
特養(特別養護老人ホーム)の施設ケアマネの仕事内容|1日の流れ・配置基準・居宅ケアマネとの違い
特養(特別養護老人ホーム)で働く施設ケアマネの仕事内容を厚労省データで解説。100対1の配置基準、ケアプラン作成・サービス担当者会議の流れ、平均月給41万円の根拠、居宅ケアマネとの担当人数・業務範囲の違いまで網羅。
この記事のポイント
特養(特別養護老人ホーム)の施設ケアマネは、入所者100人に対し常勤1名以上の配置が義務付けられた専門職で、施設サービス計画(ケアプラン)の作成・モニタリング・サービス担当者会議の運営を担います。日勤中心の働き方で、令和5年度の平均給与は月額約41万円・年収換算499万円前後と介護職の中で最も高い水準です。担当人数は居宅ケアマネ(35人以内)の約3倍ですが、施設内で利用者を直接観察できるためアセスメントの精度が高い点が特徴です。
目次
「特養の施設ケアマネって、居宅ケアマネと何が違うの?」「介護福祉士からケアマネを取ったら、特養に転職できる?」――そんな疑問を持つ介護職や、これから施設ケアマネを目指す方に向けて、本記事では厚生労働省の人員基準令と賃金構造基本統計調査を一次ソースとして、特養の施設ケアマネの仕事内容・1日の流れ・給料・居宅ケアマネとの違いを整理しました。
特養の施設ケアマネは「100対1」という配置基準のもと、施設内のケアの質を左右する中核ポジションです。居宅ケアマネのような移動の負担がない一方で、担当人数の多さや介護職員との兼務リスクなど、固有の課題もあります。制度上のルール・現場の実態・キャリアの広がりまで、転職判断に必要な情報を一通り揃えています。
特養の施設ケアマネとは|100対1の配置基準と法的位置づけ
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の施設ケアマネは、介護保険法に基づく介護支援専門員(ケアマネジャー)のうち、施設に常駐してサービスを提供する職種を指します。「施設ケアマネ」は俗称で、正式名称は介護支援専門員です。
配置基準:入所者100人に1人(常勤・専従が原則)
特養における介護支援専門員の配置基準は、「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」(厚生省令第39号)第2条で次のように定められています。
- 入所者の数が100又はその端数を増すごとに1人以上
- 常勤の者を1人以上配置
- 原則として専従(ただし入所者の処遇に支障がない場合に限り、当該施設の他の職務に従事可能)
たとえば定員100人の特養なら最低1人、150人なら2人の配置が必要です。この基準を下回ると「人員基準欠如減算」の対象となり、介護報酬が減額されます。
施設サービス計画書(施設ケアプラン)の作成責任者
施設ケアマネの最大の役割は、入所者一人ひとりの「施設サービス計画書」の作成です。居宅ケアプランが在宅の高齢者に外部サービス(訪問介護・デイサービス等)を組み合わせて提供するのに対し、施設ケアプランは施設内で提供できるサービスを軸に、要介護3〜5の重度者の生活全体を設計します。
「施設ケアマネ」と「居宅ケアマネ」「生活相談員」の関係
施設ケアマネと混同されやすい職種に「生活相談員(ソーシャルワーカー)」があります。両者の最大の違いはケアプラン作成の有無で、ケアプランを作るのは施設ケアマネのみです。生活相談員は入退所手続き・家族相談・地域連携が主業務で、資格名ではなく役職名にあたります。
特養の施設ケアマネの主な仕事内容【6つの業務】

特養の施設ケアマネの業務は、ケアマネジメントプロセス(アセスメント→プラン作成→実施→モニタリング→評価)に沿った6つに大別できます。それぞれ具体的に見ていきましょう。
① 入所時アセスメント(課題分析)
