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📑目次

  1. 01なぜ「離職率データ」で施設選びをすべきなのか
  2. 02業界全体の離職率推移|令和5年度→令和6年度の変化
  3. 03施設タイプ別離職率|訪問介護・通所介護・特養・老健・GH・有料の7区分データ
  4. 04事業所規模・地域・運営主体・開設年数別の離職率
  5. 05高離職施設 vs 低離職施設の構造的な違い
  6. 06長続きする職場の特徴|10項目チェックリスト
  7. 07求人票で見抜く8つの方法|面接質問テンプレート付き
  8. 08介護施設の離職率データに関するよくある質問
  9. 09参考資料・出典
  10. 10関連記事|離職率データを転職に活かすために
  11. 11まとめ|離職率データで「ここなら長く働ける」を見極める
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介護施設の離職率データ|地域別・施設タイプ別の最新統計と長続きする職場の見極め方

介護施設の離職率を令和6年度介護労働実態調査(2025年7月公表)の最新データで徹底解剖。施設タイプ別7区分、事業所規模別、地域ブロック、開設年数別の数値で「長続きする職場」を可視化。求人票の8項目チェックリストと面接で聞くべき質問テンプレート、特養・老健・GH・有料の4施設別離職率と転職サービス活用法まで網羅。

ポイント

この記事のポイント

結論:介護施設の離職率は施設タイプ・事業所規模・開設年数で大きく差が出ます。令和6年度介護労働実態調査(2025年7月28日公表)によると、訪問介護員と介護職員を合わせた2職種の離職率は12.4%で、全産業平均14.2%を1.8ポイント下回り、2年連続で低下しています。施設タイプ別では小規模多機能型居宅介護が11.0%と最低、有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)が15.1%と最高で、4.1ポイントの開きがあります。さらに事業所規模5〜9人の小規模施設は14.5%、開設1〜4年未満の新設施設は全体平均より高め、29歳以下の若手は18.7%という分布です。長続きする職場は「処遇改善加算Ⅰ算定」「平均勤続年数5年以上」「夜間支援体制加算Ⅱ」「サービス提供体制強化加算Ⅰ」「離職率公開」の5項目を満たす傾向があり、求人票の8項目チェックと面接質問テンプレートで見極められます。本記事では地域ブロックと施設タイプを掛け合わせ、特養・老健・GH・有料それぞれで長く働ける職場の選び方をデータで示します。

📑目次▾
  1. 01なぜ「離職率データ」で施設選びをすべきなのか
  2. 02業界全体の離職率推移|令和5年度→令和6年度の変化
  3. 03施設タイプ別離職率|訪問介護・通所介護・特養・老健・GH・有料の7区分データ
  4. 04事業所規模・地域・運営主体・開設年数別の離職率
  5. 05高離職施設 vs 低離職施設の構造的な違い
  6. 06長続きする職場の特徴|10項目チェックリスト
  7. 07求人票で見抜く8つの方法|面接質問テンプレート付き
  8. 08介護施設の離職率データに関するよくある質問
  9. 09参考資料・出典
  10. 10関連記事|離職率データを転職に活かすために
  11. 11まとめ|離職率データで「ここなら長く働ける」を見極める

なぜ「離職率データ」で施設選びをすべきなのか

介護転職を検討するとき、求人票に書かれている給与や夜勤手当には目が向きやすい一方、離職率という最重要指標は意外と軽視されがちです。しかし離職率は「その施設で人が長く働けているか」を最も端的に示す数字であり、人間関係・教育体制・経営姿勢の総和として現れます。

令和6年度介護労働実態調査(2025年7月公表)では、介護職全体の離職率は12.4%と過去最低水準を更新し、全産業平均14.2%を1.8ポイント下回りました。「介護=離職率が高い」というイメージはもはや古く、業界全体では2010年の17.8%から5.4ポイント改善しています(業界全体の推移は介護職の離職率の推移と改善傾向で詳述)。

ただし、業界平均はあくまで平均値です。施設タイプ別では小規模多機能11.0% vs 有料老人ホーム15.1%と4.1ポイントの差、事業所規模別では5〜9人施設が14.5%と全体平均を2ポイント超上回り、開設1〜4年の新設施設はさらに高水準というデータがあります。地域ブロックや法人格、運営主体によっても傾向は異なり、「介護業界の平均値」よりも「自分が選ぶ施設の数値」が重要です。

本記事では、令和6年度実態調査の最新データをベースに、(1)業界全体の推移と他産業比較、(2)施設タイプ別7区分の離職率、(3)事業所規模・開設年数・運営主体別、(4)地域ブロック別の傾向、(5)離職率が高い施設・低い施設の構造的な違い、(6)求人票で長続きする職場を見抜く8項目チェック、(7)特養・老健・GH・有料の施設別データ、(8)転職サービスを活用した内部情報の取得法──を順に解説します。データに裏付けられた「自分にとって長く働ける施設」を選ぶための判断軸を提供することが本記事の目的です。

業界全体の離職率推移|令和5年度→令和6年度の変化

まずは業界全体の最新動向を、公益財団法人介護労働安定センター「令和6年度介護労働実態調査」(2025年7月28日公表)の数値で押さえます。介護職の離職率は2010年代以降、長期的な低下トレンドにあります。

過去10年の離職率推移

年度介護職離職率全産業平均差分
平成22年度(2010)17.8%14.5%+3.3pt
平成27年度(2015)16.5%15.0%+1.5pt
令和元年度(2019)15.4%15.6%−0.2pt
令和3年度(2021)14.3%13.9%+0.4pt
令和4年度(2022)14.4%15.0%−0.6pt(逆転)
令和5年度(2023)13.1%15.4%−2.3pt
令和6年度(2024)12.4%14.2%−1.8pt

