デイサービスの正社員で働く|夜勤なしで月給28万円台の現場、年収・残業・昇進ルートを厚労省データで解説
介護職向け

デイサービスの正社員で働く|夜勤なしで月給28万円台の現場、年収・残業・昇進ルートを厚労省データで解説

デイサービス(通所介護)で正社員として働く実態を、厚労省・令和6年度処遇状況等調査の常勤平均月給29万4,440円や、サービス提供体制強化加算・機能訓練指導員配置基準の一次情報をもとに解説。1日のスケジュール、派遣・パートとの比較、生活相談員・管理者へのキャリアパスまで。

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ポイント

この記事の結論

デイサービスの正社員は、厚労省・令和6年度介護従事者処遇状況等調査で常勤の平均給与額が月29万4,440円(基本給19万1,530円+手当・一時金分)。夜勤がないため特養(36万1,860円)より約7万円低い一方、年間休日110日前後・日曜祝日休みの事業所が多く、時給換算では入所系より高くなるケースも珍しくありません。

  • 年収は約353万円(賞与年2か月分前後)。介護福祉士なら基本給28万円台が中央値
  • 1日は送迎→バイタル→入浴→食事→レク→送迎の固定スケジュールで残業は月5〜10時間が多い
  • 機能訓練特化型(半日・送迎短時間)と一般型(長時間・入浴あり)で業務密度が大きく違う
  • 正社員はサービス提供体制強化加算(介護福祉士70%以上)・処遇改善加算の主要な担い手で、生活相談員・管理者への昇進ルートが事業所内で見えやすい
目次

「デイサービスの正社員って、給料は安いって聞くけど夜勤がないなら割に合うのか」「特養から日勤のみに移りたいが、年収が下がりすぎないか不安」。そんな疑問を持つ介護職の方に向けて、デイサービス(通所介護)で正社員として働くリアルを、厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」や運営基準などの一次情報をベースに整理します。

記事ではまず、正社員が担う業務(送迎・入浴・機能訓練補助・記録・委員会)と1日の流れを時系列で解説し、続けて月給・年収・賞与の全国平均と資格別の差を提示します。後半では、派遣・パートとの働き方比較、残業や休日の実態、機能訓練特化型と一般型の業務量の違い、そして生活相談員・管理者への昇進ルートまでを取り上げます。

「夜勤なしを選ぶと給料がいくら下がるのか」「3年目以降に何で稼ぐのか」を判断できる材料を、できる限り定量的に揃えました。

デイサービス正社員が担う4つの役割

デイサービスの正社員は、現場業務に加えて「事業所運営に責任を持つ役割」を兼ねるのが大きな特徴です。パートやアルバイトが時間帯ごとの作業を担うのに対し、正社員は送迎・入浴・機能訓練補助・記録の4本柱に加え、利用者ごとの通所介護計画の評価や委員会運営にも関わります。

1. 送迎業務(朝1時間半/夕方1時間半)

運営基準では送迎時間はサービス提供時間に含まれませんが、正社員にとっては1日の中で2回、計約3時間を占める主要業務です。普通車・福祉車両を運転して利用者宅を回り、玄関先から車両までの移乗・歩行介助、ご家族への申し送りまで担当します。送迎ドライバー専任のいない中小規模デイでは、正社員が運転と添乗を兼ねるため、普通自動車免許(AT限定可)はほぼ必須です。

2. 入浴介助(午前9〜12時のピーク業務)

一般型デイの入浴は1日30〜50人を2〜3時間で回す高密度業務で、衣類の脱着、洗身・洗髪、ヒートショック予防のための室温・体調確認、皮膚観察までを行います。正社員は浴室リーダーとしてシフトを組み、新人やパートに声かけしながら同時並行で複数利用者を見守る役割を担います。機能訓練特化型では入浴を提供しない事業所も多く、ここが業務量の最大の分岐点になります。

3. 機能訓練補助・レクリエーション運営

機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師、または6か月以上の経験を持つ准看護師)は事業所に1名以上の配置が基準ですが、実際の指導は介護職員が補助に回ります。マシントレーニングの見守り、立ち上がり訓練の介助、転倒予防のための環境整備が中心です。レクは午後のメインイベントで、計画→道具準備→進行→片付けまでを正社員が回します。

