要介護認定の結果に納得できない時|区分変更申請・不服申立・介護保険審査会の使い分け
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要介護認定の結果に納得できない時|区分変更申請・不服申立・介護保険審査会の使い分け

要介護認定の結果が実態より軽い・思ったより重い…そんなときに使える3つの選択肢「区分変更申請」「審査請求(介護保険審査会への不服申立)」「次回更新時の対策」を、期限・所要期間・成功率の観点から徹底比較。介護保険審査会の三者構成、裁決の種類、認定調査票の開示請求、暫定ケアプランの活用まで、家族目線で解説します。

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要介護認定の結果に納得できないときは、(1)区分変更申請(約30日で再調査・最も実用的)、(2)審査請求=介護保険審査会への不服申立(処分を知った日の翌日から3か月以内、結果は数か月)、(3)次回更新まで待つの3択です。多くの場合は区分変更申請が早道で、認定調査時の家族同席と主治医意見書の充実が成功のカギになります。

目次

「思っていたより軽い介護度が出てしまった」「在宅では支えきれないのに要介護2のまま」――ご家族から最も多く寄せられる相談のひとつが、要介護認定の結果への戸惑いです。介護保険サービスは認定された区分ごとに支給限度額が決まるため、認定が実態より軽いと、必要なサービスが十分に使えなかったり、自己負担が重くなったりします。

幸い、介護保険制度には結果に納得できないときに使える複数の手続きが用意されています。よく混同される「区分変更申請」と「審査請求(不服申立)」は、目的・期限・所要期間・効果がまったく異なる別の制度です。本記事では、3つの選択肢の使い分け、介護保険審査会の仕組み、区分変更を有利に進めるコツまで、家族目線で整理します。

要介護認定の流れをおさらい|なぜ「納得できない結果」が出るのか

要介護認定は、市区町村が以下の手順で行います。仕組みを把握すると、どの段階で実態とずれたのかが見えてきます。

1. 申請(市区町村の介護保険担当窓口)

本人または家族が介護保険被保険者証を持参して申請します。地域包括支援センター、居宅介護支援事業所のケアマネジャーに代行してもらうことも可能です。

2. 認定調査(訪問調査)と主治医意見書

市町村の認定調査員(または委託先のケアマネジャー)が自宅・入院先・施設を訪問し、全国共通の74項目(基本調査)と特記事項を聞き取ります。同時に市町村が主治医に依頼し、医学的な観点から「主治医意見書」を作成します。

3. 一次判定(コンピュータ判定)

74項目の回答を、厚生労働省が公表している判定ロジックに入力し、要介護認定等基準時間という機械的な指標に変換します。これが一次判定です。74項目は基本的に「できる/できない」「ある/ない」の二択に近く、認知症の周辺症状や時間帯による変動など、文章でしか伝わらない実態はここでは反映されにくい性質があります。

4. 二次判定(介護認定審査会)

一次判定に「特記事項」と「主治医意見書」を加えて、市町村が設置する介護認定審査会(保健・医療・福祉の学識者5名程度の合議体)が最終判定します。この段階で一次判定が変更されるのは概ね2割前後と言われ、特記事項と主治医意見書の質が結果を大きく左右します。

5. 結果通知(原則30日以内)

申請から原則30日以内に、要支援1〜要介護5の7段階(または非該当)の結果が郵送されます。同時に有効期間(新規6か月、更新は原則12か月、最長48か月など)も決まります。

結果がずれやすい典型ケース

  • 認知症の方:身体機能は保たれているため一次判定が軽く出やすい。周辺症状(昼夜逆転・物盗られ妄想・徘徊など)が特記事項に書かれないと反映されにくい。
  • 本人が「頑張ってしまう」:調査員の前ではプライドや緊張で「できる」と答えてしまい、普段の介護量と乖離する。
  • 調査日の体調:訪問日がたまたま調子が良かった/悪かったで結果が変動。
  • 家族が同席せず本人だけ:実生活の介護負担が伝わらない。

