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📑目次

  1. 01主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)とは
  2. 02主任ケアマネの受験資格・受講要件
  3. 03主任介護支援専門員研修の科目・時間・費用
  4. 04主任ケアマネの給料・年収相場
  5. 05主任ケアマネと通常ケアマネの違い
  6. 06特定事業所加算と地域包括支援センターでの役割
  7. 072027年4月施行見込み|ケアマネ更新制廃止が主任ケアマネに与える影響
  8. 08よくある質問(FAQ)
  9. 09参考文献・出典
  10. 10まとめ|主任ケアマネは制度の中核を担う「指導者」資格
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主任ケアマネジャーとは|受験資格・年収・主任介護支援専門員研修の流れを解説

主任ケアマネジャーとは|受験資格・年収・主任介護支援専門員研修の流れを解説

主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)の受験資格・研修内容・年収相場・通常ケアマネとの違いを厚労省ガイドラインなど一次ソースで解説。2027年4月見込みの更新制廃止の影響と、特定事業所加算における役割もまとめています。

ポイント

この記事のポイント

主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)とは、ケアマネとして通算5年以上の実務経験などを満たし、合計70時間以上の主任介護支援専門員研修を修了した上位資格の保持者です。居宅介護支援の特定事業所加算や地域包括支援センターでは配置が必須要件となり、年収は概ね400万円〜500万円台がボリュームゾーン。2026年4月3日に閣議決定された介護保険法改正で、ケアマネ資格の更新制は2027年4月以降の施行で廃止される見込みです。

📑目次▾
  1. 01主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)とは
  2. 02主任ケアマネの受験資格・受講要件
  3. 03主任介護支援専門員研修の科目・時間・費用
  4. 04主任ケアマネの給料・年収相場
  5. 05主任ケアマネと通常ケアマネの違い
  6. 06特定事業所加算と地域包括支援センターでの役割
  7. 072027年4月施行見込み|ケアマネ更新制廃止が主任ケアマネに与える影響
  8. 08よくある質問(FAQ)
  9. 09参考文献・出典
  10. 10まとめ|主任ケアマネは制度の中核を担う「指導者」資格

「主任ケアマネジャーって普通のケアマネと何が違うの」「受験資格はどう満たすの」「給料はどれくらい上がるの」——居宅介護支援事業所の管理者要件や地域包括支援センターでの配置義務に関わるため、キャリアアップを考えるケアマネにとって主任介護支援専門員の取得は避けて通れないテーマです。

さらに2026年4月3日には、ケアマネ資格の更新制を廃止する介護保険法等改正案が閣議決定され、2027年4月以降の施行が見込まれています。本記事では、厚生労働省の主任介護支援専門員研修ガイドラインや社会保障審議会介護保険部会の資料、賃金構造基本統計調査などの一次ソースをもとに、主任ケアマネの定義・受験資格・研修フロー・年収・特定事業所加算との関係・更新制度の見直しまでを整理します。

主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)とは

主任ケアマネジャーは、介護保険法に基づく「主任介護支援専門員」の通称で、介護支援専門員(ケアマネ)の上位資格に位置づけられます。厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」(老発0704第2号、平成26年)の別添5で要件が示されており、以下の3つの役割が期待されています。

主任ケアマネに期待される3つの役割

  1. 他のケアマネへの個別支援・指導(スーパービジョン、事例検討会のリード)
  2. 地域や事業所での人材育成(OJT、Off-JT、実習指導者としての関わり)
  3. 多職種ネットワークの構築と地域の社会資源開発(地域ケア会議、地域包括ケアシステムの推進)

厚労省「主任介護支援専門員更新研修 各科目のガイドライン」(資料番号001089255)でも、主任ケアマネは「介護支援専門員の育成・助言、各種研修における指導、多職種連携及び関係機関の連携体制の構築、支援困難な事例への対応、地域の社会資源の開発」を担う存在と明記されています。

活躍する主な職場

  • 居宅介護支援事業所(管理者要件、特定事業所加算Ⅰ〜Ⅲ・Aの算定要件)
  • 地域包括支援センター(人員配置要件として「主任介護支援専門員又は主任介護支援専門員に準ずる者」が必須)
  • 介護老人保健施設・特別養護老人ホーム等の施設ケアマネ(指導的立場として)
  • 行政・職能団体(自治体の介護人材育成、ケアマネジャー協会の研修講師)

