高齢者の目やに・目の充血|原因と家庭での対応・受診の目安と何科
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高齢者の目やに・目の充血|原因と家庭での対応・受診の目安と何科

高齢の親の目やにが多い・白目が充血する。原因(細菌/ウイルス性結膜炎、アレルギー、ドライアイ、逆さまつげ、涙道閉塞、ものもらい)と家庭での対応、うつる結膜炎の感染対策、見逃せない危険サインと受診の目安・何科を家族目線でやさしく解説します。

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高齢の親の目やにが増えた、白目が赤い。多くは結膜炎(細菌性・ウイルス性・アレルギー性)、ドライアイ、逆さまつげ(睫毛内反・眼瞼内反)、加齢で涙の通り道が詰まる涙道閉塞・涙嚢炎、ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)などが原因です。家庭では、目をこすらせない、タオルを分ける、こまめな手洗いといった清潔ケアが基本になります。ただし、強い目の痛み、急な視力低下やかすみ、白目の激しい充血に頭痛や吐き気を伴うとき、片側のおでこから目にかけて水ぶくれや発疹が出たときは、急性緑内障発作や帯状疱疹など緊急性の高い病気が隠れていることがあります。自己判断で様子を見ず、早めに眼科を受診してください。目やに・充血を診るのは基本的に眼科です。

目次

「朝、目やにで目が開きにくそうにしている」「白目がいつも赤い」「涙がこぼれて目もとがただれている」。高齢の親にこうした変化があると、心配になりますね。目やにや充血は、年齢に関係なく誰にでも起こる身近な症状です。しかし高齢になると、涙の量や成分が変わる、まぶたや結膜がたるむ、涙の通り道が詰まりやすくなるといった加齢変化が重なり、症状が慢性化したり繰り返したりしやすくなります。

さらに、認知症のある方や寝たきりの方は「目がかゆい」「見えにくい」と自分から訴えられないことも多く、家族や介護者が気づいて受診につなげる役割が大きくなります。この記事では、高齢者の目やに・充血の主な原因を整理したうえで、家庭でできる清潔ケアと点眼介助、うつる結膜炎の家庭内感染対策、そして見逃してはいけない危険なサインと受診の目安(何科にかかるか)を、ご家族の目線でまとめます。情報は日本眼科医会や大学病院などの公的・専門的な資料をもとにしていますが、症状の原因は見た目だけでは区別がつかないことも多いため、判断に迷うときは早めに眼科へ相談することを基本にしてください。

目やに・充血とは|高齢者で増えやすい理由

目やに(医学的には眼脂・がんし)は、目に入ったほこりや細菌、古くなった細胞などを涙と一緒に外へ押し出してできる、いわば目の老廃物です。少量であれば健康な人でも毎朝出るもので、心配はいりません。問題になるのは、量が急に増えた、色や粘り気が変わった、充血や痛みを伴う、片目だけ続く、といった「いつもと違う」変化です。

高齢になると目やに・充血が増えやすい理由

加齢に伴い、目には次のような変化が起こります。これらが重なって、目やにや充血が出やすく、また治りにくくなります。

  • 涙の量・質が変わる:涙の分泌が減り、目の表面が乾きやすくなります(ドライアイ)。乾くと表面が傷つきやすく、刺激から身を守ろうとして逆に涙や目やにが増えることもあります。
  • まぶた・結膜がたるむ:皮膚と同じようにまぶたや白目の膜(結膜)がたるみ、まつ毛が内側を向く逆さまつげや、白目のたるみ(結膜弛緩症)が起こりやすくなります。
  • 涙の通り道が詰まりやすい:涙を鼻へ流す管(涙道)に老廃物がたまり、詰まる涙道閉塞が増えます。涙や目やにが行き場を失い、あふれてきます。
  • 抵抗力(免疫)が落ちる:感染への抵抗力が下がり、細菌性結膜炎やものもらいを繰り返しやすくなります。

つまり高齢者の目やに・充血は、単なる一時的な汚れではなく、加齢による目の構造や働きの変化が背景にあることが少なくありません。だからこそ「年だから仕方ない」で片づけず、原因を見極めることが大切です。

高齢者の目やに・充血で考えられる主な原因

高齢者の目やに・充血を起こす主な原因には、次のようなものがあります。家庭で原因を断定する必要はありませんが、どんな病気があるかを知っておくと、受診時に医師へ伝える手がかりになります。複数の原因が重なっていることも珍しくありません。

1. 結膜炎(細菌性・ウイルス性・アレルギー性)

