特養と老健の違い|目的・入居期間・費用・入りやすさを比較
ご家族・ご利用者向け

特養と老健の違い|目的・入居期間・費用・入りやすさを比較

特養(特別養護老人ホーム)と老健(介護老人保健施設)の違いを、目的・入居期間・費用・入りやすさの4軸で比較。要介護度の要件や費用相場、どちらを選ぶべきかを公的データでわかりやすく解説します。

ポイント

この記事のポイント

特養(特別養護老人ホーム)と老健(介護老人保健施設)の最大の違いは「目的」です。特養は要介護3以上の方が暮らし続ける生活の場(原則終身)、老健は要介護1以上の方が在宅復帰を目指すリハビリの場(原則3〜6か月)です。費用はどちらも入居一時金なしの月額のみで、おおむね特養6〜15万円・老健6〜17万円が目安。入りやすさは、すぐ入れることが多い老健に対し、特養は待機が出やすい傾向があります。

目次

親や家族の退院を控えて「特養と老健、どちらに申し込めばいいの?」と迷う方はとても多くいらっしゃいます。名前が似ているうえ、どちらも介護保険で利用できる公的な入所施設のため、違いがわかりにくいのは当然です。

しかし、この2つはそもそも入る目的がまったく異なる施設です。目的を取り違えると、「ずっと住めると思っていた老健から数か月で退所を求められた」「在宅復帰のつもりが特養に入って自宅に戻れなくなった」といったミスマッチが起こりかねません。

この記事では、特養と老健の違いを①目的 ②入居期間 ③費用 ④入りやすさの4つの軸で、厚生労働省などの公的資料をもとにわかりやすく整理します。比較表とあわせて、「我が家はどちらを選べばよいか」の判断のヒントまでお伝えします。難しい制度の言葉はかみくだいて説明しますので、はじめての方も安心して読み進めてください。

そもそも特養・老健とは?それぞれの役割

まずは、それぞれの施設が法律上どんな役割を担っているのかを押さえましょう。役割がわかると、4つの違いがすっと理解できます。

特養(特別養護老人ホーム)=暮らしの場

特養は、正式には「介護老人福祉施設」といいます。介護保険法・老人福祉法にもとづく公的な施設で、「要介護高齢者のための生活施設」と位置づけられています(厚生労働省)。自宅で介護を続けることが難しくなった方が、食事・入浴・排せつなどの介助を24時間体制で受けながら、長く生活していくための「暮らしの場(終の棲家)」です。看取りまで対応する施設も多くあります。

運営の中心は社会福祉法人や地方公共団体で、利益を目的としないため、月額費用が比較的抑えられているのが特徴です。

老健(介護老人保健施設)=家に帰るためのリハビリの場

老健は、正式には「介護老人保健施設」といいます。介護保険法では、要介護者が「その心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにする」ことを目的とする施設と定義されています(介護保険法第8条第28項)。つまり、病院と自宅の中間に位置し、リハビリを受けて在宅復帰を目指す施設です。

医師が常勤し、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といったリハビリの専門職が必ず配置されているのが、特養との大きな違いです。退院後すぐに自宅へ戻るのが不安なときに、体力や生活動作を取り戻すために一時的に利用するイメージです。

このように、特養が「住み続ける場所」なのに対し、老健は「家に帰るために通過する場所」。この出発点の違いが、次に見る入居期間・費用・入りやすさのすべてに影響していきます。

特養と老健の違い 比較表【一覧】

特養と老健の違いを一覧表にまとめました。迷ったときは、まずこの表で全体像をつかんでください。各項目の詳しい解説はこのあと順番に続きます。

比較項目特養(特別養護老人ホーム)老健(介護老人保健施設)
正式名称介護老人福祉施設介護老人保健施設
目的・役割生活の場(暮らし続ける)。看取りまで対応在宅復帰を目指すリハビリの場(病院と自宅の中間)
入居期間原則終身(期限なし)原則3〜6か月。3か月ごとに在宅復帰を判定
入居の対象(要介護度)原則 要介護3以上要介護1以上
費用(月額目安)約6〜15万円(入居一時金なし)約6〜17万円(入居一時金なし)
サービスの中心日常生活の介護・生活支援リハビリ・医療的ケア+生活介護
医師の配置必要数(非常勤可)常勤1以上(入所者100人に1人以上)
リハビリ専門職機能訓練指導員(限定的)理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が必置
入りやすさ待機が出やすい(地域差大)比較的入りやすい
向いている人自宅での介護が難しく、長く暮らす場が必要な人退院後に自宅復帰を目指してリハビリしたい人

