派遣でグループホームに入る|認知症ケア専門ユニットで時給1,500円台を目指す働き方
介護職向け

派遣でグループホームに入る|認知症ケア専門ユニットで時給1,500円台を目指す働き方

グループホームで派遣として働きたい方へ。GHの派遣時給相場(1,300〜1,900円)、ユニット型1人夜勤の体制、認知症ケアで身につくスキル、紹介予定派遣の活用法を厚労省データを交えて整理します。

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グループホーム(GH)で派遣として働く介護職の時給相場は1,300〜1,900円(介護福祉士は1,500〜2,000円超)。1ユニット定員9名・夜勤は原則「1ユニット1人」で、入居者と深く関わりながら認知症ケアの実践スキルを集中的に積めるのが最大の魅力です。3ユニット2人夜勤の届出は全国で0.1%程度しか取られておらず、ほとんどの事業所が手厚い「1ユニット1人夜勤」を維持しています(厚労省 令和5年度効果検証調査)。

目次

「正社員でフルコミットする前に、まずは派遣で認知症ケアの実力をつけたい」。そう考える介護職にとって、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は派遣勤務先として極めて相性のよい施設です。1ユニット定員9名という超少人数制、生活援助中心の家庭的な業務、そして派遣でも夜勤に入りやすい時給設計。一方で「1ユニット1人夜勤」「BPSDへの即時対応」といったGH特有の負荷もあり、施設選びを誤ると派遣でもミスマッチが起きます。

この記事では、GH派遣の時給・夜勤体制・認知症ケアで身につくスキル・紹介予定派遣の活用法を、厚労省データと現場の声をもとに整理します。「派遣で認知症ケアを極めたい」「将来は計画作成担当者やケア専門士にステップアップしたい」「育児や副業と両立できる柔軟な介護の働き方を探している」という人が、最初の一歩を踏み出すための判断材料としてお使いください。

グループホーム派遣とは|認知症ケア専門ユニットでの派遣勤務

グループホーム(正式名称:認知症対応型共同生活介護)は、要支援2または要介護1以上で認知症の診断を受けた高齢者が共同生活を送る地域密着型サービスです。1ユニット5〜9名(最大18名/3ユニット)の少人数制で、家庭的な雰囲気の中で生活リハビリを行うことが特徴です。厚労省「令和6年介護サービス施設・事業所調査」によると、全国のGH事業所数は約1万4,000施設で、地域密着型サービスの中で最も普及している類型です。

派遣で働く際の雇用形態の基本

派遣社員はGH運営法人ではなく派遣会社と雇用契約を結びます。給与・社会保険・有給は派遣会社から支給され、勤務指揮命令はGHのユニットリーダーから受ける、いわゆる「労働者派遣法に基づく労働者派遣」が一般的です。GHは特養や老健と違い1事業所が小規模(9〜27名定員)なため、派遣比率が高すぎると人員基準を満たせなくなる構造があり、1事業所あたり派遣の受け入れは1〜2名に絞られるケースが多いのが実情です。

GH派遣で求められる資格要件

GHは介護保険上「認知症ケアを行う施設」と位置づけられており、無資格者の単独配置には制約があります。派遣として入る場合も、最低限介護職員初任者研修以上を求められる求人が大半です。さらに、2024年4月から全介護職員に義務化された「認知症介護基礎研修」(eラーニング150分)の修了も、派遣スタート前に必須となるケースが増えています。資格を持っていれば、無資格時給+100〜300円のアップが見込めます。

紹介予定派遣という選択肢

GH派遣の特徴的な働き方が「紹介予定派遣」です。最長6か月間派遣として働き、相互の合意があれば正社員・契約社員として直接雇用に切り替わる仕組みで、「認知症ケアが自分に合うか」を実際に働きながら見極められる点が大きな魅力。派遣会社のサイトでは、紹介予定派遣のGH求人が「未経験から認知症ケアを始めたい人向け」として多数掲載されています。

GH派遣に向いているライフステージ

GH派遣は「フル稼働の正社員ほど時間に縛られたくない」というライフステージの人に特にフィットします。具体的には、(1)育児や介護と両立したい30〜40代女性、(2)正社員退職後にブランクを経て復職したい50代、(3)介護福祉士取得後に複数施設を経験してキャリア軸を定めたい20代、といった層がGH派遣の主要層です。週3〜4日のシフト相談がしやすく、夜勤回数も希望に合わせて調整できる柔軟性が背景にあります。

