
親の施設入居・看取り後の実家を片付ける|遺品整理・空き家対策・売却の判断フロー
親が施設に入った・亡くなった後の実家をどう片付けるか。重要書類確保→仕分け→片付け→建物処分の4ステップと、遺品整理業者の選び方、空き家放置リスク(2023年改正空家法)、相続登記義務化(2024年4月)、空き家3000万円特別控除(2027年12月期限)まで、家族目線で時系列に整理。
お近くの介護施設を探す
地域ごとの施設数や施設タイプを確認しながら、候補を絞り込めます。
この記事のポイント
親の施設入居・看取り後の実家を片付ける時は、(1)権利証・通帳・保険証券・遺言書など重要書類の確保、(2)保管/処分/形見分け/売却の4分類で仕分け、(3)遺品整理業者か自力での片付け実行、(4)売却・賃貸・解体の建物処分判断、という順で進めます。空き家を放置すると2023年改正の空家法で「管理不全空家」に指定され固定資産税の住宅用地特例(最大1/6軽減)が外れ実質6倍に。相続登記は2024年4月から義務化(取得を知った日から3年以内、過料10万円以下)、空き家3000万円特別控除は2027年12月31日まで延長されています。
目次
「親が特養に入った/看取りが終わった」その日から、誰も住まない実家を巡る決断が一気に押し寄せます。家財をどうするか、家自体を売るのか貸すのか壊すのか、相続登記はいつまでに、税金は、きょうだいとの分担は——。それぞれの判断にはそれぞれの締切と落とし穴があり、しかも全てが連動しています。
このページは、別記事「親の呼び寄せか実家に残すか|一人暮らし高齢親の判断基準」が扱う「親が生きているうちの住まい選択」のその先——施設入居が決まった瞬間から、看取り後の不動産処分までを、家族目線で時系列に整理したものです。すむたす社の実家じまい経験者調査では、半数以上が「事前にやっておけばよかった」と後悔し、「処分費の確認」「親と一緒に片付け」「売却価格の確認」の3つが後悔ワースト3に挙がっています。逆に言えば、この3つを先回りで押さえれば、多くの後悔は避けられます。
制度面でも2023年に空家等対策特別措置法が改正され、2024年4月から相続登記が義務化、空き家の3000万円特別控除も2027年12月まで延長と、近年大きく動いています。最新の制度前提で、迷わず進むためのフローと判断基準をまとめます。
実家の片付け・処分が必要になる4つのタイミングと「親が元気なうち」に動く意義
実家じまいが現実の課題として浮上するのは、主に以下の4つのタイミングです。それぞれで必要な動きが異なるので、自分が今どの局面にいるかをまず把握します。
1. 施設入居が決まった時点(生前・本人意思確認可)
特養・有料老人ホーム・サ高住などへの入居が決まり、自宅に戻る見込みが薄くなった時点。この段階での片付けは、本人と相談しながら進められる最大のチャンスです。何を施設へ持っていくか、何を残すか、家をどうしたいかを本人の口から聞ける最後の機会と捉えてください。空き家3000万円特別控除(被相続人居住用家屋等の譲渡所得特例)でも、被相続人が老人ホーム等に入居していた場合、入居の直前まで居住していたことが要件に組み込まれており、この段階で「家財道具等の保管場所として使用」している状態を維持しておくと後の税制適用に有利に働きます(国税庁タックスアンサーNo.3306)。
2. 長期入院・要介護度急上昇(生前・本人意思確認やや困難)
入院が長引き在宅復帰が難しいと判明した時点。本人の意思確認が難しくなってくる局面ですが、まだ完全に判断能力を失っていなければ、本人立ち会いで重要書類だけでも確保する作業を急ぎます。認知症が進行する前に銀行・証券口座、保険、不動産関連の書類のありかを聞き出すのが優先です。
3. 看取り・相続発生(本人意思確認不可)
親が亡くなり、相続が発生した時点。ここからは「親の意思」ではなく「相続人の合意」で動く局面に切り替わります。相続登記の3年期限(後述)、空き家特別控除の3年期限(相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで)、相続税の10カ月期限など、複数の期限が同時に走り始めます。
4. 相続後、長期間放置していた空き家への対処
相続から数年〜十数年が経過し、固定資産税だけ払い続けてきた空き家を「そろそろ何とかしないと」と動き出す局面。2023年の空家法改正で「管理不全空家」制度が新設され、特定空家になる前段階でも勧告対象となり、固定資産税の住宅用地特例が外れるリスクが高まっています。
親が元気なうちに動くメリット
政府広報オンライン(2024年7月発行)では「空き家の発生原因は半数以上が相続によるもの。親などが元気なうちによく話し合い、方針を決めておくことが重要」と明記されています。元気なうちに動く具体的メリットは次の通りです。
- 本人の意思を反映できる:何を残すか、家をどうしたいか、誰に何を譲るかを本人の口で決められる