令和6年度の介護職離職率は12.4%で、令和5年度の13.1%から0.7ポイント低下。2年連続の低下となり、過去最低水準を更新しました。一方、採用率は14.3%で前年から3年ぶりの低下。増減率(採用率−離職率)はプラス1.9%で、辞める人より入る人の方が多い「人が増えている業界」であることに変わりはありません。

職種別の離職率(令和6年度)

職種離職率採用率動向
訪問介護員(ホームヘルパー)11.4%12.5%4年連続低下
介護職員(施設・事業所)12.8%14.4%2年連続低下
看護職員(介護分野)15.9%21.6%業界内で最も流動性が高い
2職種合計(訪問介護員+介護職員)12.4%14.3%2年連続低下

訪問介護員の離職率11.4%は4年連続の低下で、介護職員の12.8%より1.4ポイント低い水準。利用者と1対1で関わる訪問介護は、人間関係のストレスが集団施設より小さい傾向にあります。一方、介護分野で働く看護職員は採用率21.6%・離職率15.9%と最も出入りが激しく、医療機関と介護現場の間で人材が流動している実態が読み取れます。

主要業種との比較(令和6年度)

業種離職率介護職との差
宿泊業・飲食サービス業26.6%+14.2pt
生活関連サービス業・娯楽業21.7%+9.3pt
教育・学習支援業16.7%+4.3pt
医療・福祉(全体)14.6%+2.2pt
小売業15.0%+2.6pt
全産業平均14.2%+1.8pt
介護職(2職種計)12.4%—
情報通信業(IT)11.9%−0.5pt
製造業10.9%−1.5pt

介護職の離職率はサービス業の中で最低水準。宿泊・飲食業の半分以下、小売業や教育業よりも明確に低く、IT業界とほぼ同水準です。「介護は離職率が高い」というイメージで転職をためらう必要はないことが、データから明確に読み取れます。

人材不足感は依然として深刻

離職率改善の一方、令和6年度調査では事業所の人材不足感は65.2%に達し、介護職員に限れば69.1%が「大いに不足」「不足」「やや不足」と回答。これは離職が減っても、急速な高齢化で必要人員自体が増え続けているためです。求職者にとっては「売り手市場が続く」を意味し、施設側にとっては「採用難の継続」を意味します。離職率データを武器に職場を選び、自分に合う施設を慎重に見極められる環境が整っていると言えます。

施設タイプ別離職率|訪問介護・通所介護・特養・老健・GH・有料の7区分データ

離職率は施設タイプによって大きく異なります。同じ介護業界でも、選ぶ施設形態次第で「長く働けるか短期離職するか」が変わるほどの差があります。令和6年度介護労働実態調査の事業所調査結果から、主要7区分の離職率を整理しました。

施設タイプ別離職率ランキング(令和6年度)

順位施設タイプ離職率業界平均との差特徴
1位小規模多機能型居宅介護11.0%−1.4pt5〜25名の少人数登録制で人間関係が安定。通い・泊まり・訪問の多彩な業務
2位介護老人保健施設(老健)11.7%−0.7pt医療法人運営が中心で多職種連携が機能。在宅復帰のチームワーク
3位訪問介護11.8%−0.6pt1対1ケアで人間関係ストレスが小さい。自分のペースで働ける
4位介護老人福祉施設(特養)12.3%−0.1pt社会福祉法人運営で経営安定。給与水準が施設形態でトップ
5位通所介護(デイサービス)12.4%±0pt夜勤なしで生活リズム安定。未経験者が多く教育体制が必要
6位認知症対応型共同生活介護(GH)13.9%+1.5pt少人数だが1人夜勤の負担。BPSD対応のストレス
7位特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム)15.1%+2.7pt民間企業運営の経営変動、接遇要求の高さ、法人間の待遇格差

1位の小規模多機能と7位の有料老人ホームで4.1ポイントの差。施設タイプを選ぶだけで、離職リスクが大きく変わることがデータで明確に示されています。

離職率が低い施設タイプの共通点

小規模多機能型居宅介護(11.0%)

1事業所の登録定員が原則25名以下と小規模で、職員数も少人数。利用者の名前と顔が一致しやすく、ケアの一貫性が保ちやすい環境です。通い・泊まり・訪問の3形態を1事業所で提供するため業務に変化があり、飽きにくいことも定着率の高さに寄与しています。訪問介護ヘルパー向け転職サービス比較でも触れていますが、訪問系の延長として捉えるとこの施設タイプは魅力的です。

介護老人保健施設(11.7%)

医療法人運営が約7割を占め、医師・看護師・PT・OT・STとの多職種連携が日常化。介護職一人で抱え込む構造になりにくく、心理的負担が分散されます。在宅復帰という明確なゴール設定があり、3〜6か月で利用者の「家に帰る」場面に立ち会えるやりがいも定着の要因です。老健への転職|在宅復帰支援に向き合う職場と年収のリアルで詳述しています。

訪問介護(11.8%)

4年連続の低下で2職種別では最も改善傾向が顕著。1対1のケアで人間関係のストレスが少ない一方、移動時間・直行直帰・サ責体制など事業所ごとの運用に大きな差があります。求職者は事業所選びを慎重に行うことで、低離職率を享受できます。

離職率が高い施設タイプの構造的要因

特定施設入居者生活介護=有料老人ホーム(15.1%)

業界平均より2.7ポイント高い最高水準。要因は3つで、(1)民間企業(株式会社)運営が中心で経営変動リスクが社会福祉法人より大きい、(2)入居者・家族からの接遇要求が高く心理的負担が増しやすい、(3)同じ「有料老人ホーム」でも高級帯と一般帯で待遇格差が大きく、ミスマッチが起きやすい。詳細は有料老人ホームへの転職|高級帯〜介護付の年収レンジと求人特性にまとめています。

