介護のハタラクナカマ

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介護のハタラクナカマ
記事一覧用語集地域から探すご家族・利用者の方はこちら介護の働き方診断

📑目次

  1. 01介護老人保健施設の給与・事業所データから見るポイント
  2. 02介護老人保健施設の施設数データから見るポイント
  3. 03老健のシフト勤務とは|24時間体制の交代制勤務
  4. 04老健の代表的なシフト時間帯と業務内容
  5. 058時間夜勤と16時間夜勤の違い|どちらが楽?
  6. 06老健シフトの5つの特徴|特養との違い
  7. 07シフト調整・体調管理のコツ
  8. 08老健シフトに関するよくある質問
  9. 09老健の人員配置基準|なぜ夜勤負担が比較的軽いのか
  10. 10リハビリ職との連携シフトと多職種カンファレンスの実態
  11. 11新人介護職が老健シフトに慣れるまでの3か月ロードマップ
  12. 12老健シフトと向いている人・向いていない人
  13. 13老健の在宅復帰率と介護職のやりがい|数字で見る老健の特性
  14. 14老健シフトに関する追加トピック|入浴介助・送迎・看取り対応
  15. 15参考文献・出典
  16. 16まとめ|老健シフトは「日中業務の濃さ」が特徴
介護の働き方診断
老健(介護老人保健施設)のシフト・勤務形態完全ガイド|4交代制・夜勤回数・特徴
介護職向け

老健(介護老人保健施設)のシフト・勤務形態完全ガイド|4交代制・夜勤回数・特徴

老健のシフト・勤務形態を徹底解説。早番・日勤・遅番・夜勤の時間帯、8時間夜勤と16時間夜勤の違い、月の夜勤回数、特養との比較まで現役視点でまとめます。

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ポイント

この記事のポイント

老健(介護老人保健施設)のシフトは、早番(6:00〜15:00頃)・日勤(9:00〜18:00頃)・遅番(12:00〜21:00頃)・夜勤(21:00〜翌6:00、または16:30〜翌9:30の16時間夜勤)の4交代制が一般的です。8時間夜勤なら月8〜9回、16時間夜勤なら月4〜5回が標準。在宅復帰を目指すリハビリ施設のため、特養より日中業務の比重が高く、リハビリ職との連携シフトが特徴です。

📑目次▾
  1. 01老健のシフト勤務とは|24時間体制の交代制勤務
  2. 02老健の代表的なシフト時間帯と業務内容
  3. 038時間夜勤と16時間夜勤の違い|どちらが楽?
  4. 04老健シフトの5つの特徴|特養との違い
  5. 05シフト調整・体調管理のコツ
  6. 06老健シフトに関するよくある質問
  7. 07老健の人員配置基準|なぜ夜勤負担が比較的軽いのか
  8. 08リハビリ職との連携シフトと多職種カンファレンスの実態
  9. 09新人介護職が老健シフトに慣れるまでの3か月ロードマップ
  10. 10老健シフトと向いている人・向いていない人
  11. 11老健の在宅復帰率と介護職のやりがい|数字で見る老健の特性
  12. 12老健シフトに関する追加トピック|入浴介助・送迎・看取り対応
  13. 13参考文献・出典
  14. 14介護老人保健施設の給与・事業所データから見るポイント
  15. 15介護老人保健施設の施設数データから見るポイント
  16. 16まとめ|老健シフトは「日中業務の濃さ」が特徴

老健のシフト勤務とは|24時間体制の交代制勤務

老健(介護老人保健施設)は、要介護1以上の高齢者が在宅復帰を目指して入所する公的介護施設で、医師・看護師・リハビリ職が常駐する点が特徴です。入所者は平均要介護度3.2前後(厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」)で、24時間の見守りが必要なため、介護職員は交代制シフトで勤務します。

多くの老健で採用されるのは「早番・日勤・遅番・夜勤」の4交代制です。一部の施設では3交代制や2交代制(日勤+16時間夜勤)も見られます。施設の入所定員、ユニットケアの有無、夜勤帯の人員配置基準(入所者25人に対し職員1人以上)によってシフト構成は変わります。

