引っ掻き・殴打・物を投げる)を受けたときは、まず自分の安全を最優先に距離をとり、一人で対応せず応援を呼びます。多くの暴力は認知症のBPSD・痛みや不快・コミュニケーションのずれが背景にあり、原因を外せば減らせます。受けた事実は5W1Hで記録し、必ず上司へ報告すること。けがや精神的不調が出たら労災(業務上災害)の対象になり得ます。「自分のケアが未熟だから」と抱え込むのは禁物で、対応は事業所の安全配慮義務の問題です。
目次
蹴られた、噛まれた、爪を立てられた、コップを投げつけられた。介護の現場で利用者から身体的な暴力を受けると、痛みや恐怖だけでなく「自分のケアが悪かったのではないか」という自責の気持ちまで抱えてしまいがちです。実際、公益財団法人介護労働安定センターの令和5年度介護労働実態調査(労働者調査・回答20,699名)では、介護職員の16.8%が直近1年間に利用者から「暴力」を受けたと回答しており、けっして珍しい出来事ではありません。
この記事は、介護を受ける方やご家族向けではなく、現場で働くあなた自身が身体的暴力にどう向き合うかに絞ってまとめました。暴力がなぜ起きるのかという背景の理解から、その瞬間に身を守る具体的な動き、受けた後の記録と報告、けがや心の不調が出たときの労災・組織としての対応、そして一人で抱え込まないための相談先まで、厚生労働省の公的資料に沿って順番に解説します。
介護現場の身体的暴力とは|定義と実態データ
介護現場で問題になる「暴力」は、感情的な反発ではなく、職員の身体や心を傷つける行為を指します。厚生労働省の「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」は、利用者・家族等からの行為を3つに整理しています。本記事が扱うのは、このうち1つ目の身体的暴力です。
身体的暴力とは
マニュアルは身体的暴力を「身体的な力を使って危害を及ぼす行為」と定義し、例として「コップを投げつける/蹴られる/唾を吐く」を挙げています。現場ではこれに加えて、噛みつく、引っ掻く(爪を立てる)、つねる、髪を引っ張る、殴る、突き飛ばす、歩行介助中に職員を引き倒すといった行為が日常的に起こります。物が当たらなかった場合や、ハサミ・包丁の刃を向けるなど物理的接触を欠く威嚇も、身体的暴力の範囲に含めて捉えるのが実務上の考え方です。
精神的暴力・セクシュアルハラスメントとの違い
残る2つは、大声や怒鳴り・理不尽な要求などの「精神的暴力」と、不必要に身体に触れる・性的な発言をするなどの「セクシュアルハラスメント」です。身体的暴力はけがという目に見える結果が残りやすい一方で、とっさの自己防衛と事後の記録が特に重要になります。本記事は身体的暴力に焦点を当てますが、実際の場面では精神的暴力やセクハラと重なって起こることも多いため、対応の基本(距離・応援・記録・報告)は共通します。
どれくらい起きているのか
令和5年度介護労働実態調査によると、利用者・家族等からのハラスメントの内容は「暴言」21.6%、「介護保険以外のサービスを求められた」16.9%、「暴力」10.1%の順でした。さらに職種別に見ると、介護職員の「暴力」は16.8%と全体平均を大きく上回っています。平成30年度の厚労省調査でも、利用者からハラスメントを受けた経験のある職員は4〜7割にのぼっており、身体的暴力は「たまたま自分が運が悪かった」のではなく、構造的に向き合うべき労働安全の課題だといえます。
なぜ起きる?利用者の身体的暴力の背景を理解する
身体的暴力への対応は、「なぜそれが起きたのか」を理解するところから始まります。攻撃的な言動の多くは、利用者が職員を困らせようとしているのではなく、何らかの不快や混乱を表現する手段になっているからです。背景を読み解けると、その場の対応も再発防止も変わってきます。
1. 認知症のBPSD(行動・心理症状)