認知症対応型共同生活介護=グループホーム(13.9%)

1ユニット5〜9名の小規模で家庭的な雰囲気を持つ反面、夜勤は1ユニット1人体制が標準。9名の認知症高齢者を1人で見守る心理的・身体的負荷は決して軽くありません。BPSD(行動・心理症状)対応で精神的に追い込まれるケースも多く、夜間支援体制加算Ⅱを取る施設選びが鍵です。グループホームへの転職|認知症ケア専門で長く働く職場の選び方で対策を解説しています。

施設タイプ別離職率を活かす転職戦略

転職先を絞る際の判断軸は次のとおりです。

  • 長く働くことを最優先→小規模多機能・老健・訪問介護を主軸に検討
  • 給与最大化を優先→特養(離職率12.3%)が中庸でバランス良い。特養への転職|夜勤手当・処遇改善加算で月給30万円超参照
  • 夜勤なしを最優先→通所介護(12.4%)か小規模多機能の通いメイン
  • 接遇・ホテルライク志向→有料老人ホームの中でも高級帯(離職率は施設次第で5%台もあり)

「業界平均12.4%」を漠然と眺めるのではなく、「自分が選ぶ施設タイプの平均値」と「その中で長続きする施設の特徴」の2段階で見ることが、転職成功の最短ルートです。

事業所規模・地域・運営主体・開設年数別の離職率

施設タイプだけでなく、「同じタイプでもどんな事業所を選ぶか」で離職率は大きく変わります。事業所規模・運営主体・開設年数・地域ブロックという4つの軸で詳細データを整理します。

事業所規模別の離職率(令和6年度)

事業所規模(労働者数)離職率業界平均との差解説
5〜9人14.5%+2.1pt1人辞めると業務分担が崩れ、連鎖退職のリスク。シフト調整の余裕なし
10〜19人13.2%+0.8ptシフトの柔軟性は向上するが、教育担当に専従できる人員確保が難しい
20〜49人12.5%前後+0.1pt業界平均並み。教育体制・福利厚生のバランスが取れたゾーン
50〜99人12%前後−0.4pt大規模施設の利点(教育・キャリアパス)が機能し始める
100人以上11%台−1.3pt教育担当専任配置、複数ユニットでの異動可能、福利厚生充実

事業所規模が大きくなるほど離職率は低くなる傾向が明確です。5〜9人の小規模事業所と100人以上の大規模事業所では3.5ポイントの差。小規模は人間関係が濃密になりやすい反面、1人の退職が他の職員の負担に直結し、連鎖退職を招きやすい構造です。一方、大規模施設は人員に余裕があり、急な休みや異動の選択肢が広がります。「アットホーム」をうたう小規模施設には離職率が高い実態が隠れている可能性があり、求人票でうたい文句に流されないことが重要です。

運営主体(法人格)別の離職率

運営主体離職率特徴
地方公共団体(公営)10%台前半公務員準拠の待遇・退職金制度。求人は欠員補充中心で少ない
社団・財団法人11.6%公益性が高く経営安定。倒産リスク極小
社会福祉法人12.4%特養・老健の主運営母体。退職金共済加入で長期勤続向き
医療法人12〜13%台老健・有料の一部で運営。隣接病院との連携
民間企業(株式会社等)13.5%法人による差が最も大きい。大手は安定だが中小は経営変動リスクあり
NPO・協同組合13%前後地域密着型サービスに多い。理念明確な反面、経営基盤は弱め

社会福祉法人と民間企業で1.1ポイントの差。社会福祉法人は社会福祉事業を目的とする非営利法人で、福祉医療機構の退職金共済(独立行政法人)に加入する法人が多く、長期勤続のインセンティブが制度化されています。一方、民間企業(株式会社)は2025年に介護事業者倒産が176件と2年連続過去最多を記録(介護事業者の倒産が2年連続過去最多176件|「潰れない施設」の見分け方参照)し、特に資本金500万円未満の小規模民間事業者で経営破綻が集中しています。求人票で運営主体を必ず確認しましょう。

開設年数別の離職率

令和6年度実態調査では、サービス系列・法人規模・事業所規模よりも「事業開始からの経過年数」のほうが離職率に与える影響が大きいと指摘されています。

開設年数離職率の傾向背景
1〜4年未満全体平均を大きく上回る運用試行錯誤、役割分担の不明瞭さ、教育体制の未整備、職員相互の関係構築途中
5〜9年全体平均並み運営が安定軌道に。職員間の連携が機能
10年以上全体平均を下回る業務マニュアル整備、ベテラン職員定着、教育体制完成

「新規オープン」をうたう求人は給与高めや好条件を提示することが多いものの、開設1〜4年未満の施設は離職率が業界平均を上回る傾向があります。新設施設に応募する際は、運営法人の他施設実績、教育体制、ベテラン職員の引き抜き状況を確認することが重要です。

地域ブロック別の傾向

令和6年度調査の集計上、都道府県別の詳細離職率は公表されていませんが、地域ブロック単位では以下のような傾向が指摘されています。

地域ブロック離職率の傾向背景・要因
首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全国平均よりやや高め有料老人ホーム比率が高い、人材流動が活発、給与競争で他施設への移動が多い
関西圏(大阪・京都・兵庫)全国平均並み社会福祉法人比率が高く中庸
地方都市(中核市クラス)全国平均より低め地域密着型サービスが中心。求職者の選択肢が限定的で定着率が高い
過疎地域低めだが人材確保自体が課題同一法人内での長期勤続が多い。一方で新規採用が困難