納得できないときの3つの選択肢|区分変更・審査請求・更新待ちの使い分け

結果に納得できないときの行動は、大きく3つに分かれます。それぞれ目的・期限・スピード・効果が異なるため、状況に応じて選びます。

選択肢何をする手続き?期限所要期間の目安向いているケース
(1) 区分変更申請心身状態の変化を理由に再度認定調査を受けて新しい認定を出してもらういつでも可能
(更新を待たず)
原則30日本人の状態が悪化した/調査時の状況と実態がずれていた/早く適切な区分に直したい
(2) 審査請求(不服申立)都道府県の介護保険審査会に「処分の取消」を求める処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)数か月〜半年程度認定プロセス自体に不正・違法・重大な誤りがあると考える/市町村との見解の相違を第三者に判定してほしい
(3) 次回更新まで待つ有効期間満了後の更新認定を受ける(同じ手順で再判定)なし満了日まで現状の区分でも当面サービスが足りている/本人が認定調査を負担に感じる/満了が近い

多くの場合「区分変更申請」が最も実用的

家族や地域包括支援センター、ケアマネジャーが最初に検討するのはほぼ常に(1) 区分変更申請です。理由は3つあります。

  1. 早い:原則30日で結果が出るため、結果次第ですぐにケアプランを組み直せます。
  2. 新しい認定がそのまま使える:審査請求は「処分の取消」までしかできず、要介護度を直接変更する裁決はできません。取消後に再度認定をやり直すことになり、時間がかかります。
  3. 状態変化があれば堂々と申請できる:制度上、申請理由は「心身状態の変化」であって「結果への不満」ではないため、ケアマネと相談して状態変化の根拠を整理すれば申請しやすい手続きです。

(2) 審査請求が向くケース

審査請求は「結果が気に入らない」ではなく、処分そのものに法令違反や重大な手続きミスがあると考えるときの手続きです。たとえば、認定調査票の記載が事実と明らかに異なる、主治医意見書を実際に診察していない医師が書いている、と主張するような場合です。介護保険審査会は要介護度そのものを変更できず、認容裁決の場合は「処分取消」となり、市町村が改めて認定をやり直します。

(3) 「更新を待つ」も立派な選択肢

区分変更申請にも審査請求にも、ある程度の心身負担と書類準備が伴います。本人が認定調査自体を強くストレスに感じる、現区分のサービスで日常が回っている、満了まで残り数か月、というケースでは更新までゆっくり準備するのが現実的です。

区分変更申請の進め方|申請から結果通知まで6ステップ

Step 1:ケアマネジャー・地域包括支援センターに相談

すでにケアマネが付いている方は担当ケアマネに、まだ介護保険サービスを利用していない方は地域包括支援センターに相談します。「最近こういう変化がある」を時系列で整理し、区分変更申請が妥当か助言を受けます。ケアマネが申請代行をしてくれるのが一般的です。

Step 2:申請書の提出

市区町村の介護保険担当窓口に「要介護認定区分変更申請書」を提出します。本人の介護保険被保険者証、医療保険証(第2号被保険者の場合)、主治医の氏名・医療機関名を記入します。代理申請の場合は委任状や代理人の身分証も必要です。

Step 3:認定調査(訪問調査)

市町村の認定調査員(または委託先のケアマネ)が訪問し、74項目と特記事項を聞き取ります。家族はできる限り同席して、本人がうまく説明できない部分や調査日と普段との差を補足します。後述の「成功のコツ」参照。

Step 4:主治医意見書の作成

市町村から主治医に依頼が行きます。区分変更申請をする前に、できれば主治医を一度受診し、「介護保険の意見書で、認知症の周辺症状や日内変動を具体的に記載してほしい」と直接お願いしておくと精度が上がります。

Step 5:一次判定→介護認定審査会で二次判定

機械判定後、市町村に設置された介護認定審査会の合議体(5名前後の保健・医療・福祉の学識者)が、特記事項と主治医意見書を加味して最終判定します。

Step 6:結果通知(原則30日以内)

新しい認定結果が郵送されます。前回より重い区分が出れば支給限度額が増え、ケアマネが新しいケアプランを作成します。前回より軽くなる、あるいは変わらない可能性もある点には注意が必要です。

