歩行器とシルバーカーの違い|医療機器と雑貨の境界・介護保険対象の見分け方と要介護度別の使い分け
ご家族・ご利用者向け

歩行器とシルバーカーの違い|医療機器と雑貨の境界・介護保険対象の見分け方と要介護度別の使い分け

歩行器とシルバーカーの違いを、医療機器(一般医療機器クラス1)か雑貨かという法的区分、介護保険の福祉用具貸与対象/対象外の見分け方、要介護度別の選び方まで公的資料で整理。固定型・交互型・四輪型・電動アシスト型と、軽量・買い物カート型・椅子付きシルバーカーを使い分け、費用相場と相談先までわかります。

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ポイント

歩行器とシルバーカーの違いの要点

歩行器とシルバーカーの違いは「医療機器か雑貨か」という法的区分にあります。歩行器は一般医療機器(クラス1)として届出された福祉用具で、介護保険の福祉用具貸与の対象種目(要支援1以上で原則1〜3割負担)です。一方シルバーカーは自立歩行できる方の買い物・休憩用カートとして本邦独自に発展した雑貨製品で、介護保険の対象外、全額自費で購入します。「両腕で体重を支えるかどうか」が見分け方の核心で、体重を預けて使うのが歩行器、軽くハンドルに手を添える程度なのがシルバーカーです。要介護2以上で歩行が不安定なら歩行器、自立歩行できて買い物時の休憩がほしい段階ならシルバーカーが適しています。

目次

はじめに

歩行器とシルバーカーは「高齢者がハンドルを押して歩く道具」という見た目こそ似ていますが、法的位置づけ・介護保険上の扱い・体重を支える機能・対象者像がまったく異なる別カテゴリーの製品です。混同したまま選んでしまうと、歩行が不安定な方に支える力の弱いシルバーカーを与えて転倒事故につながったり、逆に自立歩行できる方に重い歩行器を渡して外出意欲を削いでしまったり、本来介護保険でレンタルできるはずの歩行器を全額自費で購入してしまったりと、ご本人とご家族にとって深刻な不利益が生じます。

厚生労働省告示第93号の福祉用具貸与の対象品目13品目の中に「歩行器」は明記されていますが、シルバーカーは含まれていません。健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)も「シルバーカーと歩行車は必ずしも『介護』として利用されるものでは無いため、介護保険の適用とはなりません」と明示しています。これは単なる商品分類の差ではなく、製造販売の届出制度、品質基準、想定される使用者像が違うことを意味します。

この記事では、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療機器クラス分類、厚生労働省の福祉用具貸与基準、福祉用具評価モニタリング機構や介護給付費分科会の資料に基づき、両者の根本的な違い、種類別の特徴、要介護度ごとの使い分け、選び方の3軸、購入・レンタルの費用相場、相談すべき専門職までを体系的に整理します。読み終えるころには、ご本人がいまどちらを選ぶべきか、誰に相談すれば良いかが明確になっているはずです。

歩行器とシルバーカーの根本的な違い:医療機器か雑貨か

歩行器とシルバーカーを分ける最大の境界線は、薬機法(医薬品医療機器等法)における医療機器か非医療機器(雑貨)かという法的区分です。歩行器は多くの製品が一般医療機器(クラス1)としてPMDAに製造販売届出を行ったうえで流通しており、品質管理・表示・添付文書の規制を受けます。一方シルバーカーは医療機器に該当せず、雑貨として一般小売されているため、こうした規制がかかりません。この違いが、製品の安全性設計・想定使用者・販売チャネル・そして介護保険給付の有無まで、ほぼすべての側面に波及します。

使用者像が決定的に違う

株式会社ヤマシタ(介護用品レンタル大手)や株式会社メディケア・リハビリの整理によれば、歩行器の想定使用者は「自立歩行が難しい方」「筋力低下や病気・ケガで歩行支援が必要な方」「歩行時に痛みを伴う方」です。両腕でハンドル(フレーム)に体重を預け、体幹を起こして歩けるよう設計されています。シルバーカーの想定使用者は「自立歩行ができる方」で、ハンドルには軽く手を添える程度。あくまで荷物運搬と休憩のためのカートであり、体重を預けて使うことは想定されていません。

