グループホームへの転職|認知症ケア専門で長く働く職場の選び方
介護職向け

グループホームへの転職|認知症ケア専門で長く働く職場の選び方

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)への介護転職を、5〜9名ユニットの仕事内容・平均月収約30.2万円の年収相場・1人夜勤の実態・認知症介護実践者研修などのキャリア要件・向いている転職サービスから徹底解説。長く働ける職場の選び方を2026年版でまとめます。

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介護の仕事を嫌いになる前に。施設タイプや転職サービスの選び方を、6つの質問と45秒の動画で整理できます。

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ポイント

この記事の結論

結論:グループホーム転職は「認知症ケアを軸に長く働きたい人」に最適

グループホームは1ユニット5〜9名・最大2ユニット18名の小規模な共同生活住居で、認知症と診断された要支援2以上の入居者と職員が一緒に料理や洗濯をしながら生活を支える施設です。常勤介護職員の平均月給は約30.2万円(年収換算で約362万円)。特養や有料老人ホームより数万円低い一方、日中利用者3名に1名以上の人員配置、夜勤の身体介助負担の少なさ、認知症ケア専門のキャリア構築という3点で長期就業に向いた施設形態です。

転職を成功させる鍵は、(1)1人夜勤の体制と人員配置基準、(2)認知症介護基礎研修・実践者研修・計画作成担当者へのキャリアパス、(3)認知症専門ケア加算の算定状況──の3点を求人票で必ず確認することです。本記事では、グループホーム求人に強い5社の転職サービスと、面接で聞くべき質問・年収を上げる資格戦略まで網羅します。

目次

なぜいまグループホーム転職が注目されるのか

「特養や有料老人ホームより落ち着いた職場で働きたい」「認知症ケアを学び直したい」「夜勤の身体介助をもう少し減らしたい」──こうした動機で介護職の転職先候補に挙がるのがグループホーム(認知症対応型共同生活介護)です。地域密着型サービスとして2026年5月時点で全国に約1万4,000事業所が稼働し、団塊世代の認知症発症増加を背景に求人需要は底堅く推移しています。

一方で、グループホームは「家庭的でアットホームな職場」というイメージとは裏腹に、1ユニットあたり夜勤者1名という体制、人間関係が固定化しやすい職場構造、給与水準が他施設より数万円低いというリアルな課題も抱えています。失敗しない転職には、施設形態の理解・人員配置の確認・キャリアパス設計の3点が欠かせません。

この記事では、認知症対応型共同生活介護の運営基準(厚生労働省)と「令和6年度介護事業経営実態調査」の給与データをベースに、グループホーム転職を検討する介護職が知っておくべき仕事内容・年収相場・施設選びの基準・向いている転職サービスを体系的に整理します。働き方診断と組み合わせれば、「自分はGH向きか、それとも特養・有料の方が合うか」を判断できる構成にしました。

グループホームの基礎データと年収相場

グループホーム介護職の基礎データと年収相場を表したイラスト

まず転職先候補としての全体像を、人員配置・利用者像・給与の3軸で押さえましょう。グループホームは介護保険上「認知症対応型共同生活介護」に分類される地域密着型サービスで、運営基準が他施設より厳格に定められています。

施設構造と人員配置基準

項目基準・実態
正式名称認知症対応型共同生活介護(地域密着型サービス)
1ユニット定員5〜9名(共同生活住居単位)
事業所最大規模1〜3ユニット(最大27名、原則2ユニットまで)
入居要件要支援2以上+認知症の医師診断あり
介護職員配置(日中)利用者3名に1名以上(常勤換算)
介護職員配置(夜間)ユニットごとに1名以上(事実上1人夜勤)
計画作成担当者事業所ごと1名以上、うち1名は介護支援専門員
管理者常勤専従1名、認知症介護実践者研修修了が要件

常勤介護職員の給与水準

厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」および民間調査をベースにすると、認知症対応型共同生活介護に勤める介護職員の常勤平均は次のとおりです。

区分平均月給年収換算
介護職員(常勤)約30万2,000円約362万円
介護福祉士保有者約32万円台約385万円前後
計画作成担当者(ケアマネ兼務)約35万8,900円約430万円
管理者(ホーム長)約36万3,620円約436万円
非常勤・時給約1,010円〜

同じ調査で特養(介護老人福祉施設)は常勤約34.8万円、介護付有料老人ホームを含む特定施設は約36.1万円なので、グループホームは特養比で月3〜5万円、有料比で月5〜6万円ほど低い水準です。ただし夜勤回数や身体介助負荷も比例して軽い傾向があるため、時給換算では大きな差にならないケースもあります。