- 遺品トラブルの予防:「あれは私が貰うはずだった」というきょうだい間の感情的対立を避けられる
- 判断能力ある間の不動産売却が可能:認知症が進行すると不動産売却に成年後見人選任が必要となり、3〜6か月の遅延と裁判所の許可手続きが発生する
- 空き家特別控除の要件設計に有利:老人ホーム入居前に家屋・敷地を被相続人単独所有にしておくなどの事前準備ができる
- 本人の終活意欲を引き出せる:「片付け」を「整理」と言い換え、思い出を一緒に振り返る時間として捉えると本人も前向きに参加しやすい
逆に、看取り後にゼロから始めると「権利証が見つからない」「銀行口座がどこにあるか分からない」「親戚の連絡先リストがない」など、本人に聞けば一瞬で済んだ情報を法的・物理的探索で復元する手間が発生します。
実家を片付ける4ステップ|書類確保→仕分け→片付け実行→建物処分判断
実家じまいは、家財と建物を別軸で進めるとごちゃつきます。家財側の流れ(①〜③)と建物側の流れ(④)を意識的に分けて捉えると判断がブレません。
ステップ① 現状把握と重要書類・貴重品の確保(最優先)
まず家全体を回り、後の手続きに必須となる書類と現金・貴金属を回収します。この段階で誤って捨ててしまうと取り返しがつかないものを最優先で押さえます。
確保すべき重要書類リスト(看取り後・施設入居後の両ケース共通):
- 不動産関係:登記識別情報通知(権利証)、固定資産税納税通知書、土地・建物の登記事項証明書、火災保険証券、住宅ローン残債書類
- 金融関係:通帳、キャッシュカード、印鑑、印鑑登録カード、証券会社の取引報告書、生命保険証券、医療保険証券、個人年金証券
- 身分関係:戸籍謄本、住民票、健康保険証、介護保険証、運転免許証、マイナンバーカード、年金手帳
- 遺言・契約:遺言書(自筆・公正証書)、エンディングノート、生前契約書(葬儀・墓・身元保証)、賃貸借契約書
- その他:親戚・友人の連絡先リスト、年賀状の束、写真アルバム、家系図、過去の確定申告書(土地の取得費の証憑として相続後の譲渡所得計算で必要)
- デジタル遺品:PC・スマホ・タブレットとそのパスワード、SNSアカウント、メールアカウント、サブスクリプション一覧、暗号資産のウォレット、ネット銀行・ネット証券
これらは小箱や封筒にまとめて、誰が保管するかを家族間で合意し、写真に撮ってリスト化しておきます。看取り後は遺言書を勝手に開封してはいけません——自筆証書遺言は家庭裁判所での検認が必要です(法務局保管制度を使った遺言書は検認不要)。
ステップ② 仕分け(保管・処分・形見分け・売却の4分類)
重要書類を確保したら、残りの家財を4分類で振り分けます。複数業者の比較サイト情報を整理すると、概ね以下の比率が現実的です。
- 保管(10〜20%):相続人が引き取って自宅に持ち帰る/トランクルームへ。思い出の品・形見・実用品で価値あるもの
- 処分(60〜80%):自治体粗大ゴミ、不用品回収業者、遺品整理業者経由で廃棄
- 形見分け(5%程度):親族・故人の友人へ。四十九日後が伝統的だが、現代では葬儀後数か月以内が主流
- 売却(5〜10%):リサイクルショップ、ネットオークション、買取専門業者、骨董品商へ
仕分けは部屋ごとに区切って進めるのがコツです。一度に家全体を見ようとすると判断が止まります。「今日はキッチンだけ」「来週末はリビングだけ」と細かく区切ります。捨てるか迷うものは「迷い箱」に一時保管し、1か月後に再判断します。
ステップ③ 片付け実行(自力か業者依頼かの判断)
仕分けが終わったら実際の搬出・廃棄を進めます。自力か業者依頼かは以下で判断します。
- 自力向き:実家まで車で1時間以内/2DK以下の物量/相続人2名以上が休日に動ける/時間に余裕がある
- 業者依頼向き:遠方在住/3LDK以上の物量/時間がない/重い家具や大型家電が多い/立会いなしで進めたい/特殊清掃が必要(孤独死・ゴミ屋敷状態)
業者料金の相場(2025〜2026年時点、複数業者の公開データから整理)は以下の通りです。
- 1R・1K:3万円〜8万円(作業員1〜2名、1〜3時間)
- 2DK:9万円〜25万円(作業員2〜5名、3〜8時間)
- 3LDK:15万円〜50万円(作業員4〜8名、5〜12時間)
- 特殊清掃が必要な場合:+10〜30万円以上
- 遠方で立会いなしの場合:+鍵預かり手数料・写真動画報告対応費
ステップ④ 建物の処分判断(売却/賃貸/解体/そのまま保有)
家財が片付いたら、いよいよ建物本体をどうするか決めます。判断軸は次の4つ。
- 立地(資産性):駅徒歩・市街化区域内なら売却・賃貸の選択肢が広がる。市街化調整区域・郊外団地では売却価格が解体費を下回ることも
- 建物の状態:築年・耐震性・雨漏り・シロアリ被害。1981年5月31日以前の旧耐震基準物件は耐震改修するか解体しないと買い手がつきにくい(ただし空き家特別控除の対象は旧耐震物件)
- 相続人の使う見込み:きょうだいの誰かが将来住む/別荘的に使う見込みがあるか