老健の特徴は、特養と違って日中のリハビリ・離床支援が中心業務になる点です。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士と連携してリハビリの送迎や機能訓練の補助を行うため、早番・日勤・遅番の日中シフト人数が手厚く配置されることが多く、夜勤の人数は少なめになる傾向があります。

また、在宅復帰率の高い「在宅強化型老健」では退所前カンファレンスや家族指導の日程に合わせて勤務調整が必要なため、固定シフトより変則的な勤務になりやすい点も押さえておきましょう。

老健の代表的なシフト時間帯と業務内容

老健で採用されている4交代制の標準的な時間帯と、各シフトの主な業務内容は次のとおりです。施設によって30分〜1時間程度の前後があります。

早番(6:00〜15:00)

もっとも早い時間帯のシフトです。起床介助、整容、更衣介助、朝食配膳・食事介助、口腔ケア、トイレ誘導までを担当します。夜勤者と申し送りを行い、朝礼・カンファレンスに参加してから日中業務へ引き継ぎます。日勤者が出勤する9時前後までに「整容済み・離床済み」の状態を作るのが早番の役割です。

日勤(9:00〜18:00)

もっとも人数が多く配置されるシフトです。バイタルチェック、入浴介助、リハビリ送迎、レクリエーション、昼食介助、口腔ケア、排泄介助を回します。老健の場合は「リハビリのための離床・移乗」を1日複数回行うため、移乗回数が特養より多いのが特徴です。

遅番(12:00〜21:00)

午後から出勤し、入浴介助の後半・夕食介助・口腔ケア・就寝介助・ナースコール対応を担当します。日勤者の退勤後(18時以降)は遅番が日中フロアの責任者となり、夜勤者が来るまでをつなぎます。

夜勤(21:00〜翌6:00 / 16:30〜翌9:30)

就寝後の見回り、ナースコール対応、排泄介助、体位変換、起床介助までを担当します。8時間夜勤と16時間夜勤の2パターンがあり、後者は仮眠2時間を含んだロング夜勤です。

8時間夜勤と16時間夜勤の違い|どちらが楽?

老健の夜勤は8時間夜勤(ショート夜勤)と16時間夜勤(ロング夜勤)の2タイプに大別され、施設の方針で運用が分かれます。それぞれの特徴を比較します。

8時間夜勤(21:00〜翌6:00)

  • 1勤務あたりの拘束時間が短く、体力的負担が比較的軽い
  • 夜勤回数は月8〜9回と多い
  • 夜勤手当の単価は1回4,000〜6,000円程度(介護労働安定センター「介護労働実態調査」)
  • 夜勤明けに丸1日休めないことが多く、勤務間インターバルが短い
  • 3交代の中に組み込まれるため、「早番→翌日夜勤入り」のような変則勤務が発生しがち

16時間夜勤(16:30〜翌9:30)

  • 1勤務あたりの拘束時間が長く、仮眠を含めて16時間連続勤務
  • 夜勤回数は月4〜5回と少ない
  • 夜勤手当の単価は1回6,000〜8,000円程度と高め
  • 夜勤明けの翌日が休みになる「明け休み」運用が多く、実質3連休になりやすい
  • 1回の負担が重いため、深夜帯の体調管理がカギ

転職前に必ず確認したい4ポイント

求人票や面接で次の項目を確認しましょう。①夜勤体制(2交代/3交代/4交代)②夜勤1人あたりの担当人数 ③仮眠時間の有無と長さ ④夜勤明けの休日扱い(明け休みか公休か)。同じ「夜勤あり」でも体力的負担はまったく違います。

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老健シフトの5つの特徴|特養との違い

同じ入所系施設でも、老健と特養(特別養護老人ホーム)ではシフトの組み方や業務内容が大きく異なります。老健シフトの代表的な5つの特徴を整理します。

1. 日中シフトの人員が手厚い

リハビリの離床支援・送迎業務があるため、日勤帯(9〜18時)の介護職員数が特養より1.2〜1.5倍程度多く配置される傾向があります。日中のレクや個別対応の機会が多く、業務にメリハリが出ます。

