
ストーマの利用者の介護|介護職ができること・医行為の線引き
ストーマ(人工肛門・人工膀胱)のある利用者の介護で介護職ができることを解説。装具交換と医行為の線引き、観察ポイント、皮膚トラブル予防、看護師連携を厚労省通知に基づき整理します。
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この記事のポイント
ストーマ(人工肛門・人工膀胱)のある利用者の介護では、介護職もできることがあります。厚生労働省の通知により、ストーマやその周囲の状態が安定している場合、肌に密着した装具(パウチ)の交換やパウチにたまった排泄物を捨てる行為は、原則として医行為に該当しません。ただし皮膚トラブルや出血など異常があるときは医行為に当たる可能性があり、看護師との密接な連携が前提です。介護職には「日々の観察」と「異常の早期発見・報告」という重要な役割があります。
目次
高齢化と在宅医療の広がりにより、介護施設や訪問介護の現場でストーマ(人工肛門・人工膀胱)を造設した利用者を担当する機会が増えています。「装具の交換は介護職がやってもいいの?」「どこからが看護師の仕事?」と迷った経験のある人も多いはずです。
かつてストーマ装具の交換は医行為とされ、介護職は関われないと考えられてきました。しかし2011年(平成23年)の厚生労働省通知で、一定の条件下では原則として医行為に該当しないことが明確化され、2025年(令和7年)には観察項目や異常時対応をまとめた国のガイドラインも整備されました。
この記事では、ストーマの基礎知識から、介護職ができること・看護師に委ねるべきことの線引き、日々の観察ポイント、皮膚トラブルの予防、そして看護師との連携の進め方までを、厚生労働省の一次資料に基づいて整理します。根拠のあるケアで、利用者の尊厳ある排泄と安心した生活を支えましょう。
ストーマとは|人工肛門・人工膀胱の基礎知識
ストーマとは、病気や手術により本来の排泄経路が使えなくなったときに、便や尿を体外へ排出するためにお腹に造設する人工的な排泄口のことです。ストーマを造設して生活する人を「オストメイト」と呼びます。ストーマには肛門括約筋のような排泄をコントロールする機能がないため、便や尿は自分の意思とは関係なく排出され、お腹に貼った装具(パウチ)に溜める仕組みになっています。ストーマの管理全般についてはストーマケアとはの用語解説もあわせてご覧ください。
消化管ストーマ(人工肛門)
大腸がんや直腸がん、潰瘍性大腸炎などにより腸を切除・安静にする目的で造設されます。造設する部位によって便の性状が変わるのが特徴です。
- 結腸ストーマ(コロストミー):大腸に造設。便は比較的固形に近く、においや量も自然排便に近い傾向があります。
- 回腸ストーマ(イレオストミー):小腸(回腸)に造設。便は水様〜泥状で量が多く、消化酵素を含むため皮膚への刺激が強く、皮膚トラブルが起こりやすいのが特徴です。
尿路ストーマ(人工膀胱・ウロストミー)
膀胱がんなどで膀胱を摘出した場合に、尿を体外へ出すために造設されます。尿は持続的に流れ出るため、夜間は採尿バッグ(レッグバッグや蓄尿袋)に接続して管理することが一般的です。
一時的ストーマと永久ストーマ
腸を休ませる目的で一時的に造設し、後で閉鎖(元に戻す)する「一時的ストーマ」と、生涯付き合っていく「永久ストーマ」があります。利用者がどちらなのか、また造設からどのくらい経過しているか(術直後はストーマが浮腫んでサイズが変わりやすい)は、ケアの前提として把握しておきたい情報です。
装具(パウチ)の基本構造
装具は、皮膚に貼り付ける「面板(フランジ)」と、排泄物を溜める「ストーマ袋(パウチ)」で構成されます。面板とパウチが分かれているツーピースタイプと、一体になっているワンピースタイプがあり、いずれも肌への接着面に皮膚を守る皮膚保護剤が使われています。利用者の生活スタイルや手指の巧緻性に合わせて選択されており、介護職はその利用者がどのタイプを使っているかを理解しておく必要があります。
介護職ができること・看護師に委ねること|医行為の線引き
ストーマケアで介護職が最も迷うのが「どこまでが自分の仕事で、どこからが医療職の仕事か」という線引きです。これは厚生労働省の通知で整理されています。記憶や慣習ではなく、根拠に立ち返って判断することが大切です。
