介護職の履歴書の書き方|採用率を上げる書き方のポイントと見本

介護職の履歴書の書き方|採用率を上げる書き方のポイントと見本

介護職の履歴書の書き方を見本・例文付きで解説。採用担当の58.4%が重視する「人柄」が伝わる志望動機の3要素、未経験・経験者・ブランク・シニア別の例文6パターン、前職別の自己PR例文6選、写真・封筒のマナー、よくあるNG例と改善策、手書きvsPC、職務経歴書の書き方まで完全網羅。

ポイント

この記事のポイント

介護職の履歴書で最も重視されるのは「志望動機」と「人柄が伝わる書き方」です。採用担当者の58.4%が人柄を最重要視しています。基本は手書き(丁寧さのアピール)またはPC作成(読みやすさ重視)のどちらでもOK。写真は3ヶ月以内のもの、スーツ着用、明るい表情で撮影。志望動機は「なぜ介護職か」「なぜこの施設か」「入社後のビジョン」の3要素で構成し、200〜300文字にまとめましょう。施設ごとに書き分けることが最重要ポイントです。未経験でも人柄と熱意が伝われば採用される業界です。

目次

「履歴書って何を書けばいい?」「志望動機が思いつかない」「手書きとPC、どっちがいい?」「転職回数が多いけど大丈夫?」「未経験で資格もないけど書くことがある?」——介護職への就職・転職で、履歴書の書き方に悩む方は多いです。

介護業界は人手不足で「応募すれば受かる」と思われがちですが、人気施設や好条件の求人は競争率が高く、履歴書の質が合否を分けます。処遇改善加算Ⅰの施設、大手法人、夜勤なしのデイサービスなど、好条件の求人には応募が殺到します。介護労働安定センターの調査では、採用時に最も重視するポイントとして58.4%の事業所が「人柄」を挙げています。つまり、履歴書で「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるかどうかが勝負です。

逆に言えば、介護の履歴書は「スキルや経歴の華やかさ」ではなく「人柄と熱意」が伝わればOK。未経験でも、ブランクがあっても、転職回数が多くても、50代・60代でも、書き方次第で好印象を与えられます。実際に「未経験・無資格・50代」から介護に転職し、採用されている方は非常に多いです。

この記事では、採用担当者に好印象を与える履歴書の書き方を、各項目の見本・例文付きで徹底解説します。志望動機の書き方(未経験・経験者・ブランク・シニア別の例文6パターン)、自己PRの書き方(前職別6パターン)、職歴の書き方、資格の正式名称一覧、NG例と改善策、手書きvsPC、職務経歴書の書き方、採用担当者が教える「受かる履歴書」のポイント、提出マナーまで網羅しています。

履歴書の各項目の書き方

履歴書の各項目の書き方のイラスト

基本情報

項目書き方のポイントよくある間違い
日付提出日(郵送なら投函日、持参なら当日)を記入。西暦・和暦は統一作成日を書いてしまう
写真3ヶ月以内に撮影。スーツ着用、正面向き、明るい表情。サイズは縦4cm×横3cm私服、表情が暗い、スナップ写真
氏名戸籍上の漢字を使用。ふりがなは「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナふりがなの記入漏れ
住所都道府県から正式に記入。マンション名・部屋番号も省略しない番地を「-」で省略する
電話番号日中連絡が取れる番号(携帯でOK)固定電話しか書かない
メールアドレスプライベート用でOK。ただし仕事向きのアドレスが望ましいニックネーム系のアドレス

写真のポイント — 第一印象を決める

履歴書の写真は採用担当者が最初に目にする部分。第一印象の55%は視覚情報で決まる(メラビアンの法則)ため、写真の質は重要です。

  • 服装:スーツまたはジャケット着用。介護職でもビジネスカジュアルではなくスーツが無難
  • 表情:口角を少し上げて、自然な笑顔。介護職は「笑顔で接する仕事」なので、明るい表情が好印象
  • 背景:白または薄いブルー。スタジオ撮影がベスト(1,000〜2,000円程度)
  • 髪型:清潔感が重要。長い髪は束ねる。前髪が目にかからないように