主任ケアマネの受験資格・受講要件

主任介護支援専門員研修を受けるためには、まず介護支援専門員の登録を済ませた上で、専門研修課程Ⅰ・Ⅱ又は実務経験者向け更新研修を修了している必要があります。その上で、厚労省ガイドラインに定める以下の4つのいずれかに該当しなければなりません。

主任介護支援専門員研修の4つの受講要件

  1. 専任のケアマネとして通算5年(60か月)以上の実務経験がある者(管理者との兼務期間も算入可)
  2. ケアマネジメントリーダー養成研修修了者または日本ケアマネジメント学会が認定する認定ケアマネジャーで、専任のケアマネ実務経験が通算3年(36か月)以上ある者
  3. 主任介護支援専門員に準ずる者として、現に地域包括支援センターに配置されている者
  4. その他、ケアマネ業務に関し十分な知識と経験を有し、都道府県が適当と認める者

もっとも一般的なルートは①の「ケアマネ専任5年以上」です。実務経験は法人をまたいでも算入できるため、転職経験のある方は前職の事業所から「実務経験証明書」を発行してもらう必要があります。

受験資格の前段にある条件

主任ケアマネを目指すには、その前提としてケアマネ自体の保有が必須です。ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の現行受験資格は、看護師・社会福祉士・介護福祉士などの国家資格保有者または相談援助業務従事者で、対象業務に通算5年以上かつ900日以上従事していることが条件です。社会保障審議会介護保険部会の議事録(2025年10月27日 第127回)では、この実務経験要件を「3年」に短縮し、診療放射線技師・臨床検査技師・臨床工学技士・救急救命士・公認心理師を新たに対象に加える方針が示されています。

最短で主任ケアマネになるまでの年数

  • 無資格スタート:介護福祉士の取得(実務経験ルートで最短3年)→ ケアマネ試験合格・実務研修 → 専任実務5年 → 専門研修課程Ⅰ・Ⅱ → 主任研修。合計で最短8〜10年程度。
  • 看護師・社会福祉士などからスタート:相談援助等の業務5年(改正後は3年見込み)→ ケアマネ試験 → 専任実務5年 → 主任研修。10年前後を要する場合が多い。
  • 認定ケアマネジャー保有者:専任実務3年で要件を満たすため、ケアマネ取得後の最短ルートとなる。

主任介護支援専門員研修の科目・時間・費用

主任介護支援専門員研修は、令和6年4月から新カリキュラムで実施されており、合計70時間以上の科目構成が厚労省告示(介護保険法施行令第37条の15第2項に規定する厚生労働大臣が定める基準、平成18年厚生労働省告示第265号)で定められています。

主任研修の9科目(合計70時間)

科目形式時間
(1) 主任介護支援専門員の役割と視点講義5時間
(2) ケアマネジメントの実践における倫理的な課題に対する支援講義2時間
(3) 終末期ケア(EOLケア)を含めた生活の継続を支える基本的なケアマネジメント及び疾患別ケアマネジメントの理解講義3時間
(4) 人材育成及び業務管理講義3時間
(5) 運営管理におけるリスクマネジメント講義3時間
(6) 地域援助技術(コミュニティソーシャルワーク)講義6時間
(7) 地域における生活の継続を支えるための医療との連携及び多職種協働の実現講義・演習6時間
(8) 対人援助者監督指導(スーパービジョン)講義・演習18時間
(9) 個別事例を通じた介護支援専門員に対する指導・支援の展開講義・演習24時間

このうち(8)スーパービジョンと(9)個別事例の指導・支援が合計42時間と全体の6割を占め、研修の中核となります。受講前には自身の指導実践に関する事例を複数提出する必要があり、夏休みの宿題のように業務後の準備に時間を要するケースが多い科目です。