首都圏は求人数が多く転職の選択肢が広い反面、施設間の人材流動が活発で離職率は高めに出る傾向があります。地方は離職率自体は低いものの、「働きたい施設に空きがない」「自宅近くに優良施設がない」というミスマッチ問題があります。UIターン × 介護転職サービスを活用すると、地方求人と都市部求人を比較しながら絞り込めます。

年齢別離職率(令和6年度)

年齢層離職率傾向
29歳以下18.7%キャリア模索期。他業種との比較で転職が活発
30〜39歳13.8%結婚・出産・育児のライフイベントが影響
40〜49歳12.4%業界平均並みで安定
50〜59歳10.6%管理職・ベテラン層で定着率高い
60歳以上低い水準再雇用・嘱託で安定就労

29歳以下の離職率18.7%は業界平均を6.3ポイント上回り、若手層の流動性の高さが際立ちます。一方、40代以降は12%台以下に下がり、「中高年から介護に転職した人ほど長く働く」という構造が見えます。40代の介護転職や50代向け介護転職サービス比較はこの定着傾向の裏付けに沿った内容になっています。

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高離職施設 vs 低離職施設の構造的な違い

同じ施設タイプ・同じ地域・同じ規模でも、離職率には大きなばらつきがあります。離職率20%超の施設と離職率5%以下の施設では、何が違うのか。実態調査で「定着率の高い事業所」と「離職率が高い事業所」の比較から見えた、構造的な違いを6つの観点で整理します。

比較表:高離職施設と低離職施設の違い

観点高離職施設(離職率15%超)低離職施設(離職率10%未満)
処遇改善加算加算Ⅲ・Ⅳ算定または未算定。配分ルールが不透明加算Ⅰ算定。配分が透明で月額換算が職員に開示
人員配置法定基準ギリギリ。1人あたり利用者数が多い法定基準を上回る配置。夜間支援体制加算Ⅱ取得
教育体制「OJT中心」と曖昧。プリセプター制度なし3〜6か月のプリセプター固定。段階的業務移行
研修制度外部研修参加は自費・自己時間法人負担で外部研修参加。資格取得費全額補助
有給取得率30〜50%。「取りたいと言いにくい雰囲気」70%以上。シフト調整専任スタッフ配置
定期面談年1回または無し。形骸化入職後1・3・6・12か月の節目で施設長面談
残業実態サービス残業が常態化。記録は時間外でICT記録システム導入。残業ほぼゼロ
離職率の公開非公開・面接で答えを濁す求人票・公式サイトで明示。透明性の高さ
運営主体新興の中小民間企業(資本金500万円未満含む)社会福祉法人または大手系列。経営基盤安定
サービス提供体制強化加算未算定または最下位区分加算Ⅰ(介護福祉士比率70%超)算定

低離職施設に共通する5つの構造

1. 加算をフル算定する経営姿勢

処遇改善加算Ⅰ・サービス提供体制強化加算Ⅰ・夜間支援体制加算Ⅱ・看取り介護加算Ⅱを算定する施設は、加算要件をクリアするために職員配置・研修・キャリアパスを整備せざるを得ません。加算は「報酬上乗せ」だけでなく、職員の働きやすさを担保する仕組みとして機能しています。求人票に「加算Ⅰ算定」と明記されていれば、それだけで一定の品質が担保されている目安になります。

2. 教育体制が制度として整備されている

「OJTで覚えてもらいます」と曖昧な説明をする施設と、「最初の3か月はプリセプター(教育担当)が固定で付き、月1回の振り返り面談を実施。6か月目から夜勤に入る」と具体的に説明できる施設とでは、新人離職率が大きく異なります。実態調査の事例分析でも、オンボーディングの標準化(3か月・6か月・12か月の節目設定)と段階的業務移行の有無が、入職1年以内の離職率を10ポイント前後変動させると指摘されています。

3. ICT導入で残業を構造的に減らしている

記録業務の電子化、見守りセンサー、インカム、排泄予測AIの導入で、残業時間が大幅に削減されている施設は離職率が低い傾向。2026年6月の介護報酬臨時改定では「生産性向上推進体制加算」が強化され、ICT導入施設へのインセンティブがさらに大きくなる見通しです。求人票で「ICT記録システム導入」「残業月平均◯時間」と具体的に記載があるかをチェックしましょう。

4. 多様な働き方を制度として認めている

夜勤なし・日勤のみ・週休3日制・短時間正社員・パート・派遣・夜勤専従など、ライフステージに合わせた働き方の選択肢を制度化している施設は、職員が「ライフイベントで辞めなくても済む」環境を提供できます。子育て中・介護中・身体の不調期など、人生の局面で働き方を変えられる施設では、長期勤続が実現しやすくなります。

5. 定期面談と相談窓口の制度化

離職理由の1位は「人間関係」(34.3%)。これを構造的に減らす施設は、入職後1か月・3か月・6か月・12か月の節目で施設長との1on1面談を制度化し、悩みを早期に把握する仕組みを持っています。さらに介護労働安定センターの「介護労働者の悩み相談室」など外部相談窓口を職員に周知している施設は、職員が一人で抱え込まずに済む環境を提供できています。

高離職施設に共通する5つの構造

1. 「常に求人が出ている」状態

同じポジションの求人が半年以上出続けている施設は、入れ替わりが激しい可能性が高い。求人サイトで過去の掲載履歴を確認することで、ある程度推測できます。介護転職サービスのコンサルタントに「この施設の求人はいつから出ていますか?」と聞くのも有効です。

2. 給与だけ異常に高い

同地域・同施設形態の相場より給与が突出して高い場合、離職率を埋めるために報酬を上乗せしている可能性があります。給与だけでなく、夜勤回数・処遇改善加算配分・賞与実績を含めた総合判断が必要です。