原則として医行為に該当しない行為(介護職ができること)
厚生労働省は2011年(平成23年)7月5日の通知「ストーマ装具の交換について」(医政医発0705第3号)で、次のように示しています。
肌への接着面に皮膚保護機能を有するストーマ装具については、ストーマ及びその周辺の状態が安定している場合等、専門的な管理が必要とされない場合には、その剥離による障害等のおそれは極めて低いことから、当該ストーマ装具の交換は原則として医行為には該当しない。
さらに2025年(令和7年)に厚生労働省が公表した「原則として医行為ではない行為に関するガイドライン」では、排泄関係の項目として次の行為が原則として医行為に該当しないと整理されています。
- ストーマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てること(肌に接着したパウチの取り替えを除く)
- 専門的な管理が必要とされない、肌への接着面に皮膚保護機能を有する肌に密着したストーマ装具を交換すること(ワンピース・ツーピースの双方を含む)
- 自己導尿を補助するため、カテーテルの準備や体位の保持などを行うこと
つまり、状態が安定している利用者であれば、パウチの排泄物を捨てる・肌に密着した装具を交換するという行為は、介護職が担える排泄ケアの一部だということです。
看護師など医療職に委ねるべき場面
一方で、同じ通知のなかで「病状が不安定であること等により専門的な管理が必要な場合には、医行為であるとされる場合もあり得る」と明記されています。次のような場面は介護職だけで判断・処置をせず、看護師や医師に委ねます。
- ストーマ造設の術直後で、ストーマや周囲の状態が安定していないとき
- ストーマ粘膜からの出血、ただれ、皮膚のびらん(皮膚障害)があるとき
- ストーマが陥没・脱出・狭窄するなど形状の異常があるとき
- 面板を貼る前の皮膚保護剤(パウダー・用手成形材)の使用判断や、合併症のある皮膚への処置
- 装具の種類変更やサイズ(ストーマ径)の決定など専門的な判断が必要なとき
前提となる条件と事業所の体制
装具交換を介護職が行う場合でも、それは「介護職が単独で何でもできる」という意味ではありません。通知は次の前提を求めています。
- 医師または看護職員との密接な連携を図ること。看護職員による実施計画がある場合は、その計画に基づいて行い、結果を報告・相談すること。
- 業として行う場合は、実施者に一定の研修や訓練が行われることが望ましいこと。日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会などが介護サービス担当者向けの講習会を開催しています。
- 事業所として、安全に実施できる体制整備(マニュアル・記録・報告ルート)を行うこと。
なお、これらはあくまで医師法・保健師助産師看護師法の解釈に関する整理であり、事故が起きた場合の刑事上・民事上の責任は別途判断される点にも留意が必要です。判断に迷ったら必ず看護師に確認する——これが現場での鉄則です。
装具交換の基本手順と介護職の役割
状態が安定した利用者の装具交換を介護職が担う場合、看護師の実施計画や事業所のマニュアルに沿って行います。ここでは一般的な流れを示しますが、実際の手順・使用物品は必ず担当看護師の指示を優先してください。装具の種類(ワンピース/ツーピース)や利用者ごとの工夫によって手順は変わります。
1. 準備
新しい装具、剥離剤(必要時)、微温湯、やわらかい不織布やガーゼ、ビニール袋(廃棄用)、ストーマ用ゲージ(サイズ確認用)、手袋などを用意します。利用者のプライバシーに配慮し、室温やカーテンを整え、声かけをして同意を得てから始めます。便が出にくい食前のタイミングや、入浴前に合わせると皮膚観察もしやすくなります。装具を貼る位置に合わせて利用者の体位を整えると作業しやすくなります。
2. 古い装具を剥がす
面板を上から下、または皮膚を押さえながらゆっくり愛護的に剥がすのが基本です。一気に引っ張ると皮膚を傷つけ、高齢者に多いスキンテア(皮膚裂傷)の原因になります。剥離剤を使うと負担を減らせます。剥がした面板の裏を見て、皮膚保護剤の溶け具合・膨潤の程度を確認すると、次回の交換時期や装具が合っているかの判断材料になります。溶けが大きい・もれの跡があるときは交換間隔の見直しを看護師に相談します。