⚠ 注意:申請日が「適用開始日」

区分変更申請の効果は申請日に遡って適用されます。すでに利用しているサービス費用に与える影響(特に区分が軽くなった場合)はケアマネに必ず確認しましょう。

区分変更申請を成功させる5つのコツ

1. 認定調査票の「特記事項」を充実させてもらう

74項目の基本調査は二択に近いため、実態のほとんどは特記事項でしか伝わりません。家族はあらかじめ「困っていること」「介助に要する時間」「過去1か月の具体的なエピソード」をメモに書き出し、調査員に渡しましょう。調査員が特記事項に書き起こしてくれれば、二次判定で考慮されます。

2. 認定調査時は家族が同席する

本人が「できる」と答えても、実際は時間がかかる・付き添いが必要・失敗が多いということを、家族が冷静に補足します。本人のプライドを傷つけないよう、調査員に別室で伝える、メモを渡す、などの方法もあります。

3. 調査前に主治医と打ち合わせする

主治医意見書は二次判定で大きな比重を占めます。受診時に「介護保険の意見書をお願いすることになります。普段の様子をお伝えしておきたいです」と切り出し、認知症の周辺症状、夜間の状況、転倒歴、医療処置(インスリン・在宅酸素・吸引等)を漏れなく伝えます。家族が同行して話すと、医師も書きやすくなります。

4. 認定調査票・主治医意見書の開示請求もできる

結果が出た後、市区町村に対して個人情報開示請求を行えば、自分の認定調査票と主治医意見書を入手できます(個人情報保護条例・行政機関個人情報保護法に基づく)。「どこで判断が分かれたのか」が分かるため、次の区分変更や審査請求の戦略を立てやすくなります。手続き・手数料は自治体ごとに異なるので窓口で確認しましょう。

5. 「介護にかかる手間」という視点で伝える

要介護度は本人の障害の重さそのものではなく、介護にどれだけ手間がかかるかを測る指標です。「歩けるが目を離せない(だから付き添う)」「食べられるが調理・刻みが必要」「トイレに行けるが転倒が怖く付き添う」など、家族の介助時間や見守り負担を時間軸で具体的に説明することが大切です。

審査請求のしくみ|介護保険審査会とはどんな組織か

市町村の認定処分そのものを争いたいときは、都道府県に設置された介護保険審査会に「審査請求」を行います。介護保険法184条に基づき、各都道府県知事の所轄のもとに置かれる第三者機関です。

三者構成の合議制

介護保険審査会は、利害が偏らないよう以下の三者の代表で構成されます(介護保険法第185条)。

  • 被保険者代表委員:3名(介護保険料を払う側=住民の代表)
  • 市町村代表委員:3名(処分を行った市町村側の代表)
  • 公益代表委員:3名以上(医療・福祉・法律の学識経験者)

任期は3年で、都道府県知事が任命します。

要介護認定の審査は「公益代表委員のみ」で行う

要介護認定に関する審査請求は、専門性が高いため公益代表委員のみで構成する合議体が審理します(介護保険法第188条)。医師・看護師・社会福祉学者・弁護士などの専門家が、市町村の認定処分が法令と告示に沿って適正に行われたかを判断します。

審査請求の対象

介護保険審査会で争えるのは、市町村が行った「処分」です。具体的には:

  • 要介護認定・要支援認定の結果(区分・非該当含む)
  • 被保険者証の交付に関する処分
  • 負担限度額認定証に関する処分
  • 保険料額の決定処分
  • 保険給付に関する処分(償還払いの不支給など)

逆に「制度そのものが厳しすぎる」「条例で定められた金額が高い」など制度の中身を変えてほしいといった請求は対象外です。

裁決は3種類

認容
請求人の主張が認められ、市町村の処分が取り消されます。市町村は改めて認定をやり直します。なお審査会自ら要介護度を上書きすることはできません。
棄却
請求人の主張が認められず、原処分が維持されます。
却下
請求期間を過ぎている、必要事項の記載がないなど、請求自体が要件を満たさないとして門前払いされます。

裁決に不服がある場合は、裁決があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟(行政訴訟)を提起できます。

審査請求の手続き|書類・期限・流れ

期限:処分を知った日の翌日から3か月以内

審査請求の期限は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)です。さらに、処分があった日の翌日から1年を経過すると正当な理由がない限り請求できなくなります。