- 維持コスト:固定資産税・都市計画税・火災保険・水道光熱基本料・遠方からの管理交通費の年間合計
判断フローの目安は次の通り(詳細は後述の「不動産処分の3択」セクション参照):
- 「築年浅い/立地良い/相続人合意」 → 仲介売却
- 「資産性低い/旧耐震/空き家特別控除を使いたい」 → 解体して更地売却
- 「立地は良いがすぐ売りたくない/賃料が見込める」 → 賃貸(DIY型・サブリース・空き家活用NPO)
- 「すべての選択肢が難しい/資産価値ほぼゼロ」 → 相続土地国庫帰属制度を検討(負担金10年分必要、建物付きは対象外)
遺品整理業者の選び方|2つの許可・相見積もり3社・トラブル防止チェックリスト
遺品整理業界は許認可が複雑で、無資格・無許可業者によるトラブル(高額請求・盗難・不法投棄)が消費者センターに毎年寄せられています。業者を選ぶ際に必ず確認すべきポイントを整理します。
確認すべき2つの許可
遺品整理業者は法律上、業務内容ごとに別々の許可が必要です。1つの会社が両方を持っているとは限らず、提携先で対応するケースも多いため、契約前に必ず許可番号を確認します。
- 一般廃棄物収集運搬業許可(市区町村発行):家庭ゴミとして出た不用品を有料で回収・運搬する場合に必須。新規取得が極めて難しく、許可業者は地域ごとに数社程度。無許可業者が回収すると違法(廃棄物処理法違反)。許可を持たない遺品整理業者は、必ず許可業者と提携している必要があります
- 古物商許可(公安委員会発行):貴金属、ブランド品、骨董品、家電などを「買取る」場合に必須。買取をうたう業者は必ずこの許可番号を公開しているかを確認
その他、遺品整理士認定協会の「遺品整理士」資格を持つスタッフがいるかも信頼性の目安になります(民間資格・必須ではないが体系的研修を受けた証)。
相見積もりは3社が基本
すむたす社の実家じまい経験者調査で「事前にやっておけばよかったこと」第1位が「処分費の確認」でした。1社だけの見積もりで決めると相場より高い金額を払う可能性が高まります。最低3社から見積もりを取り、内訳を比較します。
見積書で必ず確認する項目:
- 作業費(人件費・時間)
- 処分費(重量・容積による単価)
- 車両費(トラック台数・サイズ)
- 梱包資材費
- 追加料金が発生する条件(階段運び・特殊清掃・解体作業など)
- キャンセル料の発生時期と金額
- 支払い条件(前払い・後払い・分割可否)
「一式◯万円」とだけ書かれた見積書は要注意。内訳が不明だと作業後に「想定より物量が多かった」と追加請求されるリスクが高いです。
トラブル防止チェックリスト
- 会社所在地・固定電話番号が明記されている(携帯のみ・住所不明は危険)
- 訪問見積もりに対応している(電話だけで見積もる業者は要注意)
- 許可番号を見積書・契約書・ホームページに記載している
- 作業前後の写真・動画を必ず提供する
- 立会いなし対応の場合、貴重品発見時の連絡ルールが契約書に明記されている
- 口コミサイトでの実績が複数年にわたる
- 所属団体(遺品整理士認定協会・日本リユース業協会など)の記載がある
訪問販売で契約した場合はクーリングオフ制度が使えます(契約書面交付から8日以内であれば書面で無条件解約可、特定商取引法)。「今日契約してくれれば◯万円引き」と即決を迫る業者には注意し、必ず一度持ち帰って家族と相談しましょう。
立会いなしの場合の追加注意点
遠方在住で立会いができないケースも多いですが、信頼できる業者であれば対応可能です。事前に必ず以下を契約書に盛り込みます。
- 鍵の受け渡し方法(郵送/キーボックス/事前訪問時手渡し)
- 作業前の現状写真・動画の送付
- 作業後の完了報告書・写真・動画の送付
- 貴重品(現金・通帳・印鑑・宝石・遺言書・写真アルバム等)発見時の即時連絡義務
- 追加料金発生時の事前承認義務(口頭ではなくメールで)
- カメラ設置可否(防犯目的)
不動産処分の3択|売却・賃貸・解体のメリット/デメリット比較
家財の片付けが終わったあと、建物本体に対しては基本的に「売却」「賃貸」「解体(後に更地で売却または保有)」の3つの選択肢があります。それぞれの特徴と向き不向きを整理します。
1. 売却(古家付きまたは更地)
もっとも一般的な選択肢。固定資産税・管理費から完全に解放され、相続税の支払い原資にもできます。
- メリット:維持コスト・心理的負担からの完全な解放/空き家3000万円特別控除が使える(2027年12月31日まで、要件あり)/相続税の支払い原資が確保できる/きょうだい間で現金分割しやすい
- デメリット:思い出の家を手放す心理的痛み/買い手がつかないリスク(地方は1年以上売れないことも)/旧耐震物件は耐震改修費・解体費が買い手から減額交渉される
- 向く人:相続人全員が売却に合意/立地が一定以上ある/早く現金化したい
売却方法は仲介と買取の2種類。仲介は市場価格に近いが3か月〜1年かかる、買取は仲介の60〜70%だが即決・契約不適合責任免責が一般的。早く確実に処分したいなら買取、価格を優先するなら仲介。