4. 記録・通所介護計画の評価

正社員は、利用者ごとのケース記録(バイタル、食事量、入浴時の皮膚状態、レク参加状況)に加え、6か月ごとに通所介護計画書のモニタリング・評価に関わります。生活相談員やケアマネへの情報提供、家族連絡、ヒヤリハット報告書の作成も日常業務です。記録業務は1日30〜60分を占めるため、ICT化(タブレット入力)が進んでいるかは事業所選びで重要な観点になります。

これら4本柱に加え、月1回の事故防止委員会、感染症対策委員会、虐待防止委員会、身体拘束適正化委員会への参加も正社員に回ってきます。委員会出席が「サービスではなく事業所運営側」のスキルを育てるため、後述する生活相談員・管理者へのキャリアパスにつながっていきます。

デイサービス正社員の1日のスケジュール(一般型・8.5時間勤務)

定員30名前後・通常規模型の一般型デイサービスを想定した、正社員(早番/日勤)の典型的な1日です。実働8時間+休憩1時間の8.5時間拘束で、出勤から退勤まで時間ブロックがほぼ固定されているのが特徴です。

時間業務内容正社員の主な役割
8:00出勤・朝礼・送迎準備当日の利用者一覧と注意事項の共有、車両の鍵・記録帳の準備
8:30〜9:30送迎(1便)運転または添乗、家族からの申し送り受け取り
9:30〜10:00来所・バイタルチェック体温・血圧・SpO2測定、当日体調不良者の入浴可否判断(看護師と連携)
10:00〜12:00入浴介助・午前活動浴室リーダーとしてシフト管理、機能訓練の補助、トイレ誘導
12:00〜13:00食事介助・口腔ケア嚥下リスク利用者への食事介助、服薬確認、口腔体操
13:00〜14:00休憩(交代制)1時間連続休憩を確保。フロア見守りは交代で配置
14:00〜15:30レクリエーション・機能訓練レク進行、個別機能訓練の見守り、記録
15:30〜16:00おやつ・口腔ケア水分摂取量チェック、誤嚥リスク観察
16:00〜17:00送迎(2便)家族への申し送り、薬・連絡帳の引き渡し
17:00〜17:30記録・申し送り・清掃ケース記録入力、翌日の準備、終礼

注目すべきは、10時〜16時の6時間がほぼ「動きっぱなし」であることです。入所系のように深夜帯の見守り時間がない代わりに、業務密度は高く、特に入浴介助のピーク(10〜12時)と送迎ピーク(8:30〜9:30と16〜17時)は時間管理がシビアになります。一方で17:30以降の業務はほぼなく、定時退勤しやすい点が「子育て世代の正社員」が多い理由になっています。

機能訓練特化型デイの場合、午前と午後で利用者が入れ替わる「2回転制」になり、送迎が4回(朝・午前終了・午後開始・夕)に増える代わりに入浴介助はありません。同じ正社員でも、業態によって1日の動き方は大きく変わります。

デイサービス正社員の給料・年収【厚労省データで解説】

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」によると、通所介護(デイサービス)に勤務する常勤の介護職員の平均給与額は月29万4,440円でした。これは基本給と毎月の手当に加え、賞与など一時金の年間支給額を12で割った額を含む金額です。

正社員の月給・年収・手取りの目安

項目金額備考
平均給与額(月)29万4,440円厚労省・令和6年度処遇状況等調査
うち基本給(月)19万1,530円残りは諸手当+一時金按分
賞与(年間推定)約60〜65万円基本給の約3〜3.5か月分
年収換算約353万円月給×12+賞与
手取り(月)約23万円前後社会保険・所得税・住民税控除後

資格別の月給差(正社員ベース)

同じデイサービスでも、保有資格によって月給は4〜5万円の差がつきます。介護福祉士は事業所のサービス提供体制強化加算(介護福祉士70%以上で加算Ⅰ:22単位/回)を支える人材として優遇され、無資格者との差は基本給で2万円台が一般的です。