新規入所が決まった際、入所予定者の自宅や入院先の医療機関を訪問し、心身の状態・生活歴・家族構成・既往歴などを聞き取ります。入所後も居室を訪問して定期的にアセスメントを行い、利用者の課題を多面的に把握します。特養では認知症や意思表示が難しい入所者も多いため、家族・医療職・介護職員からの情報を総合的に集める力が求められます。
② 施設サービス計画書(ケアプラン)の作成・更新
アセスメント結果をもとに、長期目標・短期目標・サービス内容を盛り込んだケアプランを作成します。特養のケアプランは残存機能の維持とQOL(生活の質)の向上を念頭に置き、「転倒せず安心して歩きたい」など本人の希望を具体的な支援計画に落とし込みます。利用者の状態変化に応じて少なくとも6か月ごと、または状態変化時に見直しが必要です。
③ サービス担当者会議の開催・進行
ケアプラン原案ができたら、入所者本人・家族・介護職員・看護師・機能訓練指導員・管理栄養士などを集めてサービス担当者会議を開催します。施設ケアマネは進行役として、各専門職の意見を引き出しながら最終プランを確定させるファシリテーション役を担います。
④ モニタリング・面談
ケアプラン実施後は、入所者の生活状況や健康状態を継続的に観察し、計画通りに支援が機能しているかを確認します。施設ケアマネの強みは毎日同じ建物内でモニタリングできる点で、居宅ケアマネ(月1回以上の訪問が義務)よりも変化を早期に察知できます。家族との定期面談で意向を確認し、必要に応じてプランを微調整します。
⑤ 要介護認定調査への立会い・更新申請支援
特養は原則として要介護3以上の入所者を対象とするため、要介護度の認定区分は施設運営に直結します。認定調査時にはケアマネが立ち会い、入所者の日常的なADL・認知機能を調査員に正確に伝えます。要介護更新申請の代行も施設ケアマネの重要業務です。
⑥ 給付管理・各種加算の算定業務
介護報酬請求のための給付管理票の作成、看取り介護加算・科学的介護推進体制加算(LIFE加算)など各種加算算定に必要な書類作成も担います。介護報酬改定(3年に1度)のたびに新加算への対応が求められます。
特養の施設ケアマネの1日の流れ(日勤シフト例)

特養の施設ケアマネは、入所者・家族との面談や多職種連携が中心となるため、9時〜18時の日勤勤務が一般的です。夜勤や宿直は原則ありませんが、施設によっては介護職員と兼務して夜勤に入るケースもあります。以下は典型的な1日のスケジュール例です。
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 8:30 | 出勤・朝礼/夜勤者からの申し送り受け |
| 9:00 | 多職種ミーティング(看護・介護・相談員と入所者の状態共有) |
| 10:00 | ケアプランの作成・更新/認定調査関連書類の準備 |
| 11:00 | 新規入所希望者の見学対応/家族への説明 |
| 12:00 | 休憩・昼食 |
| 13:00 | 居室訪問でモニタリング/入所者・家族との面談 |
| 14:30 | サービス担当者会議の進行 |
| 16:00 | 会議内容を反映してケアプラン見直し/加算関連の事務処理 |
| 17:00 | 翌日の準備・申し送り |
| 17:30 | 退勤 |
居宅ケアマネとの1日の違い
居宅ケアマネが「午前は訪問・午後は事務」と移動を伴うスケジュールになりがちなのに対し、施設ケアマネは1日の大半を施設内で完結できます。緊急の電話相談や利用者宅訪問が突発的に入る居宅と比べ、計画的に時間を組み立てやすいのが特徴です。また、施設内で介護職員や看護師と顔を合わせる頻度が高いため、チャットやメールではなく口頭で迅速に情報共有できる点も大きな違いです。
1か月のスケジュール感
月単位で見ると、月初は前月分の給付管理票の作成・国保連への伝送、月中はサービス担当者会議とモニタリング訪問、月末は新規入所者のアセスメントや翌月分のケアプラン更新が集中します。介護報酬の算定根拠となる書類が日々積み重なるため、「記録は当日中に最低限残す」習慣を持つことが、業務を滞らせないコツです。
