介護職の同一労働同一賃金|パート・派遣と正社員の待遇差はどこまで許される?
介護職向け

介護職の同一労働同一賃金|パート・派遣と正社員の待遇差はどこまで許される?

介護職のパート・有期・派遣と正社員の待遇差はどこまで適法か。パート有期法・派遣法の不合理待遇差禁止、均等/均衡待遇、対象となる賞与・手当・福利厚生・教育訓練、説明義務、最高裁判例、厚労省マニュアルの介護現場事例、労働局の相談先までを公的資料で整理します。

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この記事のポイント

介護職の同一労働同一賃金とは、同じ事業所のなかで正社員とパート・有期・派遣の介護職員の間に「不合理な待遇差」を設けることを禁止するルールです(パート有期法・労働者派遣法)。基本給・賞与・各種手当・福利厚生・教育訓練のすべてが対象で、職務の内容や責任、配置変更の範囲が同じなら同じ待遇に、違いがあればその違いに応じた待遇にする必要があります。待遇差に納得できないときは事業主に理由の説明を求められ、それでも解決しなければ都道府県労働局(雇用環境・均等部)に無料で相談できます。

目次

「同じフロアで同じ介護をしているのに、パートの自分にはボーナスがほとんど出ない」「派遣だから処遇改善手当がもらえないと言われた」。介護の現場では、雇用形態の違いを理由にした待遇の差に疑問を持つ人が少なくありません。一方で、待遇に差があること自体がすべて違法というわけでもなく、「どこまでが許される差で、どこからが不合理な差なのか」は意外と知られていません。雇用形態が違えば待遇も違って当たり前、と思い込んでいると、本来は是正されるべき差まで見過ごしてしまうこともあります。

この記事では、介護職のパート・有期契約・派遣で働く人に向けて、同一労働同一賃金のルールを公的資料にもとづいて整理します。対象になる待遇、不合理かどうかの判断のしかた、厚生労働省が示す介護現場の具体例、事業主に説明を求める権利、そして納得できないときの相談先まで、「自分の待遇を点検する」視点でまとめました。専門用語はできるだけかみくだいて説明するので、制度にくわしくない人も順番に読めば全体像がつかめます。

同一労働同一賃金とは|正社員と非正規の不合理な待遇差を禁止するルール

同一労働同一賃金とは、同じ企業・事業所のなかで、正社員(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者)との間にある「不合理な待遇差」をなくすための仕組みです。働き方改革関連法の柱のひとつとして整備され、大企業は2020年4月1日から、中小企業は2021年4月1日から適用されています(派遣は規模を問わず2020年4月1日施行)。

根拠となる2つの法律

介護職に関係する根拠法は、次の2つです。雇用形態によって適用される法律が分かれます。

  • パートタイム・有期雇用労働法(パート有期法)…正式名称は「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」。事業所に直接雇われているパート職員・有期契約職員が対象です。
  • 労働者派遣法…正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」。派遣会社(派遣元)から介護施設(派遣先)に派遣されて働く人が対象です。

「同一労働同一賃金」という名前の注意点

名前に「賃金」とありますが、対象は給料だけではありません。賞与(ボーナス)や各種手当はもちろん、福利厚生施設の利用や教育訓練など、待遇のほぼすべてが対象です。また「まったく同じ額にしなければならない」という意味でもなく、正しくは「職務の内容などの違いに見合わない、説明のつかない差を禁止する」という考え方です。比較する相手は同じ事業所の正社員であり、他の施設や他社の正社員と比べるものではない点もポイントです。

均等待遇と均衡待遇|2つの考え方で待遇差を判断する

同一労働同一賃金には「均等待遇」と「均衡待遇」という2つの規定があります。この2つを理解すると、自分のケースがどちらに当てはまるかを整理できます。

均等待遇(差別的取扱いの禁止)

(1)職務の内容(業務の内容+責任の程度)と、(2)職務の内容・配置の変更範囲(人事異動や転勤の有無・範囲)の2つがどちらも正社員と同じ場合は、雇用形態を理由に差別的な取扱いをすることが禁止されます。つまり、この2点が同じなら、待遇は基本的に正社員と同じにしなければなりません。