安定性とフレーム剛性

ダスキンヘルスレントは「歩行器・歩行車はご利用者さまの体重を支えることが前提で、シルバーカーよりも重量があり、安定性も高い」と整理しています。歩行器は転倒防止のため意図的に重量を確保しフレームを太く剛性高く設計しますが、シルバーカーは「コンパクトかつ軽量」で持ち運びや収納のしやすさを優先します。体重を預けるとシルバーカーは前方へ滑ってしまい、転倒原因になります。

本邦独自の製品としてのシルバーカー

健康長寿ネットは、シルバーカーを「本邦独自」の製品と位置づけています。欧米には「walker(歩行器)」「rollator(歩行車)」というカテゴリーは存在しますが、自立歩行できる高齢者向けの軽量買い物カートというカテゴリーは日本市場独自の発展で、結果として国際的な医療機器分類の枠外に置かれています。「カゴ付き・椅子付き・小回り重視」というシルバーカーの特徴は、日本の住宅事情・徒歩圏内の商店街文化に最適化された製品設計です。

歩行器の種類:固定型・交互型・キャスター付・電動アシスト

歩行器は構造の違いから大きく4タイプに分かれ、それぞれ対象者像と適応場面が異なります。健康長寿ネット・歩行器の用語解説でも整理されているとおり、まず「車輪のない歩行器」(固定型・交互型)と「車輪のある歩行器(歩行車)」の二系統があり、後者はさらに前輪型・四輪型に分かれます。2024年の介護保険制度改定では、固定式・交互式の歩行器が特定福祉用具販売の対象に追加され、貸与と販売を選択できる「選択制」種目となりました(厚生省告示第93号、介護給付費分科会資料)。

固定型歩行器(持ち上げ型)

4本脚すべてに杖先ゴムが付いた最もシンプルな歩行器で、両手で持ち上げて前方に置き、その内側に1〜2歩進む動作を繰り返します。安定性は最も高く、リハビリ初期や術後の歩行訓練に使われます。ただし両腕で持ち上げる動作が必要なため、上肢筋力と認知機能が一定以上必要です。脚力に比して上肢の力が弱い方には不向きです。

交互型歩行器

固定型と外見は似ていますが、フレームが左右に分かれてねじれる構造になっており、片側ずつ前に出しながら歩きます。持ち上げる動作がいらないため上肢の負担が軽く、パーキンソン病など、すくみ足が出やすい方や持ち上げ動作が難しい方に適しています。

前輪歩行器・四輪歩行器(キャスター付・歩行車)

前脚または4本脚すべてに車輪・キャスターが付いたタイプで、持ち上げる必要がなく押すだけで進めるため、屋外移動や長距離歩行に向きます。多くはハンドブレーキ・座面・買い物カゴが付属し、外見上はシルバーカーと似ますが、フレーム剛性・体重支持能力・ブレーキ性能が段違いで、両腕で体重を預けて歩いても安定するよう設計されています。介護保険の福祉用具貸与で最もよくレンタルされるタイプです。

電動アシスト歩行器

近年市場が広がっているのが、登坂や下り坂でモーターが速度を制御する電動アシスト型です。下り坂で自動ブレーキがかかり、上り坂ではアシストがかかるため、坂の多い地域や高齢の女性で筋力的に四輪歩行器の制御が難しい方に有効です。価格は20万円以上と高額ですが、要支援1以上であれば介護保険のレンタル対象になります。

シルバーカーの種類:軽量タイプ・買い物カート型・椅子付き

シルバーカーは介護保険対象外の雑貨製品ですが、自立歩行できる高齢者の生活の質(QOL)と外出意欲を支える重要な道具です。フランスベッドや株式会社シナノ等のメーカー資料を整理すると、形状・サイズ・収納量によって4系統に分けられます。