主な算定加算と求人の質

  • 認知症専門ケア加算(Ⅰ・Ⅱ):認知症介護実践リーダー研修修了者の配置と一定割合の重度認知症利用者がいる場合に算定。算定施設は研修費用補助・資格手当が出やすい
  • 夜間支援体制加算:夜勤者1名+宿直1名以上の体制を取る施設が算定。1人夜勤を避けたい人はこの加算の有無を確認
  • 科学的介護推進体制加算(LIFE加算):データ提出を行う先進事業所に該当。研修や教育体制が整っている可能性が高い

求人票で「認知症専門ケア加算Ⅱ算定」「夜間支援体制加算Ⅱ算定」と書かれていれば、教育投資と人員配置に余裕がある優良施設の目安になります。

グループホーム求人に強い転職サービス5社比較

グループホーム転職では「地域密着型サービス」という性質上、全国チェーンよりも地場の社会福祉法人・医療法人系の求人が多くなります。求人票の表面情報だけでは1人夜勤の負担や教育体制を見抜けないため、コンサルタントが施設訪問していて内部事情を持っている転職サービスを選ぶのが鉄則です。以下、グループホーム求人で評判の良い5社をまとめます。

サービス運営会社強み(GH求人の観点)こんな人に
レバウェル介護レバウェル株式会社(旧レバレジーズメディカルケア)求人数約15〜19万件と業界最大級。コンサルが施設訪問していて、夜勤体制・離職率を事前に確認できる幅広い候補から比較したい人
マイナビ介護職株式会社マイナビ大手系列の信頼性。介護福祉士・ケアマネ向けの好待遇GH求人が多く、計画作成担当者ポジションの紹介に強い資格保有・キャリアアップ志向
カイゴジョブエージェント株式会社エス・エム・エスオリコン顧客満足度2年連続1位。地方の地域密着型GHにも強く、地場法人とのリレーションが厚い地元のGHで腰を据えたい人
みーつけあエージェントパーソルイノベーション株式会社地域専任コンサル制で、施設の認知症ケア方針や1人夜勤の頻度まで踏み込んだ情報提供。年収50〜100万円アップ実績あり処遇交渉も任せたい人
ウィルオブ介護株式会社ウィルオブ・ワーク(東証プライム系)派遣+正社員のハイブリッド型。GHを派遣で試してから正社員転換するルートが選べる未経験・ブランクから挑戦したい人

サービス選びのコツは、最低2社に登録して同じ施設の求人について「夜勤体制・離職率・有休取得率」を聞き比べることです。1社だけだと自社の取扱求人にバイアスがかかった回答になる可能性があるためです。

各サービスの詳細評判は次のレビュー記事で確認できます。

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グループホーム転職で確認すべき7つのポイント

グループホーム転職で確認すべき7つのポイントを表したイラスト

「家庭的な雰囲気で働ける」というイメージで入職して、実際は1人夜勤の負担と人間関係の閉塞感に苦しむケースが少なくありません。求人票や面接では次の7点を必ず確認しましょう。

1. ユニット数と1人夜勤の頻度

2ユニット以上の事業所では夜間支援体制加算で宿直配置が増えるため、トラブル時の応援が来やすくなります。1ユニットのみの単独型GHは、夜勤中に誰も呼べない構造になりやすい点に注意。

2. 認知症専門ケア加算の算定有無

加算Ⅱを算定している施設は、認知症介護実践リーダー研修修了者を配置し、研修計画に基づくOJTを実施しています。加算非算定の施設は研修体制が薄い可能性が高い。

3. 平均要介護度と医療依存度

要介護4〜5の入居者比率が高いと、看取りや喀痰吸引・経管栄養など医療的ケアの場面が増えます。看護職員(非常勤可)の配置時間と訪問看護との連携体制も確認してください。

4. 認知症介護基礎研修の受講支援

2024年4月から無資格介護職員の認知症介護基礎研修受講が完全義務化されました。施設側で受講料を補助しているか、勤務時間内の受講を認めるかが入職後の負担に直結します。

5. 計画作成担当者へのキャリアパス

介護職員→計画作成担当者→管理者と昇格すると年収は約36万円まで上がります。計画作成担当者は認知症介護実践者研修修了が必須なので、研修費用負担のルールを確認しましょう。