3. 募集要項が曖昧

仕事内容・休日・待遇の記載が抽象的で具体性がない求人は、人間関係や労働環境の悪さを隠している可能性。「正社員 介護職」だけでなく、「ユニット型特養10名担当・夜勤月5回・処遇改善加算Ⅰ算定」と具体的に記載されている求人を選びましょう。

4. 衛生状態の悪さ

施設見学時にトイレ・廊下・スタッフルームの清潔さをチェック。掃除が行き届かない施設は人手不足が深刻化している証拠です。フロア全体に強い臭いがある場合は、ケアの質に問題がある可能性も否定できません。

5. 職員の表情と挨拶

見学者に自然に挨拶できる余裕があるか、職員同士が笑顔で会話しているかは、施設の心理的安全性を反映します。淡々と無表情で業務をこなしている、利用者との会話がほぼないといった様子が見られたら、職場環境に何らかの問題が潜んでいる可能性を疑いましょう。

長続きする職場の特徴|10項目チェックリスト

これまでの離職率データと構造比較から、「長く働ける施設」の特徴を10項目に整理しました。求人票・面接・施設見学で順次チェックすることで、ミスマッチを大幅に減らせます。

長続きする職場の10項目

  1. 処遇改善加算Ⅰを算定している
    キャリアパス制度と職場環境改善が制度として整備されている目安。求人票・施設HPで明示されているか確認。2026年6月の臨時改定では加算Ⅰロ・Ⅱロが新設され、月最大約19,000円の処遇改善が見込まれる。
  2. サービス提供体制強化加算Ⅰを算定している
    介護福祉士比率70%超または勤続7年以上比率30%超を満たす施設。定着率の高さを直接示す指標として最も信頼できる。
  3. 平均勤続年数が5年以上
    「定着率」を端的に示す数値。求人票に記載がない場合は面接で必ず質問する。10年以上のベテランがいる施設は、長く働ける環境が整っている証拠。
  4. 有給取得率70%以上
    人員配置に余裕があり、シフト調整の専任スタッフが配置されている可能性が高い。「有給を取りたいと言いにくい雰囲気」がない施設の指標。
  5. 離職率を求人票・面接で開示している
    透明性の高さの直接的な証拠。「離職率は12%です」と具体的な数字を示せる施設は、それだけで信頼度が上がる。答えを濁す施設は隠したい事情があると判断していい。
  6. プリセプター制度・段階的業務移行が制度化
    「最初の3か月はプリセプターが固定で付き、月1回振り返り面談、6か月目から夜勤参入」と具体的に説明できる施設。「OJTで覚えてもらいます」だけの施設は要注意。
  7. 夜間支援体制加算Ⅱを算定(GH・小多機の場合)
    夜勤者1名+宿直1名以上の体制。1人夜勤の心理的・身体的負担を軽減する仕組み。
  8. ICT記録システム導入・残業月平均10時間以下
    記録業務の電子化、見守りセンサー、インカムなどで業務効率が改善されている施設。「残業ほぼゼロ」を実現している施設は離職率が低い傾向。
  9. 定期面談制度(入職1・3・6・12か月)
    節目ごとの施設長1on1面談で悩みを早期把握する仕組み。「辞めたい」と思う前に介入できる施設は離職率が低い。
  10. 多様な働き方を制度化(時短・週休3日・短時間正社員)
    ライフステージに合わせた選択肢があるため、結婚・出産・育児・親の介護など人生の局面で「辞めなくても済む」環境を提供できる。

項目別の確認方法

項目求人票で確認面接で質問見学で観察
処遇改善加算○○—
提供体制強化加算○○—
平均勤続年数△○—
有給取得率△○—
離職率△○—
プリセプター制度○○—
夜間支援体制加算○○—
ICT・残業△○○
定期面談制度△○—
多様な働き方○○—

10項目のうち7項目以上クリアできれば優良施設と判断できます。完璧な施設は稀なので、自分の優先順位(給与重視か、教育体制重視か、ライフバランス重視か)に応じて重みづけして比較してください。

離職率を構造的に下げている法人の事例傾向

大手系列ではベネッセスタイルケア、SOMPOケア、ALSOK介護、社会福祉法人系では福寿会、サンビジョンなど、ホームページで離職率や勤続年数を公開している法人があります。透明性の高い情報開示は、求職者を集めるためのマーケティングであると同時に、自社の労働環境への自信の表れとも言えます。求人を比較する際、各法人のホームページで「採用情報」「人事制度」「離職率」「勤続年数」のキーワードを検索してみるのも有効です。

求人票で見抜く8つの方法|面接質問テンプレート付き

離職率データを知っていても、実際に求人票・面接で見抜けなければ意味がありません。ここでは、求人票だけでは見えない情報を引き出すための具体的な方法を整理します。

方法1:求人票の「掲載期間」をチェック

同じ求人が3か月以上、あるいは半年以上掲載され続けている施設は、入れ替わりが激しい可能性が高い。求人サイトの掲載開始日を確認するか、転職エージェントに「この求人はいつから出ていますか?」と質問してください。3か月以内に充足する求人が健全な目安です。

方法2:「介護サービス情報公表システム」で検索

厚生労働省が運営する公的な情報公表サイトで、各施設の職員数・離職率(過去1年の従業者の離職者数)・研修実施状況・夜勤体制が公開されています。無料で閲覧でき、施設名検索が可能。求人検討段階で必ずチェックすべき情報源です。

方法3:「WAM NET」で経営状況を確認

福祉医療機構(WAM)が運営するサイトで、社会福祉法人の財務諸表が公開されています。経常増減差額がマイナス続きの法人は、経営難で人件費を抑制している可能性があり要注意。3期連続赤字の法人は避けるのが安全策です。