保有資格常勤平均給与額(月)
介護福祉士28〜29万円台
実務者研修修了26〜27万円台
初任者研修修了25〜26万円台
無資格24〜25万円台

他施設との比較:「夜勤がない分」を時給換算で考える

同じ常勤介護職員の平均給与は、特養36万1,860円、老健35万2,900円、グループホーム30万2,010円。デイサービスは入所系より約7万円低くなります。ただしこの差は「夜勤手当(1回6,000〜8,000円×月4〜5回)+深夜割増分」がほぼそのまま反映されているもので、日勤帯の時給単価で見るとデイサービスのほうが高くなることもあります

たとえば年収353万円のデイ正社員が年間1,950時間(年休110日/実働8時間)働く場合、時給換算は約1,810円。一方、年収430万円の特養正社員が夜勤月4回・拘束16時間込みで年間2,200時間働く場合、時給換算は約1,955円。差は約145円で、夜勤手当を除いた日勤帯の単価ではほぼ並ぶことが多いのです。「夜勤なしで時給換算が成立している」のがデイ正社員の独自ポジションです。

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正社員・派遣・パートの違い【デイサービス編】

デイサービスは正社員・パート・派遣の3つの雇用形態が併存しやすい業態です。年間休日や賞与、責任範囲の違いを整理します。

項目正社員派遣パート
給与月給25〜32万円
賞与年2か月分前後
時給1,400〜1,800円
賞与なし
時給1,100〜1,400円
賞与なし/寸志
年収目安約350〜420万円約280〜340万円
(フルタイム時)
約120〜180万円
(扶養内〜130万円超)
勤務時間8:00〜17:30など固定8:30〜17:00など短め可9:00〜15:00など時短可
送迎業務原則あり(運転含む)運転なしも選べる添乗のみ/なしが多い
レク企画主担当進行補助補助メイン
記録・委員会担当あり記録のみ記録は最小限
キャリアパス生活相談員→管理者派遣→正社員登用正社員登用ルートあり
社会保険完備派遣会社で加入条件次第で加入

正社員ならではのメリット

  • 賞与・退職金がある:年収ベースで派遣・パートとの差が広がる主因
  • 処遇改善加算の月額配分が大きい:常勤>非常勤の配分にしている事業所が多数
  • 運営に関与できる:通所介護計画書の作成、新人指導、委員会など
  • 有給休暇が取りやすい:人員配置基準を常勤換算で満たすため、シフト融通が効きやすい

パート・派遣を選ぶ人の理由

  • 子どもが小学生のうちは時短で働きたい(パート)
  • 送迎運転を避けたい・委員会業務を持ちたくない(派遣)
  • 複数事業所を経験して自分に合う働き方を探したい(派遣)

派遣でデイサービスを選ぶ働き方のメリット・デメリットは別記事で詳しく解説しています。

残業・休日のリアル|年間休日110日が多数派

デイサービスの正社員は、入所系(特養・老健・有料)と比べて勤務終了時刻が読みやすいのが最大の利点です。終了時刻が17時または17時30分で固定され、夜勤・準夜勤がないため、終電を気にする必要も翌日のシフトに引きずられることもありません。

残業時間の目安

  • 月5〜10時間:通常規模の一般型デイ。記録や送迎延長で発生
  • 月10〜20時間:通所介護計画書のモニタリング月、行事前(誕生会・季節イベント)
  • ほぼゼロ:機能訓練特化型・小規模デイ。利用時間が短く記録量も少ない

正社員は通所介護計画書の作成・モニタリングを担うため、6か月ごとの評価月だけは残業が増えます。ただし入所系のような「夜勤明けの会議」「日勤帯の急変対応」は基本的に発生しません。

年間休日のリアル

デイサービスの年間休日は105〜115日に分布します。日曜祝日休みの事業所が多数派ですが、近年は「日曜日もデイ営業」の事業所が増えており、その場合は土曜・日曜のいずれかが出勤になり、平日に1日休みが入る4週8休のシフトになります。

休日パターン年間休日該当する事業所
日曜・祝日・年末年始休み115〜120日従来型デイ、医療法人系列、社協運営
4週8休+祝日法定通り110〜115日大規模デイ、株式会社運営の多店舗
4週8休のみ(日曜営業あり)105〜110日機能訓練特化型、住宅型有料併設デイ

有給休暇の取得しやすさ

デイサービスは利用者が固定されており、利用日も決まっているため「来月の◯日は休みたい」が通りやすい業態です。常勤換算による人員配置基準を満たしていれば、正社員1人が休んでも代替シフトを組みやすく、入所系より有給取得率が高い傾向にあります。