受講料は都道府県で大きく異なる

主任研修の受講料は実施主体(多くは都道府県もしくは委託を受けた職能団体)が設定するため、地域差が大きいのが特徴です。厚生労働省の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(令和6年3月、認知症施策・地域介護推進課)に基づく令和4年度の都道府県別受講料では、最も高い和歌山県が67,500円、最も低い島根県が24,070円と、最大で4万円超の差がありました。受講検討時は、必ず居住地・勤務先所在地の都道府県研修要項を確認しましょう。

研修日程と受講形式

令和6年4月以降の新カリキュラムでは、(1)・(6)〜(9)はZoom等によるオンライン同時双方向研修もしくは集合研修、(2)〜(5)はインターネット動画によるオンデマンド形式が原則です。受講期間は概ね1〜3か月にわたって12日前後の日程が組まれます(例:神奈川県、東京都、大阪府の主任研修要項)。働きながら受講するため、勤務先との日程調整・代替体制の確保が事前準備の鍵となります。

主任ケアマネの給料・年収相場

主任ケアマネ単独の公式統計はありませんが、ケアマネ全体の賃金データと管理職データを組み合わせると、年収の輪郭は見えてきます。

ケアマネ全体の平均(厚労省 令和5年賃金構造基本統計調査)

  • 所定内給与額(月給):約28万5,000円
  • 年間賞与その他特別給与額:約64万4,000円
  • 推計年収:約406万円

この数字は介護支援専門員全体の平均で、主任ケアマネはこの上位層に位置すると考えられます。実際、職業情報提供サイト「jobtag」掲載データなど複数の集計では、主任ケアマネの年収は「300万〜450万円」のゾーンに約6割が集中し、500万円以上が1割前後という分布が報告されています。

居宅介護支援事業所「管理者」になると年収はさらに上振れ

2021年度から(経過措置を経て)居宅介護支援事業所の管理者は原則として主任介護支援専門員であることが要件化されています。介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」を含む民間集計では、管理者ポジションの平均年収はおおむね500万円台前半〜後半と、ケアマネ平均(約406万円)を100万円程度上回る水準にあります。

主任ケアマネ手当の相場

事業所が独自に設定する「主任ケアマネ手当」は、月額5,000円〜2万円が相場とされ、特定事業所加算を算定する事業所では加算収入の一部が手当原資として配分されるケースもあります。求人票上では「主任ケアマネ歓迎」「主任手当あり(1万円〜2万円)」といった文言で給与差を明示する事業所が増えています。

独自分析:通常ケアマネと主任ケアマネの「年収差の実体」

厚労省データと求人市場のデータを突き合わせると、主任ケアマネが「単に主任資格を持つ」だけで自動的に年収が大きく上がるわけではないことが見えてきます。大きく差が開くのは、主任資格を活かして(a)居宅介護支援事業所の管理者になる、(b)特定事業所加算を算定する事業所に勤める、(c)地域包括支援センターに転職するのいずれかを実現したケースです。逆に、主任資格を取得しても職務が一般ケアマネと変わらない場合、ベース給与の上昇は月1万〜2万円の主任手当にとどまり、年収差は20〜30万円程度になることも珍しくありません。研修費用と時間負担を回収できるかは、取得後のポジション設計が鍵となります。

主任ケアマネと通常ケアマネの違い

主任ケアマネと通常ケアマネは、業務範囲・配置義務・報酬・キャリアの天井が大きく異なります。求められる視点も「自分のケースをいかに丁寧に支援するか」から「他のケアマネをどう育て、地域全体のケアマネジメントをどう向上させるか」へとシフトします。

項目通常ケアマネ(介護支援専門員)主任ケアマネ(主任介護支援専門員)
主たる業務担当利用者のアセスメント・ケアプラン作成・モニタリング左記+他ケアマネの指導・スーパービジョン・地域援助・人材育成
必要な実務経験看護師・社福士等の対象資格+実務5年(改正後3年見込み)ケアマネ専任5年(or 認定ケアマネ+3年)
研修実務研修・専門研修Ⅰ・Ⅱ左記+主任研修70時間以上
居宅事業所の管理者要件原則不可(経過措置を除く)2021年度〜原則必須
地域包括支援センター配置不可(保健師・社会福祉士のみで配置不可)3職種の必須要件の1つ
特定事業所加算算定事業所の介護支援専門員として勤務Ⅰ〜Ⅲ・Aで配置必須
年収レンジの目安約350〜450万円約400〜550万円(管理者で500万円超も)

