高齢者の黄疸(皮膚や白目が黄色い)|原因と受診の目安・見逃せない緊急サイン
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高齢者の黄疸(皮膚や白目が黄色い)|原因と受診の目安・見逃せない緊急サイン

高齢者の皮膚や白目が黄色い「黄疸」の原因(胆石・胆管結石、膵がん・胆管がん、肝炎・肝硬変、薬剤性、溶血)と、みかんの食べ過ぎによる柑皮症との違い、茶色い尿・白い便などの随伴症状、今すぐ受診すべき緊急サイン、何科を受診するかを公的・専門医ソースをもとにやさしく解説します。

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この記事のポイント

黄疸(おうだん)とは、血液中のビリルビン(赤血球が分解されてできる黄色い色素)が増え、皮膚や白目(眼球結膜)が黄色くなる状態です。みかんの食べ過ぎなどで皮膚だけが黄色くなる「柑皮症」と違い、黄疸では白目まで黄色くなります。原因には胆石・総胆管結石、膵がん・胆管がんによる胆道の閉塞、肝炎・肝硬変、薬剤性、溶血などがあり、重い病気が隠れていることがあります。高齢の方では胆道がつまる「閉塞性黄疸」が多く、自覚しにくいため家族の気づきが大切です。黄疸は様子を見ずに早めに消化器内科を受診し、強い腹痛や発熱、意識がもうろうとする場合はすぐに救急受診してください。

目次

「親の白目が黄色い気がする」「肌の色がなんだか黄色っぽい」。高齢のご家族にこうした変化を見つけると、心配になりますよね。皮膚や白目が黄色くなる状態を黄疸(おうだん)といい、その多くは肝臓・胆道・血液のどこかに異常が起きているサインです。なかには膵がんや胆管がん、総胆管結石といった早めの治療が必要な病気が隠れていることもあります。

一方で、みかんやにんじんの食べ過ぎで皮膚が黄色く見える「柑皮症(かんぴしょう)」のように、心配のいらないものもあります。両者を見分ける一番のポイントは「白目(眼球結膜)まで黄色いかどうか」です。この記事では、高齢者の黄疸の原因、柑皮症との違い、注意したい随伴症状、そして「今すぐ受診すべきサイン」と「何科にかかるか」を、公的機関や消化器の専門医が監修した情報をもとにやさしく整理します。なお、この記事は一般的な情報提供であり、診断や治療に代わるものではありません。気になる症状があるときは必ず医療機関を受診してください。

黄疸とは?皮膚や白目が黄色くなる仕組み

黄疸とは、血液中のビリルビンという黄色い色素が増えすぎて、皮膚や白目(眼球結膜)が黄色く見える状態を指します。ビリルビンは特定の病名ではなく、体のどこかに異常が起きていることを示す「サイン(徴候)」です。

ビリルビンは、次のような流れで体内を巡っています。

  1. 古くなった赤血球が壊れる過程で、黄色い色素であるビリルビンができます。
  2. ビリルビンは肝臓に取り込まれ、処理されて「胆汁(たんじゅう)」という消化液の一部になります。
  3. 胆汁は胆管を通って胆のうにたくわえられ、食事のときに十二指腸へ流れ出て、最後は便とともに体の外へ排出されます。便が茶色いのは、このビリルビンによるものです。

この一連の流れのどこかに異常が起きると、ビリルビンが体内にたまって黄疸が現れます。消化器専門医の監修情報によると、血液中の総ビリルビン(T-Bil)値が2.0mg/dLを超えると、尿が濃くなったり白目に黄疸が現れやすくなるとされています。

白目から黄色くなりやすい

黄疸はまず白目(眼球結膜)に現れやすく、自分でも気づきやすい部分です。周囲の人から「目が黄色いよ」と指摘されて受診につながることも少なくありません。室内の照明より、自然光のもとで白目や手のひらの色を見ると変化がわかりやすくなります。

高齢者の黄疸の主な原因

黄疸は、ビリルビンが作られてから排出されるまでの「どの段階でつまずくか」によって、大きく次の3つのタイプに分けられます。高齢の方では、胆道がつまる閉塞性黄疸が比較的多くみられます。

1. 胆道の閉塞(閉塞性黄疸):高齢者で特に注意

肝臓から十二指腸までの「胆汁の通り道(胆管)」が、結石や腫瘍でつまるタイプです。代表的な原因は次のとおりです。

  • 総胆管結石・胆石:胆のうや胆管にできた石が胆管をふさぐと、痛み・吐き気に加え、感染を起こして発熱・悪寒・黄疸にいたることがあります。
  • 膵がん(膵臓がん)・胆管がん:膵臓の頭部や胆管にできたがんが胆管を圧迫・閉塞して黄疸を起こします。痛みが出にくいまま黄疸で見つかることもあり、早期発見が重要です。