2. 賃貸
立地が良い場合の選択肢。家を残しつつ収入を得られます。
- メリット:家を残せる/毎月家賃収入/いつか戻る選択肢を保留できる/空室時以外は固定資産税を家賃で相殺可能
- デメリット:賃貸用にリフォーム費用が必要(築古ほど高額、100万〜数百万円)/入居者トラブル対応/不動産所得の確定申告/空室期間中は持ち出し
- 向く人:駅徒歩10分以内など立地が良い/リフォーム資金がある/長期保有意思がある
近年はDIY型賃貸(借主が内装変更可能・原状回復義務軽減)やサブリース(不動産会社が一括借上げ)、自治体の空き家バンク登録、空家等管理活用支援法人経由の活用マッチングといった選択肢も広がっています。
3. 解体(後に更地売却または保有)
建物の老朽化が激しい・買い手がつかない場合の選択肢。空き家3000万円特別控除を使う場合の典型パターンです。
- メリット:倒壊・特定空家認定リスクの解消/更地は売れやすい/空き家特別控除の適用が確実(要件を満たせば)/更地は駐車場・資材置場として暫定活用可能
- デメリット:解体費80万〜400万円以上(木造20坪80万円、鉄骨30坪150万円、RC造40坪400万円が目安)/解体すると土地の固定資産税の住宅用地特例(最大1/6軽減)が外れ、翌年から税額が3〜6倍に/解体後に売れないと税負担だけ重くなる
- 向く人:旧耐震・劣化が激しい/空き家特別控除を使いたい/更地で買い手の見込みあり
解体補助金は多くの自治体で用意されています(10万〜100万円程度、所得制限あり)。「市区町村名 空き家 解体 補助金」で検索を。
3つの選択肢の比較表(要約)
| 項目 | 売却(仲介・古家付き) | 賃貸 | 解体→更地売却 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 仲介手数料・印紙税 | リフォーム100万〜数百万 | 解体費80万〜400万 |
| 所要期間 | 3か月〜1年 | 準備2〜3か月+運営継続 | 解体1〜2か月+売却3か月〜 |
| 税優遇 | 空き家特例(要件あり) | 所得税・住民税の減価償却 | 空き家特例(更地でも可) |
| リスク | 売れ残り | 空室・トラブル | 解体後の固定資産税6倍 |
| 解放感 | ◎ | ×(管理継続) | △(売れるまで) |
第4の選択肢:相続土地国庫帰属制度
2023年4月施行の相続土地国庫帰属制度は、相続した土地を国に引き取ってもらえる制度です。「使い道がなく売れず、誰も引き取らない」土地が対象。ただし、建物が建っている土地は対象外(先に解体が必要)、抵当権付き不可、審査手数料14,000円、承認後に10年分の土地管理費相当額(負担金)を納める必要があります。負担金は宅地で20万円が基本ですが、市街化区域内の宅地などは面積に応じて加算されます。実家がある程度の資産価値を持つ場合は売却の方が経済的に有利ですが、地方の山林・原野などで売却困難な土地には有力な選択肢です(法務省)。
空き家を放置するとどうなる|2023年改正空家法と「特定空家」「管理不全空家」
「とりあえず置いておこう」「いつか考えよう」と空き家を放置することの法的・経済的リスクは、2023年の空家等対策特別措置法改正で大幅に強化されました。実家の処分判断を先送りした場合に何が起こるかを、改正後の制度前提で整理します。
放置リスク① 「特定空家」認定で固定資産税が実質6倍に
住宅が建っている土地には「住宅用地特例」が適用され、固定資産税の課税標準が小規模住宅用地(200㎡以下)で1/6、一般住宅用地(200㎡超)で1/3に減額されています。ところが——
市区町村が以下の状態を「特定空家」と認定すると、助言・指導・勧告を経て、勧告された時点で住宅用地特例の適用が外れ、固定資産税が実質6倍になります。命令に従わない場合は50万円以下の過料、最終的には行政代執行で強制撤去(費用は所有者請求)となります。
特定空家の認定基準は次の4類型(空家法2条2項):
- 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある空家
- 著しく衛生上有害となるおそれのある空家
- 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている空家
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である空家
放置リスク② 2023年改正で新設「管理不全空家」——特定空家になる前にもう税優遇が消える
従来は「特定空家」になるまで固定資産税の減額措置は守られていましたが、2023年改正(令和5年12月13日施行)で「管理不全空家」制度が新設されました。これは「放置すれば特定空家になるおそれのある空家」を市区町村が認定するもので、指導しても改善しない場合は勧告でき、勧告を受けた管理不全空家も特定空家と同様に住宅用地特例の適用対象外となります。