6. 看取り対応とターミナルケア加算

近年のGHは「最期まで暮らせる場」として看取り対応を増やしています。看取り経験のない人は、ターミナルケア加算Ⅱの算定状況とOJT体制をチェック。心理的負担への配慮姿勢が見えます。

7. 離職率と直近2年の退職理由

地域密着型は職員数が少なく人間関係の影響が大きいので、離職率(直近1年)と主な退職理由を必ずヒアリング。エージェント経由なら本音情報が出てきやすいです。

年収を上げる資格戦略とキャリアパス

グループホームは特養や有料老人ホームより基本給が抑えめです。年収を上げる王道は「認知症ケアに直結する資格」を計画的に積み上げることです。資格手当の相場と取得順を整理します。

取得すべき資格の優先順位

  1. 認知症介護基礎研修(必須・義務化):無資格者は2024年4月から受講義務化。職場負担で受けられる施設を選ぶ
  2. 介護職員初任者研修:身体介護の基礎が学べる。資格手当は月3,000〜5,000円が相場
  3. 実務者研修:医療的ケア(喀痰吸引等)の基礎を学べる。看取りに強い施設なら手当が出る
  4. 介護福祉士(国家資格):資格手当は月8,000〜15,000円。3年実務経験+実務者研修+国家試験合格で取得可能
  5. 認知症介護実践者研修:計画作成担当者に必須。受講費用は法人負担が一般的
  6. 認知症介護実践リーダー研修:認知症専門ケア加算Ⅰ・Ⅱの算定要件。リーダー職の登竜門
  7. 介護支援専門員(ケアマネジャー):計画作成担当者として年収430万円帯へ。実務経験5年以上+試験合格

民間資格「認知症ケア専門士」の位置づけ

一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する民間資格で、専門性のアピール力は高いものの、認知症専門ケア加算の算定要件には含まれません(含まれるのは認知症介護実践者・実践リーダー研修などの公的研修修了者)。資格手当の対象外という施設もあるため、取得前に勤務先の規定を確認しましょう。

キャリアパスのモデルケース

年次役割想定年収主な取得資格
1〜2年目介護職員(無資格〜初任者)290〜320万円認知症介護基礎研修、初任者研修
3〜5年目介護職員(介護福祉士)360〜400万円実務者研修、介護福祉士、認知症介護実践者研修
6〜8年目計画作成担当者・ユニットリーダー420〜460万円認知症介護実践リーダー研修、介護支援専門員
9年目〜管理者(ホーム長)440〜500万円認知症対応型サービス事業管理者研修

このモデルケースに沿って計画作成担当者まで昇格すれば、入社時の年収から100万円以上のアップが現実的に見込めます。

グループホーム転職を成功させる5ステップ

STEP1:自己分析と希望条件の整理(所要1〜2週間)

「なぜGHを選ぶのか」を言語化します。身体介助負担を減らしたい/認知症ケアを深めたい/少人数で長く働きたい、どの動機が強いかで選ぶ施設が変わります。働き方診断ツールで施設形態の適性を客観視するのが有効。

STEP2:転職サービス2社以上に同時登録(1日)

レバウェル介護マイナビ介護職、もしくはカイゴジョブエージェント+みーつけあエージェントなど、求人ボリューム重視と地域密着強化の組み合わせがおすすめ。同じ施設について2社からの情報を突き合わせると、求人票に書かれていない実態が見えてきます。

STEP3:求人票の人員配置・加算チェック(2〜3週間)

気になる求人について、(1)夜間支援体制加算の有無、(2)認知症専門ケア加算の有無、(3)看取り対応の有無、(4)直近1年の離職率──をエージェントに必ず確認。回答できないエージェントは情報収集力が低いシグナルです。

STEP4:施設見学と面接(1〜2週間)

面接では「平均要介護度」「医療的ケアの頻度」「OJT期間」「夜勤の応援体制」を具体的に質問。可能なら見学時に夕食〜就寝介助の時間帯(17〜20時)を選ぶと、職員のチームワークや忙しさが見えます。

STEP5:内定後の条件交渉と現職退職(2〜4週間)

内定が出たら、給与・夜勤回数・研修費補助について書面で条件を提示してもらいます。交渉が苦手な人はみーつけあエージェントやウィルオブ介護のように給与交渉に強いサービス経由が安心。現職退職は引き継ぎ期間を含めて1〜2か月は見ておきましょう。

グループホーム転職のよくある質問

Q1. 未経験・無資格でもグループホームに転職できますか?