3. 皮膚の洗浄と観察
ストーマ周囲の皮膚を、弱酸性や保湿成分配合の洗浄剤をよく泡立ててこすらずに洗い、微温湯で流すか拭き取ります。このとき後述の観察ポイントを必ずチェックします。洗浄後は水分をしっかり押さえ拭きし、皮膚が乾いてから装具を貼ります。ストーマからは洗浄中も排泄物が出ることがあるため、ガーゼなどで軽く受けながら手早く進めます。
4. 新しい装具を貼る
ストーマのサイズに合わせて面板の穴(ホール)を確認し、ストーマを傷つけないように下から位置を合わせて貼り、しわが寄らないよう中心から外側に向けて密着させます。手のひらで数分温めると皮膚保護剤がなじみ、密着性が高まります。ツーピースの場合はパウチがしっかりはまっているか、排出口の向きや閉じ具合も確認します。
5. 後始末と記録
排泄物の量・性状、皮膚やストーマの状態、交換時に気づいたことを記録し、異常があれば看護師に報告します。装具の使用枚数や交換間隔も記録しておくと、ケアの継続性が保たれ、複数の職員で担当する場合も対応がそろいます。使用済みの装具は事業所のルールに従って廃棄します。
介護職に求められる最大の役割は「観察と報告」
装具交換そのものよりも重要なのが、毎日のパウチ排泄物の処理や交換のたびに利用者の状態を観察し、いつもと違う変化を看護師につなぐことです。利用者に最も多く接する介護職だからこそ、異常の早期発見ができます。技術の正確さに加えて、利用者の表情や訴え、生活リズムの変化に気づく視点を大切にしましょう。
装具交換で必ず確認したい観察ポイント
2025年(令和7年)の厚生労働省ガイドラインでも、介護職が当該行為を行う際は観察項目を押さえ、異常時には医療職へ報告することが求められています。ストーマケアで介護職が観察すべきポイントを整理します。「正常を知り、異常に気づく」ことが目的であり、毎日の排泄物処理や装具交換のたびに無理なくチェックする習慣をつけましょう。
ストーマ(粘膜)の観察
- 色:健康なストーマは口の中の粘膜のような鮮やかな赤〜ピンク色。暗赤色・紫色・黒っぽい場合は血流障害(壊死)の疑いがあり緊急性が高い。
- むくみ・形:術直後を除き、急にむくむ・陥没する・飛び出す(脱出)変化はないか。ストーマが皮膚の高さより落ち込むと排泄物がもれやすくなる。
- 出血:洗浄時にわずかににじむ程度は珍しくないが、こすらないのに出血する・量が多い・出血が続くときは要報告。
- サイズ:時間の経過とともにストーマ径は変化する。装具の穴が合わなくなっていないか確認する。
ストーマ周囲の皮膚の観察
- 発赤・かぶれ・びらん:装具の貼付範囲に一致した赤みやただれは、排泄物のもれや皮膚保護剤の刺激が原因のことが多い。
- かゆみ・痛み:利用者が訴える違和感も重要なサイン。認知症などで訴えられない人は表情や行動から読み取る。
- 水疱・発疹・白いカス:真菌感染やアレルギーの可能性。
- 毛の処理跡や傷:剥離による表皮剥離(スキンテア)がないか。
排泄物の観察
- 量・性状・色・においの変化。下痢や便秘、尿の混濁・血尿・浮遊物などはないか。回腸ストーマで水様便が大量に続くときは脱水のリスクもある。
- パウチのもれや膨らみ(ガス)、装具のはがれかけはないか。もれが繰り返されるなら装具やケア方法の見直しを看護師に相談する。
- 尿路ストーマでは尿量の減少や長時間出ない状態に注意する。
異常を見つけたときの対応
上記のような異常に気づいたら、介護職が自己判断で薬を塗ったり処置をしたりせず、速やかに看護師・医師へ報告します。とくにストーマの色が悪い(暗赤色・黒色)、大量の出血、強い腹痛や腹部の張り・嘔吐、尿が長時間出ない、といった症状は緊急性が高いものです。「迷ったら報告」を徹底し、報告内容(いつ・どこが・どんな状態か・いつもとどう違うか)を具体的に伝えることが、利用者の安全につながります。報告した内容と看護師の指示は記録に残し、チーム全体で共有しましょう。
皮膚トラブルの予防|介護職が現場でできる工夫
ストーマケアで最も多いトラブルが、ストーマ周囲の皮膚障害です。とくに高齢者は皮膚が薄く乾燥しやすいため、予防の視点が欠かせません。原因別に介護職ができる工夫を整理します。
原因1:排泄物のもれ・付着