均衡待遇(不合理な待遇差の禁止)

職務の内容や配置変更の範囲に違いがある場合でも、(1)職務の内容、(2)職務の内容・配置の変更範囲、(3)その他の事情の3つを考慮して、待遇ごとに「不合理な差」を設けることは禁止されます。違いがあるなら、その違いに見合った範囲の差であることが求められます。

「職務の内容が同じか」はこう判断する

厚生労働省の資料では、職務の内容が同じかどうかを次の手順で見ます。介護現場に当てはめると判断しやすくなります。

  • 職種が同じか…介護職同士か、それとも介護職と看護職かなど。
  • 中核的な業務が実質的に同じか…身体介護・生活援助・記録など、担当する中心業務が同じか。
  • 責任の程度が著しく異ならないか…シフトリーダーやフロアの取りまとめ、緊急時対応、ノルマや権限などを総合的に見る。

そのうえで、転勤や配置転換の有無・範囲(複数事業所への異動があるか、ユニットリーダーへの登用ルートがあるかなど)も合わせて確認します。これらが同じなら均等待遇、違いがあるなら均衡待遇で判断する、という流れです。

対象になる待遇|基本給・賞与・各種手当・福利厚生・教育訓練

同一労働同一賃金の対象は、賃金だけでなく待遇のほぼすべてです。厚生労働省の同一労働同一賃金ガイドラインは、待遇ごとに「原則となる考え方」を示しています。介護職に関係の深いものを中心に整理します。

基本給

基本給が能力・経験に応じて支払われるものなら、同じ能力・経験なら同一の支給を、違いがあれば違いに応じた支給をしなければなりません。昇給についても、勤続による能力の向上に応じて行うものは、同じだけ能力が向上したパート・有期職員には同一の昇給が求められます。「将来の役割期待が違うから」といった主観的・抽象的な説明だけでは、差を正当化できないとされています。

賞与(ボーナス)

会社の業績への貢献に応じて支給する賞与は、同じ貢献をしたパート・有期職員には同一の、貢献に違いがあればその違いに応じた支給をしなければなりません。「正社員には貢献の大小にかかわらず賞与を出すが、非正規には一律ゼロ」という運用は問題になりうる扱いです。ただし後述のとおり、賞与の不支給がただちに違法とは限らず、個別事情で判断されます。

各種手当

役職手当は、同じ内容の役職に就くなら同一の支給が必要です。そのほかガイドラインは、危険度や作業環境に応じた特殊作業手当、交替制勤務などに応じた特殊勤務手当、業務内容が同一の場合の精皆勤手当、時間外労働手当の割増率、通勤手当、食事手当などを挙げています。とくに通勤手当や食事手当は、職務内容の違いと結びつきにくいため、差を設けることが不合理と判断されやすい手当です。

福利厚生・教育訓練

給食施設・休憩室・更衣室といった福利厚生施設の利用、慶弔休暇、健康診断にともなう勤務免除・有給保障などは、要件が同じなら同一の利用・付与が求められます。業務に必要なスキルの教育訓練も、同じ業務に就くなら正社員と同様に受けられるようにする必要があります。介護では研修受講の機会や資格取得支援が待遇差になりやすいため、確認したいポイントです。

介護現場の具体例|どんな待遇差が「問題」になりやすいか

厚生労働省の労働局が公表する「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル」には、社会福祉法人の介護現場を題材にした具体例が示されています。ここでは公的資料に登場する考え方をもとに、介護でよくある待遇差を「問題となりやすい例」と「問題となりにくい例」に整理します(最終的な適法・違法は個別事情で判断されます)。

賞与の例

マニュアルでは、功労報償(法人への貢献に報いる目的)の賞与を、同じ介護業務に就く比較対象の正職員には支給し、パート職員には支給していない事例が検討対象として挙げられています。賞与の「性質・目的」が功労報償であり、パートも法人に貢献しているなら、一律不支給は説明が難しくなります。一方で、サービス提供回数などの目標が正職員にだけ課され、その成果に応じて支給している場合は、目標のないパートとの支給差に一定の合理性が認められる場合もあります。同じ「賞与」でも、何に対して支払うものかによって結論が変わるのがポイントです。