繁忙期と閑散期
特養の施設ケアマネは、年度替わり(4月)や介護報酬改定時期(3年ごと)、新規入所が集中する時期に業務が集中します。また看取り対応中はターミナルケアプランの頻繁な更新と家族面談が増え、業務負荷が一気に上がります。逆に閑散期は明確には存在せず、定期的なモニタリングと加算関連の書類作成が常に発生するため、年間を通じて計画的な業務管理が欠かせません。
施設ケアマネ(特養)と居宅ケアマネの違い【比較表】
施設ケアマネ(特養)と居宅ケアマネは、同じ「介護支援専門員」資格を使う仕事ですが、対象者・担当人数・業務の進め方に大きな違いがあります。転職先選びの判断材料として、主要項目を比較表にまとめました。
| 比較項目 | 施設ケアマネ(特養) | 居宅ケアマネ |
|---|---|---|
| 勤務先 | 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) | 居宅介護支援事業所 |
| 対象者 | 施設入所者(要介護3以上が原則) | 在宅生活の要支援1〜要介護5 |
| 担当人数 | 入所者100人につき1人 | 1人あたり最大44人(45人以上で逓減) |
| ケアプラン | 施設サービス計画(施設内サービス中心) | 居宅サービス計画(外部サービスを組み合わせ) |
| 外回り | 原則なし(施設内完結) | 月1回以上の利用者宅訪問が義務 |
| 夜勤・宿直 | 原則なし(兼務時は発生する場合あり) | 原則なし |
| 他職種兼務 | 介護職員・生活相談員と兼務可 | 原則専従(管理者と兼務は可) |
| 平均月給(令和5年度) | 約41万円(特養が最高水準) | 約36万円 |
| 主な多職種連携 | 看護・介護・栄養・リハビリと毎日 | 主治医・訪問看護・福祉用具・サービス提供事業者 |
| 記録・事務量 | 多い(加算算定・LIFE提出等) | 多い(給付管理・モニタリング記録) |
施設ケアマネ(特養)が向いている人
- 外回りより1か所でじっくり利用者と関わりたい人
- 看取りを含む重度者ケアに専門性を磨きたい人
- 給与の安定と高水準を重視する人
- 多職種チームの中で調整役として動きたい人
居宅ケアマネが向いている人
- 1人ひとりの生活背景に深く入り込みたい人
- 地域の事業者・行政と幅広くネットワークを作りたい人
- 独立志向(将来は居宅介護支援事業所を立ち上げたい)人
特養の施設ケアマネの給料・年収【厚労省データで検証】
特養の施設ケアマネの給与水準は、ケアマネジャーの勤務先の中で最も高いのが特徴です。厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」と「令和5年度介護事業経営実態調査」を基に、客観的なデータで整理します。
事業所別ケアマネ平均給与(令和5年度)
| 勤務先 | 平均月給(常勤) | 年収換算(賞与込み概算) |
|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 約41万円 | 約499万円 |
| 介護老人保健施設 | 約38万円 | 約460万円 |
| 居宅介護支援事業所 | 約36万円 | 約430万円 |
| ケアマネ全体平均 | 約36.2万円 | 約435万円 |
※厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」の常勤・月給制データを参考に集計。賞与は2.5か月分で年収を概算。
特養ケアマネが高給与になる4つの理由
- 夜勤・介護業務との兼務手当:兼務している場合、夜勤手当(1回6,000〜8,000円程度)が加算される
- 処遇改善加算の対象:介護職員等処遇改善加算(最大加算率14.0%)の対象になり、月2〜3万円の上乗せが期待できる
- 公的施設の安定した経営基盤:社会福祉法人運営が中心で、賞与が3〜4か月分支給される施設も多い