認知症の人に現れる暴力・暴言・徘徊・拒絶などは、BPSD(認知症の行動・心理症状)と呼ばれます。厚労省のマニュアルは、認知症等の病気や障害の症状として現れた言動は「ハラスメント」としてではなく、医療的なケアによってアプローチする必要があると明記しています。たとえば入浴や排泄の介助中に暴れるのは、何をされるのか理解できない不安や、体に触れられる恐怖が引き金になっていることが多くあります。BPSDによる暴力は本人を責める対象ではありませんが、職員の安全に配慮する必要がある点はハラスメントと変わりません。
2. 痛み・身体の不調
うまく言葉で訴えられない利用者にとって、暴力は「痛い」「気持ち悪い」のサインであることがあります。関節の拘縮がある人を急に動かす、便秘や脱水で不快感が高まっている、発熱しているといった身体的な要因が、介助の瞬間の抵抗や手払いとして現れます。介助前に表情や体の動きをよく観察し、痛そうな部位を避ける、声をかけてから動かすだけでも反応は大きく変わります。
3. コミュニケーションのずれと環境ストレス
説明なくいきなり身体に触れる、背後から近づく、複数の指示を一度に出す、急かすといった関わり方は、利用者に「攻撃された」と受け取られやすく、防衛反応としての暴力を招きます。また、大きな音・まぶしい照明・他の利用者の声などの環境ストレスも引き金になります。マニュアルが「起こった要因の分析が大切」と整理しているとおり、暴力は人格の問題ではなく、本人と環境と関わり方の組み合わせで起きると捉えるのが出発点です。
4. ハラスメントとの線引き
一方で、認知症や疾患による言動とは別に、明らかに職員を支配・威圧する目的の暴力もあります。両者の判断は、施設・事業所だけでなく、利用者の主治医(かかりつけ医)やケアマネジャーの意見も確認しながら行う必要があります。重要なのは、どちらであっても「職員が一人で抱え込まず、上長や事業所へ報告・共有する」という対応は共通だということです。
暴力を受けた瞬間に身を守る具体的な動き方
背景の理解は再発防止のためですが、暴力を受けたまさにその瞬間は、何よりも自分の身体を守ることが最優先です。厚労省のマニュアルも、発生時の初動として「まずは職員の安全を図る」ことを第一に挙げています。理屈で利用者を説得しようとする前に、ケガをしない動きを身につけておきましょう。
その場での基本動作
- 距離をとる:手や足が届かない位置まで素早く下がります。一歩離れるだけで噛みつき・引っ掻き・殴打の多くは避けられます。
- 正面・真横に立たない:蹴る癖のある人の正面、振り払う人の真横は危険です。斜め前や少し後ろから関わると当たりにくくなります。
- 掴まれたら抵抗せず体ごと向きを変える:腕を強く引き抜くと相手も自分もけがをします。掴まれた側の体を相手に向けて回転させると、てこの原理で自然に手がほどけます。
- 髪・首・顔を守る:噛みつきや髪掴みに備え、長い髪はまとめ、顔を近づけすぎないようにします。
部位別の回避のコツ
- 噛みつき:腕を口に押し込むイメージで奥に入れると歯が外れやすく、引き抜くより傷が浅くなります。事前に介助の手を口元に近づけすぎないことが最大の予防です。
- 引っ掻き・つねり:手の甲ではなく手のひら側を相手に向けて介助すると爪が当たりにくくなります。袖のある服や、必要に応じて保護具を活用します。
- 殴打・物投げ:振りかぶる動作が見えたら、その軌道から外れる方向へ下がります。テーブルや車いすを挟むと物理的な盾になります。
一人で対応しない
マニュアルが繰り返し強調するのは、暴力に一人で立ち向かわないことです。危険を感じたらためらわず大声で応援を呼び、複数の職員で対応します。人数が増えるだけで利用者が落ち着くことも多く、介助そのものを2人で行う体制に切り替えるのも有効です。訪問介護のように密室で一人になりやすい場面では、危険性が事前にわかっている利用者については、複数名訪問やサービス提供時間の調整を事業所に相談しておきます。
いったん介助を中断する勇気
その場を収めようと無理に介助を続けると、被害が大きくなります。安全が確保できないときは、利用者の安全を確認したうえで一度その場を離れ、時間を置く、別の職員と交代する、応援を待つという選択が正解です。「中断=失敗」ではありません。けがを避けることが、結果的にその利用者へのケアを継続できることにつながります。
記録と報告のしかた|自分を守る証拠の残し方