GH派遣の時給相場と年収シミュレーション

GHの派遣時給は、エリア・資格・夜勤可否で大きく変動します。複数の求人サイト(きらケア、Indeed、スタンバイ等)を横断して整理すると、以下が標準レンジです。

資格・地域別の時給目安

条件時給レンジ備考
無資格・未経験1,200〜1,400円地域により1,150円スタートも
初任者研修修了1,300〜1,600円都市部は1,500円台が中心
実務者研修修了1,400〜1,750円夜勤可なら+100〜200円
介護福祉士1,500〜2,000円超東京23区は1,800円超の求人多数
夜勤専従(GH)日給20,000〜30,000円1勤務16時間換算、介護福祉士は3万円超も

年収シミュレーション(介護福祉士・派遣)

東京都内のGHで介護福祉士派遣として働く場合の試算:

  • 日勤フルタイム(時給1,700円・週5日・8時間):月収約27万2,000円/年収約326万円
  • 日勤+夜勤4回(夜勤手当含む):月収約32〜35万円/年収約400万円前後
  • 夜勤専従(月8回・日給25,000円):月収約20万円/年収約240万円(週2〜3日勤務)

派遣はボーナス・退職金が原則ないため正社員より「年収では下がる」と思われがちですが、同等の月収ベースなら正社員より時間あたり収入は高いケースが多いのがGH派遣の特徴です。

地方と都市部の時給格差

GH派遣の時給は地域差が大きく、東京・神奈川・大阪の都市部と、東北・四国・九州(一部福岡を除く)では同じ介護福祉士でも200〜400円ほど開きが出ます。具体的には、東京23区の介護福祉士GH派遣が1,700〜2,000円台なのに対し、東北の県庁所在地クラスでは1,300〜1,500円が中心。地方在住で時給を上げたい場合は「夜勤専従」「3ユニット施設の夜勤シフト」を狙うのが現実的な選択肢になります。

処遇改善加算と派遣時給

2024年6月の介護報酬改定で、認知症対応型共同生活介護の新加算率は最大18.6%(旧3加算統合後)と全サービスで2番目に高い水準。原則として処遇改善加算は派遣社員には直接配分されにくいですが、派遣会社が時給を底上げする原資として活用するため、2024年以降のGH派遣時給は緩やかに上昇傾向にあります。さらに2026年6月の臨時改定でGHを含む施設サービスの加算率がさらに引き上げられる見通しで、派遣時給にも追い風が吹くと予想されます。

派遣会社選びで時給は変わる

同じGH案件でも派遣会社によってマージン率が異なるため、最終的な時給は100〜200円ほど変わります。介護派遣大手のレバウェル介護(旧きらケア)、かいご畑マイナビ介護職、ベネッセMCMなどは介護専門でマージン率の透明性が比較的高く、未経験から介護福祉士まで幅広い時給設計を持っています。一般派遣会社よりも介護専門派遣会社のほうが、GHの認知症ケア経験者に対する時給上乗せ幅が大きい傾向です。

GH派遣の1日|日勤・夜勤の業務スケジュール

日勤の流れ(早番・日勤・遅番)

GHは1ユニット9名の超少人数なので、日勤シフトでも入居者全員と密に関われます。

  • 7:00 早番出勤:起床介助・モーニングケア・朝食準備の手伝い
  • 8:00 朝食:席誘導・配膳・服薬確認・食事介助(必要な人のみ)
  • 9:30 排泄介助・口腔ケア・バイタル測定
  • 10:30 入浴介助:1日2〜3名、ユニット浴室で1人ずつゆっくり
  • 11:30 昼食準備:入居者と一緒に野菜を切る、味噌汁を作るなど共同作業
  • 13:30 レク・散歩・買い物同行:認知機能維持のための活動
  • 15:00 おやつ・口腔ケア
  • 16:00 遅番出勤・日勤申し送り
  • 18:00 夕食準備・配膳
  • 20:00 就寝介助・夜勤者へ申し送り

夜勤の流れ(1ユニット1人体制)