事業所規模で変わる正社員の働き方|小規模・通常規模・大規模

通所介護は前年度の月平均利用延べ人員数によって「地域密着型/通常規模型/大規模型(Ⅰ)/大規模型(Ⅱ)」に分かれ、介護報酬の単位数も変わります。規模ごとに正社員の業務負荷とキャリアの広がりが大きく異なります。

地域密着型デイ(定員18名以下)

  • 利用者・職員ともに少人数で「家族のような関係」になりやすい
  • 正社員が運転・調理・レク・記録のすべてを担う「マルチタスク型」
  • 管理者と相談員を兼務する事業所が多く、若手でも責任あるポジションに就きやすい
  • 給与水準は中規模よりやや低めだが、残業ほぼゼロ

通常規模型デイ(月750名以下、定員25〜35名が中心)

  • 正社員5〜8名・パート3〜5名・看護師1〜2名・機能訓練指導員1名・生活相談員1名・管理者1名の標準的な体制
  • 業務分担が明確で、入浴/レク/送迎をローテーション
  • 介護報酬の基本単位数は最も高く、処遇改善加算の月額還元も比較的厚い
  • キャリアアップしたい正社員には最もバランスが良い規模

大規模型(Ⅰ)(月751〜900名)

  • 定員50〜70名、職員20名超の中規模センター
  • 役割が細分化され、入浴専従・送迎専従・レク企画専従などのチーム制を採用
  • 基本単位数は通常規模より約1.6%低い設定だが、規模効果で経営は安定
  • 役職ポストが豊富で、リーダー→主任→相談員→管理者の段階が見えやすい

大規模型(Ⅱ)(月900名超)

  • 定員70名超、社会福祉法人や医療法人の中核事業所が該当
  • 基本単位数は通常規模より約3.4%低いが、サービス提供体制強化加算など各種加算を組み合わせて単価を維持
  • 同一法人内に居宅介護支援、訪問介護、通所リハ、特養などを併設するケースが多く、異動でキャリアの幅を広げやすい
  • 正社員にはOJT指導や新規開設準備など、現場業務以外の役割も回ってくる

「日勤のみで安定収入」を最重視するなら通常規模型、「将来は管理職」を狙うなら大規模型または法人内異動のある中規模グループが選択肢になります。地域密着型は「人間関係の密度」と「マルチタスク耐性」次第で評価が分かれます。

機能訓練特化型と一般型の違い|どちらの正社員を選ぶか

デイサービスは大きく「一般型(基本型)」と「機能訓練特化型」に分かれ、業務内容と求められるスキルが大きく異なります。正社員として何年も働くなら、自分の適性に合ったタイプを選ぶことが重要です。

項目一般型デイ機能訓練特化型デイ
サービス時間7〜8時間(朝〜夕)3〜5時間(午前または午後)
入浴介助あり(業務の核)なし/簡易入浴
食事提供昼食・おやつ水分・お茶のみ
主軸業務入浴・食事・レクマシン訓練・歩行訓練
利用者の介護度要支援2〜要介護5要支援1〜要介護2が中心
身体的負担大(移乗・入浴)小(自立度高い利用者中心)
必要スキル身体介護全般運動指導・声かけ
機能訓練指導員1名以上配置2〜3名配置の事業所も
正社員年収目安340〜400万円320〜380万円

一般型が向いている人

  • 入浴・食事介助など身体介護で経験を積みたい
  • 重度の利用者にも対応できるスキルを身につけたい
  • ケアマネ受験のための実務経験ルートを意識している

機能訓練特化型が向いている人

  • 身体的負担を抑えて長く働きたい(腰痛持ち、50代以上)
  • 運動指導やトレーニングのスキルを伸ばしたい
  • 送迎が短時間(地域密着圏内)で収まる事業所を選びたい

給与の差はどこから来るのか

機能訓練特化型は介護報酬の基本単位が一般型より低く設定される傾向にあり、その分職員の給与水準もやや低めになります。一方で身体的負担が小さく、勤続が長くなりやすいため、5年以上の勤続を前提にすれば「総生涯収入」では大差がつかないケースも多く見られます。「いくら稼ぐか」より「どのスキルで稼ぐか」を軸に選ぶのがおすすめです。