国立長寿医療研究センターは、高齢の患者が多いため「閉塞性黄疸の患者さんがしばしば受診される」と述べています。高齢のご家族の黄疸では、この重い病気の可能性も念頭に、早めの受診が大切です。

2. 肝臓そのものの病気(肝細胞性黄疸)

肝臓の細胞がダメージを受け、ビリルビンをうまく処理できなくなるタイプです。ウイルス性肝炎、アルコール性肝疾患、肝硬変、自己免疫性肝炎などが含まれます。だるさや食欲不振を伴いながら、ゆっくり進むこともあります。

3. 赤血球が壊れすぎる(溶血性黄疸)

赤血球が通常より多く壊れ、ビリルビンが作られすぎるタイプです。溶血性貧血などの血液の病気が背景にあります。

4. 薬剤性

一部の薬や市販のサプリ・薬用ハーブが肝臓や胆汁の流れに影響し、黄疸を起こすことがあります。高齢の方は複数の薬を飲んでいることが多いため、新しい薬を始めた後に黄疸が出た場合は、自己判断で中止せず受診時に必ず伝えてください。

黄疸を起こす主な病気をくわしく

黄疸の背景にある病気は一つではありません。高齢のご家族に多いものを中心に、もう少しくわしく見ていきます。いずれも自己判断は難しいため、最終的な見きわめは医療機関で行う必要があります。

総胆管結石・胆石症

胆のうや胆管にできた石(結石)が胆管の出口をふさぐと、胆汁が流れなくなって黄疸が出ます。みぞおちや右上腹部、背中の痛み、吐き気を伴うことが多く、石につまった部分に細菌感染が起こると、発熱・悪寒を伴う「急性胆管炎」に進むことがあります。急性胆管炎は治療が遅れると重症化するため、発熱と強い腹痛を伴う黄疸は緊急性が高いと考えてください。総胆管結石による閉塞は、内視鏡で石を取り除く治療で黄疸が改善することがあります。

膵がん(膵臓がん)・胆管がん

膵臓の頭部にできたがんや胆管にできたがんが胆管を圧迫・閉塞すると黄疸が現れます。これらのがんは初期に痛みなどの自覚症状が乏しく、「痛くない黄疸」「体重が減ってきた」といった形で見つかることもあります。だからこそ、白目まで黄色いときに「痛くないから大丈夫」と様子を見るのは危険です。早期発見・早期治療が予後を大きく左右するため、ためらわず受診してください。

ウイルス性肝炎・アルコール性肝疾患

肝炎ウイルスへの感染や長期間の飲酒で肝臓の細胞がダメージを受けると、ビリルビンをうまく処理できずに黄疸が出ます。食欲不振、吐き気、倦怠感、発熱、右上腹部の痛みを伴うことがあります。アルコール性の場合、黄疸はゆっくり進むこともあります。

肝硬変

肝臓の炎症が長く続いて組織が硬く変化し、機能が低下した状態です。だるさ・倦怠感に加え、手のひらが赤くなる、胸のあたりに血管が浮き出るといった変化を伴うことがあります。肝機能の低下とともに黄疸が出やすくなります。

溶血性貧血など血液の病気

赤血球が通常より多く壊れると、ビリルビンが作られすぎて黄疸になります。貧血によるだるさや息切れ、顔色の悪さを伴うことがあります。

このように黄疸の原因はさまざまで、治療法も原因ごとにまったく異なります。「黄疸そのもの」を消す市販薬や民間療法はなく、大切なのは原因を医療機関で突き止めることです。

黄疸と「柑皮症」の違い|みかんの食べ過ぎとの見分け方

「みかんを食べ過ぎると体が黄色くなる」と聞いたことがあるかもしれません。これは本当で、柑皮症(かんぴしょう)と呼ばれる状態です。ただし、柑皮症は黄疸とはまったく別物で、病気ではありません。両者を見分ける一番のポイントは「白目が黄色くなるかどうか」です。

項目黄疸柑皮症
原因物質ビリルビン(赤血球の色素)の上昇カロテン(ビタミンAの前駆体)の上昇
白目(眼球結膜)黄色くなる黄色くならない(白いまま)
黄色くなる部位全身の皮膚と白目手のひら・足の裏・顔など(皮膚のみ)
主な背景胆道・肝臓・血液の病気みかん・にんじん・かぼちゃ等の食べ過ぎ、サプリ、糖尿病・甲状腺機能低下症など
危険度重い病気のことがあり受診が必要基本的に無害(原因食品を控えると数か月で戻る)