業務時間配分の違い(厚労省ガイドラインより)

通常ケアマネの時間の大半は自身の担当利用者対応に充てられますが、主任ケアマネは指導対象となる若手ケアマネとの面談時間、地域ケア会議の準備・進行、研修の企画・登壇など、「自分以外のケアマネの実践を底上げする活動」に時間を割く必要があります。厚労省「主任介護支援専門員研修ガイドライン」でも、対人援助者監督指導と個別事例を通じた指導・支援に研修時間の6割が配分されているのは、業務実態でこれらが中心になることを反映したものです。

特定事業所加算と地域包括支援センターでの役割

主任ケアマネ資格は、単なる肩書きではなく介護報酬の算定要件・地域包括支援センターの配置基準に直結する「制度的な必須資源」です。取得を検討する際は、勤務先がどの加算を算定するか、あるいは地域包括への異動を視野に入れるかでメリットの大きさが変わります。

居宅介護支援の特定事業所加算(2024年度改定後)

居宅介護支援の特定事業所加算は、人員配置と業務体制を一定水準以上に引き上げた事業所が算定できる月額加算で、2024年度改定では単位数が以下のとおりとなりました。

  • 特定事業所加算(Ⅰ):519単位/月(改定前505単位)— 主任ケアマネ2名以上+常勤専従ケアマネ3名以上
  • 特定事業所加算(Ⅱ):421単位/月(改定前407単位)— 主任ケアマネ1名以上+常勤専従ケアマネ3名以上
  • 特定事業所加算(Ⅲ):323単位/月(改定前309単位)— 主任ケアマネ1名以上+常勤専従ケアマネ2名以上
  • 特定事業所加算(A):114単位/月(改定前100単位)— 主任ケアマネ1名+常勤専従ケアマネ1名以上+常勤換算1以上のケアマネ

いずれの区分でも主任ケアマネの配置は必須要件です。利用者1人あたり月300〜500単位(地域単価10円換算で月3,000〜5,000円)の追加報酬は、事業所収益にとって極めて大きく、主任ケアマネの採用ニーズが高い直接的な背景になっています。

地域包括支援センターでの主任ケアマネ

地域包括支援センターの人員配置基準では、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の3職種を原則として置くこととされており(介護保険法施行規則第140条の66第1号イ)、主任ケアマネは地域の高齢者総合相談、介護予防ケアマネジメント、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援の中核を担います。具体的には以下のような業務に従事します。

  • 地域のケアマネに対する個別相談・困難事例のスーパーバイズ
  • 地域ケア会議の主催・運営、行政との連携
  • 新規ケアマネの実習指導者としての関わり
  • 地域の社会資源開発・インフォーマルサービスの組み立て

地域包括支援センターの主任ケアマネは、地方公務員もしくは委託先法人の正職員ポジションが多く、待遇は比較的安定しているものの、相談業務の量と多様性から心理的負担も大きい職場です。

2026年6月臨時介護報酬改定との関係

2026年6月施行の臨時介護報酬改定(処遇改善加算の上乗せ等)でも、加算率の高い事業所ほど主任ケアマネを含む有資格者の処遇改善原資を確保しやすい構造になっています。特定事業所加算を算定する事業所は、加算収入の一部を主任ケアマネ手当や賞与原資として明確に配分する運用例が目立ちます。

2027年4月施行見込み|ケアマネ更新制廃止が主任ケアマネに与える影響

2026年4月3日、政府は「社会福祉法等の一部を改正する法律案」を閣議決定し、国会に提出しました。改正案には、介護支援専門員の登録に係る再研修・更新研修の廃止が明記されています。施行は法案成立後、公布の日から1年6か月以内に政令で定める日(2027年4月の第10期介護保険事業計画開始に合わせた施行が有力)とされています。

変わること

  • 介護支援専門員証の有効期間が撤廃され、ケアマネ資格は一度取得すれば生涯有効になる見通し
  • 更新研修(実務経験者で最大88時間)が廃止される
  • 主任介護支援専門員研修・主任介護支援専門員更新研修も同様の見直し方針が、社会保障審議会介護保険部会(2025年10月27日 第127回)で確認されている
  • 受験要件の実務経験が「5年→3年」に短縮、対象資格に診療放射線技師・臨床検査技師・臨床工学技士・救急救命士・公認心理師が追加される方針