※費用はお住まいの地域・要介護度・居室タイプ・所得によって変わります。あくまで目安としてご覧ください。出典は記事末尾にまとめています。

違い①目的|「暮らす」特養と「家に帰る」老健

もっとも大切な違いが「目的」です。ここを取り違えると、施設選び全体がずれてしまいます。

特養の目的:自宅に代わる「暮らしの場」

特養は、自宅での生活が難しくなった方が、これから先も安心して暮らし続けるための施設です。介護・食事・入浴・排せつといった日常生活の支援が中心で、レクリエーションや季節の行事など、生活の質(QOL)を高める取り組みも重視されます。多くの施設で看取り(人生の最期まで過ごすこと)に対応しているため、「終の棲家」として選ばれます。

老健の目的:在宅復帰のための「リハビリの場」

一方、老健は、退院後などに自宅へ戻ることを目指してリハビリを行う施設です。医師・看護師・リハビリ専門職が連携し、入所者一人ひとりに合わせた機能訓練を提供します。入所時に「在宅復帰」というゴールが設定され、定期的にその達成度が確認されます。あくまで自宅に帰るための“通過点”であり、長く住み続ける前提ではありません。

目的の違いが生む、よくある誤解

この目的の違いを知らないと、次のようなすれ違いが起こりがちです。

  • 「老健にずっと住めると思っていた」…老健は在宅復帰が前提のため、状態が落ち着くと退所を求められることがあります。
  • 「特養に入ればリハビリで元気になると思っていた」…特養のリハビリは機能維持が中心で、老健のような集中的なリハビリは想定されていません。

「住む場所がほしいのか」「自宅に帰るための準備をしたいのか」。ご家族でこの目的をはっきりさせることが、後悔しない施設選びの第一歩です。

違い②入居期間|終身の特養と3〜6か月の老健

目的が違えば、いられる期間も大きく変わります。

特養は原則「終身」で期限なし

特養には入居期限がありません。要介護の状態が続く限り入居し続けることができ、看取りまで対応する施設も多くあります。実際、厚生労働省の調査では、特養(介護老人福祉施設)の平均在所期間は約3.2年と、ほかの介護保険施設に比べて長くなっています(令和3年介護給付費等実態統計)。長く安定して暮らしたい方に向いた施設です。

老健は原則3〜6か月、3か月ごとに見直し

老健は在宅復帰を目指す施設のため、長期の滞在は想定されていません。一般的な入居期間の目安は3〜6か月程度で、入所後はおおむね3か月ごとに「自宅で生活できる状態になったか」が検討されます。実際の平均在所日数は、厚生労働省の調査で老健 約310日(令和元年介護サービス施設・事業所調査)。施設の方針やリハビリの進み具合によっては延長されることもありますが、原則としていつまでも住み続けられるわけではない点に注意が必要です。

「特養が決まるまで老健で待つ」は要注意

特養の空きを待つあいだ、つなぎとして老健を利用するケースは現実にあります。ただし老健はあくまで在宅復帰のための施設なので、「待機場所」として長く居続けることを当てにするのは危険です。次の住まいの当てがないまま退所時期を迎えると、ご家族が急いで別の施設を探すことになりかねません。老健を利用する場合は、入所の段階で「退所後にどこへ行くのか」を施設のスタッフと一緒に計画しておくことが大切です。

違い③費用|どちらも一時金なし、内訳と目安

費用は施設選びで最も気になるポイントの一つです。特養も老健も民間の有料老人ホームと違い、入居一時金は不要で、毎月の月額費用のみで利用できます。

月額費用の内訳は共通

どちらの施設も、毎月かかる費用の内訳はほぼ同じです。

  • 施設サービス費(介護サービスの費用。所得に応じて1〜3割を自己負担)
  • 居住費(部屋代)
  • 食費
  • 日常生活費(理美容代、おむつ代、レクリエーション材料費など)