夜勤手当・早出手当などの例

同マニュアルの好事例では、ある社会福祉法人が定時職員(パート等)に対して、正規職員と同額の通勤手当・夜勤手当・早出手当・宿直手当を支給しています。夜勤や早出という「働き方そのもの」に対して支給される手当は、同じ夜勤・早出をするなら雇用形態で差をつける理由が乏しいためです。逆に、同じ夜勤をしているのにパートや派遣の夜勤手当だけ低い、という状態は点検が必要なサインです。

皆勤手当の例

ガイドラインや労働局マニュアルでは、業務内容が同じで皆勤を奨励する必要性に違いがないのに、有期・パート職員に皆勤手当を支給しない(または低く支給する)扱いは、是正が必要な例として示されています。介護のように人員配置がシフトで回る職場では、欠勤を出さないことの価値は雇用形態を問わず共通するため、皆勤手当の差は説明が難しい典型例といえます。

派遣と直接雇用の例

同じ施設で同じ介護業務をしていても、派遣職員は雇用主が派遣会社(派遣元)である点で、直接雇用のパート・正社員とは制度の当てはめが異なります。派遣の待遇は後述の「派遣先均等・均衡方式」または「労使協定方式」で決まり、施設の正社員と単純に横並びにはなりません。ただし、教育訓練や給食施設・休憩室といった福利厚生施設の利用については、派遣先(施設)の側にも派遣職員へ配慮する義務があります。「派遣だから施設の研修や休憩室は使えない」といった扱いは見直しの対象になりえます。なお、派遣から直接雇用(紹介予定派遣を含む)に切り替わると、適用される法律がパート有期法に移り、施設の正社員との比較で待遇差を判断することになります。

処遇改善加算(手当)の扱い

介護職員等処遇改善加算は、パート・派遣を含めて事業所の介護職員に配分できる仕組みです。「正社員だけが処遇改善手当の対象」という運用が必ずしも適切とは限りません。派遣の場合は配分のしくみが直接雇用と異なるため、前述の派遣の項目もあわせて確認してください。処遇改善手当が誰に・どんな基準で配られているかは、説明を求めてよい待遇のひとつです。

派遣の介護職はどう判断する?|派遣先均等・均衡方式と労使協定方式

派遣で働く介護職員は、直接雇用のパート・有期とは判断のしくみが異なります。派遣の待遇を決めるのは雇用主である派遣会社(派遣元)で、次の2つの方式のどちらかが使われます。どちらの方式かによって「誰と比べるか」が変わるため、自分の派遣会社がどちらを採用しているかの確認が出発点になります。

派遣先均等・均衡方式

派遣先(介護施設)の正社員と比べて、不合理な待遇差をなくす方式です。基本給・賞与・各種手当・福利厚生・教育訓練・安全管理まで、派遣先の正社員と均等・均衡にそろえます。同じ施設の正社員介護職と同じ仕事・同じ責任なら、それに見合った待遇が基準になります。

労使協定方式

派遣元の労使協定にもとづいて待遇を決める方式で、多くの派遣会社が採用しています。この方式では、派遣社員の賃金が、厚生労働省が職種・地域別に毎年公表する「一般労働者の平均的な賃金額(一般賃金)」と同等以上になるよう定められます。介護職にも職種別の基準額があり、地域指数で調整されます。派遣先が変わっても待遇が大きく下がりにくい一方、目の前の派遣先正社員とまったく同じ待遇になるわけではない点は理解しておきましょう。

派遣で確認したいこと

  • 自分の派遣会社が「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」のどちらか。
  • 労使協定方式なら、提示された時給が介護職の一般賃金(職種別・地域別の基準額)と同等以上になっているか。
  • 同じ施設で同じ介護をしているのに、教育訓練や福利厚生施設の利用で差がないか(派遣先にも一定の配慮義務があります)。