白目とまぶたの裏を覆う「結膜」に炎症が起きた状態です。最も身近な原因で、目やに・充血・かゆみ・異物感を伴います。原因により目やにの性状が異なります(詳しくは次の章で解説します)。高齢者は抵抗力の低下から細菌性結膜炎を繰り返しやすく、慢性化することもあります。

2. ドライアイ

涙の量や質が低下し、目の表面が乾く状態です。高齢者に非常に多く、充血・目の疲れ・かすみ・異物感に加え、刺激から目を守ろうと目やにが増えることがあります。乾いて表面が傷つくと、その傷を治そうとして涙や目やにがかえって増えることもあり、「乾いているのに涙が出る」という一見矛盾した症状が起こります。

3. 逆さまつげ(睫毛内反・眼瞼内反症)

まつ毛が眼球側を向き、黒目や白目を常にこする状態です。眼瞼内反症は加齢でまぶたの筋肉や皮膚がゆるんで起こり高齢者に多く、慢性的な充血・涙目・目やに・ゴロゴロ感の原因になります。自分でまつ毛を抜くと、先のとがったまつ毛が生えてさらに目を傷つけることがあるため、気になるときは眼科で相談しましょう。

4. 涙道閉塞・涙嚢炎(涙の通り道のトラブル)

涙を鼻へ流す管(鼻涙管)が加齢で詰まると、涙があふれ(涙目)、停滞した涙に細菌が増えて目やにが増えます。さらに涙をためる袋(涙嚢)で感染が起こると涙嚢炎となり、目頭が赤く腫れて痛み、押すと膿のような目やにが出ることがあります。点眼だけでは治りにくく、検査や処置が必要になることがあります。

5. ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)

まぶたのふちや内側にある分泌腺に細菌感染や詰まりが起きたものです。麦粒腫は赤み・腫れ・痛みを伴い、霰粒腫はしこりとして残ります。充血や目やにを伴うこともあります。汚れた手で目をこすると悪化しやすいため、清潔を保つことが大切です。

6. まぶたの炎症(眼瞼炎・マイボーム腺機能不全)

まつ毛の根元やまぶたのふちが慢性的に炎症を起こすと、目やにやかさつき、充血が続きます。ドライアイと合併することも多い状態で、まぶたを温めて清潔に保つケアが役立つことがあります。

7. 結膜弛緩症

白目を覆う結膜が加齢でたるみ、目の下部にしわのようにダブつく状態です。異物感・充血・涙目・目やにの増加の原因になります。涙の排水を妨げて涙目を起こすこともあります。

このほか、白内障や緑内障といった目の奥の病気、まれに腫瘍が背景にあることもあります。だからこそ、自己判断で市販薬を続けるより、一度眼科で原因を確かめるのが安心です。

目やにの色でわかる?結膜炎タイプ別の見分け方の目安

結膜炎は原因によって治療が違い、特にウイルス性は人にうつります。見た目だけで正確に区別するのは医師でも難しいことがありますが、目やにの色や状態、左右差はおおよその手がかりになります。以下は日本眼科医会などの解説をもとにした目安です。最終的な診断は眼科で行います。

タイプ目やにの特徴主な症状うつるか
細菌性結膜炎黄色〜黄白色で粘り気が強くドロッとしている主に片目から。充血・異物感・涙。朝に目やにで目が開きにくい。高齢者は黄色ブドウ球菌などで起こりやすく、慢性化しやすいうつりにくいが、タオル共有などで広がることはある
ウイルス性結膜炎(はやり目など)サラサラと透明で量が多い片目から始まり強い充血、まぶたの腫れ、耳前のリンパ節の腫れ・痛み。発熱を伴うことも非常に強くうつる。家庭内感染に注意
アレルギー性結膜炎白っぽく、糸を引くようなネバつき両目に出やすい。強いかゆみ・充血・涙。花粉やハウスダストが原因。鼻炎を伴うこともうつらない

「結膜充血」と「毛様充血」

充血には2種類あり、見分けは危険度の判断に役立ちます。白目全体が網目状に赤くなり目やにや涙を伴うものは「結膜充血」で、結膜炎やアレルギー、ドライアイなど比較的軽い原因が多い傾向です。一方、黒目(角膜)のまわりが強く赤く、強い痛みを伴うものは「毛様充血」と呼ばれ、角膜炎・ぶどう膜炎・急性緑内障発作など、視力に関わる重い病気のサインのことがあります。強い痛みを伴う充血は、家庭で様子を見ず眼科を受診してください。