GHの夜勤は原則「1ユニット1人」。9名の入居者を1人で担当します(厚労省人員基準)。

  • 17:00 夜勤入り・申し送り受け
  • 18:00 夕食介助・服薬確認
  • 20:00 就寝介助・口腔ケア
  • 21:00〜翌5:00 巡回・トイレ誘導・体位変換・記録作成(通常2時間ごと)
  • 1:00〜3:00 仮眠(取れる施設のみ/取れない夜も多い)
  • 5:00 起床介助・モーニングケア
  • 9:00 早番に申し送り後、退勤

厚労省の調査(令和5年)によると、GH夜勤業務の内訳は排泄介助88.6%、記録作成52.5%、行動症状(BPSD)対応46.0%が上位。1夜あたりのヒヤリ・ハット平均報告件数は20.6件と、ユニット型特養(約8件)の2倍以上で、認知症の方の徘徊・転倒リスクへの対応が業務の中心になります。

派遣ならではの「シフトの組みやすさ」

派遣は基本的に「契約で定めたシフト」しか入らないため、正社員のような早番・日勤・遅番のフルローテーションを強制されにくいのが特徴です。「日勤のみ週3日」「夜勤専従週2回」「土日のみ」など、ライフスタイルに合わせた働き方が組みやすいのは派遣の大きな強み。とくにGHは小規模シフトのため、派遣の希望を組み込みやすい構造があります。施設側としても「日勤しか入らない正社員より、夜勤も入ってくれる派遣のほうが助かる」というニーズがあり、夜勤対応可の派遣は重宝されます。

他施設との比較|GH派遣・特養派遣・有料派遣はどう違う

派遣で介護施設を選ぶとき、GH・特養・有料老人ホームでは時給だけでなく業務負荷や身につくスキルが大きく異なります。

項目グループホーム特養(ユニット型)介護付き有料
1ユニット定員5〜9名10名以下施設により可変
夜勤体制1ユニット1人2ユニット1人フロアにより可変
派遣時給(介福)1,500〜2,000円1,500〜1,900円1,400〜1,800円
業務の中心生活援助・認知症ケア身体介護中心生活支援+接遇
身体介護量少なめ(自立度高め)多い(要介護3以上)中程度
調理業務あり(入居者と共同)原則なし原則なし
身につくスキルBPSD対応・認知症ケア身体介護全般・看取り接遇マナー・自立支援
派遣の入りやすさ1施設1〜2名1施設複数受け入れ大規模施設は多数

「身体的にラク」とは限らない

GHは要介護度が比較的低い(要介護2〜3が中心)ため「介護量が少ない=身体的にラク」と思われがちですが、実際はBPSD(徘徊・帰宅願望・暴言など)への対応で精神的負荷が大きいケースが多いのが実情です。逆に特養は身体介護量が多く腰痛リスクは高いものの、認知症対応は同じユニット内で複数職員が連携できるため、「精神的にはGHより楽」という声もあります。「身体的疲労 vs 精神的疲労」のどちらを取るかが、施設選びの分岐点です。

派遣の自由度で選ぶならGH、安定収入なら特養

派遣としての働き方の自由度を重視するなら、シフト相談がしやすく1人夜勤で日給単価が高いGHが有利です。一方、月の総収入を安定させたいなら、夜勤回数を多く積める特養(ユニット型)のほうが月収ベースで稼ぎやすい構造があります。「週3〜4日でメリハリ重視」ならGH、「週5フル稼働で稼ぎたい」なら特養という棲み分けが、派遣ならではの戦略です。

GH派遣のメリット・デメリット|認知症ケアスキル習得の宝庫

派遣でGHに入る5つのメリット

  1. 認知症ケアの実践スキルが集中的に身につく
    1ユニット9名と密に関わるため、ユマニチュード・バリデーション・パーソンセンタードケアといった認知症ケア技法を実践で学べます。将来「認知症ケア専門士」「認知症介護実践者研修」を目指す人の修行先として最適です。
  2. 身体介護負担が比較的軽い
    要介護2〜3の入居者が中心で、移乗や入浴介助も少人数。腰痛リスクが特養より低く、長く続けやすい身体的環境です。
  3. 夜勤の高単価収入
    1ユニット1人夜勤で日給25,000〜30,000円が相場。週2〜3回の夜勤専従でも月20万円超を稼げます。
  4. 家庭的な雰囲気で人間関係がシンプル
    1ユニット日勤2〜3人体制のため、職員間の人間関係が濃密かつシンプル。大規模施設特有の派閥や複雑な指揮命令系統がありません。
  5. 紹介予定派遣で「ミスマッチ回避」
    認知症ケアは向き不向きが大きい分野。派遣として6か月間お試し勤務してから正社員化を判断できる紹介予定派遣は、転職リスクを下げる賢い選択です。