学歴・職歴

  • 学歴:高校卒業から記入。学校名は正式名称(「○○高校」→「○○県立○○高等学校」)
  • 職歴:時系列で記入。「入社」「退社」と書く(「入職」「退職」でもOK)。介護施設は「入職」が一般的
  • 介護施設名:正式名称で記入(「社会福祉法人○○ 特別養護老人ホーム○○」)。法人名と施設名の両方を書く
  • 業務内容:簡潔に記入(「介護業務全般(入浴・排泄・食事介助、レクリエーション企画)」)
  • 短期離職:省略せず正直に書く。空白期間は面接で必ず聞かれるため
  • 最後に「現在に至る」:在職中の場合。退職済みなら「一身上の都合により退職」と書く

免許・資格

介護関連の資格は正式名称で記入しましょう。略称で書くと「基本的なことを知らない」と判断されます。

正式名称よくある間違い
介護職員初任者研修修了×ヘルパー2級(2013年に名称変更済み)
介護福祉士実務者研修修了×実務者研修(「修了」をつける)
介護福祉士×介護福祉士資格(「資格」は不要)
介護支援専門員(ケアマネジャー)×ケアマネ(略称は使わない)
普通自動車第一種運転免許×普通免許、車の免許
社会福祉士×社会福祉士資格

取得予定の資格も書いてOK:「○○年○月 介護福祉士実務者研修 受講中(○月修了予定)」。意欲のアピールになります。介護以外の資格(普通自動車免許、TOEIC、MOS、調理師免許等)も書きましょう。送迎業務や外国人利用者対応に活かせると判断される場合があります。

志望動機 — 履歴書で最も重要な項目

採用担当者が最も注目するのが志望動機です。3つの要素で構成するのが基本。

  1. なぜ介護職か(きっかけ・動機):「祖父の介護がきっかけ」「人の役に立つ仕事がしたい」など
  2. なぜこの施設か(施設の特徴・理念への共感):「貴施設の○○という理念に共感」「認知症ケアに力を入れている点に惹かれた」など。施設のHPを必ず確認して具体的に書く
  3. 入社後のビジョン(どう貢献したいか・キャリアプラン):「介護福祉士の取得を目指す」「レクリエーションの企画で貢献したい」など

文字数は200〜300文字が目安。短すぎると熱意が伝わらず、長すぎると読みにくい。

自己PR — 人柄が伝わるように書く

介護職で評価されるスキル・経験を具体的にアピールしましょう。

  • 未経験者:前職のスキル(コミュニケーション力、体力、忍耐力、チームワーク)を介護に結びつける
  • 経験者:具体的な実績(担当した利用者数、取得した資格、リーダー経験、夜勤回数)を数字で示す
  • ブランクがある方:ブランク期間に何をしていたか(子育て、家族の介護、資格の勉強等)を前向きに書く

本人希望欄

「貴施設の規定に従います」が基本。ただし以下は記入OK:

  • 勤務形態の希望(「日勤のみ希望」「夜勤対応可能」「週3日パート希望」)
  • 入職可能日(「○月○日以降勤務可能」)
  • 配慮事項(「腰痛のため重度の身体介護に不安があります」→正直に書いた方がミスマッチ防止になる)
  • 通勤方法(「自家用車通勤を希望」→送迎業務に対応可能であることもアピール)

志望動機の例文 — 未経験者・経験者別

志望動機の例文のイラスト

志望動機は「使い回し」が最もNG。応募先ごとに書き分けるのが鉄則です。以下の例文を参考に、自分の言葉でアレンジしてください。

未経験者の例文(接客業から転職)

10年間アパレル販売員として勤務する中で、お客様一人ひとりに寄り添い、笑顔になっていただくことにやりがいを感じてきました。年齢を重ねる中で、より直接的に人の生活を支える仕事がしたいと考え、介護職への転職を決意しました。貴施設の「利用者さま一人ひとりに寄り添う介護」という理念に共感し、接客業で培ったコミュニケーション力を活かして貢献したいと考えております。入職後は介護福祉士の資格取得を目指し、長く介護の仕事に携わっていきたいです。