キャリアパス|介護職員→生活相談員→管理者の昇進ルート

デイサービスの正社員は、介護現場の経験を積みながら「生活相談員」「管理者」へ昇進していくのが王道のキャリアパスです。入所系のように24時間運営ではないため、「現場リーダー」「副主任」「主任」のような中間職が薄く、相談員ポジションへ早く到達できる事業所も少なくありません。

ステップ1:介護職員(1〜3年目)

  • 介護福祉士の取得を最優先に:実務経験3年+実務者研修で受験資格
  • 取得後は基本給2〜3万円アップが相場、サービス提供体制強化加算の算定にも貢献
  • レク企画や送迎ルート最適化を任され、運営視点を養う

ステップ2:リーダー・主任(3〜5年目)

  • 新人OJT、入浴シフトの組み立て、ヒヤリハット集計などをリード
  • 主任手当として月1〜3万円が加わるケースが多い
  • 介護職員等処遇改善加算の事業所内配分(リーダー級)の対象になりやすい

ステップ3:生活相談員(5年目〜)

生活相談員は社会福祉士・社会福祉主事任用資格・精神保健福祉士のいずれかが基本要件ですが、自治体によっては「介護福祉士+実務経験」を要件と認める例があります(東京都・神奈川県など)。介護福祉士からの内部昇格ルートが最もポピュラーです。月給は28〜33万円、相談員手当が加算される事業所もあります。

  • ケアマネとの連絡調整、利用契約、家族面談
  • 通所介護計画書の作成(介護職員からの情報を集約)
  • 新規利用者の体験来所・アセスメント

ステップ4:管理者(7〜10年目〜)

通所介護の管理者には特別な資格要件はありません(運営基準上は「常勤専従」が原則)。多くの事業所では、介護福祉士+介護支援専門員(ケアマネ)取得者が登用される、あるいは介護福祉士+医療系国家資格者が選ばれます。月給は33〜40万円台、年収450万円〜が目安です。

  • 事業所運営全般(人事、シフト管理、稼働率改善)
  • 加算算定の管理(処遇改善加算、サービス提供体制強化加算など)
  • 請求業務、行政監査対応、事故時の対応統括

ステップ5:エリアマネージャー・本部職(10年目〜)

株式会社系の多店舗デイでは、複数事業所を統括するエリアマネージャー、あるいは本部の運営支援職への異動ルートがあります。年収500〜650万円帯で、現場業務から離れて管理・経営寄りに進みたい人の到達点になります。

「介護職員→生活相談員→管理者」の3ステップは、入所系よりもキャリアの可視性が高いのがデイサービス正社員の魅力。上司である管理者の動きを毎日近くで見られるため、3〜5年目の段階で「自分が次にどう動くか」をイメージしやすくなります。

デイ正社員として年収を上げる5つの実践ポイント

  1. サービス提供体制強化加算Ⅰの事業所を選ぶ
    介護福祉士70%以上で算定でき、22単位/回が事業所収入に加算されます。資格者比率が高い事業所ほど、処遇改善加算の還元額も厚く、基本給そのものが高い傾向があります。求人票の「加算取得状況」欄をチェックしましょう。
  2. 介護福祉士を3年目で必ず取る
    実務経験3年+実務者研修で受験資格が得られます。デイサービスは試験対策の研修受講もしやすく、合格すれば基本給2〜3万円アップ+資格手当が定着します。
  3. 送迎運転(普通車・福祉車両)に対応する
    送迎ドライバー専任を雇用しない事業所では、運転できる正社員を優遇します。月3,000〜5,000円の運転手当が付くケースが多く、規模が小さい事業所ほど運転スキルの市場価値は高まります。
  4. 処遇改善加算の配分ルールを確認する
    処遇改善加算は事業所の裁量で配分方法が決まります。「常勤一律配分か」「介護福祉士に厚く配分か」「リーダー級に集中か」を入職時に確認しておくと、年収の伸びを予測できます。
  5. 3年目以降に生活相談員資格を意識する
    介護福祉士+実務経験で生活相談員になれる自治体(東京都・神奈川県など)にいるなら、社会福祉主事任用資格を通信制大学で取るのが最短ルート。相談員昇格で月給3〜5万円アップが見込めます。

よくある質問

Q1. デイサービスの正社員の月給はいくらですか?