📌 「60日以内」と書かれた古い情報に注意

2016年(平成28年)4月の行政不服審査法改正で、不服申立期間が60日から3か月に延長されました。改正前に作られた古いウェブ情報には「60日以内」と記載されているものがありますが、現行制度では3か月です。判断材料は各都道府県の最新の公式情報を確認してください。

必要な書類

  • 審査請求書(正本1通+副本1通):行政不服審査法・介護保険法で様式は定められておらず、必要事項が書かれていれば任意様式で可
  • 証拠書類等の写し(あれば2部)
  • 代理人による請求の場合は委任状
  • 請求人の身分証明書写し

審査請求書に書く必要事項

  1. 被保険者の氏名・住所・生年月日・被保険者番号
  2. 審査請求にかかる処分の内容(例:令和○年○月○日付要介護2の認定処分)
  3. 処分があったことを知った年月日
  4. 審査請求の趣旨および理由(取消を求める/その理由)
  5. 処分庁による教示の有無
  6. 請求年月日

提出先と提出方法

都道府県の介護保険審査会事務局に直接提出する方法と、処分を行った市町村経由で提出する方法があります。郵送でも可。手数料は無料です。

請求後の流れ

  1. 事務局による形式審査(補正命令が出ることもある)
  2. 処分庁(市町村)からの弁明書提出
  3. 請求人による反論書提出(任意)
  4. 合議体(公益代表委員のみ)による審理
  5. 口頭意見陳述の機会(請求人が希望すれば)
  6. 裁決書の送達

結果が出るまでの期間

個別の事案によって大きく異なりますが、数か月から半年程度かかるのが一般的です。区分変更申請(約30日)と比べると圧倒的に時間がかかるため、急ぎで適切な区分を取り直したい場合は、まず区分変更申請を併用するのが現実的です。

審査請求中もそれまでの認定は有効

審査請求をしている間も、争われている認定は有効なままです。サービス利用は続けられますし、ケアプランは現区分のまま運用します。

結果通知書の見方|要介護度の根拠を読み解く

市町村から届く認定結果通知書には、要介護度のほかに有効期間や開始日が記載されています。詳細を確認したいときは、前述の個人情報開示請求で認定調査票と主治医意見書を取り寄せましょう。

確認したい3つのポイント

1. 一次判定(コンピュータ判定)と二次判定(最終認定)の差
認定調査票には一次判定の要介護度と要介護認定等基準時間が記載されています。二次判定で変更が入ったか、入った場合はどの方向(重く/軽く)か、特記事項のどの記載が決め手になったかを確認します。
2. 主治医意見書に書かれている疾病・症状
認知症の周辺症状、ADL、医療処置の有無、生活上の留意事項などが書かれています。家族から見て「実態と違う」「書かれていない症状がある」点があれば、次の認定に向けて主治医と打ち合わせる材料になります。
3. 特記事項の量と具体性
特記事項が短い・抽象的な場合、二次判定で十分に状況が伝わっていない可能性があります。次回は調査員に「特記事項を厚く書いてほしい」と依頼する/メモを渡すなどの対応ができます。

自治体ごとの「認定の出方」の違い

厚生労働省は「介護保険事業状況報告」を毎月公表しており、市町村別の要支援1〜要介護5の認定者数・比率が確認できます。自治体ごとに高齢者構成や介護認定審査会の運用が異なるため、結果として認定区分の分布にも差が生じます。ただし、これは個別事情に優先する判断基準ではなく、あくまで参考情報です。

介護度別の支給限度額|区分が変わるとどれだけ差が出るか

要介護度ごとに、月にどれだけ介護保険サービスを使えるか(支給限度額)が決まっています。1単位は地域区分によって10〜11.40円ですが、ここでは1単位=10円換算の月額目安を示します。1〜3割の自己負担額もあわせて確認してください。

区分支給限度単位/月月額目安(1単位10円)1割負担額の目安
要支援15,032単位約50,320円約5,032円
要支援210,531単位約105,310円約10,531円
要介護116,765単位約167,650円約16,765円
要介護219,705単位約197,050円約19,705円
要介護327,048単位約270,480円約27,048円
要介護430,938単位約309,380円約30,938円
要介護536,217単位約362,170円約36,217円