コンパクトタイプ(軽量タイプ)

重量2〜3kg台で、小回りが利き持ち運びしやすいのが特徴です。公共交通機関を使った外出が多い方や、車での外出先で取り回す方に適します。ただし収納スペースは限定的で、座面が小さく休憩時の安定性はやや劣ります。価格相場は2万円〜4万円台です。

ミドルタイプ(標準タイプ)

重量・サイズ・収納のバランスを取った最も一般的なタイプ。座面の安定性と荷物の収納量を両立し、近所への買い物・通院に汎用的に使えます。価格は3万円〜5万円程度。

ボックスタイプ(大型)

大型で車幅が広く安定性に優れ、座面が広くクッション性も高いため、長時間の外出で休憩を多く取りたい方に向きます。重量があり段差越えや車載が課題で、購入前に家から出かける動線を確認したいタイプです。価格は4万円〜6万円程度。

ワゴンタイプ(買い物カート型)

大きなワイヤーカゴが付き、重い荷物の運搬に最適化されたタイプ。スーパーでのまとめ買いや、複数の店舗を回る買い物が多い方に向きます。座面が小さいか省略されているモデルもあるため、休憩を兼ねたい場合はベンチ付きを選ぶ必要があります。

椅子付き(背もたれ付き)

背もたれと肘掛けを備え、外出先で長めに休憩できるよう設計されたタイプ。脚に疲れが出やすい方、心臓・呼吸器に持病があり頻繁に休息が必要な方に向きます。重量はやや増しますが、公園や散歩中に腰を下ろせる安心感は大きく、外出機会の維持に直結します。

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介護保険の扱い:歩行器は福祉用具貸与・シルバーカーは対象外

歩行器とシルバーカーで最も実利的に大きな差が出るのが、介護保険の福祉用具給付の対象になるか否かです。この違いを知らずに購入してしまうと、本来1〜3割負担で済む歩行器を全額自費で買ってしまったり、対象外のシルバーカーを「介護保険で安くなる」と誤認したりするミスマッチが起こります。

歩行器:福祉用具貸与の13品目に含まれる

厚生労働省告示第93号により、福祉用具貸与の対象は13品目と定められ、その中に「歩行器」が含まれています(厚生労働省「福祉用具・住宅改修」、介護サービス情報公表システム)。介護保険の要支援1以上の認定を受けていれば、原則1割(一定以上所得者は2〜3割)の自己負担でレンタルできます。手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえの4種目は、要支援1・2や要介護1の軽度者でも原則給付の対象になります(軽度者の特殊寝台・車いす等は原則対象外であるのに対し、歩行器は例外的に幅広く使えます)。

2024年改定で「貸与か販売か」を選択できるように

2024年4月の介護保険制度改定で、固定式・交互式の歩行器(脚部がすべて杖先ゴムで車輪・キャスターのないもの)は「選択制」種目に追加され、貸与と特定福祉用具販売のいずれかを選べるようになりました。長期間使うことが見込まれる場合は購入のほうが累計コストを抑えられるケースがあり、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員と検討する必要があります。なお車輪付きの歩行車は従来通り貸与のみで、購入対象にはなりません。

シルバーカー:介護保険の対象外で全額自費

シルバーカーは厚生省告示の13品目に含まれず、介護保険給付の対象外です。健康長寿ネットも明確に「シルバーカーと歩行車は必ずしも『介護』として利用されるものでは無いため、介護保険の適用とはなりません」と整理しています。購入は全額自己負担で、相場は2万〜10万円。レンタルもメーカー直営や福祉用具事業者で月3,000〜10,000円程度の自費レンタルが可能ですが、保険給付は受けられません。

自治体独自の補助金がある場合も

介護保険の対象外であっても、市区町村独自の高齢者向け補助金でシルバーカー購入費の一部を助成している自治体があります(例:愛知県豊田市は購入費の2分の1で上限1万円、東京都江戸川区など)。購入前に居住地の市区町村高齢者支援担当や地域包括支援センターへ確認すると、思わぬ助成が見つかることがあります。