家庭でできる清潔ケアと点眼介助のコツ

家庭では原因を治すことよりも、目を清潔に保ち、悪化やうつる感染を防ぐことが役割です。次の基本ケアを意識しましょう。

目やにのやさしい拭き取り方

  • 清潔な手で、ぬるま湯で湿らせたガーゼやティッシュを使い、目頭から目尻に向かってそっと拭きます。固まった目やには無理にはがさず、湿らせてふやかしてから拭くと安全です。
  • こすらないこと。強くこするとかえって傷つき、充血が悪化します。
  • 拭いたティッシュ・ガーゼは使い捨てにし、すぐ捨てます。左右の目で別のものを使うと、片目から反対の目へうつるのを防げます。

こすらせない・触らせない工夫

かゆいと本人はつい目をこすります。爪を短く切る、冷たいタオルで目の上を軽く冷やすとかゆみがやわらぐことがあります。認知症などで繰り返し触ってしまう場合は、こまめな手洗いや、触る前後に手を拭くなどで清潔を保ちます。

点眼(目薬)の介助のコツ

処方された点眼薬は、自己判断でやめず、指示された期間・回数を守ることが大切です。家族が介助するときは次の手順が安全です。

  1. 介助する人も本人も、まず手を洗います。
  2. あお向けか、いすに座って軽く上を向いてもらいます。
  3. 下まぶたを軽く下に引き、できた袋(あかんべえの部分)に1滴落とします。
  4. 容器の先がまつ毛やまぶたに触れないように注意します(容器が汚染され、感染の原因になります)。
  5. 点眼後は目頭を軽く1分ほど押さえ、まばたきはゆっくり。あふれた分はティッシュで拭きます。
  6. 2種類以上の目薬は5分以上あけてさします。

うまく開けられない、点眼を嫌がる場合は、寝ているときや、まばたきの合間を狙う方法もあります。難しいときは眼科で相談すると、本人に合ったさし方を教えてもらえます。

うつる結膜炎の家庭内感染対策|介護で気をつけたいこと

ウイルス性結膜炎、特に「はやり目(流行性角結膜炎)」や「プール熱(咽頭結膜熱)」は感染力がとても強く、目をこすった手やタオルを通じて家族にうつります。高齢の親と同居していると、介護で目もとに触れる機会が多いぶん、家庭内でうつし合うリスクが高くなります。眼科で「うつるタイプ」と言われたら、次の対策を徹底しましょう。

家庭内でうつさないための具体策

  • 手洗いを最優先に:目やにや涙に触れたあと、点眼や目もとのケアの前後は、石けんと流水でしっかり手を洗います。介護する家族も同様です。
  • タオル・洗面用具を分ける:本人専用のタオル・枕カバー・洗面用具にし、家族と共用しません。
  • 目やには使い捨てで拭く:ハンカチや布タオルではなく、ティッシュなど使い捨てのもので拭き、すぐ捨てます。
  • お風呂は最後に:感染している方は家族の中で最後に入浴します。
  • 触ったものの消毒:ドアノブや手すりなど共有部分はこまめに拭きます。タオルや食器を煮沸消毒する方法もあります。
  • 目を触らせない・こすらせない:本人が無意識に目を触る場合は、声かけや手洗いで対応します。

感染力が続く期間の目安

日本眼科医会の解説では、流行性角結膜炎や咽頭結膜熱の感染の危険は発病から約2週間、急性出血性結膜炎では3〜4日とされ、発病から日が浅いほど感染力が強くなります。デイサービスやショートステイを利用している場合は、事業所への連絡が必要かどうかを医師に確認しましょう。施設によっては利用を一時的に控える対応がとられます。なお感染の有無や期間は人によって異なるため、最終的には診察した医師の指示に従ってください。

本人が訴えられない高齢者を支える家族の観察ポイント

この記事の独自の視点として、「本人が症状を訴えにくい高齢者」を支える家族・介護者ならではの観察ポイントを整理します。認知症のある方、寝たきりの方、難聴で会話が難しい方は、「目がかゆい」「まぶしい」「見えにくい」と自分から言えないことが多く、目やに・充血のサインを家族が代わりに気づく必要があります。

言葉以外で気づくサイン

  • しきりに目もとを手でこする、目の周りを触る
  • まぶしそうに目を細める、明るい場所を嫌がる
  • 朝、目やにでまつ毛が固まって目が開きにくい
  • 涙が常にこぼれ、目もとの皮膚が赤くただれている
  • 片目だけつぶっている、左右で開き方が違う
  • テレビや新聞を見なくなった、つまずきが増えた(見えにくさのサイン)
  • 急に不機嫌・落ち着かない(痛みや不快感を行動で表していることがある)