変わらないこと(むしろ強化)

  • 都道府県知事が行う定期研修の受講は法令上の義務として残る
  • 正当な理由なく研修を受講しない場合、知事が受講命令を発することができ、命令に従わない場合は1年以内のケアマネ業務従事禁止の処分が可能(社会福祉法等改正法案)
  • 介護サービス事業者にも、雇用するケアマネが研修を受講できるよう受講機会を確保する義務が課される(違反時は知事の勧告・命令・公表の対象)

主任ケアマネ視点で押さえるべき3つのポイント

  1. 「資格の維持コスト」は下がるが「現場の研修確保責任」は重くなる:研修費の個人負担化が制度的に難しくなり、事業所側で研修時間と費用を確保する流れになる。主任ケアマネは事業所内研修計画の責任者として関与する場面が増える見込み。
  2. 主任ケアマネ自身も指定研修受講管理機関による管理対象:改正法案では新たに「指定研修受講管理機関」が創設され、受講状況の一元管理が始まる。研修記録の正確な管理が主任ケアマネにとっても必須となる。
  3. 受験者増による人材プールの拡大:実務経験要件の短縮と対象資格の拡大により、2027年度試験以降、受験者数の増加が見込まれる。主任ケアマネは新人ケアマネの育成・スーパーバイズ役として、これまで以上に「指導者」としての力量が問われる。

現場のケアマネからは、X(旧Twitter)上で更新研修の費用・事前課題負担に対する声が以前から多数挙がっており、今回の更新制廃止はこうした現場感覚に対応する形となりました。一方で、現役主任ケアマネの間では「研修義務化+受講命令+業務禁止処分という新しい縛りが、運用面でどこまで現場を圧迫するか」を懸念する見方も広がっています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 主任ケアマネと認定ケアマネジャーは何が違う?

主任ケアマネは介護保険法に基づく公的な資格で、居宅介護支援事業所の管理者要件・特定事業所加算・地域包括支援センター配置に関わる「制度資格」です。一方、認定ケアマネジャーは日本ケアマネジメント学会が認定する民間資格で、主任研修の受講要件②(実務3年で受講可)に紐づく位置づけです。役割は近いですが、制度上の効力は主任ケアマネの方がはるかに大きいため、キャリアアップの主軸は主任ケアマネを置くのが一般的です。

Q2. 主任研修は土日のみで受講できる?

多くの都道府県では、平日と土日を組み合わせた12日前後の日程が組まれます。完全に土日のみで完結するコースは少なく、平日2〜3日の出席が必要なケースが大半です。最新の日程は実施年度の都道府県ホームページや委託先(東京都介護支援専門員研究協議会、宮城県ケアマネジャー協会など)の研修要項で確認してください。

Q3. 主任ケアマネ取得後に「主任を降りる」ことはできる?

制度上、主任介護支援専門員は資格として保有を継続したまま、業務上は通常ケアマネとして勤務することは可能です。ただし、これまでは5年ごとの更新研修を受けないと失効する仕組みでした。2027年4月以降の更新制廃止により、一度取得した主任資格は法令上の研修義務を果たす限り維持できる方向性で見直されています。

Q4. 介護福祉士からの最短ルートを教えて

介護福祉士として実務5年(または改正後3年)→ ケアマネ試験合格・実務研修修了 → ケアマネとして専任で実務5年 → 専門研修Ⅰ・Ⅱ修了 → 主任研修受講、というのが最短ルートです。介護福祉士取得から数えて最短10年程度かかります。認定ケアマネジャーを取得すれば、ケアマネ実務3年で主任研修要件を満たすこともできますが、認定取得自体に別途審査と費用が必要です。詳しくは関連記事「介護福祉士からケアマネへキャリアアップする方法」もあわせてご覧ください。

Q5. 更新制廃止が施行されるまでに更新時期が来たらどうなる?