要介護度別の使い分け:自立〜要介護2・3以上

歩行器とシルバーカーは、ご本人の歩行能力と要介護度の段階に応じて使い分けるのが基本です。介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会の選定判断基準(厚生労働省、令和6年3月)や介護保険給付費分科会の資料を踏まえ、目安を整理します。最終判断は理学療法士・作業療法士・在宅介護に関わるケアマネジャー・福祉用具専門相談員の評価と組み合わせてください。

自立〜要支援1:シルバーカーの検討段階

自立歩行はできるが、長距離を歩くと疲れる・買い物の荷物がつらい・たまにふらつくといった段階では、シルバーカーが第一選択です。介護保険の認定を受けていない段階でも自費購入で導入でき、外出機会の維持と運動量の確保に役立ちます。要支援認定を受けていない方は介護保険の歩行器レンタルを使えないため、ここで無理に歩行器を導入するメリットは小さいでしょう。

要支援1〜要支援2:境界領域・両方の選択肢

歩行が不安定になり始め、つまずきや小さな段差での転倒経験が出てくる段階では、歩行器が選択肢に入ります。要支援1以上であれば介護保険の福祉用具貸与でキャスター付き歩行器を月数百円〜1,000円台でレンタルでき、シルバーカーを自費で買うより総コストが低いケースが多くなります。地域包括支援センターに相談して認定取得を検討する価値があります。

要介護1〜2:四輪歩行器が中心

歩行に明確な支援が必要で、屋外移動でも転倒リスクが高い段階では、両腕で体重を預けられる四輪歩行器(歩行車)が中心になります。買い物カゴ・椅子付きのモデルなら、シルバーカーが担っていた休憩・荷物運搬機能もカバーできます。シルバーカーは「両腕で体重を支えると前方に滑り転倒する」ため、この段階では使うべきではありません。

要介護3以上:固定型・交互型歩行器または車いす併用

独力での屋外歩行が困難になる段階では、屋内移動用に固定型・交互型の歩行器を使い、屋外は車椅子に切り替える併用が現実的です。歩行訓練の場面で固定型・交互型を使い、移動効率を求める場面では車いすを使うという役割分担が、転倒予防と活動量維持の両立に有効です。

選び方の3軸:体格・体力・使用場面

歩行器・シルバーカーいずれを選ぶ場合でも、フィッティングを誤ると本人の身体に合わず、結果として使わなくなるリスクがあります。フランスベッド・ヤマシタ等のメーカー指針を踏まえ、選び方の3軸を整理します。

1. 体格に合わせる:ハンドル高さ・幅・グリップ径

ハンドル高さの目安は「身長÷2+5〜15cm」とされています(フランスベッド)。直立して肘が軽く曲がる角度(30度程度)で握れる高さが理想です。肩がすくむほど高い、または前傾するほど低いと、長時間の使用で腰痛・肩こりにつながります。幅は屋内の廊下幅・玄関幅を実測してから決め、ドアや家具にぶつからないサイズを選びます。グリップ径は手の大きさに合わせ、握力が弱い方は太めのスポンジグリップを選ぶと滑りにくくなります。

2. 体力に合わせる:重量とブレーキ操作

歩行器・シルバーカーとも、本人が「持ち上げて段差を越えられる重量か」「ハンドブレーキを握り続けられる握力があるか」が選定の決定要素になります。シルバーカーは軽量タイプで2〜3kg、ボックスタイプで5〜7kg。歩行器は安定性を確保するため5〜10kg程度が一般的です。下り坂や段差越えでの操作性を、実際に試してから決めることが重要です。福祉用具貸与事業所では試用貸出やデモ機の貸し出しを行っているため、最低1〜2週間の試用を経て決定するのが安全です。