装具のサイズが合っていない、面板にしわが寄っている、貼付前に皮膚が濡れている、などが原因で排泄物が皮膚に触れると、酸やアルカリの刺激でただれます。とくに回腸ストーマ(イレオストミー)は消化酵素を含む水様便のため皮膚障害が起きやすいので注意します。予防:交換時に面板の穴をストーマサイズに合わせる、しわなく密着させる、皮膚を乾かしてから貼る。もれが続く場合は装具やケア方法の見直しを看護師に相談します。
原因2:剥離による物理的刺激
装具を頻繁に・乱暴に剥がすと、角質や皮膚そのものが傷つきます。高齢者ではスキンテア(皮膚裂傷)につながることも。予防:愛護的にゆっくり剥がす、剥離剤を活用する、交換頻度を必要以上に増やさない(適切な交換間隔は看護師と相談)。
原因3:洗浄方法・乾燥
ゴシゴシ洗う、洗浄剤が残る、強く拭くといった行為は皮膚バリアを壊します。予防:弱酸性・保湿成分配合の洗浄剤をよく泡立て、こすらず洗い、押さえ拭きで水分を取り、しっかり乾かす。
予防策の比較(やりがちなNGと推奨)
| 場面 | 避けたい対応 | 推奨される対応 |
|---|---|---|
| 装具を剥がす | 一気に引っ張る | 皮膚を押さえ愛護的に剥がす/剥離剤を使う |
| 皮膚を洗う | タオルでゴシゴシこする | 泡でやさしく洗いこすらない |
| 装具を貼る | 濡れたまま・しわのまま貼る | 乾燥を確認し密着させ温める |
| 皮膚にかぶれ | 自己判断で市販薬を塗る | 看護師に報告し指示を仰ぐ |
皮膚保護剤(パウダーや用手成形材)の使用や軟膏の塗布は、状態によっては専門的判断が必要です。皮膚トラブルが見られたら、対症的に介護職が処置するのではなく、看護師に状態を共有し、装具やケア方法の見直しにつなげるのが正しい流れです。
看護師との連携を円滑にする現場のコツ
ストーマケアは「介護職と看護師のチームで支える」ことが前提です。連携が機能するかどうかで、利用者の安全と介護職自身の安心感が大きく変わります。現場で連携をうまく回すためのコツを挙げます。
1. 「正常の状態」を看護師と共有しておく
利用者ごとにストーマの色・大きさ・周囲皮膚の普段の様子は異なります。担当開始時に看護師から「この利用者の正常な状態」を教わっておくと、変化に気づきやすくなります。可能なら写真記録を残す事業所もあります。
2. 報告は具体的に・早めに
「なんとなく赤い」ではなく「装具の貼付範囲に一致した発赤、痛みの訴えあり、昨日交換時にはなかった」のように、いつから・どこが・どう違うかを具体的に伝えます。緊急性が高い症状(ストーマの色が悪い、大量出血、尿が出ない等)は、迷わずすぐ報告します。
3. 実施計画とマニュアルに沿う
看護師が立てた実施計画や事業所のマニュアルから外れた自己流のケアは事故のもと。手順や使用物品が変わったときは、必ず看護師に確認します。
4. 利用者本人の尊厳とセルフケアを尊重する
ストーマは利用者にとってボディイメージの変化を伴うデリケートな部分です。できることは本人にやってもらい(セルフケアの支援)、過度に手を出しすぎないことも大切な視点です。排泄は最もプライバシーに関わるケアであり、声かけや羞恥心への配慮を欠かさないようにします。
5. 認知症のある利用者への配慮
認知症があると、装具の違和感から自分で剥がしてしまう、手順を覚えられないといった課題が出ます。腹帯で装具を覆う、声かけや視覚的な手がかりを工夫するなど、看護師・家族と相談しながら個別の対応を組み立てます。
6. サービス担当者会議で役割分担を明確にする
在宅でも施設でも、ストーマケアを誰がどこまで担うかは、ケアプランやサービス担当者会議の場で明確にしておくことが事故防止につながります。「装具交換は訪問看護、日々の排泄物処理と観察は介護職」といった分担を文書で共有しておけば、職員が交代しても対応がぶれません。状態が変われば分担も見直します。
7. 研修・勉強会で正常と異常を見分ける力をつける
装具交換を業として行う場合は研修が望ましいとされています。日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会などの講習会や、事業所内の勉強会で正常なストーマの状態や代表的な皮膚トラブルの写真を見ておくと、現場で「これはおかしい」と気づく感度が高まります。知識の裏づけがあると、看護師への報告も的確になり、チームの信頼関係も深まります。