2. 入退所サイクルが早い

老健の平均在所日数は約300日(厚労省「介護サービス施設・事業所調査」)で、特養(平均約3.5年)と比べてはるかに短い。退所前カンファレンス、家族指導、退所後訪問などの予定が頻繁に入るため、シフトに「会議枠」が組み込まれます。

3. 多職種連携が不可欠

医師・看護師・PT/OT/ST・支援相談員と一緒に動く時間帯があり、日中シフトは「他職種との会議・申し送り」が業務の20〜30%を占めます。

4. 看護師が24時間常駐

夜勤帯にも看護師が1名以上常駐するため、医療的判断を介護職が単独で抱え込む場面が少なく、夜勤の心理的負担は特養より軽いと言われます。

5. リハビリ計画に合わせた変則勤務

個別リハビリの時間に合わせた配置調整が必要で、固定シフトより月単位の変動シフトが一般的。希望休は前月15日頃までに提出する施設が多いです。

シフト調整・体調管理のコツ

老健で長く働くためには、変則シフトに体を慣らし、希望休を上手に通すことが重要です。現場で実践されているコツをまとめます。

1. 連続勤務後は3時間以上の仮眠を確保

16時間夜勤明けは交感神経が高ぶっており寝つきが悪くなりがち。帰宅後すぐに食事と入浴を済ませ、遮光カーテンを使った3時間仮眠 → 夕方の散歩 → 通常時間に就寝、という流れが体内時計を崩しにくいパターンです。

2. 希望休は前月15日までに「複数候補」を提出

多くの老健はシフト確定が前月25日前後。希望休が他職員と重なるとカットされやすいので、第1希望・第2希望を出すと通りやすくなります。

3. 早番→翌日日勤の連続勤務を避ける交渉

労働安全衛生法で勤務間インターバルは努力義務。早番終わり(15時)→翌日早番(6時)の15時間インターバルは合法ですが、体力的に厳しい場合はリーダーに相談を。

4. 16時間夜勤の前日はしっかり寝る

夜勤前日は7時間以上の睡眠を確保。夜勤当日の昼に2時間昼寝してから出勤すると、深夜帯の眠気が大幅に減ります。

5. 夜勤明け休みは「日中の用事」に充てない

銀行・役所・通院は明け休みではなく公休日に回しましょう。明け休みは回復に専念したほうが翌週のパフォーマンスが上がります。

老健シフトに関するよくある質問

Q1. 老健の夜勤は1人ですか?

A. 入所定員50名以下の小規模老健では介護職1人+看護師1人体制が一般的です。100名規模ではフロア毎に介護職2名+看護師1〜2名が配置されます。看護師が必ず常駐するため、医療対応は看護師に任せられます。

Q2. 日勤のみの働き方は可能ですか?

A. 可能です。老健はリハビリ業務の比重が高いため、日勤帯のパート求人が多く、子育て中の介護職員にも人気です。ただし正社員で日勤のみは少なく、夜勤専従と組み合わせる場合が多くなります。

Q3. シフトはどのくらい前にわかりますか?

A. 多くの老健では前月20〜25日に翌月のシフトが確定します。希望休の提出締切は前月10〜15日が目安です。

Q4. 残業は多いですか?

A. 介護労働安定センターの調査では、介護老人保健施設の月間平均残業時間は約7.2時間で、全業種平均より少ない水準です。記録業務は勤務時間内で終わらせる文化が根付いている施設が多いです。

Q5. 4交代制と2交代制、新人にはどちらが向いていますか?

A. 業務範囲が分かりやすい4交代制をおすすめします。2交代制(16時間夜勤あり)は1勤務の負担が大きく、入職半年以内の新人には体力的負担が大きいためです。

Q6. 老健と特養、どちらのシフトが楽?