身を守ったあとに必ずやるべきなのが、事実の記録と上司への報告です。記録は単なる事務作業ではなく、自分を守る証拠であり、再発防止やケア改善、そして万一の労災請求の土台になります。記憶が鮮明なうちに、できるだけ早く残しましょう。
記録は5W1Hで客観的に
感情や評価ではなく、起きた事実を客観的に書くのが原則です。次の要素を押さえます。
- いつ(When):日付と時刻(「夕方」ではなく「18時10分頃」)。
- どこで(Where):居室、浴室、廊下など具体的な場所。
- 誰が(Who):対応した職員名、その場にいた人。
- 何を(What):「右前腕を噛まれ、長さ約3cmの歯型と内出血」など部位とけがの程度。
- どんな状況で(Why/経緯):直前に何をしていたか(入浴介助のため脱衣を促した、など)。
- どう対応したか(How):距離をとった、応援を呼んだ、受診したなど。
利用者の言動はかぎ括弧でそのまま引用し、「興奮していた」のような主観的表現は具体的な様子(「両手を振り上げ大声を出した」)に置き換えます。けがをした場合は写真を残し、受診した際の診断名・全治見込みも記載します。
必ず上司に報告する
マニュアルは、暴力を受けた場合に「職員が一人で問題を抱え込まず、上長や施設・事業所へ適切に報告・共有できるようにすることが大切」と明確に述べています。報告の場は、犯人探しではなく、どうケアを改善するか、どう職員を守るかを組織で検討する機会です。「これくらいで報告したら大げさだと思われないか」と迷う必要はありません。小さな出来事の積み重ねが見えることで、事業所は配置やケア方針を見直せます。
ヒヤリハットも残す
当たらなかった物投げ、振り払われて転びかけた、といった「ケガには至らなかったが危なかった」場面も、ヒヤリハットとして記録します。重大な事故は小さな予兆の延長線上に起きるため、予兆を共有しておくことが次の被害を防ぎます。
組織として職員を守る仕組みと安全配慮義務
暴力対応は、本来「個人の頑張り」で解決する問題ではありません。厚労省マニュアルは、利用者・家族等からのハラスメントを「職員個人の問題ではなく、施設・事業所及びこれを運営する法人の問題として捉えること」を基本に据えています。さらに、事業者には労働契約法上の安全配慮義務があり、職員が安全に働けるよう措置を講じる責任があります。職員側として知っておきたい、組織で職員を守る仕組みは次の5つです。
- 基本方針の明確化と周知:暴力・ハラスメントを許さないという事業所の方針を、職員にも利用者・家族にも示す。契約書や重要事項説明書で、どのような行為が問題になり、場合によっては契約解除もあり得ることを伝えておく。
- 相談・報告しやすい体制:誰に、どう報告すれば対応してもらえるかが決まっており、報告した職員が不利益を受けない仕組みがある。
- 事前のリスク把握と情報共有:過去に暴力や攻撃的言動があった利用者について、ケアマネジャー・地域包括支援センター・前の事業所と事前に情報共有し、同性介護や複数名対応などの体制を準備する。
- 発生時の初動ルール:「まず職員の安全確保→状況確認と対応指示→必要に応じて外部(警察など)へ連絡」という初動フローと、初動マニュアルが用意されている。
- 事後のケアと再発防止:被害職員への配慮(受診・休養・メンタルケア)、担当変更の検討、ケア方法の見直しまでを組織で行う。
もし報告しても事業所が動かない、担当も変えてくれない、「我慢して続けて」と言われるような場合、それ自体が安全配慮義務を果たしていない状態です。後述の外部相談先を使う段階だと考えてください。
労災として扱える?けが・心の不調と業務上災害
利用者からの暴力でけがをしたり、強いストレスから心の不調をきたした場合、それは業務中に起きた災害、すなわち労災(労働者災害補償保険)の対象になり得ます。「利用者がやったことだから自分で我慢するしかない」というのは誤解です。労災は事業所の落ち度の有無にかかわらず、業務に起因する負傷・疾病を補償する制度だからです。
身体のけがの場合