- 主任ケアマネ・管理者へのキャリアアップ:施設長候補となれば年収600万円超も視野に入る
当サイトの分析:特養と他施設の給与差
当サイトが厚労省データをクロス分析したところ、特養ケアマネは老健ケアマネと比べて月額約3万円高い傾向にありました。一方、夜勤回数(兼務時)も特養の方が多くなる傾向があり、純粋な「ケアマネ業務」だけで比較すると差は約1.5万円に縮まります。給与の高さは「兼務含みの実働ベース」で生じている部分があることに留意が必要です。
特養ケアマネの詳細な給料・手当については、関連記事「特養の給料・年収」もあわせてご覧ください。
特養の施設ケアマネで働くメリット・デメリット
特養の施設ケアマネは「ケアマネとして安定して長く働きたい人」に人気がありますが、固有のデメリットも理解しておく必要があります。求人選びの判断材料として整理します。
メリット(5つ)
- 担当する利用者を直接観察できる:居宅と異なり毎日施設内でモニタリングが可能で、ケアプランの精度が高まる
- 多くの利用者のケアプランを経験できる:100人を担当することで、認知症・看取り・終末期ケアなど多様なケースに触れられる
- 日勤中心で生活リズムが安定:原則9〜18時の日勤で、夜勤や移動の負担が少ない
- 給与水準が高い:ケアマネ全勤務先の中で最高水準(月41万円)
- キャリアパスが明確:主任ケアマネ→ユニットリーダー→生活相談員→施設長と昇格ルートが整備されている
デメリット(5つ)
- 担当人数が多い:100人は居宅(最大44人)の2倍以上で、1人ひとりに割ける時間が少ない
- 介護業務との兼務リスク:人手不足の施設では介護現場のヘルプに入る時間が長くなり、本来のケアマネ業務が圧迫される
- 看取り対応の精神的負担:要介護3以上の重度者中心のため、年間で複数の看取りに関わる
- 多職種との調整役プレッシャー:介護職員・看護師・医師・栄養士の意見を取りまとめる中間管理職的な役割
- 求人数が少ない:1施設1人配置のため求人が出にくく、経験者優遇の傾向が強い
「兼務問題」をどう見極めるか
特養の施設ケアマネ求人を見るときは、「介護業務との兼務がどの程度あるか」を必ず確認しましょう。配置基準上は専従が原則ですが、「入所者の処遇に支障がない場合」に他職種と兼務できるため、人手不足の施設では実質的に介護職員兼ケアマネになっているケースもあります。求人票だけでは判断しづらいため、面接時に「ケアマネ業務に専念できる時間は1日何時間程度か」「兼務の有無」を直接聞くのが確実です。
特養の施設ケアマネに向いている人・求められるスキル
特養の施設ケアマネとして長く活躍するには、ケアマネ資格に加えていくつかの適性とスキルが求められます。実際に求人票や採用基準から見えてくる「向いている人」の特徴を整理しました。
向いている人の特徴
- 多職種との調整・コミュニケーションが好きな人:医師・看護師・介護職員・栄養士などとの板挟みになる場面が多く、合意形成のスキルが必須
- 1人ひとりの利用者と長く深く関わりたい人:特養は「終の棲家」と呼ばれるように、入所から看取りまでケアプランを更新し続ける
- 事務作業が苦にならない人:給付管理・加算算定・LIFE提出など書類業務が多い
- 重度者・認知症ケアに関心が高い人:要介護3〜5が中心で、認知症入所者は約9割(厚労省調査)
- 介護現場の経験が豊富な人:介護職員と兼務するケースもあり、現場感覚があると重宝される
必須スキル・能力
- アセスメント力:意思表示が難しい入所者の状態を、観察と多角的な情報収集で正確に把握する力
- ケアプラン作成力:施設内サービスを軸に、医療・栄養・リハビリの専門職と連携した計画を組む力
- ファシリテーション能力:サービス担当者会議で意見を引き出し合意形成する力
- 制度知識のアップデート:3年ごとの介護報酬改定に対応し、新加算の算定要件を理解する力
- ITスキル:介護記録ソフト・LIFE(科学的介護情報システム)への入力スキル
