初任者研修取得後の介護転職|未経験OKの施設と最初の1社の選び方
介護職向け

初任者研修取得後の介護転職|未経験OKの施設と最初の1社の選び方

介護職員初任者研修(130時間)を取得した後の転職を完全ガイド。求人数2倍・月給3万円アップの実態、訪問介護/特養/グループホームの違い、未経験初任者を歓迎する転職サービス5社の比較、最初の1社選びの基準まで一次ソースで解説します。

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この記事のポイント

初任者研修(130時間)を取得すると、介護求人数は無資格時の約2.3倍(5万件超)に増え、月給は平均で約3万円アップします(厚生労働省 令和5年度介護従事者処遇状況等調査)。最初の1社は「特養・有料老人ホーム・グループホーム・訪問介護・デイサービス」のいずれかが基本で、未経験者の比率が高くOJTが整った施設を選ぶのが鉄則です。本記事では、施設タイプ別の働き方と、初任者向けに強い転職サービス5社の選び方を一次ソースで解説します。

目次

介護職員初任者研修を修了したものの、「次にどんな施設で働けばいいのか」「未経験OKの求人をどう探せばいいのか」と迷っていませんか。初任者研修は介護の入口資格として全国共通カリキュラム(厚生労働省告示)で運営されており、修了すればあらゆる介護施設で「有資格者」として扱われます。一方で、初めての職場選びは「とりあえず近所の特養」で決めてしまうとミスマッチを起こしやすく、半年以内の早期離職につながりがちです。

この記事では、初任者研修取得直後に転職を考える方向けに、(1)有資格になって何が変わるか、(2)施設タイプごとの仕事内容と向き不向き、(3)初任者を歓迎する転職サービスの選び方、(4)最初の1社で失敗しないチェックリストを、厚労省データと当サイトの転職サービスレビュー情報をもとに整理しました。読み終えたとき、自分が応募すべき施設タイプと、利用すべき転職サービスがはっきり決まる構成になっています。

初任者研修を取ると何が変わる?求人数・給料・任せられる業務の3点で比較

初任者研修取得後の転職市場を語るうえで、まず押さえておきたいのが「無資格と何が違うのか」という客観的な数値です。ここでは厚生労働省と求人媒体の公表データをもとに、3つの軸で比較します。

① 求人数が約2倍に増える

大手介護資格情報サイトの集計(2024年5月時点)によれば、「初任者研修以上」を条件とする求人数は約54,800件に対し、「無資格OK」の求人は約24,000件と、応募できる選択肢が約2.3倍に広がります。これは「身体介護(食事・排泄・入浴介助)を独立して任せられる人材」と認定されることが採用要件のラインを越える主な理由です。

② 月給は平均で約3万円高い

厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」では、保有資格別の常勤介護職員の平均給与(手当込み)は次の通りです(※常勤・処遇改善加算事業所平均値)。

  • 無資格:約27.0万円/月
  • 初任者研修修了:約30.3万円/月(無資格比+約3.3万円)
  • 実務者研修修了:約30.7万円/月
  • 介護福祉士:約33.1万円/月

初任者研修を取るだけで年収換算で約40万円の差が生まれる計算で、研修費用(10〜15万円程度、職場負担で実質0円も可)の回収は1年以内で完結します。

③ 訪問介護で「身体介護」を独立して担当できる

もっとも実務上のインパクトが大きいのが、訪問介護で「身体介護(食事・入浴・排泄など)」を有資格者として独立して提供できる点です。無資格ヘルパーは原則、利用者宅での身体介護に同行できないため、訪問介護に応募すること自体が困難です。初任者研修取得は訪問介護への扉を開く最低条件と位置づけられています。

初任者研修取得者が応募できる主要施設タイプ5選

初任者研修取得者が応募できる施設タイプ5選を表したイラスト

初任者研修修了者の主な就職先は、大きく分けて以下の5タイプです。それぞれ「夜勤の有無」「身体介護の濃度」「教育体制」「給与水準」が異なるため、自分のライフスタイルとキャリア志向に合った場所を選ぶことが、最初の1社で失敗しないコツです。

1. 特別養護老人ホーム(特養)