待遇差は「個別判断」|参考になる最高裁の判例

「同じ仕事なら必ず同じ待遇」と単純化できないのが、この制度の難しいところです。待遇差が不合理かどうかは、待遇ごとに性質・目的を踏まえて個別に判断されます。その判断のものさしになっているのが、過去の最高裁判決です。介護に直接の判例は多くありませんが、考え方は共通します。

手当・休暇は「不合理」と認められやすい

ハマキョウレックス事件(最高裁 平成30年6月1日判決)では、通勤手当・皆勤手当・無事故手当などについて、契約社員に支給しないことを不合理と判断しました。日本郵便(大阪・東京・佐賀)事件(最高裁 令和2年10月15日判決)でも、年末年始勤務手当・扶養手当・病気休暇・夏期冬期休暇などの待遇差が不合理と判断されています。働き方そのものや勤務に対して支給される手当・休暇は、雇用形態による差が不合理と認められやすい傾向があります。

賞与・退職金は判断が分かれる

一方、大阪医科薬科大学事件(最高裁 令和2年10月13日判決)は有期のアルバイト職員への賞与の不支給を、メトロコマース事件(同日判決)は契約社員への退職金の不支給を、いずれも「ただちに不合理とまではいえない」と判断しました。ただし両判決とも「不合理と認められる場合はある」と述べており、賞与・退職金の不支給が常に適法というわけではありません。職務の内容や登用制度の有無など、個別事情で結論が変わります。

つまり、通勤・夜勤・皆勤など「働き方に直結する手当」の差は疑問を持ってよく、賞与・退職金は事業所ごとの目的や運用次第、と整理できます。自分の待遇差がどちらのタイプかを意識すると、説明を求めるときの軸になります。

待遇差の説明を求める権利|事業主には説明義務がある

「なぜ自分はこの待遇なのか」を確認できるのが、説明を求める権利です。パート有期法・派遣法は、事業主・派遣元に対して、求めがあったときの説明義務を定めています。これは介護職が自分の待遇を点検するうえでもっとも実用的な手段です。

説明を求められる内容

  • 雇い入れ時…賃金、教育訓練、福利厚生施設の利用、正社員転換の措置など、雇用管理上の措置の内容について、事業主は説明しなければなりません。
  • 本人が求めたとき…正社員(無期雇用フルタイム労働者)との待遇差の内容・理由、待遇を決めるときに考慮した事項について、事業主は説明しなければなりません。

説明の方法は、資料を使った口頭説明か、わかりやすい資料の交付が基本とされています。事業主は「将来の役割期待が違うから」といった抽象的な説明ではなく、職務の内容・配置変更の範囲・その他の事情にもとづいて、客観的・具体的に説明することが求められます。

説明を求めても不利益な扱いは禁止

説明を求めたことを理由に、解雇・減給・シフト削減などの不利益な取扱いをすることは法律で禁止されています。「説明を求めたら気まずくなるのでは」と心配する必要はありません。

2025〜2026年のガイドライン拡充

厚生労働省は施行5年を機にガイドラインを見直し、退職手当・家族手当・住宅手当・病気休職中の給与保障・夏季冬季休暇などの具体例を、最高裁判決を踏まえて拡充する方向で整理しました。あわせて、労働者が雇入れ時にも待遇差の内容・理由の説明を求められることを明確化し、求めがなくても契約更新時などに資料を交付・周知することが望ましいとされています。説明を求める権利は、今後さらに使いやすくなる見込みです。

おかしいと思ったときの相談先と進め方

待遇差に疑問を持ったら、いきなり辞める前に、次の順番で動くと整理しやすくなります。感情的に抗議するより、事実を確認していくほうが解決に近づきます。

STEP1 自分の待遇を書き出す

基本給・賞与・夜勤手当・通勤手当・処遇改善手当・福利厚生・教育訓練など、待遇ごとに「自分の内容」と「同じ仕事をしている正社員の内容(わかる範囲で)」を並べてみます。差がある項目を洗い出すのが第一歩です。