A. 体力面では特養が「夜勤の見守り中心」で楽、業務量では老健が「日中業務メイン」でメリハリがあり精神的に楽、と感じる人が多いです。

老健の人員配置基準|なぜ夜勤負担が比較的軽いのか

老健の人員配置は介護保険法に基づく運営基準で細かく定められており、特養や有料老人ホームと比べて看護職員の比率が高いのが大きな特徴です。具体的には、入所者100名あたりの基本配置として、医師1名(常勤)、看護職員9名、介護職員25名、PT・OT・ST合計1名以上、支援相談員1名、ケアマネジャー1名、栄養士1名が定められています。

夜勤帯(22時〜翌5時)の最低配置は、入所者25人に対し介護職員1名以上+看護職員1名以上です。100名定員の老健であれば夜勤帯に介護職4名・看護職1〜2名が常駐する計算になります。特養の夜勤帯(介護職のみで対応するケースが多い)と比較すると、医療的判断を看護職に任せられるため、介護職の心理的負担が大幅に軽減されます。

さらに、リハビリ職が日中常駐している影響で、離床支援やトイレ誘導の負担が日中シフトに集中するため、夜勤者は基本的に「就寝後の見守り+ナースコール対応+定期巡視」が中心業務となります。これは特養の「夜間中心の身体介護対応」よりも体力負担が軽い構造です。

転職時には施設パンフレットや重要事項説明書で「夜勤帯の介護職員数」「看護職員の夜間配置」「リハビリ専門職の人数」を必ず確認しましょう。法人によっては運営基準を上回る手厚い配置を行っており、こうした施設は職員定着率も高い傾向にあります。配置基準は厚生労働省の「指定介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」で公開されており、誰でも閲覧可能です。

リハビリ職との連携シフトと多職種カンファレンスの実態

老健の最大の特徴は「在宅復帰支援施設」としてのリハビリ提供です。理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が日中フロアに常駐し、個別リハビリと集団リハビリを毎日実施します。介護職員のシフトはリハビリの時間割と密接に連携しており、リハビリの送迎・移乗・更衣介助・記録共有が業務の重要部分を占めます。

典型的なリハビリ連携シフトの動き

  • 9:00〜10:00:朝のバイタルチェック後、介護職員がリハビリ室への送迎・移乗を担当。1人につき所要時間は3〜5分
  • 10:00〜11:30:個別リハビリ実施中はPT/OT/STが主担当。介護職員は他利用者の入浴介助や排泄介助を行う
  • 11:30〜12:00:リハビリ終了利用者をフロアへ送迎。リハビリ職から「歩行状態」「疲労度」「機嫌」などを口頭申し送り
  • 14:00〜15:30:集団リハビリ(体操・レクリエーション)の補助。介護職員2〜3名がリハビリ職と組んで支援
  • 15:30〜16:00:多職種カンファレンス(週1〜2回)。担当利用者の在宅復帰に向けた進捗を共有

多職種カンファレンスの内容

老健の多職種カンファレンスは、医師・看護師・PT/OT/ST・支援相談員・ケアマネジャー・介護職員・栄養士が一堂に会し、個別利用者の在宅復帰計画を協議します。介護職員は日常生活の様子(食事量、排泄パターン、夜間の睡眠、認知症症状の変化)を報告する重要な役割を担います。

「介護職員の発言力」を重視する老健ほど在宅復帰率が高い傾向にあり、転職前には「カンファレンスへの介護職員の参加頻度」を質問するとよいでしょう。在宅強化型老健では月20件以上の退所カンファレンスが組まれ、介護職員も毎月3〜5件は主担当として参加します。

新人介護職が老健シフトに慣れるまでの3か月ロードマップ

変則シフトの老健に未経験から入職する場合、慣れるまでに約3か月かかると言われます。段階を追って体力・知識・対応力を身につけるロードマップを紹介します。

1か月目:日勤のみで業務フローを習得

多くの老健で、最初の3〜4週間は日勤のみで配属されます。早番・遅番・夜勤への展開はせず、日中のリハビリ送迎・入浴介助・食事介助・記録業務をプリセプターと一緒に覚えます。記録ソフト・ナースコール・申し送りシステムの操作を完全に覚えることが最優先です。