方法4:求人票の「具体性」を見る

「正社員 介護職 月給24〜28万円」のように曖昧な記載しかない求人より、「ユニット型特養10名担当・夜勤月5回・処遇改善加算Ⅰ算定・賞与4.2か月分」と具体的な記載がある求人を選びましょう。具体性が高いほど施設側の透明性も高い傾向があります。

方法5:面接で必ず聞く5つの質問

  1. 「この施設の離職率は何%ですか?」──具体的な数字を答えられるか、答えを濁すかで透明性が判断できる。
  2. 「平均勤続年数を教えてください」──5年以上なら定着率が高い証拠。10年以上のベテランがいる施設は安心。
  3. 「処遇改善加算はどの区分を取得していますか?配分ルールは?」──加算Ⅰ算定で配分が透明な施設は、職員への還元意識が高い。
  4. 「有給取得率を教えてください」──70%以上なら良好。30〜50%の施設は人員不足の証拠。
  5. 「入職後の教育・研修はどのような流れですか?」──プリセプター制度・段階的業務移行を具体的に説明できる施設を選ぶ。

方法6:施設見学のチェックポイント

面接と別に、必ず施設見学を申し込みましょう。可能なら夕食〜就寝介助の時間帯(17〜20時)を選ぶと、職員の動きと忙しさが見えます。チェック項目は以下のとおり。

  • トイレ・廊下・スタッフルームの清潔さ
  • フロア全体の臭い(強い臭いがあればケアの質に問題の可能性)
  • 職員同士の挨拶・笑顔・声かけの量
  • 利用者と職員の会話の頻度と表情
  • 休憩室・更衣室の雰囲気(職員のリラックス度)
  • 掲示物の整理状況(マニュアル・研修案内が整理されているか)

方法7:転職エージェント経由で内部情報を取得

転職サービスのコンサルタントは、求人票に書かれない以下のような内部情報を保有していることが多くあります。

  • 過去の離職者の退職理由(人間関係・給与・体力など)
  • 夜勤の実際の人員配置(基準より多いか少ないか)
  • 残業の実態(サービス残業の有無)
  • 主任・施設長との相性(合わなかった人の事例)
  • 処遇改善加算の実際の支給方法(月給上乗せか賞与一括か)

主要サービス別の特徴は介護転職サイトおすすめ12選で解説しています。コンサルタントに聞き比べるなら、施設訪問を行っているサービスを選ぶのがコツです。詳細レビューは以下から。

  • レバウェル介護の評判と特徴──担当者の施設訪問で内部情報が濃い
  • マイナビ介護職の評判と特徴──全国47都道府県の拠点で地方求人にも対応
  • カイゴジョブエージェントの評判と特徴──オリコン2年連続1位、地方の社会福祉法人に強い

方法8:実態調査の「働きやすい職場の特徴」と照合

令和6年度実態調査では、低離職率の事業所に共通する特徴として以下が指摘されています。求人検討時に該当するかを確認しましょう。

  • オンボーディング(新人受け入れ)の標準化
  • 3か月・6か月・12か月の節目面談
  • メンター・プリセプターによる精神的サポート
  • 資格取得支援制度の運用実績
  • ワーク・ライフ・バランス対応の制度化
  • 離職予兆の早期検知体制(定期1on1・サーベイ)

これらは厚生労働省・介護労働安定センターの公的データに基づく「離職率を下げる施策」として裏付けられた特徴です。法人HPや採用ページでの記載があるかをチェックしてください。

介護施設の離職率データに関するよくある質問

Q1. 令和6年度の介護職離職率の最新数値はいくつですか?

A. 訪問介護員と介護職員を合わせた2職種の離職率は12.4%(2024年調査、2025年7月公表)。職種別では訪問介護員11.4%、介護職員12.8%、介護分野の看護職員15.9%です。全産業平均14.2%を1.8ポイント下回り、2年連続の低下を記録しました。

Q2. 離職率が最も低い施設タイプはどこですか?

A. 小規模多機能型居宅介護で11.0%。次いで老健11.7%、訪問介護11.8%が低水準です。1事業所25名以下の小規模で人間関係が安定し、通い・泊まり・訪問の多彩な業務で飽きにくい構造が定着率を支えています。

Q3. 離職率が最も高い施設タイプはどこですか?

A. 特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム)で15.1%。グループホーム13.9%が次いで高い。有料老人ホームは民間企業運営の経営変動、接遇要求の高さ、法人間の待遇格差が大きい点が要因です。ただし大手系列の高級帯では離職率10%以下の施設も存在し、施設選びが重要です。

Q4. 都道府県別の離職率データは公表されていますか?

A. 介護労働安定センターの実態調査では、都道府県別の詳細な離職率は集計上公表されていません。地域ブロック単位では、首都圏が全国平均よりやや高め、地方都市が低めという傾向が指摘されています。個別の施設情報は厚労省「介護サービス情報公表システム」で施設名検索すると、過去1年の離職者数が確認できます。

Q5. 事業所規模で離職率はどう変わりますか?

A. 5〜9人の小規模事業所が14.5%と最も高く、規模が大きくなるほど離職率は低下する傾向です。100人以上の大規模事業所では11%台。小規模は1人の退職が他職員の負担に直結し連鎖退職を招きやすい一方、大規模は教育担当専任配置や福利厚生の充実で職員が定着しやすい構造です。

Q6. 開設年数と離職率は関係ありますか?