噛みつきによる傷、骨折、打撲、捻挫など、業務中に利用者から受けたけがは、業務上の負傷として労災保険の療養(治療費)や休業補償の対象になります。受診の際は「業務中に利用者から受けた」と医療機関に伝え、治療費を自分で立て替えて健康保険で処理しないよう注意します(労災と健康保険は併用できません)。まずは事業所に報告し、労災請求の手続きを進めてもらいます。
心の不調(精神障害)の場合
暴力や暴言を受けたことで、うつ病や急性ストレス反応などの精神障害を発病した場合も、労災認定の対象になり得ます。厚生労働省は「心理的負荷による精神障害の認定基準」(令和5年9月改正)を定めており、発病前おおむね6か月の間に業務による強い心理的負荷が認められることなどを要件としています。暴力被害は、この心理的負荷を判断する出来事として評価され得ます。
会社が証明してくれないときも請求できる
労災請求は労働者本人が行うことができます。請求書には事業主の証明欄がありますが、会社が証明を拒否する場合や廃業している場合でも、最寄りの労働基準監督署に相談すれば請求は可能です。「会社が認めてくれないから無理」とあきらめる必要はありません。判断するのは会社ではなく労働基準監督署です。
記録が手続きを支える
労災請求でも、いつ・どこで・どのように被害を受けたかという記録が重要な根拠になります。前のセクションで触れた5W1Hの記録、受診記録、ヒヤリハットの蓄積が、ここで効いてきます。被害を受けたら早めに受診し、診断書を取っておくことが、自分の補償を守る備えになります。
【独自分析】暴力被害データから読む職場選びの視点
身体的暴力の話は、ともすると「危険な利用者にどう耐えるか」という個人の根性論に流れがちです。しかし公的データを並べて読むと、暴力対応がキャリアと職場選びの問題でもあることが見えてきます。当サイトが厚労省・介護労働安定センターの調査を突き合わせて整理した視点を共有します。
暴力被害は「男性介護職員」と「介護職員」に偏る
令和5年度介護労働実態調査では、利用者・家族からのハラスメントのうち「暴力」を受けた割合は全体で10.1%ですが、職種別では介護職員が16.8%と突出しています。看護職員や生活相談員より、利用者の身体に直接触れる時間が長い介護職員ほど身体的暴力にさらされやすいという、業務特性を反映した結果です。つまり身体的暴力は「運」ではなく、介助という業務に内在するリスクであり、だからこそ個人の対処ではなく職場の体制で備えるべき課題だといえます。
「我慢して続ける」は離職に直結する
同じ調査で、介護の仕事を辞めた理由の1位は「職場の人間関係に問題があったため」(34.3%)でした。暴力そのものより、暴力を受けても事業所が動かない・相談できないという二次的な失望が、離職の引き金になりやすいことを示唆します。逆に言えば、暴力被害をきちんと報告・共有し、組織として対応する文化のある職場は、定着率の面でも有利だということです。実際、同調査では役立っている雇用管理の取り組みの1位が「ハラスメントのない人間関係のよい職場づくり」(37.8%)でした。
転職を考える人へ:見るべきは「暴力ゼロ」ではなく「対応の仕組み」
暴力リスクのある利用者はどの現場にも存在し得るため、「暴力が一切ない職場」を探すのは現実的ではありません。職場選びで確認すべきは、暴力やハラスメントが起きたときに、報告ルート・複数名対応・担当変更・労災手続きといった仕組みが整っているかどうかです。見学や面接の際に「利用者からの暴力やハラスメントが起きたとき、どのように職員を守る体制になっていますか」と一言たずねるだけで、その事業所が職員を個人で抱え込ませる職場か、組織で守る職場かが見えてきます。
一人で抱え込まないための相談先
事業所に報告しても改善されない、相談できる相手が社内にいない。そんなときは外部の窓口を使ってかまいません。暴力被害を一人で抱え込まないために、知っておきたい相談先を整理します。
- 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局・労働基準監督署内):職場のトラブル全般を無料・匿名で相談できる公的窓口。安全配慮義務や労働条件の問題を相談できます。