STEP2 事業主に説明を求める

差が気になる待遇について、事業主(派遣なら派遣元)に「正社員との違いの理由を説明してほしい」と求めます。これは法律上の権利で、説明を求めても不利益な扱いを受けることはありません。職務の内容や配置変更の範囲の違いで合理的に説明できるのか、それとも説明があいまいなのかを見極めます。

STEP3 都道府県労働局に相談する

説明に納得できない、または事業主と話がまとまらない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。相談は無料・非公開で、必要に応じて事業主への助言・指導や、裁判をせずにトラブルを解決する行政ADR(裁判外紛争解決手続)を利用できます。総合労働相談コーナーでも、まずは気軽に相談できます。

転職という選択肢も視野に

説明を受けても待遇差が改善されない、そもそも処遇改善の配分や手当の考え方が不透明、という職場もあります。待遇の納得感は働き続けるうえで大きな要素です。同じ介護の仕事でも、雇用形態にかかわらず手当や賞与の支給ルールを明確にしている事業所はあります。今の待遇に疑問が残るなら、待遇の透明性を軸に職場を見直すのもひとつの方法です。

よくある質問(FAQ)

Q. パートでもボーナス(賞与)はもらえますか?

A. 賞与が会社の業績への貢献に応じて支給されるものなら、同じ貢献をしたパートにも貢献に応じた賞与が必要です。「パートだから一律ゼロ」という運用は問題になりうるものです。ただし、賞与の不支給がただちに違法とは限らず、目標や責任の違いなど個別事情で判断されます(大阪医科薬科大学事件の最高裁判決)。気になる場合は支給の目的と理由を事業主に確認しましょう。

Q. 派遣の介護職は、派遣先の正社員と同じ待遇になりますか?

A. 派遣会社が「派遣先均等・均衡方式」を採用していれば、派遣先の正社員に合わせた待遇が基準になります。「労使協定方式」の場合は、厚労省が示す介護職の一般賃金(職種別・地域別の基準額)と同等以上であることが基準で、派遣先の正社員とまったく同じになるわけではありません。まず自社の方式を確認しましょう。

Q. 同じ夜勤をしているのに、派遣やパートの夜勤手当が低いのは違法ですか?

A. 夜勤手当は夜勤という働き方そのものに対して支給される手当のため、同じ夜勤をしているなら雇用形態で差をつける合理的な理由は乏しいと考えられます。厚労省の好事例でも、定時職員に正規職員と同額の夜勤手当を支給する例が紹介されています。差の理由を説明できないなら点検が必要なサインです。

Q. 待遇の説明を求めたら、職場で不利益を受けませんか?

A. 説明を求めたことを理由に解雇・減給・シフト削減などの不利益な取扱いをすることは、法律で禁止されています。安心して説明を求めて構いません。

Q. どこに相談すればいいですか?

A. まず事業主(派遣なら派遣元)に説明を求め、解決しなければ都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)や総合労働相談コーナーへ。相談は無料・非公開で、助言・指導や行政ADRを利用できます。

参考文献・出典

まとめ|「説明できない待遇差」は見直しの対象になる

介護職の同一労働同一賃金は、正社員とパート・有期・派遣の間の「不合理な待遇差」を禁止するルールです。対象は基本給だけでなく、賞与・各種手当・福利厚生・教育訓練までと幅広く、職務の内容や責任、配置変更の範囲が同じなら同じ待遇に、違いがあればその違いに見合った待遇にすることが求められます。

ポイントは、通勤手当・夜勤手当・皆勤手当のように働き方に直結する手当の差は不合理と認められやすく、賞与や退職金は事業所ごとの目的・運用しだいで判断が分かれる、ということです。そして介護職には、待遇差の理由を事業主に説明させる権利があり、説明を求めても不利益な扱いを受けることはありません。納得できなければ、都道府県労働局の雇用環境・均等部に無料で相談できます。

「非正規だから仕方ない」と諦める前に、まず自分の待遇を待遇ごとに書き出し、説明を求めてみてください。説明できない待遇差は、本来見直しの対象です。待遇の納得感を軸に、今の職場を点検し、必要なら働き方の選択肢を広げていきましょう。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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