派遣でGHを選ぶときのデメリット・注意点

  1. 1人夜勤の精神的負荷
    9名を1人で見るため、急変・転倒・徘徊が同時発生したときの判断負荷が大きい。「派遣だから責任を負わなくていい」という建前が通用しにくい施設構造です。
  2. 調理業務がある
    朝食・昼食・夕食の準備を入居者と一緒に行う「生活リハビリ」が業務に含まれます。料理が苦手だと負担を感じやすい職場です。
  3. 派遣比率の上限がある
    GHは小規模事業所のため、人員基準上「派遣だけで運営できない」構造。1施設あたり派遣の受け入れ枠が1〜2人と狭く、希望エリアで案件が見つかりにくい場合があります。
  4. 「3年ルール」と派遣特有の制約
    労働者派遣法により、同じ事業所の同じ部署で3年を超えて働くことは原則できません。長く働きたい場合は紹介予定派遣で正社員化、または派遣会社の無期雇用派遣への切り替えが必要です。
  5. 処遇改善加算が直接配分されにくい
    処遇改善加算は本来、施設の正規・非正規介護職員に配分される設計のため、派遣社員には直接配分されないケースが大半。時給に間接的に反映される程度に留まります。

GH派遣の施設選び|ミスマッチを防ぐ7つのチェックポイント

派遣会社の担当コーディネーターに必ず確認してほしい7項目です。求人票に書かれていない「現場のリアル」を派遣会社から聞き出すことが、ミスマッチ回避の第一歩。

  1. 夜勤体制(1ユニット1人 or 3ユニット2人)
    3ユニット2人夜勤を取っているのは全国で0.1%程度と稀ですが、もし候補施設で取られていれば、夜勤の負担と報酬が標準と異なります。必ず確認を。
  2. 夜間支援体制加算の取得状況
    取得施設は夜勤者を1人加配しているため、ヒヤリハット時のフォロー体制が手厚い傾向。
  3. 入居者の平均要介護度
    要介護3以上が中心の事業所は身体介護量が増え、要介護1〜2中心の事業所は調理・レク中心。自分の得意領域に合わせて選びます。
  4. 調理業務の頻度
    「すべて職員が作る」「一部仕出し」「入居者と作る」など事業所により様々。料理が苦手なら仕出し対応の施設が無難です。
  5. BPSDへの対応マニュアルの有無
    徘徊・暴言・帰宅願望への対応マニュアルが整備されているか。新人派遣のフォロー体制を測る指標になります。
  6. 派遣の受け入れ実績と教育体制
    「派遣を初めて受け入れる施設」と「派遣常駐の施設」では教育体制が大違い。派遣常駐施設のほうがシフト調整も柔軟です。
  7. 正社員化の可能性(紹介予定派遣の場合)
    正社員登用率と直近1年の登用実績を派遣会社経由で確認。「ほぼ全員登用」の施設と「形だけの紹介予定」とでは天と地の差があります。

GH派遣で活かせる資格と次のキャリアステップ

派遣前に取っておくと時給アップにつながる資格

  • 介護職員初任者研修:GH派遣の事実上の最低ライン。無資格スタートからでも派遣会社の研修補助を活用して取得可能。時給+100〜200円。
  • 認知症介護基礎研修(必須):2024年度から全介護職員に義務化。eラーニング150分で修了でき、未修了だと派遣スタートできない事業所も増えています。
  • 実務者研修:時給+150〜300円。介護福祉士受験資格にもつながる。
  • 介護福祉士:時給1,800〜2,000円超に届く水準。

GH派遣を続けながら目指せるキャリア

  1. 認知症介護実践者研修 → 認知症介護実践リーダー研修
    各都道府県が実施。実務経験2年以上で実践者、5年以上でリーダー研修受講可能。GH内のユニットリーダーや計画作成担当者を目指す王道ルート。
  2. 計画作成担当者(GH版ケアマネ)
    GH各事業所に配置義務がある専門職。介護支援専門員(ケアマネ)資格+認知症介護実践者研修修了が要件。派遣で現場経験を積みながらケアマネ受験を目指す人も多数。
  3. 認知症ケア専門士
    日本認知症ケア学会の民間資格。派遣で複数のGHを経験することは、受験要件の「認知症ケアの実務経験3年以上」を効率よく満たす近道です。
  4. 紹介予定派遣 → 正社員化 → 管理者
    GH管理者の要件は「認知症対応型サービス事業管理者研修」修了。派遣→正社員→ユニットリーダー→管理者というキャリアラインを描く30〜40代の介護職が増えています。