このうち施設サービス費は、要介護度が高いほど高くなります。また居室タイプ(多床室=相部屋か、個室・ユニット型か)によって居住費が大きく変わります。

月額の目安

月額費用の目安は、特養が約6〜15万円、老健が約6〜17万円です。老健のほうがやや高めになりやすいのは、医師の常勤配置やリハビリ専門職など、医療・リハビリの体制が手厚い分が費用に反映されるためです。

たとえば厚生労働省(介護サービス情報公表システム)が示す特養の自己負担の目安では、要介護5の方が多床室を利用した場合で1か月あたり約10.7万円、ユニット型個室では約14.4万円とされています(居住費・食費・日常生活費を含む。所得による軽減を受けない第4段階の場合)。個室のほうが居住費が高くなる点を覚えておきましょう。

所得が低い方は「負担限度額認定」で軽減できる

住民税非課税世帯など所得や資産が一定以下の方は、負担限度額認定(特定入所者介護サービス費)を申請することで、食費と居住費が大きく軽減されます。これは特養・老健の両方で使える制度です。たとえば食費は基準1日1,445円のところ、第1段階の方なら1日300円まで下がります(令和6年8月時点)。申請はお住まいの市区町村の窓口で行います。「年金だけで払えるか不安」という場合は、まずこの制度が使えるか確認してみてください。

違い④入りやすさ|待機が出やすい特養、入りやすい老健

「申し込めばすぐ入れるのか」も、実際に困りやすいポイントです。

特養は待機が出やすい

特養は費用が抑えられ、終身で暮らせる安心感から希望者が多く、地域によっては入居までに数か月〜数年の待機が生じることがあります。申し込みは複数の施設に同時にでき、入居の順番は申込順ではなく、要介護度の高さや在宅介護の困難さなどから判断される「必要度(緊急度)」によって決まります。在宅での介護が限界に近いほど優先されやすい仕組みです。なお、原則は要介護3以上ですが、要介護1・2でもやむを得ない事情があれば特例的に入居できる場合があります。

老健は比較的入りやすい

老健は入居期間が区切られていて入れ替わりがあるため、特養に比べて入りやすい傾向があります。要介護1から対象になる点も、間口が広い理由です。ただし「リハビリで在宅復帰を目指す」という施設の趣旨に合うかどうかが見られ、入所前の面談や医師の判断で受け入れが決まります。病状が不安定で入院治療が必要な場合などは、受け入れが難しいこともあります。

入りやすさを左右する要介護度のちがい

整理すると、入口の広さは次のようになります。

  • 老健:要介護1〜5が対象。退院後の比較的早い段階から利用しやすい。
  • 特養:原則 要介護3〜5。介護の必要度が高い方が対象で、待機が出やすい。

「退院が迫っているがすぐに入れる先がほしい」なら老健、「介護度が高く、長く暮らせる場を確保したい」なら特養、と入りやすさの面でも目的に応じて選ぶことになります。要介護度そのものの違いについては、関連記事の要介護1〜5の違いを比較した解説もあわせてご覧ください。

公的データで見る「在所期間」と「退所後の行き先」の決定的な差

「目的が違う」という説明はよく見かけますが、それが実際の数字にどう表れているのかまで踏み込むと、特養と老健の性格の違いがより鮮明になります。ここでは厚生労働省の統計を、ご家族の判断に役立つ視点で整理してみます。

在所期間:約3.2年 対 約310日

厚生労働省の調査によると、入所者が一つの施設で過ごす期間(平均在所日数)は、特養が約3.2年(約1,177日)、老健が約310日でした(特養=令和3年介護給付費等実態統計、老健=令和元年介護サービス施設・事業所調査)。およそ3.7倍もの開きがあり、「特養=長く暮らす」「老健=短期で通過する」という性格が、そのまま数字に表れています。

退所後の行き先:老健の3人に1人は「家庭」へ

さらに注目したいのが、退所した方がどこへ向かうかです。老健の退所者のうち、約33.6%が「家庭」(自宅)に戻っています(令和元年調査)。在宅復帰という本来の役割が、一定程度果たされていることがわかります。一方、特養は退所理由の多くが看取り(死亡退所)で占められており、まさに「最期まで暮らす場」として機能しています。