A. 関係します。令和6年度実態調査では、サービス系列・法人規模・事業所規模よりも「事業開始からの経過年数」のほうが離職率に与える影響が大きいと指摘されています。開設1〜4年未満の新設施設は全体平均より高い離職率を示し、運用試行錯誤・教育体制未整備が主因。10年以上の安定運営施設は業界平均を下回ります。

Q7. 民間企業と社会福祉法人で離職率に差はありますか?

A. 約1.1ポイントの差があります。社会福祉法人12.4%、民間企業(株式会社等)13.5%、社団・財団法人11.6%。民間企業は法人による差が最も大きく、大手系列は安定する一方、資本金500万円未満の小規模民間事業者は経営破綻のリスクが高めです。介護事業者倒産2年連続過去最多176件で詳細を解説しています。

Q8. 「離職率を公開している施設」と「公開していない施設」、どちらが信頼できますか?

A. 公開している施設のほうが信頼できる傾向です。離職率を公開できるのは「公開しても問題ない数値」だからこそで、透明性の高さは経営姿勢の表れ。逆に面接で離職率を聞いても答えを濁す施設は、隠したい事情がある可能性が高いと判断していいでしょう。

Q9. 介護福祉士比率が高い施設は離職率が低いですか?

A. 相関があります。サービス提供体制強化加算Ⅰを算定する施設は介護福祉士比率70%超または勤続7年以上比率30%超を満たしており、これは「人が辞めずに長く勤めている」直接的な証拠です。求人票に「サービス提供体制強化加算Ⅰ算定」と記載されている施設は優良候補と言えます。

Q10. 求人票に「離職率5%」と書いてあれば本当に良い施設ですか?

A. 数字だけでは判断できません。離職率5%でも、(1)職員数が極端に少なくサンプル数が少ない、(2)定義が「正社員のみ」など限定的、(3)直近1年だけの数字、といったケースがあります。「過去3年の離職率推移」「正社員・パートを含めた数値」「職員総数」を併せて確認することで、実態に近い判断ができます。

Q11. 転職で「短期離職」になってしまった場合、次の転職に響きますか?

A. 介護業界は人手不足のため、転職回数だけで不採用になることは少ない。ただし「なぜ辞めたか」「次は長く働く意思があるか」は必ず聞かれます。「前職は離職率20%超で人員不足が深刻だった。今回は処遇改善加算Ⅰ算定・離職率10%以下の施設を選んで応募した」とデータに基づく志望動機を語れれば、ポジティブに評価されます。

Q12. 派遣・パートでも離職率は同じですか?

A. 雇用形態別の正確な離職率は公表されていませんが、一般的にパート・派遣のほうがやや高い傾向にあります。ただし派遣は「合わない職場ならすぐ変えられる」という前提なので、「短期離職=悪い」とは限りません。介護派遣で転職では、派遣を活用して施設を見極めるルートを解説しています。

参考資料・出典

本記事の数値・データは以下の一次ソースに基づいています。引用は2026年5月時点の最新公表値で、随時更新を反映する予定です。

  • 公益財団法人介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査結果」(2025年7月28日公表、事業所調査・労働者調査)
  • 介護労働安定センター「令和6年度介護労働実態調査結果 プレスリリース資料」(PDF)
  • 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概況」(全産業の離職率14.2%、業種別離職率)
  • 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」(個別施設の職員数・離職者数・研修実施状況)
  • 独立行政法人福祉医療機構「WAM NET」(社会福祉法人の財務情報)
  • 厚生労働省「介護職員等処遇改善加算 制度のご案内」(加算Ⅰ〜Ⅳの要件・配分ルール)
  • 厚生労働省「2026年6月臨時報酬改定の概要」(処遇改善加算Ⅰロ・Ⅱロ新設、生産性向上推進体制加算強化)
  • 東京商工リサーチ「2025年(1〜12月)老人福祉・介護事業の倒産状況」(倒産176件・2年連続過去最多)
  • 厚生労働省「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」

※令和6年度調査の対象は2024年10月1日時点で介護保険サービスを提供している事業所からの抽出。離職率は「2023年10月1日〜2024年9月30日の1年間に離職した職員数 ÷ 2024年10月1日時点の在籍職員数」で算出されています。

関連記事|離職率データを転職に活かすために

離職率データをもとに「自分に合う施設」を見つけるためには、施設別の特性、転職サービスの選び方、業界全体の動向を組み合わせて検討することが必要です。以下、本記事と組み合わせて読みたい記事をテーマ別に整理しました。

業界全体の離職率・経営動向

  • 介護職の離職率の推移と改善傾向|12.4%は全産業平均を下回る - 過去10年の推移、改善要因、離職理由ランキングを詳述。本記事と併読推奨
  • 介護事業者の倒産が2年連続過去最多176件|「潰れない施設」の見分け方 - 倒産動向と経営安定施設の見分け方

転職サービス比較(親ピラー)

  • 介護転職サイトおすすめ12選|許可番号と求人数で選ぶエージェント・派遣ランキング - 12社まとめ比較・親ピラー

転職サービス個別レビュー(離職率情報を取得しやすいサービス)

  • レバウェル介護の評判と特徴 - 担当者の施設訪問で内部情報が濃い
  • マイナビ介護職の評判と特徴 - 全国47都道府県の拠点で地方求人にも対応
  • カイゴジョブエージェントの評判と特徴 - オリコン2年連続1位、社会福祉法人に強い

施設タイプ別の転職クラスター

  • 特養への転職|夜勤手当・処遇改善加算で月給30万円超を狙える求人サービス - 離職率12.3%・最高給与水準
  • 老健への転職|在宅復帰支援に向き合う職場と年収のリアル - 離職率11.7%・多職種連携
  • グループホームへの転職|認知症ケア専門で長く働く職場の選び方 - 離職率13.9%・1人夜勤対策
  • 有料老人ホームへの転職|高級帯〜介護付の年収レンジと求人特性 - 離職率15.1%・高級帯と一般帯の差