ポイント:前職の経験→介護への動機→施設の理念→貢献したいこと→将来のビジョン、の流れが自然。

未経験者の例文(飲食業から転職)

飲食店の店長として8年間勤務し、チームマネジメントやお客様対応の経験を積みました。祖母がデイサービスを利用していた際、スタッフの方々の温かい対応に感銘を受けたことが介護職を志すきっかけです。貴施設ではレクリエーション活動に力を入れていると伺い、飲食店で培った企画力とチームワークを活かして、利用者さまの生活を豊かにするお手伝いをしたいと考えております。

経験者の例文(スキルアップ目的の転職)

デイサービスで3年間介護職として勤務し、介護福祉士の資格を取得しました。日勤中心の環境で基礎を学びましたが、より幅広い介護スキルを身につけたいと考え、特別養護老人ホームへの転職を志望しました。貴施設では看取り介護にも取り組まれていると伺い、利用者さまの最期まで寄り添える介護を実践したいと考えております。これまで培ったレクリエーションの企画力を活かしながら、新しい環境で成長していきたいです。

ポイント:現在の経験→転職理由(ポジティブ)→応募先の特徴→貢献できること、の流れ。前の施設の悪口は絶対に書かない。

経験者の例文(給与アップ目的の転職)

有料老人ホームで5年間勤務し、フロアリーダーとして20名の利用者さまのケアを担当してきました。介護福祉士の資格を活かし、より処遇改善に力を入れている施設でキャリアを伸ばしたいと考え、貴施設を志望しました。貴施設が処遇改善加算Ⅰを取得し、職員の定着に注力されている点に魅力を感じています。リーダー経験を活かし、チームケアの質の向上に貢献したいと考えております。

ポイント:「給与が上がるから」とは直接書かない。「処遇改善に力を入れている」「職員の定着に注力」という表現で間接的に伝える。

ブランクからの復職の例文

以前、介護老人保健施設で3年間勤務しておりました。出産・育児のため5年間離職しておりましたが、子どもの成長を機に介護職への復帰を決意しました。貴施設の復職支援制度が充実していることを知り、安心して再スタートできると感じました。育児で培った忍耐力と柔軟性を活かしながら、介護の専門性を改めて高めていきたいと考えております。週4日のパートから始めさせていただければ幸いです。

シニア(50代・60代)の例文

定年退職後、地域のボランティア活動で高齢者の方々と関わる機会が増え、介護の仕事に強い関心を持ちました。初任者研修を修了し、実践の場で学びたいと考えております。貴施設が「地域に開かれた介護」を理念に掲げていることに共感しました。年齢を重ねたからこその落ち着きと、利用者さまの気持ちに寄り添える姿勢を活かして貢献したいと考えております。

自己PRの例文 — 前職別・状況別

自己PRは「あなたの強み」を具体的に伝える項目です。介護職で評価されるポイントは「コミュニケーション力」「体力」「忍耐力」「チームワーク」「向上心」。前職の経験を介護に結びつけて書くのがコツです。「強み→裏付けるエピソード→介護でどう活かすか」の3ステップで書くと説得力が出ます。

未経験者(接客業出身)の自己PR例

私の強みは「相手の気持ちを察する力」です。アパレル販売員として10年間、お客様のニーズを表情や仕草から読み取り、最適な提案をしてきました。この力は、言葉で自分の気持ちを表現しにくい高齢者の方のケアにも活かせると考えています。また、立ち仕事で培った体力と、クレーム対応で身につけた冷静な対応力も、介護の現場で役立てたいと思います。

未経験者(事務職出身)の自己PR例

8年間の事務職で培った「正確性」と「段取り力」が私の強みです。介護記録の作成やケアプランの管理など、事務スキルが求められる場面で貢献できると考えています。ExcelやWordの操作にも慣れており、ICT化が進む介護現場でも即戦力になれると思います。また、「チームで働く仕事がしたい」という思いが介護職を志望した理由の一つです。利用者さまやスタッフと関わりながら成長していきたいです。