要介護3以上の高齢者が入居する公的施設で、看取り対応も行います。身体介護の濃度が最も高く、夜勤あり(月4〜5回が目安)。月給は施設介護の中でもトップクラスで、夜勤手当込みで月収27〜32万円が中央値です。OJTが整った大規模施設が多く、未経験初任者を歓迎する求人も多数。「とにかく介護スキルを伸ばしたい」「夜勤OKで稼ぎたい」人向けです。

2. 有料老人ホーム(介護付き/住宅型)

民間運営で、介護付き有料は特養に近い業務内容、住宅型は訪問介護や外部サービスと組み合わせた支援が中心です。施設のグレードによって給与・福利厚生にばらつきがありますが、大手チェーンは研修制度が整い、未経験初任者の入職比率が高い傾向にあります。

3. グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

認知症の高齢者9人以下が共同生活を送る小規模施設。生活援助の比重が大きく、料理・掃除・買い物など「生活そのもの」を支援します。夜勤は1〜2人体制で責任がやや重いものの、利用者と深く関われるため「人と向き合う仕事をしたい」初任者に人気です。

4. 訪問介護事業所(ホームヘルパー)

初任者研修取得で「身体介護」を独立して提供できるようになります。1件30〜60分の訪問を1日4〜8件回るスタイルで、夜勤なし・直行直帰の事業所も多数。一方で、利用者宅で1人で判断する場面が多く、未経験のまま訪問介護にいきなり入ると不安を抱えやすいため、入職前に「同行研修期間」がきちんとある事業所を選びましょう。

5. デイサービス(通所介護)

日中のみ営業(夜勤なし)の施設で、レクリエーション・体操・入浴介助が業務の中心。土日休みのデイもあり、家庭との両立がしやすいのが特徴です。給与は他の施設タイプより1〜2万円ほど低い傾向があるものの、未経験者の入職比率が高く「まずは介護に慣れる」最初の1社として人気です。

初任者研修取得者に強い転職サービス5社の比較

初任者研修取得直後の転職では、「未経験OK求人の比率」「資格取得サポート」「同行研修の有無の事前確認」を代行してくれる転職サービスを選ぶのが効率的です。当サイトのレビュー記事をもとに、初任者研修保有者に特に向いている5社を紹介します。

サービス名運営会社強み(初任者向け)主な雇用形態
かいご畑株式会社ニッソーネットキャリアアップ応援制度で初任者研修・実務者研修を0円取得。研修費用が後から発生する可能性のある求人を避けたい人向け派遣中心+紹介
スタッフサービス・メディカル株式会社スタッフサービス(リクルートグループ)未経験者比率55%・40〜60代比率57%。ブランクや年齢を気にせず応募できる派遣・紹介予定派遣・正社員
レバウェル介護レバウェル株式会社求人数約15〜19万件で日本最大級。LINE相談で気軽に職場の内情を聞ける正社員・派遣・パート
介護ワーカー株式会社トライトキャリア介護職専門アドバイザーが施設タイプ別の同行研修制度を確認してくれる正社員・派遣・パート
ウィルオブ介護株式会社ウィルオブ・ワーク派遣+正社員のハイブリッド型で、まず派遣で試してから正社員に移るルートが組める派遣・正社員・紹介予定派遣

選び方のポイント

「研修費用を職場が負担してくれる求人がほしい」なら、かいご畑が筆頭候補。キャリアアップ応援制度を使えば、初任者研修取得後すぐに実務者研修にも進めます。「未経験者が多い職場で安心して働きたい」ならスタッフサービス・メディカルが、未経験者比率55%という具体的な数字を公表している点で透明性があります。「とにかく求人の選択肢を広げたい」ならレバウェル介護一択。求人数の絶対量で他社を圧倒します。「派遣で試してから正社員」のルートを取りたい人はウィルオブ介護。「専門アドバイザーに同行研修制度の有無を確認してほしい」なら介護ワーカー、というのが当サイトでの整理です。

3社程度に同時登録し、出てきた求人と担当者の質を比べて1〜2社に絞るのが、業界では一般的な使い方です。各社の詳細レビューは記事末尾のリンクから確認できます。

最初の1社で失敗しないための7つのチェックポイント

最初の1社で失敗しない7つのチェックポイントを表したイラスト

初任者研修を取って初めて介護現場に飛び込むときは、「給与」と「家からの距離」だけで職場を選ぶと、入職後3〜6ヶ月でつまずきます。当サイトが介護労働安定センターの「介護労働実態調査」を分析したところ、入職1年以内の離職理由トップ3は「職場の人間関係」「教育体制への不満」「夜勤負担」でした。最初の1社では、以下7点を必ず面接・施設見学で確認してください。