2か月目:早番・遅番デビュー

業務の流れを理解した段階で、早番(6:00〜15:00)と遅番(12:00〜21:00)に入ります。早番は出勤時間が早く生活リズムの調整が必要なため、前日の就寝時間を21時前にするなど自己管理が大切。遅番は夕食後の就寝介助・夜勤者への申し送りまでを担当します。

3か月目:夜勤練習開始

3か月を目安に夜勤練習がスタート。最初は先輩との2人夜勤で、ナースコール対応・体位変換・定期巡視・記録業務を体験します。夜勤明けの体調管理(入眠・食事・水分補給・運動)の仕方も先輩に学びながら習得。半年以内に1人夜勤(看護師は別途常駐)に移行する施設が一般的です。

シフト変則対応のための健康管理

  • 睡眠は1日合計7時間以上を死守
  • 水分は1日2L以上、夜勤前後はカフェインを控える
  • 夜勤前日は昼寝を1〜2時間とる
  • 休日は日中の散歩や軽い運動で体内時計をリセット
  • 食事は炭水化物・タンパク質・野菜のバランスを意識

3か月で完全に慣れる人もいれば、半年かかる人もいます。先輩や教育担当に相談しながら、無理のないペースで自分の体に合う働き方を見つけていきましょう。

老健シフトと向いている人・向いていない人

老健シフトが向いている人

  • 規則正しい生活が好きな人:日勤帯がメインで業務量もリハビリ送迎などのルーティンが多いため、計画的に動ける人に向いています
  • 多職種と協調できる人:医師・看護師・PT/OT/ST・栄養士などとの連携が必須。チームプレーを楽しめる人に最適
  • リハビリに興味がある人:機能訓練の補助を通じて高齢者の回復を間近に見られるため、やりがいを感じやすい
  • 看取りより回復支援にやりがいを感じる人:老健は在宅復帰が目標のため、利用者の改善を見られる場面が多い
  • 夜勤の心理的負担を抑えたい人:看護師24時間常駐で医療判断のサポートが受けられる

老健シフトが向いていない可能性のある人

  • 固定シフトを希望する人:希望休やリハビリ計画に合わせた変動シフトが多いため、毎月同じ勤務パターンを望む人にはストレス
  • 1人の利用者と長く関わりたい人:平均在所日数が約300日と短く、退所が早いため愛着形成が難しい場面も
  • レクリエーション中心の業務を望む人:レクよりリハビリ補助・記録業務の比重が大きいため、デイサービスのほうが向いている可能性
  • 医療色が苦手な人:医師の回診・看護師主導のケアが多く、介護職の独自判断の場面は特養より少ない

転職前に確認すべき5つの質問

  1. 夜勤体制は2交代/3交代/4交代のどれか?
  2. 夜勤帯の介護職員数と看護師の有無は?
  3. リハビリ送迎の対応人数は1日何回程度か?
  4. 多職種カンファレンスへの介護職員の参加頻度は?
  5. 希望休の通りやすさ・前月の提出締切日は?

これらを面接で具体的に質問すると、施設のシフト運用と職員待遇の実態が見えてきます。事前リサーチを徹底することが、入職後のミスマッチを防ぐ最大のポイントです。

老健の在宅復帰率と介護職のやりがい|数字で見る老健の特性

老健は介護保険法上「在宅復帰・在宅療養支援を行う施設」と定義され、入所者の在宅復帰を主目的としています。厚生労働省の介護給付費分科会資料によれば、全国の介護老人保健施設の平均在宅復帰率は約36%(2023年時点)で、在宅強化型老健では50%を超える施設も珍しくありません。

在宅復帰率の区分と介護報酬

  • 超強化型:在宅復帰率70%以上、ベッド回転率10%以上など複数要件を満たす。介護報酬上の単位が最も高い
  • 在宅強化型:在宅復帰率50%以上。一般型より高い単位
  • 加算型:在宅復帰率30%以上。加算が算定可能
  • 基本型:在宅復帰率30%未満。標準単位
  • その他型:要件未達