つまり、雨漏り・外壁剥がれ・雑草繁茂・庭木の越境などの「特定空家一歩手前」の段階でも、固定資産税が6倍に跳ね上がるリスクが生まれたということです。
放置リスク③ 損害賠償責任
空き家からの瓦の落下・庭木の倒木・外壁剥落で通行人や近隣家屋を傷つけると、民法717条の工作物責任に基づき所有者が損害賠償責任を負います(過失の有無を問わない無過失責任)。空き家のままの火災保険は補償範囲が限定的になることが多く、賠償金の自己負担リスクが残ります。
放置リスク④ 防犯・防災リスク
不法侵入・放火・ホームレスの不法占拠・薬物使用拠点化など、犯罪に巻き込まれるケースも報告されています。台風・地震での倒壊リスクも年々高まります。総務省「令和5年住宅・土地統計調査」では、賃貸・売却用および二次的住宅を除く「使用目的のない空き家」は385万戸、そのうち23%にあたる約90万戸が「腐朽・破損あり」とされています。
放置リスク⑤ 物理的劣化の加速
「家は人が住まないと早く傷む」は不動産業界の通説で、換気・通水・通電が止まると湿気がこもりカビ・シロアリ・配管劣化が一気に進みます。1年放置するだけで売却価格が数百万円下がることもあり、月1回程度の換気・通水・郵便物回収といった最低限の管理が必要です。自分で通えない場合は空き家管理代行サービス(月3,000〜10,000円程度、見回り・通気・写真報告)の利用を検討します。
「先送り」が一番高くつく
すむたす社の実家じまい経験者調査では、「親の死後に話し合いを開始した」3人に1人が1年以上実家を空き家にしており、維持・処分費は「50万円〜100万円」が最多回答でした。一方で、空き家期間3か月未満に限ると「特にかからなかった」が4割弱で最多。動き出しの早さがそのまま費用差になるのが空き家問題の構造です。
税金・登記の落とし穴|相続登記義務化と空き家3000万円特別控除
実家の片付け・処分には複数の税制と登記制度が絡みます。期限を1日でも過ぎると数百万円の節税機会を失うものもあるため、相続発生時点から逆算したスケジュールが重要です。
① 相続登記の義務化(2024年4月施行)
2024年4月1日から、不動産の相続登記が義務化されました(民法・不動産登記法等の改正)。要点は次の通りです(法務省)。
- 期限:相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内。遺産分割協議が成立した場合は、成立した日から3年以内
- 過料:正当な理由なく期限内に登記しないと10万円以下の過料
- 遡及適用:2024年4月1日より前に相続した不動産も対象。2027年3月31日までに登記が必要
- 救済措置:遺産分割協議がまとまらない・相続人が多すぎて書類収集に時間がかかる場合は「相続人申告登記制度」で義務を果たせる(自分が相続人であることを法務局に申し出る簡易手続)
2026年2月2日からは所有不動産記録証明制度が始まり、亡くなった親が所有していた全国の不動産を一覧化した証明書(1通1,600円)を取得できるようになります。「親が地方にも土地を持っていた気がする」という曖昧な状況の調査に有効です。
② 空き家3000万円特別控除(被相続人居住用家屋等の譲渡所得特例)
相続した実家を売却した時の譲渡所得から最大3,000万円を控除できる強力な特例(措置法35条3項、国税庁タックスアンサーNo.3306)。2027年12月31日までの譲渡が対象です(2023年度税制改正で延長)。
主な適用要件:
- 相続開始の直前まで被相続人が一人で居住していたこと(または老人ホーム等に入居していた場合は入居の直前まで)
- 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された家屋
- 区分所有建物(マンション)でないこと
- 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること
- 売却代金が1億円以下
- 家屋の耐震改修をして譲渡するか、家屋を取壊して敷地のみを譲渡(または譲渡の翌年2月15日までに取壊し・耐震改修)
- 相続人が3人以上の場合は1人当たり最大2,000万円控除
- 市区町村から「被相続人居住用家屋等確認書」の交付を受けること
老人ホーム入居中の被相続人が「家屋を一時滞在で使用していた」「家財道具等の保管場所として使用していた」場合も「一定使用」として要件を満たします(国税庁)。逆に、親族の家や賃貸住宅に転居して亡くなった場合は対象外です。
③ 取得費加算の特例(相続税を払った場合)
相続税を支払った相続人が、相続開始の翌日から3年10か月以内に相続財産を売却した場合、支払った相続税の一部を取得費に加算できる特例(措置法39条)。譲渡所得が圧縮され、所得税・住民税が軽減されます。空き家3000万円特別控除との選択適用(併用不可)なので、どちらが有利かをシミュレーションしてから選びます。
④ 譲渡所得税率(売却益にかかる税率)