家族目線での読み解き

これらの数字が示すのは、「どちらが良い・悪い」ではなく、使うべき場面が違うということです。退院後に在宅復帰の見込みがあるなら、家庭復帰の実績がある老健でリハビリに取り組む価値があります。一方、回復が見込みにくく在宅介護が困難なら、長く安定して暮らせる特養が現実的な選択になります。

また、老健の入所者の平均要介護度は約3.17、特養は約3.94というデータもあり(令和3年介護給付費等実態統計)、特養のほうが介護の必要度が高い方が多い傾向も読み取れます。「今の状態でどちらの施設の対象像に近いか」を考える材料にしてください。

特養・老健それぞれのメリット・デメリット

4つの違いを踏まえ、ご家族の視点でメリット・デメリットを整理します。

特養のメリット

  • 入居期限がなく、長く安心して暮らせる(看取りまで対応する施設が多い)
  • 月額費用が比較的抑えられ、所得が低い方は負担限度額認定でさらに軽減できる
  • 生活の場として、レクリエーションや行事など日々の楽しみが充実しやすい

特養のデメリット

  • 原則 要介護3以上で、入居までに待機が生じやすい
  • 医師は非常勤可で、医療的ケアやリハビリは老健ほど手厚くない
  • 急な体調悪化で医療依存度が高くなると、住み続けられない場合がある

老健のメリット

  • 医師が常勤し、リハビリ専門職による機能訓練が受けられる
  • 要介護1から対象で、特養より入りやすい
  • 退院後すぐの「自宅に戻れるか不安」な時期の受け皿になる

老健のデメリット

  • 原則3〜6か月で、長く住み続けることは想定されていない
  • 定期的に在宅復帰の可否が判定され、退所を求められることがある
  • 費用が特養よりやや高めになりやすい

どちらにも一長一短があります。大切なのは「自分の家族にとってのメリットが活き、デメリットが許容できるか」という視点で見比べることです。

我が家はどちらを選ぶ?判断のステップ

ここまでの違いをふまえ、ご家族で選ぶときの考え方を3ステップで整理します。

ステップ1:目的を一つに決める

まず「自宅に帰ることを目指すのか」「自宅に代わる暮らしの場を確保するのか」を家族で話し合って決めます。ここが定まれば、おのずと施設の方向性が見えてきます。在宅復帰を目指すなら老健、長く暮らす場なら特養が基本です。

ステップ2:要介護度と今の状態を確認する

要介護度が1〜2なら特養は原則対象外のため、老健や在宅サービス、ほかの住まいが選択肢になります。要介護3以上で在宅介護が難しいなら、特養への申し込みを進めつつ、空くまでのあいだの過ごし方も検討します。医療的なケアやリハビリの必要性が高い場合は老健が適しています。

ステップ3:費用と入りやすさのバランスを見る

月額費用の目安と、負担限度額認定が使えるかを確認します。あわせて、特養は待機が出やすいので早めの申し込みを、老健は退所後の行き先までセットで計画を立てます。費用全体の比較は、介護施設の費用相場をまとめた記事もあわせて参考にしてください。各施設の費用の内訳は特養の費用老健の費用の解説でも詳しく取り上げています。

判断に迷ったら一人で抱え込まない

制度や費用は複雑で、ご家庭の事情によって最適解は変わります。判断に迷ったときは、次のセクションで紹介する相談先に早めに声をかけてください。専門職と一緒に考えることで、見落としていた選択肢が見つかることもあります。

申し込み・見学で確認しておきたいこと

実際に申し込みや見学をするときに、押さえておくと安心なポイントをまとめます。

  • 特養は複数施設に同時申し込みを:入居の順番は緊急度で決まるため、待機を見込んで早めに複数申し込んでおくと安心です。
  • 老健は「退所後の行き先」を最初に相談:入所時から在宅復帰の計画を立て、退所時期の見通しを施設のスタッフと共有しておきましょう。
  • 費用は「総額」で確認:施設サービス費だけでなく、居住費・食費・日常生活費・おむつ代などを含めた毎月の総額を見積もってもらいましょう。負担限度額認定の対象かも確認を。
  • 医療体制を確認:持病や医療的ケアがある場合は、対応できる範囲(たん吸引、インスリン注射、看取りなど)を必ず確認します。
  • 実際に見学する:職員の対応、食事、清潔感、入居者の様子は、足を運んでこそわかります。可能なら本人も一緒に見学を。