属性別の転職クラスター

  • 40代の介護転職|介護転職サービス比較 - 40代の定着率の高さ(離職率12.4%)
  • 50代向け介護転職サービス比較 - 50代の定着率(離職率10.6%)
  • ブランクからの介護転職|離職5年でも採用される理由 - ブランク復職と長期勤続
  • 夜勤専従の介護転職クラスター - 夜勤手当最大化と離職率
  • UIターン × 介護転職サービス - 地方の低離職率施設を狙う

働き方診断

  • 介護の働き方診断(無料3分) - 自分に合う施設タイプ・働き方を診断

まとめ|離職率データで「ここなら長く働ける」を見極める

本記事では、令和6年度介護労働実態調査(2025年7月公表)の最新データをベースに、介護施設の離職率を多角的に解剖してきました。判断材料として押さえておきたいポイントを整理します。

3つのデータが示す事実

  1. 業界全体の離職率は12.4%で全産業平均14.2%を下回る。2年連続低下で過去最低水準を更新。「介護=離職率が高い」というイメージは完全にデータで覆されている。
  2. 施設タイプで4.1ポイントの差。最低の小規模多機能(11.0%)と最高の有料老人ホーム(15.1%)で、施設選びが離職リスクに直結する。
  3. 事業所規模・開設年数・運営主体・年齢でも顕著な差。5〜9人の小規模事業所14.5%、開設1〜4年未満の新設施設は業界平均超、29歳以下18.7% vs 50代10.6%という分布。

長続きする職場を見極める3ステップ

ステップ1:施設タイプで方向性を絞る

長く働くことを最優先するなら小規模多機能・老健・訪問介護。給与最大化なら特養。夜勤なしを優先するなら通所介護。接遇志向なら有料老人ホームの高級帯。施設タイプを決めることで、離職率の出発点が決まる。

ステップ2:求人票・面接で10項目をチェック

処遇改善加算Ⅰ、サービス提供体制強化加算Ⅰ、夜間支援体制加算Ⅱ、平均勤続年数5年以上、有給取得率70%以上、離職率の開示、プリセプター制度、ICT導入、定期面談制度、多様な働き方──のうち7項目以上クリアできれば優良施設と判断していい。

ステップ3:転職サービスで内部情報を補完

求人票に書かれない情報(過去の離職者の退職理由、夜勤の実際の人員配置、残業実態、処遇改善加算の支給方法)は、施設訪問を行っているコンサルタントから取得するのが効率的。レバウェル介護・マイナビ介護職・カイゴジョブエージェントなど主要サービスを2〜3社併用し、聞き比べると精度が高まる。

2026年以降の見通し

2026年6月の介護報酬臨時改定では、処遇改善加算Ⅰロ・Ⅱロが新設され月最大約19,000円の処遇改善が見込まれます。生産性向上推進体制加算の強化でICT導入もさらに加速し、業務効率化と職員の働きやすさが両立される方向です。一方で介護事業者の倒産は2年連続過去最多を記録しており、賃上げの恩恵を受けられる経営安定施設と淘汰される脆弱施設の二極化が進む見通し。求職者にとっては「データに基づく施設選び」の重要性がますます高まっています。

次のアクション

気になる施設タイプが固まったら、まず介護の働き方診断(無料3分)で自分の優先順位(給与・夜勤・人間関係・キャリアアップ・身体負担)を可視化し、その上で本記事の介護転職サイトおすすめ12選から2〜3社を選んで登録しましょう。担当者に「離職率10%以下の施設」「処遇改善加算Ⅰ算定」「平均勤続年数5年以上」と具体的に希望を伝えれば、求人票では見えない優良施設にアクセスできます。データを武器に、「ここなら長く働ける」と確信できる職場と出会ってください。

医療・健康情報に関する免責事項

本記事は、介護現場で働く方および介護職への転職を検討される方に向けた一般的な情報提供を目的としており、 個別の症状に対する医学的な診断・治療を行うものではありません。

ご本人・ご家族の症状やケア方法について判断が必要な場合は、必ず医師・看護師・薬剤師・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士等の有資格者にご相談ください。 介護保険サービスの利用判断についてはケアマネジャー、行政手続きについては各市区町村の窓口にお問い合わせください。

掲載情報は公開時点の各種公的資料・業界資料に基づき作成していますが、最新の制度・診療ガイドライン等と異なる場合があります。

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公開日: 2026年5月5日最終更新: 2026年5月5日

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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2026/5/1

LIFE第2回説明会の動画・資料が公開(vol.1498)|介護現場が押さえる入力フローと加算の関係

厚労省が4月28日にvol.1498を発出し、3月開催のLIFE第2回説明会の動画・資料を公開。令和6年度改定後の新フィードバック画面の見方、ブラウザ閲覧化、都道府県・要介護度での絞り込み、活用事例の概要を整理し、科学的介護推進体制加算など関連加算と現場の入力フローへの影響まで読み解きます。

介護現場の省力化補助金、4機種が出揃う|vol.1499が示す飲料ディスペンサー・再加熱カートの申請開始

2026/5/1

介護現場の省力化補助金、4機種が出揃う|vol.1499が示す飲料ディスペンサー・再加熱カートの申請開始

厚労省老健局は2026年4月30日付介護保険最新情報vol.1499で、中小企業省力化投資補助金の介護業向け対象機器に「飲料ディスペンサー/とろみ給茶機」「再加熱キャビネット/カート」が加わり申請可能になったと通知。清掃・配膳ロボットと合わせ4機種が出揃った仕組みと現場への影響を解説。