- 短期譲渡(所有期間5年以下):所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%=合計39.63%
- 長期譲渡(所有期間5年超):所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%=合計20.315%
相続で取得した不動産の所有期間は、被相続人の取得日を引き継ぐため、親が長年住んでいた家であれば長期譲渡扱いになるのが通常です。
⑤ 建物滅失登記(解体した場合)
建物を解体した場合は、解体から1か月以内に建物滅失登記が必要(不動産登記法57条)。怠ると10万円以下の過料。土地家屋調査士に依頼すると4〜5万円、自分で申請すれば実費のみ。
⑥ 各種契約の解約・公共料金
電気・ガス・水道・固定電話・インターネット・新聞・NHK・各種サブスクリプションの解約。火災保険は建物を解体するまでは継続(無人住宅専用プランへの切替推奨)。
きょうだいで意思決定する|共有名義のリスクと役割分担
実家じまいは「相続人全員の合意」が前提です。きょうだい間の進め方次第で、片付けがスムーズに進むか、何年も塩漬けになるかが決まります。すむたす社調査で「事前にやっておけばよかった」第2位が「親と一緒に片付け」、第3位が「売却価格の確認」でした。逆に言えば、これらを家族間で先回り共有することが最大のトラブル予防策です。
共有名義のリスク——「平等」が将来の重荷になる
相続でいちばん採用されがちな「きょうだい3人で1/3ずつ共有」は、短期的には平等で揉めにくく見えますが、長期的には身動きが取れない不動産を生み出します。
- 売却・賃貸・大規模リフォームには全員の同意が必要(民法251条)
- 1人でも反対すれば塩漬け。1人が認知症になっても成年後見人選任が必要
- 共有者の1人が亡くなるとその持分がさらに細分相続され、次世代では10人以上の共有者になることも
- 固定資産税の負担割合・支払い方法でも揉めやすい
原則は「使う人が単独相続、他は代償金で精算」または「全員で売却して現金で分割」のどちらかにします。誰も使わない・売却にも合意できない場合は、まず家族会議の議題として「全員が合意できる出口」を先に決めてから登記方針を確定します。
役割分担の決め方
誰が何をやるかを最初に書面で合意します。よくある役割分担例:
- 主担当(実家近くに住む人または時間に余裕がある人):業者見積もり・契約・現場立会い・書類保管
- 金銭管理担当:費用立替・領収書整理・最終精算
- 専門家窓口担当:司法書士・税理士・不動産業者とのやり取り
- 情報共有担当:LINEグループやNotionで進捗を全員に共有
労力負担に偏りが出る場合は、最終精算時に「手間賃」として一定額(例:売却代金の数%)を主担当の取り分に上乗せする取り決めをしておくと、後の不公平感を防げます。
費用負担ルールは書面化
「立替分は後で売却代金から精算」という口頭合意は、売却代金が想定を下回った時に必ず揉めます。以下を書面で残します:
- 立替の上限額(例:1人あたり50万円まで)
- 精算方法(売却代金から優先弁済・等分負担など)
- 売却できなかった場合の負担割合
- 領収書・振込明細を一元保管する場所
形見分けは「先に取り決め」がトラブル予防
遺品の中で「これは私が貰う」と複数人が主張するもの(指輪・着物・骨董・写真など)は、片付け開始前にリスト化して全員で確認します。形見分けの伝統的時期は四十九日後ですが、現代では葬儀後数か月以内に行われることが多くなっています。
相続税評価額が高いもの(貴金属・骨董・絵画)は相続財産として遺産分割の対象になります。形見分けと相続を混同せず、税理士に確認を取りながら進めます。
専門家活用のタイミング
| 専門家 | 得意分野 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 司法書士 | 相続登記・遺産分割協議書作成 | 5〜15万円 |
| 税理士 | 相続税申告・空き家特別控除・取得費加算判定 | 遺産総額の0.5〜1% |
| 土地家屋調査士 | 建物滅失登記・境界確定測量 | 4万円〜50万円 |
| 不動産仲介会社 | 査定・媒介・買い手探し | 仲介手数料(売買額×3%+6万円が上限) |
| 弁護士 | 遺産分割の調停・法的紛争 | 初回相談無料の事務所多数、本格依頼で30万円〜 |
| 行政書士 | 遺言書作成サポート・相続手続き書類作成 | 5〜10万円 |
| FP(ファイナンシャルプランナー) | 売却タイミング・税金シミュレーション | 1時間1万円程度 |
「全部を1人の専門家に頼める」窓口はないため、用途に応じて使い分けます。最初の相談先としては市区町村の無料相談窓口(司法書士・税理士・行政書士が交代で待機)や地域包括支援センター(介護・福祉以外でも地域の情報提供あり)、消費者ホットライン188(業者トラブル)が利用できます。