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」では、通所介護に勤務する常勤介護職員の平均給与額は月29万4,440円です。基本給は約19万1,530円で、残りは手当と賞与の月額按分です。介護福祉士保有者の中央値は28〜29万円台、無資格者は24〜25万円台が目安です。

Q2. 夜勤がない分、特養より給料は安いのですか?

はい、月額では特養(36万1,860円)と比べて約7万円低くなります。ただし夜勤手当がないことが主因で、日勤帯の時給単価(年収÷年間労働時間)で計算すると差は1割以下になることが多く、「夜勤なしを選ぶ前提では妥当な水準」と評価できます。

Q3. 普通免許がないとデイサービス正社員にはなれませんか?

送迎ドライバー専任のいる大規模事業所であれば、運転なしでも採用される可能性はあります。ただし通常規模・小規模デイでは正社員に運転を期待することが多く、AT限定でも普通自動車免許を持っている方が圧倒的に有利です。福祉車両の運転練習は入職後に研修で対応する事業所が一般的です。

Q4. デイサービスは残業が少ないと聞きますが、本当ですか?

本当です。月平均5〜10時間が一般的で、入所系の半分以下のケースが多いです。終了時刻が17時または17時30分で固定されること、夜勤・準夜勤がないこと、急変対応が日中の救急搬送で完結することが理由です。ただし、6か月ごとの通所介護計画モニタリング月や行事前は10〜20時間に増える月もあります。

Q5. 機能訓練特化型と一般型、給料はどちらが高いですか?

一般型のほうがやや高い傾向(年収で20〜40万円差)です。介護報酬の単位数や入浴加算の取得有無が影響します。一方で機能訓練特化型は身体的負担が軽く、勤続年数が長くなりやすいので、5年以上のスパンで見ると生涯収入の差は小さくなることもあります。

Q6. デイサービスから生活相談員になるのは難しいですか?

東京都・神奈川県など「介護福祉士+一定の実務経験」で相談員と認められる自治体では、内部昇格のハードルは比較的低めです。それ以外の自治体では社会福祉主事任用資格・社会福祉士・精神保健福祉士のいずれかが必要なため、通信制大学などで資格取得を計画する人が多いです。

Q7. 正社員を辞めてパート・派遣に切り替えると年収はどれくらい下がりますか?

同じ事業所でフルタイムのまま派遣になった場合、年収で50〜80万円程度下がるのが一般的です(賞与・退職金分)。ただし、運転業務や委員会業務がなくなる分、実労働時間あたりの単価では差が縮まります。子育て中など時短ニーズがある時期に一時的に派遣に切り替え、後年に正社員復帰するキャリアパターンも増えています。

Q8. 50代から未経験でデイサービス正社員になれますか?

採用されやすい業態です。利用者層と職員層の年齢が近く、人生経験や対人スキルが評価されやすいためです。初任者研修を入職前または入職後に取得すれば、月給25万円台から始められる事業所が多く、3年目で介護福祉士を取得すれば28万円台に乗せやすくなります。

参考資料・一次情報

まとめ|デイ正社員は「夜勤なし+日勤帯時給」で選ぶ

デイサービスの正社員は、月給29万円台・年収約353万円という数字だけを見ると入所系より低く映ります。しかし、夜勤手当を除いた日勤帯の時給単価で比べれば差はわずかで、年間休日110日以上・日曜祝日休みが取りやすいという生活面のメリットを加味すると、「同じ働きやすさを得るのにかかる単価」が最も高い業態と言えます。

選ぶ際のチェックポイントは、(1) 一般型か機能訓練特化型か、(2) 通常規模か大規模か、(3) サービス提供体制強化加算の取得状況、(4) 処遇改善加算の事業所内配分ルール、(5) 生活相談員・管理者への昇格事例の有無の5点です。介護福祉士取得→生活相談員→管理者というキャリアの可視性は、入所系よりむしろ高い傾向にあります。

「夜勤なしで生活リズムを保ちたい」「身体介護スキルを伸ばしながら相談援助・運営の経験を積みたい」。この2つを両立できるのがデイサービスの正社員です。求人を比較する際は、月給だけでなく加算取得状況・年間休日・委員会の数まで見て、5年後のキャリア像と照らし合わせて選びましょう。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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