1. 入職後の同行研修・OJT期間

初任者研修は基礎知識の証明にすぎません。実際の現場では「先輩と同行して2週間以上のOJT」がある施設を選びましょう。優良施設は「3ヶ月のシャドー期間」「1ヶ月のメンター制度」など、独自の育成プログラムを公開しています。

2. 未経験者・初任者研修取得直後の入職実績

「未経験者を年に何人採用していますか?」と直接聞くのが一番確実です。年5人以上採用している施設はOJTのノウハウが蓄積されています。

3. 夜勤の人数体制

初任者研修取得直後は、夜勤に1人入ると判断ミスのリスクが高まります。「夜勤2人以上体制」「夜勤デビューは入職3〜6ヶ月後」と明記している施設が安全です。

4. 処遇改善加算の取得状況

処遇改善加算(最大Ⅰ〜Ⅴ)を取っているかは、給与に直結します。求人票に「加算Ⅰ取得」と書かれているか、面接で確認しましょう。

5. 実務者研修・介護福祉士の資格取得支援

初任者研修の次は実務者研修(450時間)→介護福祉士の流れに進むのが王道。「資格取得費用を全額負担」「勤務時間内の研修参加可」など、キャリアアップ支援が明記されている施設を選びましょう。

6. 離職率と平均勤続年数

離職率10%以下、平均勤続年数3年以上が目安。介護労働実態調査では介護職全体の離職率は13.1%(2023年度)なので、それを下回る施設は「働きやすい職場」と評価できます。

7. 施設見学を必ず行う

「見学不可」「見学は採用後」と言う施設は警戒対象。働く現場をその目で見てから決めるのが、ミスマッチを最も防ぎやすい方法です。

初任者研修取得後のキャリアパスと「次の資格」の取り方

初任者研修はあくまで介護のスタート地点。給与・任せられる業務・キャリアの幅を広げるには、次の資格に向けて計画的に動く必要があります。代表的なキャリアパスは次の通りです。

  1. 初任者研修(130時間) ← 今ここ
  2. 実務者研修(450時間/医療的ケアを含む):介護福祉士国家試験の必須要件。喀痰吸引等の基礎が学べる
  3. 介護福祉士:実務経験3年+実務者研修修了で受験可能。月給は初任者研修比で約3万円アップ
  4. サービス提供責任者・介護リーダー:実務者研修以上+現場経験で可
  5. ケアマネジャー(介護支援専門員):介護福祉士など指定資格+実務経験5年で受験可

実務者研修にいつ進むべきか

現場で半年〜1年勤務して、業務の流れに慣れた段階で実務者研修に進むのが定石です。実務者研修は通信+スクーリング併用で取得でき、費用は10〜20万円が相場(職場負担で実質0円のケースも)。喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアの基礎を学べるため、有料老人ホーム・特養などで「医療ケアが必要な利用者」を担当できるようになります。

3年目に必ず介護福祉士を狙う

実務経験3年+実務者研修修了は、介護福祉士の国家試験受験要件です。介護福祉士になれば月給がさらに上がり、サービス提供責任者やユニットリーダーへの登用も視野に入ります。初任者研修取得時点から「3年後に介護福祉士」というゴールを設定し、そこから逆算して職場を選ぶと、ミスマッチを防ぎやすくなります。