未経験者(建設業出身)の自己PR例

建設現場で10年間勤務してきた体力が私の最大の強みです。移乗介助や入浴介助など体力が求められる業務にも自信があります。また、現場作業で培った安全管理の意識は、利用者さまの転倒防止や事故予防にも活かせると考えています。チームで一つの現場を完成させる達成感を、介護の現場でも味わいたいです。介護の知識はこれから学びますが、体力と真面目さでは誰にも負けません。

未経験者(主婦・子育て経験)の自己PR例

15年間の子育てと家事で培った「忍耐力」「マルチタスク能力」「相手のペースに合わせる力」が私の強みです。子どもが3人おり、それぞれの個性に合わせた対応をしてきた経験は、利用者さま一人ひとりに寄り添うケアに活かせると考えています。調理・掃除・洗濯などの家事スキルは生活援助の業務にもそのまま通用します。子どもが独立した今、社会に貢献できる仕事に就きたいという強い思いがあります。

経験者(リーダー経験あり)の自己PR例

特別養護老人ホームで5年間勤務し、うち2年間はフロアリーダーとして8名のスタッフを指導してきました。私の強みは「スタッフの力を引き出すマネジメント力」です。毎月のカンファレンスでケアの質を見直し、新人の定着率を改善した実績があります。夜勤を含むシフト管理も担当し、スタッフの負担が偏らないよう配慮してきました。介護福祉士の資格を活かし、貴施設でもチームケアの質の向上に貢献したいと考えております。

ブランクがある方の自己PR例

育児のため5年間離職しておりましたが、この期間に介護福祉士実務者研修を修了しました。子育てで培った「忍耐力」「マルチタスク能力」「相手の気持ちに寄り添う力」は、介護の現場でも活かせると確信しています。子どもの急な発熱にも冷静に対応してきた経験は、利用者さまの急変時にも役立つと思います。ブランクがありますが、復帰への意欲は高く、新しい知識を積極的に吸収していきたいと考えております。

履歴書のNG例 — これをやると落ちる

採用担当者が「この履歴書はNG」と判断するポイントをまとめました。一つでも当てはまると、書類選考で落とされる可能性があります。逆に言えば、これらを避けるだけで「平均以上の履歴書」になります。

NG理由改善策
誤字脱字「注意力がない」と判断される。介護は薬の管理等で正確性が重要書き終わったら必ず見直し。第三者にもチェックしてもらう
施設名を間違える「本気で入職したいのか?」と疑われる。最悪のNG公式サイトで法人名・施設名の正式名称を確認
「貴社」と書く介護施設に「貴社」は不適切社会福祉法人・医療法人→「貴法人」、施設→「貴施設」、株式会社→「貴社」
志望動機が使い回し「なぜうちなの?」が伝わらない応募先ごとに施設の特徴を調べて書き換える
空欄が多い「やる気がない」「面倒くさがり」と思われる全項目を埋める。本人希望欄も「貴施設の規定に従います」と書く
写真が不適切私服、笑顔なし、3ヶ月以上前の古い写真はNG3ヶ月以内、スーツ、明るい表情で撮り直す
修正液・修正テープの使用手書きの場合、修正液は「雑」な印象を与える間違えたら新しい用紙に書き直す
ネガティブな退職理由「人間関係が悪かった」「給料が安かった」は印象最悪「スキルアップのため」「新しい環境で成長したい」とポジティブに変換
資格の略称を使う「ヘルパー2級」は2013年に廃止された旧称号「介護職員初任者研修修了」と正式名称で書く

志望動機のNG例と改善例

NG例なぜNG改善例
「介護に興味があります」具体性ゼロ。誰でも書ける「祖父の介護をきっかけに、専門的な介護を学びたいと思いました」
「人手不足と聞いたので」「どこでもいい」と読まれる「貴施設の○○という理念に共感し、ここで働きたいと思いました」
「前の職場の給料が安かったので」不満が動機は印象最悪「処遇改善に力を入れている貴施設で長く働きたいと考えました」
「家から近いので」施設への関心が感じられない「通勤時間が短いため、緊急時にも迅速に対応できると考えました」
「前の施設は人間関係が最悪で」前職の悪口は絶対NG「チームワークを大切にする貴施設の環境で、自分の力を発揮したいです」

手書きvsPC — どちらがいい?