見学時のチェック観点は、介護施設見学チェックリストもあわせて活用してください。

よくある質問

Q. 特養と老健、結局どちらが安いですか?

A. 月額の目安は特養が約6〜15万円、老健が約6〜17万円で、一般に特養のほうがやや抑えられる傾向です。老健は医師の常勤やリハビリ体制が手厚い分、費用に反映されやすいためです。ただし、要介護度・居室タイプ・所得によって変わるため、各施設で総額の見積もりを取って比べるのが確実です。

Q. 老健にはずっと住み続けられないのですか?

A. 老健は在宅復帰を目的とする施設のため、原則として長期の入居は想定されていません。おおむね3か月ごとに在宅復帰の可否が判定され、状態が安定すると退所を求められることがあります。長く暮らす場が必要な場合は、特養など別の選択肢を早めに検討しましょう。

Q. 要介護2ですが、特養には入れませんか?

A. 特養は原則 要介護3以上が対象です。ただし、認知症で日常生活に支障がある、家族からの虐待が疑われるなど、やむを得ない事情があると認められた場合は、要介護1・2でも特例的に入居できることがあります。まずは地域包括支援センターやケアマネジャーに相談してください。要介護1・2の段階では、老健や在宅サービスもあわせて検討するとよいでしょう。

Q. 特養の空きを待つあいだ、老健で待っていてもよいですか?

A. 実際にそうしたケースはありますが、老健はあくまで在宅復帰のための施設です。「待機場所」として長く居続けられる前提ではないため、退所を求められたときに困らないよう、ケアマネジャーと相談しながら次の住まいの計画を立てておくことが大切です。

Q. どちらも入居一時金は本当に不要ですか?

A. はい。特養・老健とも公的な介護保険施設のため、民間の有料老人ホームのような入居一時金は不要で、毎月の月額費用のみで利用できます。月額の内訳は施設サービス費・居住費・食費・日常生活費です。

参考文献・出典

まとめと相談先

特養と老健は名前が似ていても、「長く暮らす生活の場(特養)」と「自宅に帰るためのリハビリの場(老健)」という、出発点からまったく異なる施設です。この目的の違いが、入居期間(終身か3〜6か月か)、対象となる要介護度(3以上か1以上か)、費用、入りやすさのすべてに表れています。

選ぶときは、まず「自宅復帰を目指すのか」「暮らす場を確保するのか」という目的を家族で一つに定めること。そのうえで、要介護度・費用・入りやすさを照らし合わせれば、我が家に合う施設が見えてきます。

迷ったら、まずここに相談を

制度や費用は複雑で、ご家庭の事情によって最適な選択は変わります。一人で抱え込まず、次の窓口に早めに相談してください。

  • 地域包括支援センター:お住まいの地域にある高齢者の総合相談窓口。施設の情報提供から要介護認定の相談まで、無料で対応してくれます。市区町村の窓口で場所を教えてもらえます。
  • 担当のケアマネジャー(介護支援専門員):すでに介護保険サービスを利用している場合は、まずケアマネジャーに相談を。本人の状態を踏まえて、特養・老健・その他の選択肢を一緒に考えてくれます。
  • 病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)・退院支援担当:入院中なら、退院後の行き先について院内の相談員が相談に乗ってくれます。老健の利用を検討する際の窓口にもなります。
  • 市区町村の介護保険窓口:負担限度額認定の申請や、費用の軽減制度について確認できます。

早めに相談を始めるほど、待機期間や退所後の準備に余裕を持って備えられます。本記事が、ご家族にとって納得のいく施設選びの一助になれば幸いです。

監修者

介護のハタラクナカマ 医療・介護監修チーム

医療・介護専門職チーム(看護師/介護福祉士/ケアマネジャー)

看護師介護福祉士ケアマネジャー

訪問看護・介護保険・医療保険に関する制度内容を、厚生労働省・日本訪問看護財団・全国訪問看護事業協会等の一次ソースをもとに、医療・介護専門職チームが内容の正確性を確認しています。

執筆者

介護のハタラクナカマ編集部

編集部

介護保険、施設選び、在宅介護など、介護を受ける方・ご家族が判断に迷いやすいテーマを、公的情報と実務上の確認ポイントに沿って解説しています。

介護の現場・介護職の視点

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