初任者研修取得後の転職フロー|登録から内定までの流れ

初任者研修取得後の転職活動は、平均で1〜2ヶ月で内定まで到達します。以下のステップに沿って動けば、ムダのない求職活動ができます。

  1. STEP 1:希望条件の整理(1〜2日)
    勤務地(自宅から30〜45分以内が現実的)、希望施設タイプ、年収、夜勤の有無、パート・正社員・派遣の雇用形態を3つずつ書き出します。
  2. STEP 2:転職サービスに登録(1日)
    初任者向けに強い2〜3社(かいご畑+スタッフサービス・メディカル+レバウェル介護など)に同時登録。担当者から24〜48時間以内に連絡が来ます。
  3. STEP 3:求人紹介(1週間)
    担当者から3〜10件の求人が紹介されます。求人票だけで判断せず、「離職率」「未経験者の入職実績」「同行研修期間」を必ず質問してください。
  4. STEP 4:施設見学・面接(2〜3週間)
    気になる施設は必ず見学。面接前に職員の表情・利用者との関わり方を観察します。面接では「研修体制」「夜勤体制」「キャリアアップ支援」の3点を質問。
  5. STEP 5:内定・条件交渉(1週間)
    給与・夜勤回数・入職日を担当者経由で交渉。複数社から内定が出たら、自分のキャリアプランに合う1社を選びます。
  6. STEP 6:入職・OJT開始
    入職後は同行研修・シャドー期間でじっくり業務を覚えます。半年〜1年で実務者研修への準備を始めましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 初任者研修取得直後でも正社員になれますか?

A. 可能です。特養・有料老人ホーム・グループホームなどでは、初任者研修取得者の正社員採用枠が常時あります。ただし「未経験+初任者のみ」の場合、最初の3〜6ヶ月は契約社員や試用期間扱いになるケースもあります。求人票で「試用期間中の待遇」も必ず確認しましょう。

Q2. 訪問介護にいきなり1人で入るのは不安です

A. その不安は正常です。優良な訪問介護事業所は、入職後1〜2週間は先輩ヘルパーと同行訪問する研修期間を設けています。求人応募の段階で「同行研修期間は何日ありますか?」と必ず確認し、5日未満の事業所は避けましょう。

Q3. パート・派遣でも初任者研修は活きますか?

A. 活きます。むしろパート・派遣のほうが時給に直接反映され、無資格時給1,100円→初任者研修取得後1,300〜1,500円というケースも珍しくありません。家庭と両立しながら現場経験を積みたい方には、派遣からスタートする選択肢も有力です。

Q4. 40代・50代未経験でも初任者研修取得後に就職できますか?

A. できます。特に特養・有料老人ホームでは40〜60代の未経験入職者が多く、スタッフサービス・メディカルでは40〜60代の比率が57%と公表されています。社会人経験・コミュニケーション力が評価されやすいため、年齢を理由に諦める必要はありません。

Q5. 初任者研修取得後すぐに辞めたら経歴に傷がつきますか?

A. 半年未満の早期離職は、次の応募で「なぜ辞めたか」を必ず聞かれます。ただしハラスメント・労基法違反などの正当な理由があれば問題ありません。むしろ無理に続けて心身を壊すほうがリスク。早期離職時は転職サービスの担当者に相談し、次の職場選びで同じミスを繰り返さない条件設定をしましょう。

Q6. 派遣と正社員、どちらがいいですか?

A. 「まず現場に慣れたい」「家庭の事情で勤務時間を調整したい」なら派遣、「安定した収入とキャリアを積みたい」なら正社員が基本です。ウィルオブ介護のような派遣+正社員のハイブリッド型サービスを使えば、最初は派遣で職場を試し、合えば正社員に切り替えるルートも組めます。

参考文献・出典

まとめ:初任者研修は「第一歩」、最初の1社で勝負を決めない

初任者研修を取得した時点で、あなたは介護業界において「身体介護を独立して任せられる有資格者」として認められています。求人数は無資格時の約2倍、月給は平均で約3万円高く、訪問介護を含むあらゆる施設タイプの求人にチャレンジできる立場です。

ただし、最初の1社選びで重要なのは「給与」よりも「OJT・同行研修・キャリアアップ支援」の充実度です。実務者研修→介護福祉士という3年スパンのキャリアパスを描き、その通過点として今の職場が機能するかを軸に判断してください。

転職サービスは、初任者向けに強い「かいご畑」「スタッフサービス・メディカル」「レバウェル介護」「介護ワーカー」「ウィルオブ介護」のなかから2〜3社に同時登録するのが効率的です。担当者と話して、求人と職場の質を見比べたうえで、長く働ける1社を見つけてください。自分に合う働き方が分からない場合は、当サイトの介護働き方診断で5分の診断を試してから動くと、求人の選定軸がブレません。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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