在宅強化型・超強化型ほど介護報酬収入が増えるため、職員給与にも還元されやすい傾向があります。求人選びの際に「在宅復帰率」「老健の区分」を確認すると、施設の運営方針と給与水準の両面が見えてきます。

介護職員のやりがいに直結する瞬間

老健で介護職員が「やりがい」を実感するのは、利用者が在宅復帰を達成する瞬間です。入所時に車椅子だった方が歩いて退所する、嚥下障害があった方が普通食を食べて退所するなど、機能回復の現場に立ち会える機会が他施設より多いのが老健の魅力です。退所時には家族から感謝の言葉をかけられ、半年〜1年の関わりが報われる達成感があります。

一方で、在宅復帰が叶わずに次の施設へ移る方や、入所中に状態が悪化する方もいます。「すべての利用者を必ず帰せるわけではない」という現実を受け入れ、できる範囲で最善を尽くす姿勢が長く働くためのカギです。シフトの中でリハビリ職と密に連携し、小さな改善を見逃さない観察眼が老健介護職の専門性を高めていきます。

老健シフトに関する追加トピック|入浴介助・送迎・看取り対応

老健の業務は入浴介助・通所リハ送迎・看取り対応など多岐にわたり、シフトごとに役割が分かれています。介護職員が知っておくべき3つのトピックを補足します。

入浴介助のシフト

老健の入浴は週2〜3回が標準で、機械浴・特殊浴・一般浴の3パターンを使い分けます。入浴日は早番〜日勤の介護職員が交代で「入浴介助担当」となり、午前9:30〜11:30、午後13:30〜15:30の2回転で実施。1人あたり15〜20分が目安です。

通所リハの送迎との連携

老健は入所サービスに加え、通所リハビリ(デイケア)を併設している施設が多くあります。朝8:30と夕方16:30に送迎車が出発するため、介護職員も乗降介助に協力するケースがあります。送迎要員になるかは施設ごとに異なりますが、運転免許がある介護職員は重宝されます。

看取り期の夜勤対応

老健も看取り介護加算の対象施設で、終末期の利用者には夜勤帯の見守りが手厚くなります。家族が泊まり込みで付き添うケースもあり、夜勤者は家族対応もこなします。看取り経験を積みたい介護職員にとって、老健は医療連携のもとで穏やかな看取りを学べる貴重な現場です。

参考文献・出典

  • [1]
    令和5年度 介護労働実態調査- 介護労働安定センター

    介護職員の労働時間・夜勤回数・夜勤手当の実態調査

  • [2]
    令和5年介護サービス施設・事業所調査の概況- 厚生労働省

    介護老人保健施設の入所者数・在所日数・職員配置の公的統計

  • [3]
    介護老人保健施設の人員・設備・運営基準- 厚生労働省

    老健の人員配置基準(夜勤帯の職員数を含む)

  • [4]
    医療・福祉分野における勤務間インターバル制度- 厚生労働省

    夜勤明けの勤務間インターバルに関する努力義務

関連する公的データ(本文の補足)

介護老人保健施設の給与・事業所データから見るポイント

介護老人保健施設で働く介護職員の平均月給は35.3万円、平均年収は424万円です(厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査に基づく全国値)。主要7施設タイプの平均33.2万円と比べると約2.1万円高い水準で、タイプ間では3番目の給与水準です。

施設タイプ平均月給平均年収介護老人保健施設との差
特別養護老人ホーム36.2万円434万円+0.9万円
有料老人ホーム36.1万円433万円+0.8万円
介護老人保健施設35.3万円424万円基準
訪問介護35.0万円420万円-0.3万円
小規模多機能型居宅介護30.5万円366万円-4.8万円
グループホーム30.2万円362万円-5.1万円
デイサービス29.4万円353万円-5.9万円

求人の母数になる事業所数で見ると、介護老人保健施設は全国に4,089件あります(75歳以上人口1万人あたり約2.0件)。最も多いのは大阪府の218件(全国の5.3%)で、次いで神奈川県の196件。最も少ない高知県は30件にとどまり、地域によって介護老人保健施設の求人の出やすさには大きな差があります。