ストーマのある利用者の介護に関するよくある質問
Q. 介護職がストーマ装具を交換しても法律違反になりませんか?
ストーマやその周囲の状態が安定し、専門的な管理が不要な場合の肌に密着した装具交換は、厚生労働省の通知(平成23年7月5日 医政医発0705第3号)で原則として医行為に該当しないと整理されています。ただし医師・看護職員との密接な連携と、事業所の体制整備が前提です。状態が不安定なときは医行為に当たる場合があるため、看護師の判断を仰ぎます。
Q. パウチにたまった便や尿を捨てるのも医行為ですか?
いいえ。パウチにたまった排泄物を捨てる行為は、肌に密着したパウチの取り替えを除き、原則として医行為に該当しないと整理されています。日常の排泄ケアとして介護職が行えます。
Q. ストーマ周囲の皮膚がかぶれていたら、市販の軟膏を塗ってよいですか?
自己判断での薬の塗布は避けてください。皮膚障害がある場合は専門的な管理が必要となることがあり、看護師に状態を報告して指示を仰ぐのが正しい対応です。介護職の役割は「異常の早期発見と報告」です。
Q. 装具交換に研修は必要ですか?
法律上の必須要件ではありませんが、業として行う場合は研修・訓練が望ましいとされています。日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会などが介護サービス担当者向けの講習会を実施しており、正常と異常を見分ける力を養えます。
Q. 訪問介護でもストーマケアに関われますか?
関われます。在宅でも安定した状態であれば装具交換やパウチの排泄物処理は介護職が担えますが、訪問看護との連携・報告体制が前提です。ケアプランやサービス担当者会議で役割分担を確認しておきましょう。
参考文献・出典
- [1]
- [2]
- [3]介護保険最新情報Vol.1385 原則として医行為ではない行為に関するガイドラインについて- 厚生労働省
令和7年5月19日付。ストーマ装具交換等について留意事項・観察項目・異常時対応を含むガイドライン策定を周知した事務連絡
- [4]
まとめ|根拠あるストーマケアで利用者を支える
ストーマのある利用者の介護では、介護職にも担える役割が明確にあります。ポイントを整理します。
- ストーマやその周囲が安定している場合、肌に密着した装具(パウチ)の交換や排泄物の処理は、厚生労働省の通知により原則として医行為に該当しない。
- 出血・皮膚障害・形状異常など状態が不安定なときは医行為に当たる場合があり、看護師・医師に委ねる。
- 介護職の最大の役割は日々の観察と異常の早期発見・報告。「正常を知り、迷ったら報告」が鉄則。
- 皮膚トラブルは愛護的な剥離・正しい洗浄・確実な密着で予防し、トラブル時は自己判断せず看護師へ。
- 看護師の実施計画・事業所のマニュアルに沿い、チームで支える。
制度上は介護職が関われる範囲が広がっている一方で、現場への周知はまだ十分とは言えず、国も2025年(令和7年)にガイドラインを整備して普及を進めています。だからこそ、根拠を理解した介護職が現場で果たせる役割は大きいといえます。ストーマケアのように医療と介護のはざまにあるケアを正しく担えることは、介護職としての専門性と自信につながります。医療的ケアを含む幅広い支援に関わりたい、専門性を高めて働きたいという方は、自分に合った職場や働き方を見つけることがキャリアの第一歩です。働き方診断で、あなたの強みや希望に合った介護の現場を探してみましょう。
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。
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