「手書きとPC、どちらで書くべき?」は介護職の履歴書で最もよくある質問です。結論から言うと、2026年現在はどちらでもOK

項目手書きPC作成
メリット丁寧さ・誠実さが伝わる。「この人は真面目」という印象読みやすい・修正が簡単。複数施設に応募する際に効率的
デメリット時間がかかる・書き間違えたら最初から書き直し「手抜き」と思う採用担当もいる(ただし少数派)
おすすめの場面社会福祉法人など伝統的な施設。1社に絞って応募する場合大手企業・株式会社運営の施設。複数施設に同時応募する場合

迷ったら手書きが無難。ただしPC作成でもマイナスにはなりません。重要なのは中身であり、「丁寧に書いている」ことが伝われば問題ありません。採用担当者の多くは「中身が良ければ手書きでもPCでも気にしない」と回答しています。

手書きの場合のポイント

  • ボールペン(黒)を使用。万年筆でもOK。鉛筆・消せるペン(フリクション等)はNG
  • 下書きをしてから清書する。いきなり書くとレイアウトが崩れやすい
  • 修正液・修正テープは使わない。間違えたら新しい用紙に書き直す。二重線+訂正印も避ける
  • 字が下手でも丁寧に書くことが大切。上手さより「丁寧さ」が評価される。ゆっくり、一画一画を意識して書く

PC作成の場合のポイント

  • フォント:明朝体またはゴシック体。10.5〜11ptが読みやすい。デザインフォントは避ける
  • 印刷:A4サイズ、白い用紙に印刷。コンビニのプリンターでもOK。カラー印刷は不要
  • 署名欄は手書き:PC作成でも名前だけは手書きで書くと丁寧な印象に。ボールペンで記入
  • PDFで保存:メール送付の場合はPDF形式。Word形式だとレイアウトが崩れるリスクあり

提出方法のマナー

提出方法マナー注意点
郵送A4の白い封筒に入れ、「履歴書在中」と赤字で記入。クリアファイルに入れてから封筒へ送付状(添え状)を同封する。切手料金を確認(A4封筒は120円〜)
持参クリアファイルに入れて持参。面接時に「よろしくお願いいたします」と言って両手で渡す封筒には入れず、クリアファイルのまま渡してOK
メールPDF形式で添付。件名「履歴書送付の件(氏名)」本文に簡潔な挨拶文を書く。添付ファイル名は「履歴書_氏名.pdf」

職務経歴書の書き方 — 経験者は用意すべき

介護経験者や管理職を目指す方は、履歴書に加えて職務経歴書を用意すると有利です。履歴書では書ききれない経験や実績を詳しくアピールできます。「職務経歴書を出してきた=やる気がある」と評価されるため、未経験者でも用意する価値はあります。

職務経歴書に書くべき内容

項目書き方
職務要約3〜5行で経歴のハイライト「介護職として通算8年の経験。特養・デイで勤務。介護福祉士取得。リーダー経験あり」
職務経歴施設ごとに期間・概要・業務・実績「社会福祉法人○○ 特養○○(定員100名)。入浴・排泄・食事介助、レク企画、新人教育を担当」
保有資格取得年月と正式名称「2023年3月 介護福祉士 取得」
自己PR数字やエピソードで実績アピール「リーダーとして20名の利用者を担当。新人定着率を改善」

施設形態ごとの経験の書き方

転職先の施設に合わせて、関連性の高い経験を強調しましょう。

  • 特養に応募:看取りケア、夜勤経験、身体介護のスキル、認知症ケアの経験を強調
  • デイサービスに応募:レクリエーション企画、送迎業務、コミュニケーション力、機能訓練の経験を強調
  • 訪問介護に応募:生活援助のスキル、1対1のケア経験、自立支援の視点、臨機応変な対応力を強調
  • 管理職に応募:リーダー・主任経験、人材育成の実績(「新人離職率を○%改善」等の数字)、シフト管理、行政対応の経験を強調