よくある質問|デジタル遺品・処分先・補助金・寄付
Q. デジタル遺品(PC・スマホ・SNS・サブスク・暗号資産)はどうすれば?
パスワードが分からないと家族でも開けないケースが大半です。生前であれば「マイクロ終活」として暗証番号・パスワード一覧を作成してもらうのが理想。看取り後は、各サービスごとに死亡証明書・戸籍謄本を提出して解約手続きが必要です。SNSは追悼アカウント化(Facebook・Instagram)や削除依頼が可能。サブスクは故人のクレジットカード解約と連動して止めることもできますが、引き落とし継続中のサービスは個別解約が安全です。暗号資産は遺族が秘密鍵を取得できないと永久にロックされます。利用がある親には早めの相談を。
Q. リサイクル・寄付・買取の選択肢を教えてください
- 自治体粗大ゴミ:1点300〜3,000円程度。市区町村の粗大ゴミ受付に申し込み、シール購入。最も安価だが運び出しと収集日が制約
- 不用品回収業者:物量に応じて軽トラ1台2〜5万円・2t車5〜10万円が目安。一般廃棄物収集運搬業許可(または提携)を確認
- リサイクルショップ・買取業者:家電・家具・着物・楽器など。出張買取無料の業者が多い。ブランド品や貴金属は古物商許可業者へ
- NPO・寄付:「セカンドライフ」「もったいないジャパン」など、まだ使える衣類・食器・本を発展途上国へ寄付する団体。送料は依頼者負担
- ネットフリマ・オークション:手間はかかるが収益化しやすい。家電リサイクル法対象家電(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)は処分にリサイクル料金が必要
Q. 自治体の補助金にはどんなものがある?
多くの市区町村で以下のような補助金が用意されています。市区町村のホームページで「空き家 補助金」と検索を。
- 解体補助金:上限20〜100万円、対象は特定空家認定物件や旧耐震物件など
- 改修補助金:耐震改修・省エネ改修・バリアフリー化など、上限50〜200万円
- 空き家活用補助金:地域コミュニティ施設・移住者住居としての改修
- 空き家バンク登録物件への補助:成約手数料補助・登録奨励金
2023年改正空家法で新設された空家等管理活用支援法人(NPO法人や社団法人など)が市区町村と連携してマッチング・相談を行うようになっており、自治体窓口で紹介を受けられます。
Q. 仏壇・神棚はどうやって処分する?
菩提寺がある場合は魂抜き(閉眼供養)を依頼してから処分するのが伝統的な作法(お布施1〜5万円程度)。その後は仏壇店、専門業者、自治体粗大ゴミのいずれでも処分可能です。仏壇店では引取と新調を組み合わせるサービスもあります。神棚は神社にお焚き上げを依頼できます。
Q. 親の判断能力が低下していて、施設入居前に家を売れない場合は?
本人に意思能力がないと判断される場合は不動産売却ができず、成年後見人の選任が必要です(家庭裁判所に申立)。後見人選任に2〜6か月、選任後の不動産売却には家庭裁判所の許可がさらに必要で、合計1年弱かかることも。後見人は親族(多くは子)が選ばれることもありますが、専門職(司法書士・弁護士)が選任されると報酬が月2〜6万円継続発生します。「親の認知症が進む前に家族信託や任意後見契約を結んでおく」のが理想ですが、急ぐ場合は司法書士に相談を。
Q. 売却益から税金を引いた手取りはどれくらい?シミュレーション例
木造築50年・郊外戸建てを2,000万円で売却(取得費不明で概算取得費5%=100万円、譲渡費用150万円)、長期譲渡(相続で被相続人取得日引継ぎ)の場合:
- 譲渡所得 = 2,000万円 − 100万円 − 150万円 = 1,750万円
- 空き家3000万円特別控除を適用 → 課税譲渡所得0円、所得税・住民税0円
- 手取り:2,000万円 − 仲介手数料約72万円 − 印紙税1万円 = 約1,927万円(控除適用前提)
控除が使えないと譲渡所得1,750万円 × 20.315% = 約356万円の税負担になります。空き家特別控除の有無で約356万円の差が出る計算です(あくまで概算、実際は税理士に試算依頼を)。