可能です。グループホームは身体介助の負担が比較的軽く、料理や洗濯など家事の延長で関われる業務が多いため、未経験者の入職先として人気です。ただし2024年4月から無資格者は「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されたため、入職後すぐ受講できる体制を整えている施設を選ぶのが安全です。

Q2. 1人夜勤は本当にきついですか?

1ユニットの単独型GHでは、夜間9名の入居者を1人で見守る体制が標準で、徘徊対応・転倒対応・体調急変が同時に発生すると相当な負荷になります。一方で、利用者の比較的入眠が早く、特養のような頻回オムツ交換が少ないため、身体的にはむしろ楽という声もあります。2ユニット以上で夜間支援体制加算Ⅱを算定している施設なら宿直配置で応援が来やすく、リスクを下げられます。

Q3. グループホームと有料老人ホームではどちらが転職に有利?

給与面と医療連携キャリアを優先するなら有料老人ホーム(介護付)、認知症ケア専門性とゆったりした業務量を優先するならグループホームです。介護福祉士+認知症介護実践者研修まで取れば、両者の行き来は十分可能なので、3〜5年単位で経験する選択もあります。

Q4. グループホームの夜勤手当はいくら?

1夜勤あたり5,000〜8,000円が相場で、月4〜5回入ると2〜4万円が手当として加算されます。介護付有料老人ホーム(6,000〜10,000円)よりやや低めですが、夜勤の身体介助負担も比較的軽いため、時間効率では悪くありません。

Q5. ブランクや50代でも転職できますか?

可能です。GHは利用者数が少なく丁寧なOJTが組みやすいため、ブランク復帰や50代の転職事例が豊富です。ただし1人夜勤の体力負担を考え、2ユニット以上+夜勤回数月3回以下の施設を選ぶと長く働けます。

Q6. ユニットリーダーや管理者になるにはどんなキャリアが必要ですか?

ユニットリーダーは介護福祉士+認知症介護実践リーダー研修修了が標準ライン。管理者(ホーム長)には認知症対応型サービス事業管理者研修と認知症介護実践者研修の両方が必要で、計画作成担当者を経由するのが一般的なルートです。

Q7. グループホームから他の施設形態へ転職する場合、経験は活かせますか?

認知症ケアの経験はどの施設でも歓迎されます。特養のユニット型、介護付有料老人ホーム、訪問介護、認知症デイ──いずれもGH経験者の即戦力性は高い評価対象です。一方で、医療的ケアやリハ職連携の経験が不足する傾向があるので、実務者研修の取得で補強しておくと選択肢が広がります。

参考資料・出典

  • 厚生労働省「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」(認知症対応型共同生活介護)
  • 厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」
  • 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」資料
  • 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
  • 厚生労働省「認知症介護基礎研修の受講義務化について」
  • 一般社団法人日本認知症ケア学会「認知症ケア専門士認定試験」
  • 各都道府県「認知症対応型共同生活介護 運営の手引き」
  • 転職サービス各社(レバウェル介護、マイナビ介護職、カイゴジョブエージェント、みーつけあエージェント、ウィルオブ介護)公開情報・2026年5月時点

※給与データは公的調査と民間調査の中央値ベース。地域・法人規模・経験年数で変動します。

まとめ:認知症ケア専門で長く働くために

グループホームは「家庭的でゆったり働ける」というイメージで選ばれがちですが、実態は認知症ケアの専門職としてのスキルが問われる職場です。1人夜勤体制・地域密着型ゆえの人間関係の濃さといった独特の難しさがある一方、5〜9名のユニットでひとり一人と深く関われる稀少な施設形態でもあります。

転職を成功させるための最重要ポイントは次の3つです。

  1. 人員配置と加算で施設を見極める:夜間支援体制加算Ⅱ・認知症専門ケア加算算定施設は教育投資にも余裕がある
  2. 研修費補助のある施設を選び、認知症介護実践者研修まで取得する:計画作成担当者・管理者へのキャリアパスが開ける
  3. 転職サービスは2社以上を併用するレバウェル介護マイナビ介護職で求人量を確保し、みーつけあエージェントやカイゴジョブエージェントで地域密着情報を補完する

「自分はGH向きか、特養や有料の方が合うか」は実際の業務量や夜勤負担によって変わります。当サイトの働き方診断で施設形態の適性をチェックしたうえで、複数の転職サービスに登録して情報を集めるのが、後悔しない介護転職への最短ルートです。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

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