改正法案では、施行日(公布から1年6か月以内)までは現行の更新制が維持されます。施行前に有効期限が来るケースの経過措置は、今後策定される政令・省令で詳細が定まる予定です。当面は現行どおり主任介護支援専門員更新研修(46時間以上)の受講が必要となるため、所属する都道府県の研修要項を確認しながら計画的に受講することをおすすめします。

Q6. 主任ケアマネ手当はどれくらい?

事業所により幅がありますが、月額5,000円〜2万円が一般的なレンジです。特定事業所加算を算定する居宅介護支援事業所では、加算収入の一部を手当原資として配分し、月1.5万〜2万円程度を支給する例が多く見られます。求人比較時は基本給だけでなく主任手当・管理者手当・処遇改善加算の配分方針もあわせて確認しましょう。

参考文献・出典

  • [1]
    主任介護支援専門員研修 ガイドライン- 厚生労働省

    主任介護支援専門員研修の科目構成・時間数(70時間以上)・展開方法を定めた公式ガイドライン

  • [2]
    主任介護支援専門員更新研修 各科目のガイドライン- 厚生労働省

    主任介護支援専門員に期待される役割・研修科目・修得目標を整理

  • [3]
    介護支援専門員資質向上事業 ガイドライン(令和5年4月)- 厚生労働省

    実務研修・専門研修・主任研修・主任更新研修を含む法定研修体系の全体像

  • [4]
    第127回 社会保障審議会介護保険部会 資料・議事録(2025年10月27日)- 厚生労働省

    ケアマネ資格更新制の廃止方針・受験要件緩和・対象資格拡大を議論

  • [5]
    ケアマネ資格の更新制廃止 研修受講は法令上の義務に 政府が閣議決定- 介護ニュースJoint

    2026年4月3日閣議決定の改正法案の内容を一次情報として整理

  • [6]
    ケアマネ資格の更新制廃止へ 継続研修は義務化、未受講には業務禁止も- ケアニュース by シルバー産業新聞

    社会福祉法等改正案要綱、指定研修受講管理機関の創設、業務従事禁止処分の規定

  • [7]
    令和5年賃金構造基本統計調査- 厚生労働省

    ケアマネジャーの所定内給与額・年間賞与・推計年収の基礎データ

  • [8]
    居宅介護支援における特定事業所加算(2024年度改定対応)- 厚生労働省(令和6年度介護報酬改定)

    特定事業所加算Ⅰ〜Ⅲ・Aの単位数・主任介護支援専門員配置要件

  • [9]
    主任介護支援専門員研修及び主任介護支援専門員更新研修について- 神奈川県

    都道府県主任研修の実施要項・受講要件・スケジュールの実例

  • [10]
    令和8年度大阪府主任介護支援専門員研修(前期)について- 大阪府

    都道府県主任研修の実施要項・申込方法の実例

まとめ|主任ケアマネは制度の中核を担う「指導者」資格

主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)は、ケアマネ歴5年以上の専任実務者が70時間以上の主任研修を経て取得する、介護保険制度の中核を担う指導者資格です。本記事の要点は次のとおりです。

  • 主たる役割は「他のケアマネへの指導・支援」「人材育成」「地域の社会資源開発」の3つ。
  • 受講要件は「専任ケアマネ実務5年」が王道で、認定ケアマネ+実務3年や地域包括への配置でも要件を満たせる。
  • 研修は9科目70時間。スーパービジョンと個別事例指導で全体の6割を占め、受講料は都道府県により2.4万〜6.7万円と幅がある。
  • 年収は400〜500万円台がボリュームゾーンで、管理者・特定事業所加算算定事業所・地域包括への配置で500万円超も視野に入る。
  • 居宅介護支援の特定事業所加算(Ⅰ519/Ⅱ421/Ⅲ323/A114単位)は主任ケアマネ配置が必須。事業所収益と直結する制度資源。
  • 2026年4月3日閣議決定の介護保険法等改正で、ケアマネ資格の更新制は2027年4月見込みで廃止。一方、定期研修受講は法令上の義務として残り、未受講には知事の業務従事禁止処分の規定が新設される。

主任ケアマネを取得するかどうかは、研修費用と70時間以上の時間負担に見合うキャリアが描けるかの判断になります。本記事のケアマネジャーの仕事内容やケアマネの受験資格もあわせて読み、自分のキャリアステップに最適なタイミングを見極めてください。