消化器専門医の監修情報でも「みかんの食べ過ぎで黄疸にはならない。カロテンの影響で皮膚が黄色くなる柑皮症は、目の結膜が黄色くならないことが特徴」と明記されています。白目まで黄色いときは柑皮症ではなく黄疸を疑い、受診してください。なお、自分では白目の色を判断しにくいこともあります。迷うときは血液検査でビリルビンの値を調べればはっきりするので、受診して確認すると安心です。

黄疸と紛らわしい「体が黄色く見える」状態

皮膚が黄色く見えても、黄疸ではないこともあります。代表的なものを整理します。いずれも白目が黄色くないことが多いですが、自己判断が難しい場合は受診して確認してください。

柑皮症(かんぴしょう)

みかん・にんじん・かぼちゃ・ほうれん草など、カロテンを多く含む食品やサプリの摂りすぎで、手のひら・足の裏・顔などの皮膚が黄色く見える状態です。白目は黄色くならず、原因の食品を控えれば数週間から数か月で自然に戻ります。基本的に無害ですが、糖尿病や甲状腺機能低下症が背景にあって起こることもあるため、長く続くときは一度相談するとよいでしょう。

黄ぐすみ(生活習慣による肌の黄色化)

食生活の乱れや代謝の変化により、肌がくすんで黄色っぽく見えることがあります。白目や尿の色に大きな変化が出にくいのが特徴で、黄疸や柑皮症とは別の現象と考えられています。

体質性黄疸(ジルベール症候群など)

生まれつきの体質でビリルビンがやや高くなりやすく、疲れや空腹のときに軽い黄疸が出ることがあります。多くは経過観察でよいものですが、体質性かどうかの判断も医療機関での検査が必要です。自分で「体質だから大丈夫」と決めつけず、初めて黄疸に気づいたときは受診してください。

なお、生まれたばかりの赤ちゃんの黄疸(新生児黄疸)は、大人の黄疸とは原因も対応もまったく異なります。この記事は高齢者・大人を対象としており、赤ちゃんの黄疸については小児科の指示に従ってください。

家庭での見分け方|黄疸を疑うチェックポイント

「黄疸かどうか」を家庭で確定することはできませんが、受診すべきかどうかの目安として、次のポイントを観察してみてください。

  • 白目(眼球結膜)の色:最も大切なポイントです。白目まで黄色いなら柑皮症ではなく黄疸を疑います。自然光のもとで、上まぶたを軽く引き上げて白目全体を見ると分かりやすくなります。
  • 黄色くなっている範囲:黄疸は全身の皮膚と白目が黄色くなります。手のひら・足の裏や顔だけが黄色く、白目が白いままなら柑皮症の可能性があります。
  • 尿の色:濃い茶褐色になっていないか。黄疸の比較的早い段階で現れることがあります。
  • 便の色:白っぽい・灰白色になっていないか。胆汁が腸に届いていないサインで、胆道の閉塞が疑われます。
  • いつから・どのくらいの速さで進んだか:急に出てきたか、少しずつ濃くなってきたか。受診時に医師へ伝える大切な情報です。
  • ほかの症状:腹痛・発熱・かゆみ・だるさ・食欲不振・体重減少の有無。

高齢の方は照明や視力の関係で自分では色の変化に気づきにくく、症状を「年のせい」と感じて訴えないこともあります。ご家族が日ごろから顔色・白目・尿便の色を気にかけておくことが、早い受診につながります。判断に迷うときは、血液検査でビリルビンの値を測れば客観的にはっきりするので、自己判断で抱え込まず受診してください。

黄疸に伴いやすい症状(チェックしたいサイン)

黄疸があるとき、ビリルビンの増加や原因の病気に関連して、次のような症状を伴うことがあります。皮膚や白目の黄色さと合わせて、ご家族で確認してみてください。

  • 尿の色が濃い(茶褐色):血液に増えたビリルビンが尿に出るために起こります。早期に気づきやすいサインです。
  • 便の色が白っぽい(灰白色・クリーム色):胆汁が腸に流れにくくなると、便の色が薄くなります。胆道の閉塞を示す重要なサインです。
  • 皮膚のかゆみ:胆汁の成分が皮膚にたまると、全身がかゆくなることがあります。
  • 全身のだるさ・倦怠感、食欲不振、吐き気
  • 右上腹部や背中の痛み:胆石・胆管炎などで起こります。
  • 発熱・悪寒:胆管に感染が起きているサインで、緊急性が高い状態です。
  • 体重減少:がんなどが背景にある場合にみられることがあります。