毎日のケアの中でできる観察

洗顔や整容、点眼の介助は、目の状態を観察する絶好の機会です。次の点を「いつもと比べてどうか」という視点で見てみましょう。

  • 左右差:片目だけ赤い・目やにが多いときは、感染や片側の病気を疑う手がかりになります。
  • 目やにの色と量の変化:黄色く粘る、急に増えたなどは受診のきっかけに。スマートフォンで写真を撮っておくと、受診時に医師へ正確に伝えられます。
  • 目頭の腫れ:目頭が赤く腫れ、押すと膿が出るときは涙嚢炎の可能性があります。
  • まつ毛の向き:まつ毛が眼球側を向いていれば逆さまつげかもしれません。

こうした記録は、限られた診察時間の中で医師が原因を絞り込む大きな助けになります。「いつから」「片目か両目か」「色や量」「痛がるそぶりはあるか」をメモして受診しましょう。

見逃せない危険なサイン|急いで受診すべき症状

目やに・充血の多くは命に関わるものではありませんが、中には急いで対応しないと視力を失う危険のある病気が隠れていることがあります。次のサインがあるときは、「ただの結膜炎」と決めつけず、早めに、症状が強ければその日のうちに眼科を受診してください。

こんなサインがあるとき疑われること対応の目安
白目の激しい充血に、強い目の痛み・頭痛・吐き気・視界に虹の輪が見える急性緑内障発作(眼圧が急上昇する緊急の病気)すぐ眼科へ。夜間・休日でも救急受診を検討。放置で失明の危険
急な視力低下・かすみを伴う充血角膜の病気、ぶどう膜炎、緑内障などその日のうちに眼科へ
片側のおでこ・まぶた・鼻すじに痛みを伴う発疹・水ぶくれが出て、目も赤い眼部の帯状疱疹(角膜や視力に影響することがある)早急に眼科・皮膚科へ。早期治療が重要
目頭が赤く腫れて痛い、押すと膿が出る急性涙嚢炎(周囲に炎症が広がることがある)早めに眼科へ
膿のような大量の目やにが急に出る重症の細菌性結膜炎(角膜に穴があく危険のあるものも)早急に眼科へ
目のケガ・薬品が入った後の充血・痛み角膜の損傷などこすらず、薬品なら水で洗い、すぐ眼科へ
市販の目薬を2〜3日使っても改善しない/繰り返す別の原因が隠れている可能性眼科で原因の確認を

特に高齢者は、痛みや見えにくさを「年のせい」と我慢したり、認知症などで訴えられなかったりして、受診が遅れがちです。家族が「いつもと違う」と感じたら、早めの受診を後押ししてください。

受診の目安と何科|目の症状は眼科が基本

何科にかかる?

目やに・充血・涙目・目の痛みなど、目の症状は基本的に眼科が専門です。原因の特定には、顕微鏡で目の表面を見る検査や、涙の通り道を調べる検査などが必要で、これらは眼科でなければ行えません。市販の目薬で迷うときも、原因がわからないまま使い続けるより、一度眼科で診てもらうのが近道です。

ただし、片側のおでこから目にかけての発疹・水ぶくれ(帯状疱疹が疑われる場合)は皮膚科でも対応します。目の症状も強いときは眼科を優先しつつ、皮膚科とも連携してもらいましょう。発熱やのどの痛みを伴う場合は内科やかかりつけ医に相談し、目の症状については眼科を案内してもらう流れでも構いません。

受診を急ぐ目安(早めに・その日のうちに)

  • 強い目の痛みがある
  • 急に見えにくくなった・かすむ
  • 白目の激しい充血に頭痛・吐き気を伴う(急性緑内障発作の疑い)
  • 片側のおでこ・まぶたに痛む発疹・水ぶくれが出た(帯状疱疹の疑い)
  • 目頭が赤く腫れて痛む、膿のような目やにが大量に出る
  • 目にケガをした、薬品が入った

数日のうちに受診したい目安

  • 目やにの量が増えた、黄色く粘る状態が続く
  • 充血が数日たっても引かない、繰り返す
  • 市販の目薬を2〜3日使っても改善しない
  • 涙目で目もとがただれてきた
  • 周囲で結膜炎が流行している(うつるタイプの可能性)

通院が難しいときの相談先

足腰が弱って通院が難しい高齢者の場合は、まずかかりつけ医やケアマネジャーに相談しましょう。介護タクシーや通院の付き添い、状況によっては訪問診療といった支援につなげられることがあります。救急車を呼ぶか迷う症状のときは、救急安心センター事業「♯7119」(実施地域)で看護師などに相談できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 高齢の親の目やにが毎朝多いのですが、受診すべきですか?