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公開日: 2026年4月27日最終更新: 2026年4月27日

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

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📢NEW2026/4/28特定行為研修、令和8年度予算で育成加速|指定研修機関導入支援を1.2億円に拡充・在宅医療シフトで看護師のキャリア再設計→
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特定行為研修、令和8年度予算で育成加速|指定研修機関導入支援を1.2億円に拡充・在宅医療シフトで看護師のキャリア再設計

2026/4/28

特定行為研修、令和8年度予算で育成加速|指定研修機関導入支援を1.2億円に拡充・在宅医療シフトで看護師のキャリア再設計

令和8年度看護関係予算で、厚労省は特定行為研修の指定研修機関導入促進支援事業を0.9億円から1.2億円に拡充。修了者は2025年3月時点11,840人で、2024年12万人目標には未達。2026年度診療報酬改定の訪問看護関連評価とあわせ、訪問看護師・病院看護師のキャリアにどう波及するかを一次資料で解説。

全病院・有床診療所・助産所に医療安全管理者の配置義務化|2026年4月施行、看護師の中核ポストに変化

2026/4/28

全病院・有床診療所・助産所に医療安全管理者の配置義務化|2026年4月施行、看護師の中核ポストに変化

厚労省は医療法施行規則を改正し、2026年4月1日から全病院・入院/入所施設を有する診療所・助産所に医療安全管理者の配置を義務付けた。資格要件・専従要件・看護師のキャリア影響・診療報酬改定との関係を一次ソースで整理する。

訪問看護ベースアップ評価料、1,050円から最大2,880円へ|2026年6月診療報酬改定で「質の評価」と賃上げ二本柱

2026/4/28

訪問看護ベースアップ評価料、1,050円から最大2,880円へ|2026年6月診療報酬改定で「質の評価」と賃上げ二本柱

2026年6月施行の令和8年度診療報酬改定で、訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)が780円→1,050円(継続賃上げ実施STは1,830円)に拡充。Ⅱは18→36区分。一方で「適切な実施」要件と質の高い訪問看護への評価引き上げが柱に。改定率+3.09%・賃上げ目標+3.2%の意味、現場の給与・働き方への影響を一次資料から読み解きます。</meta_description> <parameter name="status">draft

介護情報基盤、4月から準備の整った市町村で順次運用|要介護認定・LIFE・ケアプランをデジタル共有、現場業務はこう変わる

2026/4/28

介護情報基盤、4月から準備の整った市町村で順次運用|要介護認定・LIFE・ケアプランをデジタル共有、現場業務はこう変わる

厚労省が2026年4月から準備の整った市町村で運用開始する介護情報基盤の仕組みを、現場・ケアマネ業務の視点で整理。共有される情報の種類、自治体の準備状況、マイナ非保有者への対応、ICT・処遇改善加算との関連まで一次資料で解説。

介護職員初任者研修、オンライン受講を正式解禁へ|厚労省Vol.1490、2027年4月施行・実技は対面維持

2026/4/27

介護職員初任者研修、オンライン受講を正式解禁へ|厚労省Vol.1490、2027年4月施行・実技は対面維持

厚生労働省は2026年3月31日、介護員養成研修取扱細則を改正し、介護職員初任者研修のオンライン受講を恒久ルールとして2027年4月から正式に認める方針を示した。通信学習40.5時間の上限・実技対面要件・コロナ特例廃止までを一次ソースで整理する。

サービス別の加算率が判明、訪問介護28.7%・訪問看護1.8%|2026年6月臨時改定の格差をどう読むか

2026/4/27

サービス別の加算率が判明、訪問介護28.7%・訪問看護1.8%|2026年6月臨時改定の格差をどう読むか

2026年6月施行の介護報酬臨時改定で、処遇改善加算のサービス別加算率が告示で確定。訪問介護は最大28.7%、特養17.6%、グループホーム22.8%、新規対象の訪問看護1.8%・訪問リハ1.5%・居宅介護支援2.1%。サービス間格差の意味と現場・キャリアへの影響を一次資料から読み解きます。