よくある質問(FAQ)

Q. 認知症ケアが未経験でもGHに派遣で入れますか?

初任者研修と認知症介護基礎研修さえあれば、未経験でも派遣として入れる事業所は多数あります。ただし最初の1〜2か月は日勤限定で先輩職員とペアシフト、というように段階的に独り立ちさせる施設を選ぶと安心です。派遣会社のコーディネーターに「未経験でも段階的にOJTしてくれる施設」を条件として伝えましょう。

Q. GH派遣で1人夜勤は本当にこなせますか?

GH夜勤は確かに「1ユニット9名を1人」が原則ですが、夜間支援体制加算を取得している施設では夜勤者が1人加配されており、ヒヤリハット時に連携できる体制が整っています。派遣で夜勤に入る前に、必ず「日勤研修期間」を1〜2週間設けてから夜勤デビューする運用が一般的です。

Q. 派遣でも処遇改善加算はもらえますか?

処遇改善加算は施設の正規・非正規介護職員に配分される設計のため、派遣社員が直接支給を受けるケースは少ないのが現状です。ただし、加算原資を派遣会社経由で時給に反映する事業所もあるため、契約時に「処遇改善加算分の時給反映があるか」を派遣会社に確認しましょう。

Q. グループホームの「3年ルール」は実際どうなっていますか?

労働者派遣法では同一事業所の同一部署で3年を超えて派遣として働くことは原則できません。GHは1ユニット9名と小さく、ユニット異動が難しいため、3年ルールに当たりやすい構造です。長く働くには「紹介予定派遣で正社員化」「派遣会社の無期雇用派遣に切り替える」のいずれかが現実的です。

Q. 派遣でもユニットリーダーや計画作成担当者になれますか?

派遣社員のままでは原則ユニットリーダー・計画作成担当者にはなれません。これらのポジションは事業所の常勤職員に限定されるためです。「いずれリーダーになりたい」場合は、派遣で2〜3年経験を積んだ後、紹介予定派遣または直接応募で正社員化を目指すのが王道ルートです。

Q. 紹介予定派遣で正社員化を断ることはできますか?

はい、紹介予定派遣の最大の利点は派遣期間終了時に「正社員化を断る権利」が労使双方にあること。実際に働いてみて「認知症ケアが自分に合わない」「人間関係が合わない」と感じたら、派遣期間終了とともに退職して別の施設を探すことができます。「合わなかったら次へ」という選択肢を持てるのが派遣の強みです。

参考文献・出典

まとめ|GH派遣は「認知症ケアを実地で極めたい人」のための選択肢

グループホームで派遣として働くことは、単なる「短期の働き口」ではなく、認知症ケアの実践スキルを集中的に積み上げるための戦略的なキャリア選択です。1ユニット9名と密に関われる環境、生活援助中心の家庭的な業務、紹介予定派遣で「お試し正社員」もできる柔軟性。これらは特養や老健の派遣にはない、GH派遣ならではの強みです。

一方で、1ユニット1人夜勤の精神的負荷、調理業務、派遣の3年ルール、処遇改善加算が直接配分されにくい構造といった注意点も明確に存在します。これらを踏まえた上で、夜勤体制・派遣受け入れ実績・正社員登用率の3点を派遣会社のコーディネーター経由で必ず確認し、自分の働き方に合う事業所を選ぶことが成功の鍵です。

「認知症ケアで一人前になりたい」「将来は計画作成担当者やケア専門士を目指したい」という人にとって、GH派遣は遠回りに見えて最短ルートになり得ます。まずは派遣で現場を体感し、合うと感じたら紹介予定派遣で正社員化、というステップが現実的な戦略です。働き方診断であなたに合う介護施設タイプを把握してから、GH派遣の検討に入ると、より精度の高い職場選びができるでしょう。最後にもう一押し、自分の認知症ケア適性を診断で確かめてから動き出すのがおすすめです。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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