少量の目やにが毎朝出るだけで、充血や痛みがなく量も変わらないなら、ひとまず清潔に拭き取って様子を見て構いません。ただし、急に量が増えた、黄色く粘る、片目だけ続く、涙目を伴うといった変化があれば、結膜炎や涙道閉塞などの可能性があるため、眼科の受診をおすすめします。

Q. 市販の目薬を使ってもいいですか?

軽い症状に市販薬を使うこと自体は否定されませんが、原因によって必要な薬が異なります。例えば細菌性には抗菌薬、アレルギー性には抗アレルギー薬が必要で、合わない薬を続けると改善しないばかりか悪化することもあります。2〜3日使っても改善しない、痛みや見えにくさがあるときは使用を続けず眼科へ。高齢者は複数の持病や常用薬があることも多いため、心配なときは薬剤師や医師に相談してください。

Q. 結膜炎は家族にうつりますか?

ウイルス性結膜炎(はやり目など)は非常に強くうつります。細菌性・アレルギー性はうつりにくいものの、タオルの共用などで広がることはあります。見た目では区別が難しいため、「うつるかもしれない」と考えて、手洗い・タオルを分ける・目やには使い捨てで拭くといった対策をしておくと安心です。

Q. 涙が止まらず目もとがただれています。どうすればいいですか?

加齢で涙の通り道が詰まる涙道閉塞が原因のことが多く、点眼だけでは治りにくい場合があります。皮膚のただれには清潔と保湿で対応しつつ、根本的な原因を調べるため眼科を受診してください。涙道の検査や、必要に応じて細い管を入れる処置などで改善することがあります。

Q. 認知症の親が目薬を嫌がってさせません。

無理に押さえつけると恐怖心が強まり、かえって難しくなります。声をかけて安心させてから、上を向いた一瞬や、寝ているとき、まばたきの合間を狙う方法があります。下まぶたを軽く引いてさす、目頭に落として自然に広げるなど、本人が驚きにくい方法を眼科で相談すると、続けやすくなります。

Q. 目をこすってしまうのをやめさせるには?

かゆみが原因のことが多いので、冷たいタオルで軽く冷やす、爪を短く保つ、処方された薬を使うといった対応でかゆみ自体を減らすのが基本です。認知症などで繰り返す場合は、こまめな手洗いと、触ったら手を拭くことで清潔を保ち、感染や悪化を防ぎます。

参考文献・出典

  • [1]
    ウイルス性結膜炎- 公益社団法人 日本眼科医会

    結膜炎の充血・目やにの特徴、はやり目(流行性角結膜炎・咽頭結膜熱・急性出血性結膜炎)の症状と感染期間、家庭内でうつさないための注意点

  • [2]
    流涙症で困っている方へ- 公益社団法人 日本眼科医会

    加齢に伴う結膜弛緩症・眼瞼内反症・逆さまつげ・鼻涙管閉塞による涙目(流涙症)・目やにの解説。高齢者で流涙症が起こりやすい理由

  • [3]
    よくわかる緑内障―診断と治療―- 公益社団法人 日本眼科医会

    閉塞隅角緑内障と急性緑内障発作(眼圧の急上昇による強い頭痛・目の痛み・見え方の異常)の解説

  • [4]
    涙道閉塞症- 慶應義塾大学病院 KOMPAS

    加齢で起こる涙道閉塞の仕組み・流涙・目やに・涙嚢炎の症状と診断(涙道通水試験)・治療。逆さまつげやドライアイ、結膜弛緩症でも涙目になることの解説

まとめ|気になる目の変化は早めに眼科へ

高齢者の目やに・充血は、結膜炎やドライアイのような身近な原因から、逆さまつげ・涙道閉塞・涙嚢炎・ものもらいといった加齢が関わるものまで、さまざまな背景があります。多くは適切なケアと治療で落ち着きますが、自分で症状を訴えにくい高齢者では、家族が「いつもと違う」に気づくことが何よりの第一歩になります。

家庭では、目をこすらせない、清潔に拭く、タオルを分ける、処方された目薬を正しくさす、という基本ケアを大切にしてください。そして、強い痛み・急な視力低下・頭痛や吐き気を伴う激しい充血・片側の発疹を伴う赤みといった危険なサインがあるときは、迷わず眼科を受診しましょう。目の症状を診るのは基本的に眼科です。「年のせい」と片づけず、気になる変化は早めに専門家へ相談することが、大切な親の見える力と生活の質を守ることにつながります。

監修者

介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム

医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)

看護師介護福祉士ケアマネジャー

訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。

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