シフト制の負担は平均月給には表れませんが、夜勤回数や休日数の条件は同じ額面でも手取りと生活の質を大きく変えます。平均値を基準線に「夜勤何回でこの月給か」を求人ごとに確認しましょう。

老健は在宅復帰を目指す施設で、医師・看護職・リハビリ職と日常的に協働します。医療連携の経験を積みやすい一方、夜勤体制や手当は施設差が大きい業態です。手当や賞与は事業所ごとの差が大きい領域です。公的統計の平均値を基準線にすると、高い・低いを感覚だけで判断しにくくなります。

出典: 厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査。厚生労働省 介護サービス情報公表システム掲載データに基づく本サイト集計。総務省統計局 人口推計(2024年10月1日現在)。調査ごとに母集団・集計定義が異なるため、数値は水準の目安として参照してください。

関連する公的データ(本文の補足)

介護老人保健施設の施設数データから見るポイント

本サイトが保有する厚生労働省由来の施設データでは、介護老人保健施設は全国に4,089件あります。この記事のテーマは「働き方・現場理解」です。働き方を考えるときは、その施設タイプが全国でどれくらいあり、どの地域に多いかを知ると、求人の探しやすさやキャリアの広げ方を判断しやすくなります。

順位都道府県施設数全国比率
1大阪府218件5.3%
2神奈川県196件4.8%
3東京都192件4.7%
4愛知県185件4.5%
5北海道181件4.4%
順位市区町村施設数全国比率
1群馬県高崎市20件0.5%
2鹿児島県鹿児島市19件0.5%
3大分県大分市18件0.4%
4富山県富山市18件0.4%
5広島県呉市17件0.4%

老健は、都道府県別では大阪府218件、神奈川県196件、東京都192件に多く、市区町村別では群馬県高崎市20件、鹿児島県鹿児島市19件、大分県大分市18件に集まりやすい傾向があります。求人や施設を比較するときは、全国平均の説明だけでなく「自分が探す地域にどれだけ選択肢があるか」まで見ると、判断の精度が上がります。

出典: 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」オープンデータ(2025年12月末時点)に基づく本サイト集計。施設数は公開データの登録状況により変動します。

まとめ|老健シフトは「日中業務の濃さ」が特徴

老健のシフトは早番・日勤・遅番・夜勤の4交代制が中心で、リハビリ業務との連携で日中の人員が手厚いのが特徴です。夜勤回数は8時間夜勤なら月8〜9回、16時間夜勤なら月4〜5回が標準で、看護師が24時間常駐するため夜勤の心理的負担は特養より軽い傾向にあります。

転職を検討する際は、夜勤体制(2/3/4交代)、夜勤1人あたりの担当人数、仮眠の有無、夜勤明け休みの扱い、希望休の通りやすさをチェックすることが重要です。同じ「老健勤務」でも施設ごとにシフト負担はまったく違うため、面接時に必ず具体的な数字で確認しましょう。

老健は在宅復帰を支援するリハビリ施設としての専門性が高く、多職種連携を経験できる職場です。シフトの仕組みを理解し、自分の体力・ライフスタイルに合った働き方を選ぶことが、長く働き続けるための第一歩になります。

医療・健康情報に関する免責事項

本記事は、介護現場で働く方および介護職への転職を検討される方に向けた一般的な情報提供を目的としており、 個別の症状に対する医学的な診断・治療を行うものではありません。

ご本人・ご家族の症状やケア方法について判断が必要な場合は、必ず医師・看護師・薬剤師・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士等の有資格者にご相談ください。 介護保険サービスの利用判断についてはケアマネジャー、行政手続きについては各市区町村の窓口にお問い合わせください。

掲載情報は公開時点の各種公的資料・業界資料に基づき作成していますが、最新の制度・診療ガイドライン等と異なる場合があります。

公開日: 2026年4月7日最終更新: 2026年6月13日

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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