高齢の方は、こうした変化を「年のせい」「疲れ」と感じて自分から訴えないことがあります。尿や便の色、食欲、顔色を周囲が日ごろから気にかけておくと、早い段階で異変に気づけます。

黄疸に気づいたら|受診の目安と緊急サイン

黄疸は、それ自体が命を脅かす症状ではなくても、背後に重い病気が隠れていることがあります。「様子を見よう」と放置せず、早めに受診するのが基本です。緊急度の目安を整理します。

すぐに救急受診(ためらわず119番も検討)

黄疸に加えて次のいずれかがある場合は、急性胆管炎や重い肝臓の障害など、急いで治療が必要な状態のことがあります。MSDマニュアル家庭版は、こうした「警戒すべき徴候」があるときはできるだけ早く医師の診察を受けるべきとしています。

  • 強い腹痛(とくに右上腹部の持続する痛み)と発熱(急性胆管炎が疑われます)
  • 意識がもうろうとする、ぼんやりする、興奮・錯乱するなど、いつもと様子が違う
  • 血が混じった便、または黒くタール状の便、血を吐く
  • あざができやすい、出血が止まりにくい

数日以内に受診(できるだけ早く)

上記のような緊急サインがなくても、黄疸に気づいたら数日のうちに医療機関を受診してください。とくに次のような場合は早めの受診をおすすめします。

  • 急に黄疸が出てきた
  • 尿が濃い茶色、便が白っぽい
  • 皮膚のかゆみ、だるさ、食欲不振、体重減少を伴う

何科を受診すればいい?

大人の黄疸は、まず消化器内科(または肝臓内科)の受診が基本です。かかりつけ医がいれば、まず相談して紹介してもらうのもよいでしょう。強い腹痛や発熱、意識の変化を伴うときは、診療科を迷わず救急外来を受診してください。受診時には「いつから黄疸に気づいたか」「尿や便の色の変化」「飲んでいる薬・サプリ」「持病」を伝えると、診察がスムーズになります。

病院ではどんな検査をする?

医療機関では、まず血液検査でビリルビンの種類(直接型・間接型)や肝機能、腫瘍マーカーなどを調べます。あわせて腹部超音波(エコー)・CT・MRI(MRCP)などの画像検査で、胆管が広がっていないか(つまりがないか)を確認します。胆道がつまっている場合は、内視鏡で胆汁の流れを回復させる処置(ステント留置など)を行うこともあります。検査や治療の内容は原因によって異なるため、医師の説明を受けて進めていきます。

受診のときに伝えたいこと・受診後の流れ

限られた診察時間で原因を早く突き止めてもらうために、受診時には次の情報を整理して伝えると役立ちます。お薬手帳や、気づいた症状をメモしておくとスムーズです。

  • いつ黄疸(白目や肌の黄色さ)に気づいたか、急に出たか少しずつ進んだか
  • 尿や便の色の変化(濃い茶色の尿、白っぽい便など)
  • 伴う症状(腹痛・発熱・かゆみ・だるさ・食欲不振・体重減少)
  • 飲んでいる薬・サプリ・健康食品と、新しく始めた時期
  • 持病・これまでの病気(肝臓・胆のう・膵臓の病気、輸血歴、飲酒の習慣など)

病院ではどんな検査をする?

医療機関では、まず血液検査でビリルビンの種類(直接型・間接型)や肝機能、炎症の有無、腫瘍マーカーなどを調べます。あわせて腹部超音波(エコー)・CT・MRI(MRCP)などの画像検査で、胆管が広がっていないか(つまりがないか)を確認します。胆道がつまっている場合は、内視鏡を使って胆汁の流れを回復させる処置(胆管にステントという細い管を入れる、結石を取り出すなど)を行うこともあります。

検査後の流れ

これらの検査で原因が分かったら、原因の病気そのものに対する治療を進めます。黄疸を改善する処置はあくまで「胆汁の流れを取り戻す」ためのもので、がんや結石など根本の病気の治療は別に検討されます。検査や治療の内容は人それぞれ異なるため、医師の説明をよく聞き、分からないことは遠慮なく質問しましょう。ご家族が付き添い、説明を一緒に聞いておくと、その後の生活のサポートにも役立ちます。