※令和元年10月以降適用の単位数。出典:厚生労働省「介護保険最新情報」

たとえば「要介護1→要介護2」に上がると

支給限度額が約16.7万円から約19.7万円へ、月3万円分のサービス枠が増えます。デイサービスを週1日増やす、訪問介護を週2回追加する、福祉用具レンタル(電動ベッド等)を追加する、といった選択肢が広がります。逆に、限度額を超えて使うと超過分が全額自己負担となるため、区分変更で適切な区分にすることは家計負担にも直結します。

暫定ケアプランの活用

区分変更申請から認定結果が出るまでの約30日間、ケアマネジャーは暫定ケアプランを作成して、見込みの新区分を前提にしたサービス利用を始められます。ただし、想定より軽い結果が出た場合は超過分が自己負担になるため、慎重な区分設定が必要です。

よくある質問

Q. 区分変更申請と審査請求、両方同時にできますか?

A. 制度上は両方並行できますが、実務上は区分変更申請を先に行うのが一般的です。区分変更で適切な区分が出れば、争いの実益が小さくなります。先に審査請求を出し、結果が出る前に状態が変化したので区分変更申請を追加する、という運用もありえます。判断はケアマネ・地域包括支援センターに相談しましょう。

Q. 区分変更申請をしたら、今より軽い結果になることはありますか?

A. あります。区分変更申請はあくまで「現時点の心身状態」での再判定なので、調査時にたまたま調子が良い、家族が同席できなかった、特記事項が薄かった、などの事情で軽くなる可能性は否定できません。心配なときは事前にケアマネと「申請のメリット・デメリット」「想定リスク」を整理してください。

Q. 審査請求は弁護士に依頼しないとできませんか?

A. 不要です。代理人を立てる場合も家族・社会福祉士・行政書士・弁護士など特に制限はなく、本人または家族が直接行うこともできます。手数料も無料です。書式は任意ですが、各都道府県のサイトに記載例や様式例が掲載されているので参考にしましょう。

Q. 認定調査票や主治医意見書は本人や家族でも見られますか?

A. 見られます。お住まいの市区町村に対して個人情報開示請求を行えば取得できます(個人情報保護条例または行政機関個人情報保護法に基づく)。手続き方法・手数料は自治体により異なります。介護保険担当窓口で「認定調査票と主治医意見書の開示請求をしたい」と伝えると案内してもらえます。

Q. 介護認定審査会と介護保険審査会の違いは?

A. 別の組織です。介護認定審査会は市町村が設置し、要介護認定の二次判定を行う5名前後の合議体(保健・医療・福祉の学識者)。一方介護保険審査会は都道府県が設置し、市町村の認定処分等への審査請求(不服申立)を審理する第三者機関で、被保険者代表3人+市町村代表3人+公益代表3人以上で構成されます。

Q. 結果通知書をなくしてしまいました。期限の起算日はどうなりますか?

A. 期限の起算日は「処分があったことを知った日の翌日」です。通知書をなくしても、市町村に問い合わせれば認定結果と通知日を確認できます。3か月ぎりぎりの場合は、まずは市町村窓口で確認のうえ、急いで審査請求書を出しましょう。

参考文献・出典

まとめ:迷ったらまず地域包括支援センターかケアマネに相談を

要介護認定の結果に納得できないときに使える3つの選択肢を整理しました。

  • 区分変更申請:いつでも申請可、原則30日で結果が出る、最も実用的
  • 審査請求(介護保険審査会):処分を知った翌日から3か月以内、結果は数か月、処分そのものを争う
  • 次回更新まで待つ:現状で支障がなく満了が近いときの選択肢

多くの家族にとって最初の一手は区分変更申請です。そして区分変更を成功させるカギは、認定調査時の家族同席、特記事項の充実、主治医意見書の精度、この3点に尽きます。

「自分の家のケースは区分変更で進めるべきか、それとも審査請求まで視野に入れるべきか」――迷ったときは、まず地域包括支援センターか担当のケアマネジャーに相談してください。地域包括支援センターは無料で利用でき、要介護認定にまつわる相談・代行申請も日常的に対応しています。第三者の専門家が間に入ることで、家族の負担を減らしながら適切な手続きを選べます。

本人と家族の生活実態に合った介護度を取り戻すことは、必要な介護サービスをきちんと使い、共倒れを防ぐための大切な一歩です。制度を上手に活用していきましょう。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。

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