Q. 親が認知症で施設入居中、生前に家を売却すべき?
状況によります。次の3パターンで判断します。
- 判断能力あり:本人の意思で売却可能。施設費用の原資にも、空き家リスク回避にも合理的
- 判断能力なし:成年後見人選任が必要。手間・費用・時間を考えると、看取り後に空き家特別控除を使って売却する方が有利なケースが多い
- 境界線上:「軽度認知障害(MCI)」段階。早めに任意後見契約や家族信託を結んでおくと将来の選択肢が広がる
参考文献・出典
- [1]空き家の活用や適切な管理などに向けた対策が強化。トラブルになる前に対応を!- 政府広報オンライン
2023年改正空家等対策特別措置法(管理不全空家等の新設・固定資産税の住宅用地特例除外・行政代執行の円滑化)の解説
- [2]
- [3]
- [4]不動産の相続登記義務化!過去の相続分は?所有不動産を一覧的にリスト化する新制度も開始!- 政府広報オンライン
2024年4月から義務化された相続登記の期限・過料・相続人申告登記制度・所有不動産記録証明制度(2026年2月開始)
- [5]
- [6]
- [7]
- [8]
まとめ|「動き出しの早さ」が費用と後悔を最小化する
親の施設入居・看取り後の実家を片付けるという作業は、家財整理・不動産処分・税務・登記・きょうだい間調整が同時並行で走る、人生でも有数の複雑なプロジェクトです。本記事で示したフローを改めて整理すると次のようになります。
- 動くタイミング:施設入居決定時点が最大のチャンス。元気なうちに本人と「家をどうしたいか」を話す
- 4ステップ:①重要書類確保 → ②4分類仕分け → ③片付け実行(自力or業者) → ④建物処分判断
- 業者選び:一般廃棄物収集運搬業許可・古物商許可を確認、最低3社相見積もり、契約書で許可番号・追加料金条件・貴重品ルールを明記
- 不動産処分:売却・賃貸・解体の3択を、立地・建物状態・相続人意思・維持コストで判断
- 放置リスク:2023年改正空家法で「管理不全空家」勧告→固定資産税6倍、損害賠償、物理的劣化加速
- 税金・登記の期限:相続登記3年以内(過料10万円)、空き家3000万円特別控除は相続後3年経過する年の12月31日まで&2027年12月31日まで、建物滅失登記1か月以内
- きょうだい:共有名義は将来の重荷。役割分担と費用負担を書面化、形見分けは先にリスト化
すむたす社調査が示すように、空き家期間が3か月未満なら維持・処分費が「特にかからなかった」が4割を占め、1年を超えると「50万〜100万円」が最多回答に変わります。動き出しの早さがそのまま家計と心の余裕に直結するのがこの問題の特徴です。
判断に迷う場合は、市区町村の無料相談窓口(司法書士・税理士の交代待機)や、2023年改正で新設された空家等管理活用支援法人に早めに相談を。1人で抱え込まず、家族・専門家・行政の手を組み合わせることが、後悔の少ない実家じまいへの最短ルートです。
親の介護や住まいの判断について、より広い視点で整理したい方は、姉妹記事「親の呼び寄せか実家に残すか|一人暮らし高齢親の判断基準」「在宅介護のはじめ方|要介護認定の申請から介護サービス利用開始までの全手順」「親の終活を家族でサポートする|エンディングノート・財産整理・葬儀準備の進め方」も併せてご覧ください。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。
続けて読む

2026/5/20
高齢者の骨粗鬆症と骨折予防|骨密度検査・治療薬・栄養と運動の三位一体
高齢者の骨粗鬆症は推定1590万人。大腿骨頸部骨折は寝たきりの主因です。骨密度検査(DEXA)・YAM値の見方、2025年改訂ガイドラインに基づく治療薬選択、カルシウム700-800mgの食事、荷重運動、転倒予防の住環境整備までを家族向けに解説します。

2026/5/20
慢性腎臓病・透析の親を在宅で支える|食事制限・通院・経済支援と介護保険
高齢の親が慢性腎臓病・透析になったら家族はどう支えるか。透析療法3種類の選び方、食事制限とサルコペニア対策、通院送迎の負担軽減、特定疾病療養受療証や自立支援医療の経済支援、介護保険との併用、ACP(透析中止判断)まで医療専門家監修で解説。

2026/5/20
心不全の親を在宅で支える|増悪サイン・体重管理・塩分制限と緊急対応
高齢の心不全パンデミック時代に、家族が在宅で親を支えるための実践ガイド。10の増悪サイン、毎日の体重管理、1日6g以下の塩分制限、心不全手帳の点数化受診基準、入浴・服薬の注意点、訪問看護や心臓機能障害手帳の活用、ACPまでを循環器学会・国循ガイドラインに沿って網羅。
このテーマを深掘り
関連トピック

高齢者の骨粗鬆症と骨折予防|骨密度検査・治療薬・栄養と運動の三位一体

慢性腎臓病・透析の親を在宅で支える|食事制限・通院・経済支援と介護保険

心不全の親を在宅で支える|増悪サイン・体重管理・塩分制限と緊急対応

家庭での入浴介助の安全手順|ヒートショック予防と福祉用具・訪問入浴の使い分け

認知症の親の通院付き添い|病院での過ごし方・医師への伝え方・付き添えない時の対策

親が認知症と診断されたら|最初の30日でやるべき10ステップ

見守りサービスの比較|センサー型・通報型・GPS型・宅配連携型の選び方と料金相場

介護保険外サービスの選び方(拡張版)|自費・自治体助成・混合介護の使い分けと費用相場

デイサービスとデイケアの違いと使い分け|要介護度別の選び方・費用・送迎範囲を完全比較

ショートステイの利用方法|申込から退所までの流れ・連続30日ルール・緊急時の使い方

介護疲れ・共倒れを防ぐ|レスパイトケアの活用法と家族のセルフケア
介護の現場・介護職の視点
同じテーマを介護の現場で働く方の視点から書いた記事。専門家の見方も知っておきたい時に。