職務経歴書のフォーマットとコツ

  • A4用紙1〜2枚にまとめる。3枚以上は長すぎて読んでもらえない
  • PC作成が基本。フォントは明朝体10.5pt。見出しはゴシック体で太字にすると読みやすい
  • 見出し・箇条書きを活用して読みやすく。長文の段落は避ける
  • 直近の職歴を最初に書く「逆編年体式」がおすすめ。最も関連性の高い経験を最初に見てもらえる
  • 数字を入れる:「利用者20名を担当」「夜勤月5回」「新人教育3名担当」など。具体的な数字は説得力を大幅にアップさせる
  • 成果・改善実績を書く:「レクリエーションの企画を月2回から月4回に増やし、利用者満足度が向上」「記録のICT化を推進し、残業時間を月5時間削減」など

未経験者は職務経歴書不要?

未経験者は基本的に不要ですが、前職で介護に活かせる経験がある場合は用意すると差別化できます。接客業のクレーム対応経験、飲食業の衛生管理経験、教育業の指導経験、IT業のICTスキルなどは、介護との共通点を見出して書くとアピールになります。「未経験だけど職務経歴書を用意してくれた」というだけで、「この人はやる気がある」と評価されます。

採用担当者が教える「受かる履歴書」のポイント

介護施設の採用担当者が実際に履歴書で見ているポイントを紹介します。「何を書けば受かるのか」の答えがここにあります。

採用担当者が最も重視するポイント

重視する項目割合具体的に見ていること
人柄58.4%志望動機・自己PRから「一緒に働きたい人か」「利用者に優しく接してくれそうか」を判断
勤務意欲46.3%「長く続けてくれるか」「やる気があるか」。将来のビジョンが書いてあると高評価
経験・資格39.1%即戦力かどうか。ただし未経験でも人柄が良ければ採用する施設が大半
勤務条件の一致35.7%希望シフトや通勤時間が施設の条件に合うか。ミスマッチ防止

※介護労働安定センター「令和6年度介護労働実態調査」より

「受かる履歴書」の5つの共通点

  1. 志望動機に施設名・理念が入っている:「貴施設の○○という理念に共感しました」と具体的に書いてある。施設のHPを読んだ上で書いていることが伝わる。使い回しではない証拠
  2. 写真が明るい表情:暗い表情や無表情の写真は「利用者に笑顔で接してくれるか不安」と感じる。口角を少し上げるだけで印象が劇的に変わる
  3. 全項目が埋まっている:空欄がないだけで「丁寧な人」「真面目な人」という印象を受ける。本人希望欄も「貴施設の規定に従います」と書く
  4. 将来のビジョンが書いてある:「介護福祉士を目指す」「3年後にはリーダーになりたい」「長く働きたい」という記載は、離職リスクの低さを示す。採用担当者は「すぐ辞めないか」を最も心配している
  5. 前職の経験を介護に結びつけている:「接客で培ったコミュニケーション力を介護に活かしたい」のように、前職のスキルが介護にどう役立つかが明確。未経験者でも「即戦力」を感じさせる

「落ちる履歴書」の3つの共通点

  1. 志望動機が「どの施設にも当てはまる内容」:「介護に興味がある」「人の役に立ちたい」だけでは弱い。「なぜ他の施設ではなく"この施設"なのか」が必要
  2. 退職理由がネガティブ:「人間関係が悪い」「給料が安い」と書いてあると、「うちも同じ理由で辞めるのでは」と不安になる。ポジティブに変換すること
  3. 誤字脱字・施設名の間違い:基本的な注意力がないと判断される。介護は薬の管理や記録など正確性が求められる仕事。「この人に利用者を任せて大丈夫か」という不安につながる

面接で履歴書の内容を聞かれたら

面接では履歴書に書いた内容を深掘りされます。特に以下の質問は高確率で聞かれるため、回答を準備しておきましょう。

質問回答のポイント
「志望動機をもう少し詳しく聞かせてください」履歴書に書いた内容を膨らませて話す。施設見学の印象を加えると説得力アップ
「前職を辞めた理由は?」ポジティブに変換。「スキルアップのため」「新しい介護を学びたかった」
「介護のどんなところに魅力を感じましたか?」具体的なエピソード(祖父母の介護、ボランティア経験等)があると説得力大
「5年後のキャリアプランは?」「介護福祉士を取得→リーダーを目指したい」等、具体的なステップで答える
「残業や夜勤はできますか?」正直に答える。できない場合は理由と代替案を示す(「夜勤は難しいが休日出勤は可能」等)