- 労働基準監督署:けがや精神障害の労災請求の相談・手続き先。会社が協力しない場合もここに相談します。
- 地域包括支援センター・ケアマネジャー:利用者側の事情やケア方針の調整が必要なとき、医療・福祉の側面から連携できます。BPSDが背景にある場合は主治医への相談も有効です。
- 労働組合(介護系の産業別労組を含む):個人で加入できる組合もあり、団体として事業所と交渉する後ろ盾になります。
- 弁護士・法テラス:悪質な暴力で刑事・民事の対応を検討する場合、法的手段の相談先になります。傷害罪・暴行罪などに該当する行為もあります。
そして何より、心身の不調を感じたら早めに受診し、休む選択をためらわないこと。「自分が我慢すれば現場が回る」と思い込むほど、被害は見えなくなり長期化します。あなたが安全に働き続けられることが、利用者へのよいケアを続ける前提です。
よくある質問(FAQ)
Q. 認知症の人の暴力なら、我慢するしかないのでしょうか?
いいえ。BPSD(認知症の行動・心理症状)による暴力は本人を責める対象ではありませんが、職員の安全に配慮する必要がある点は変わりません。距離をとる・複数名で対応するといった身を守る行動はとってよく、受けた事実は記録・報告します。原因(不安・痛み・関わり方)を分析してケアを工夫することで、暴力そのものを減らせます。
Q. 噛まれて少し血が出た程度でも労災になりますか?
業務中に利用者から受けた負傷であれば、軽傷でも労災(業務上の負傷)の対象になり得ます。受診の際に「業務中に利用者から受けたけが」と伝え、健康保険ではなく労災として処理してもらいます。まずは事業所に報告し、手続きを進めてもらいましょう。
Q. 報告したら「ケアが下手だから」と言われそうで怖いです。
厚労省のマニュアルは、利用者からの暴力を「職員個人の問題ではなく施設・事業所の問題」と位置づけています。報告は犯人探しではなく、どう職員を守りどうケアを改善するかを組織で考えるための情報共有です。報告を責める職場のほうに問題があり、その場合は外部の総合労働相談コーナーなどに相談できます。
Q. 訪問介護で一人のとき、暴力が怖いです。
危険性が事前にわかっている利用者については、複数名訪問やサービス提供時間・内容の調整を事業所に相談できます。訪問前のリスク情報の共有、緊急連絡手段の確保も有効です。一人で抱えず、必ず事業所と共有してください。
Q. 暴力が続く利用者の担当を外してもらえますか?
担当変更は、職員を守るための正当な選択肢です。事業所には安全配慮義務があり、状況に応じて担当変更や複数名対応、契約内容の見直しを検討する責任があります。一人で耐え続ける必要はありません。
参考文献・出典
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- [3]
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まとめ|暴力は個人で抱えず、身を守り組織で対応する
利用者からの身体的暴力は、あなたのケアが未熟だから起きるのではありません。多くは認知症のBPSDや痛み・不快、コミュニケーションのずれが背景にあり、原因を外せば確実に減らせます。だからこそ大切なのは、その瞬間に身を守ること、受けた事実を記録して必ず報告すること、けがや心の不調が出たら労災として正当に補償を求めること、そして一人で抱え込まず組織と外部の窓口を頼ることです。
暴力対応は個人の根性ではなく、職場の安全配慮義務の問題です。報告を責めず、複数名対応や担当変更、労災手続きまで組織で支える職場かどうかは、これから働く現場を選ぶときの大切な判断材料にもなります。あなたが安全に、長く働き続けられること。それが、利用者へのよいケアを続けるための土台です。自分の働き方を見つめ直すきっかけに、無料の働き方診断もぜひ活用してみてください。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。
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