3. 使用場面に合わせる:屋内・屋外・公共交通機関

主な使用場面が屋内中心なら固定型・交互型または小回りの利く前輪歩行器、屋外中心なら四輪歩行器か中型シルバーカー、公共交通機関の利用が多いなら折りたたみ可能な軽量タイプ、というのが基本の対応です。坂道の多い地域では電動アシスト歩行器が、平坦な住宅街でスーパーへの徒歩買い物が中心ならワゴン型シルバーカーが、それぞれ強みを発揮します。複数の場面を兼用したい場合は、屋内用と屋外用の2台体制を検討する選択肢もあります(屋内用はレンタル、屋外用は自費購入の組み合わせなど)。

購入・レンタルの費用相場と相談先

歩行器とシルバーカーの導入コストは、介護保険の使えるかどうかと、購入かレンタルかで大きく変わります。長期使用が見込まれる場合と短期使用の場合で経済合理性が逆転することもあるため、購入前に総コストを試算するのが鉄則です。

歩行器:介護保険レンタルが基本

介護保険の福祉用具貸与で歩行器を借りる場合、月額の貸与価格は3,000〜8,000円程度(製品により幅あり)で、自己負担はその1〜3割。固定式・交互式の安価なモデルは月300〜500円、四輪歩行車の標準的なモデルは月600〜1,000円程度の自己負担が目安です。2024年改定で選択制になった固定式・交互式は、自費購入価格が1万5,000円〜3万円程度のため、3年以上使うなら購入が経済的に有利になるケースもあります。電動アシスト歩行器は購入価格20万円以上のため、レンタル一択が現実的です。

シルバーカー:全額自費購入が基本

シルバーカーは介護保険対象外のため全額自費で、2万円〜10万円が一般的な価格帯です。コンパクトタイプで2万〜4万円、ボックス・ワゴンタイプで4万〜6万円、機能性を高めた椅子付きや海外ブランド品で6万〜10万円が相場です。自費レンタルは月3,000〜10,000円ですが、長期使用なら購入が経済的です。市区町村独自の高齢者用品助成(上限5,000〜2万円程度)が使える地域もあるため、購入前に必ず自治体に確認してください。

相談すべき専門職

歩行器の選定を介護保険で進める場合は、まず地域包括支援センターまたは市区町村介護保険担当窓口へ。要介護認定を受けたら担当ケアマネジャーがケアプランに歩行器貸与を組み込み、提携の福祉用具貸与事業所の福祉用具専門相談員がご自宅まで来て体格に合うモデルを選定・調整します。シルバーカーは医療機関の理学療法士・作業療法士・福祉用具メーカーのショールームでフィッティングを受けるのが安全です。介護保険外の選択肢として、介護保険外サービスを組み合わせた住宅環境整備の相談もできます。

まとめ:見分け方の核心と次の一歩

歩行器とシルバーカーは、似ているようで法的位置づけ・支える機能・対象者像・費用負担がすべて異なる別カテゴリーの製品です。「両腕で体重を支えるか、軽くハンドルに手を添えるだけか」という使い方の違いが、医療機器か雑貨か、介護保険対象か全額自費かという制度的差につながっています。歩行が不安定で支援が必要なら介護保険でレンタルできる歩行器を、自立歩行できて買い物の負担軽減と休憩がほしい段階ならシルバーカーを、と段階に応じて使い分けるのが基本です。

選定にあたっては、ご本人の体格・体力・主な使用場面の3軸でフィッティングを行い、必ず1〜2週間の試用を経て決定してください。介護保険を使う場合は地域包括支援センターと担当ケアマネジャーに相談し、福祉用具専門相談員のご自宅訪問でモデルを決めるのが最短ルートです。シルバーカー購入時も自治体独自の助成制度の確認を忘れずに、ご家族で総コストを試算したうえで導入を進めましょう。歩行補助具は転倒予防と外出意欲の維持という、在宅生活継続の二大要素を支える道具です。「合うものを正しい制度で導入する」ことが、ご本人とご家族の安心につながります。

監修者

介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム

医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)

看護師介護福祉士ケアマネジャー

訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。

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