よくある質問

Q. 転職回数が多い場合、全部書くべきですか?

A. 全て書きましょう。省略すると経歴詐称になるリスクがあります。介護業界では転職回数が多い人は珍しくないため、それだけで不利にはなりません。転職回数が多い場合は、それぞれの職場で「何を学んだか」を簡潔に書き添えると、ポジティブな印象になります。例:「デイサービスでレクリエーションの企画力を身につけた」「特養で看取りケアの経験を積んだ」。一貫して「介護の経験を積み上げてきた」というストーリーが伝わるように書くのがコツです。

Q. 介護の資格がない場合、資格欄は空欄でいいですか?

A. 普通自動車免許があれば必ず記入(送迎業務に活かせるため評価される)。その他にも、TOEIC、MOS、調理師免許、簿記など、介護に直接関係なくても持っている資格は書きましょう。「入職後に初任者研修を取得予定」と書くのも意欲アピールになります。「資格なし」でも応募を躊躇する必要はありません。未経験・無資格OKの求人は非常に多いです。

Q. 志望動機と自己PRは同じ内容になっても大丈夫ですか?

A. 志望動機は「なぜこの施設で働きたいか」(施設向き)、自己PRは「自分の強み」(自分向き)。重なる部分はあってもOKですが、全く同じ内容にならないよう切り口を変えましょう。志望動機では施設の理念や特徴に触れ、自己PRでは具体的なエピソードやスキルをアピールする、という書き分けが理想です。

Q. 履歴書はコンビニで買えるものでいいですか?

A. コンビニの履歴書でも問題ありません。ただし、厚生労働省が推奨する新様式(2021年〜)に準拠したものを使うのが最も無難です。転職サイトからダウンロードできる無料テンプレートもおすすめ。マイナビ介護やきらケアのサイトで「介護職向け履歴書テンプレート」を配布している場合があります。

Q. 職務経歴書も必要ですか?

A. 介護業界では履歴書のみで応募できるケースが多いですが、経験者の場合は職務経歴書もあると有利です。特に「管理職経験」「資格の多さ」「複数の施設形態での経験」がある方は、職務経歴書で詳しくアピールしましょう。A4用紙1〜2枚にまとめるのが基本です。未経験者でも、前職のスキルを介護に結びつけた職務経歴書を用意すると差別化できます。

Q. 介護施設の面接はスーツですか?

A. はい、スーツが基本です。「介護は現場仕事だからカジュアルでいい」と思いがちですが、面接は「社会人としての基本」を見られる場。スーツ+清潔感のある身だしなみで臨みましょう。ネクタイは不要な場合も多いですが、ジャケットは着用するのが無難です。清潔感が最も重要で、爪は短く切り、髪型は整え、香水は控えめに。

Q. 履歴書を書く時間がない場合は?

A. 介護専門の転職エージェント(きらケア、マイナビ介護等)を利用すれば、履歴書の添削サービスが無料で受けられます。志望動機のアドバイスや、面接対策もしてくれるので、時間がない方には特におすすめです。エージェントが事前に施設の情報を教えてくれるため、志望動機も書きやすくなります。登録は5分で無料です。

参考文献・出典

履歴書を書く前に、まず自分に合った施設タイプを知ることが大切です。施設の特徴がわかれば志望動機もスラスラ書けるようになります。働き方診断で最適な転職先を見つけ、採用率の高い履歴書を書きましょう。無料で3分で完了する簡単な診断です。ぜひお試しください。