ご家族ができること・気をつけたいこと

高齢のご家族の黄疸では、本人が気づきにくい・訴えにくいことが多いため、周囲のサポートが大切です。

  • 自然光で色を確認する:白目や手のひらの色は、蛍光灯より昼間の自然光のほうが変化に気づきやすくなります。
  • 尿・便の色を意識する:トイレ介助やおむつ交換の機会に、尿が濃い茶色になっていないか、便が白っぽくないかを見ておくと、早期発見につながります。
  • 飲んでいる薬・サプリを把握しておく:お薬手帳をまとめ、受診時に提示できるようにしておきましょう。新しい薬やサプリを始めた時期も覚えておくと役立ちます。
  • 「年のせい」で片づけない:だるさ・食欲不振・体重減少が黄疸と重なるときは、放置せず受診を。
  • 自己判断で食事制限や民間療法をしない:黄疸の対応は原因によって異なります。良かれと思った対応が受診を遅らせることもあるため、まず医療機関に相談してください。

よくある質問(FAQ)

Q. みかんの食べ過ぎで黄疸になりますか?

A. なりません。みかんやにんじんを食べ過ぎると、カロテンという色素で皮膚が黄色くなる「柑皮症」になることがありますが、これは病気ではありません。黄疸と違って白目(眼球結膜)は黄色くならず、原因の食品を控えれば数週間から数か月で戻ります。ただし白目まで黄色いときは黄疸を疑い、受診してください。

Q. 痛みも熱もないのに白目が黄色いです。受診すべき?

A. 受診してください。黄疸は初期に痛みなどの自覚症状が乏しいこともあります。膵がんや胆管がんのように痛みが出にくいまま進む病気もあるため、「痛くないから大丈夫」とは限りません。白目まで黄色いときは数日以内の受診をおすすめします。

Q. 黄疸はどのくらい急いで受診すべきですか?

A. 強い腹痛と発熱、意識がもうろうとする、黒い便や血を吐くといった症状を伴う場合は、急性胆管炎などの緊急事態の可能性があり、すぐに救急受診が必要です。こうしたサインがなくても、黄疸に気づいたら数日以内に消化器内科を受診してください。

Q. 何科を受診すればよいですか?

A. 大人の黄疸はまず消化器内科(または肝臓内科)が基本です。かかりつけ医に相談して紹介してもらう方法もあります。強い腹痛・発熱・意識の変化があるときは救急外来を受診してください。

Q. 高齢者の黄疸で特に多い原因は何ですか?

A. 高齢の方では、胆管が結石や腫瘍でつまる「閉塞性黄疸」が比較的多くみられます。総胆管結石のほか、膵がん・胆管がんが原因のこともあるため、早めの受診と検査が大切です。国立長寿医療研究センターも、高齢の患者が多い病院では閉塞性黄疸の受診が少なくないと述べています。

Q. 黄疸が出たとき、家でできる対処はありますか?

A. 黄疸そのものを家庭で治す方法はありません。良かれと思った食事制限や民間療法が、かえって受診を遅らせることもあります。家庭でできるのは、白目・尿・便の色や体調の変化を観察し、その情報を持って早めに医療機関を受診することです。発熱や強い腹痛、意識の変化があるときは様子を見ず救急受診してください。

Q. 黄疸はうつりますか?

A. 黄疸という症状自体はうつるものではありません。ただし、原因がウイルス性肝炎の場合は、その肝炎ウイルスが血液などを介して感染することがあります。原因によって対応が異なるため、まずは受診して原因を確かめることが大切です。

参考文献・出典

まとめ

高齢のご家族の皮膚や白目が黄色いとき、その多くは肝臓・胆道・血液のどこかの異常を示す黄疸のサインです。みかんの食べ過ぎなどによる柑皮症と違い、黄疸では白目(眼球結膜)まで黄色くなります。原因には総胆管結石、膵がん・胆管がんによる胆道の閉塞、肝炎・肝硬変、薬剤性、溶血などがあり、高齢の方では閉塞性黄疸が比較的多くみられます。

尿が濃い茶色、便が白っぽい、かゆみ・だるさ・体重減少などを伴うときは、早めに消化器内科を受診してください。強い腹痛と発熱、意識がもうろうとする、黒い便や吐血などがあるときは、急性胆管炎などの緊急事態の可能性があり、すぐに救急受診が必要です。黄疸は「様子を見る」のではなく、気づいたら早めに医療機関へ。本人が気づきにくいぶん、ご家族の観察と受診の後押しが何よりの支えになります。

監修者

介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム

医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)

看護師介護福祉士ケアマネジャー

訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。

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