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まとめ

介護職の履歴書で最も大切なのは「この人と一緒に働きたい」と思ってもらうこと。以下のポイントを押さえれば、採用率は大きく上がります。

  • 志望動機は3要素で構成:①なぜ介護職か ②なぜこの施設か ③入社後のビジョン。200〜300文字が目安
  • 施設ごとに志望動機を書き分ける。使い回しは最大のNG。施設のHPを必ず確認して理念や特徴に触れる
  • 自己PRは「強み→エピソード→介護での活かし方」の3ステップで。未経験でも前職の経験は必ず活かせる
  • 資格は正式名称で記入。「ヘルパー2級」ではなく「介護職員初任者研修修了」
  • 写真は3ヶ月以内のスーツ着用・明るい表情で。第一印象の55%は視覚情報で決まる
  • 誤字脱字は絶対NG。書き終わったら必ず見直し、第三者にもチェックしてもらう
  • ネガティブな退職理由はポジティブに変換。「給料が安い」→「処遇改善に力を入れている施設で長く働きたい」
  • 空欄を作らない。全項目を埋める。それだけで「丁寧な人」という印象になる
  • 経験者は職務経歴書も用意する。A4用紙1〜2枚で実績を具体的にアピール
  • 手書きでもPCでもどちらでもOK。迷ったら手書きを選ぶ。大切なのは中身の丁寧さ

介護業界は人柄を最重視する業界です。完璧な経歴がなくても、「介護に対する熱意」と「一緒に働きたいと思わせる人柄」が伝わる履歴書を書けば、採用の扉は必ず開きます。

履歴書を書く前に、まず「自分に合った施設」を知ることが大切です。施設の特徴を知れば、志望動機も自然と書けるようになります。働き方診断で最適な施設を見つけ、その施設に合わせた志望動機を書くところから始めましょう。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。

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2026年6月から居宅介護支援・介護予防支援に処遇改善加算(2.1%)が新設。ケアマネ事業所が初めて対象に。算定要件はケアプー加入か加算IV準拠の二択、届出は4月15日締切、月額換算では一人あたり約7,000〜10,000円の賃上げ見込み。算定方法・配分ルール・特定事業所加算との関係まで施行直前の実務ガイド。

第2回・2040年看護職員養成検討会|実習・供給推計・資質の3論点と介護現場への波及

2026/5/1

第2回・2040年看護職員養成検討会|実習・供給推計・資質の3論点と介護現場への波及

厚労省は2026年5月8日、第2回「2040年に向けた看護職員の養成・確保の在り方に関する検討会」を開催。看護学生実習・供給推計・看護職員の資質という3論点を議論する。第1回の論点と介護現場への影響を解説。

介護人材確保のリアル|2040年57万人不足と求職者の交渉力(2026年最新)

2026/5/1

介護人材確保のリアル|2040年57万人不足と求職者の交渉力(2026年最新)

2026年度に約25万人、2040年度に約57万人の介護職員が不足する見通しです。有効求人倍率4倍超の売り手市場の構造的要因、国の5本柱対策、特定技能介護の拡大、倒産176件の経営インパクト、そして求職者にとっての交渉力と戦略を一次データで解説します。

LIFE第2回説明会の動画・資料が公開(vol.1498)|介護現場が押さえる入力フローと加算の関係

2026/5/1

LIFE第2回説明会の動画・資料が公開(vol.1498)|介護現場が押さえる入力フローと加算の関係

厚労省が4月28日にvol.1498を発出し、3月開催のLIFE第2回説明会の動画・資料を公開。令和6年度改定後の新フィードバック画面の見方、ブラウザ閲覧化、都道府県・要介護度での絞り込み、活用事例の概要を整理し、科学的介護推進体制加算など関連加算と現場の入力フローへの影響まで読み解きます。

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介護職の内定後から入社までにやることを徹底解説。必要書類、入社前研修、健康診断、持ち物、退職手続き、引越し、入社初日の心構えまで時系列で完全ガイド。

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2026/4/17

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東京都から千葉県への介護転職のメリットを徹底解説。給料は2〜3万円下がるが、家賃・通勤コスト減で実質手取りは増える具体的シミュレーション、東葛エリアの狙い目施設、移住支援金まで網羅。

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2026/4/16

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2026/4/29

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2026年4月3日閣議決定の介護保険法改正で過疎地に「特定地域サービス」が誕生。人員配置基準緩和・訪問介護の定額報酬導入で過疎地転職はどう変わる?移住支援金100万円の使い方、2027年4月施行に向けた転職タイミング、UIターン成功事例まで網羅した実践ガイド。