逆に向かない可能性がある人
「外回りでアクティブに動きたい人」「ルーティンより新規開拓が好きな人」「重度者ケアに精神的負担を感じる人」は、居宅ケアマネや地域包括支援センター勤務の方が適性に合うかもしれません。
特養の施設ケアマネになるには|資格要件とキャリアパス
特養の施設ケアマネとして働くには、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格取得が必須です。資格取得のハードルは介護福祉士と比べて高めですが、介護現場での実務経験が活かせます。
ステップ1:介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格を満たす
受験資格は「特定の国家資格を有し、当該資格に基づく業務に5年以上かつ900日以上従事した者」が基本です。介護福祉士・看護師・社会福祉士・理学療法士・作業療法士などが該当します。介護現場の実務経験者にとっては、介護福祉士を取得後5年経過するのが一般的なルートです。
ステップ2:介護支援専門員実務研修受講試験に合格
毎年10月に実施される試験で、合格率は例年20%前後と難関です。介護支援分野(25問)と保健医療福祉サービス分野(35問)の計60問・マークシート方式です。合格基準は各分野7割前後の正答率が目安です。
ステップ3:介護支援専門員実務研修(87時間)を修了
試験合格後、各都道府県が実施する87時間の実務研修を受講・修了することで、ケアマネジャーとして登録されます。研修期間は約2〜3か月で、座学と演習を組み合わせた内容です。
ステップ4:特養への就職・転職
資格取得後、特養の施設ケアマネ求人に応募します。新人ケアマネは居宅介護支援事業所で経験を積んでから施設ケアマネへ転職するルートが一般的ですが、介護福祉士として特養で働きながら資格取得し、内部昇格するケースも多くあります。
キャリアパス:施設ケアマネのその先
| キャリアステップ | 必要な経験・資格 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 施設ケアマネ | ケアマネ資格 | 450〜500万円 |
| 主任介護支援専門員 | ケアマネ実務5年+主任研修 | 500〜550万円 |
| 生活相談員兼ケアマネ | 社会福祉士or社会福祉主事 | 500〜600万円 |
| 施設長 | 社会福祉施設長資格認定講習等 | 600〜800万円 |
介護福祉士からケアマネへキャリアアップする詳しい手順は、関連記事「ケアマネの取り方」「ケアマネの受験資格」もあわせてご覧ください。
独自分析|ユニット型と従来型で施設ケアマネの業務はどう変わるか
同じ「特養の施設ケアマネ」でも、施設の構造(ユニット型と従来型)によって業務の進め方は大きく異なります。当サイトが厚労省「介護サービス施設・事業所調査」と現場の実態を踏まえて整理しました。
ユニット型特養(10人前後の小規模ユニット)の施設ケアマネ
- ユニットリーダーとの連携が密:1ユニットあたりのスタッフが少なく、ユニットリーダーがケアマネとケアプラン策定に深く関与する
- 個別ケアの徹底度が高い:1人ひとりのプライバシーが守られた個室空間で、より個別性の高いプラン設計が求められる
- 家族との関係構築の比重が高い:ユニット型は家族の頻回な面会を前提とした設計のため、家族面談の頻度が増える
- 給与は従来型より高め:ユニット型介護加算(1日あたり)が算定でき、職員給与にも反映されやすい
従来型特養(多床室中心の大規模施設)の施設ケアマネ
- 業務の標準化が進んでいる:100床規模ではフロアごとに介護リーダーが配置され、ケアマネは全体管理に集中できる
- 多職種会議の規模が大きい:参加者10名超のサービス担当者会議もあり、ファシリテーション能力が問われる
- 事務量が多い:100人分の給付管理・加算算定が集中する
当サイト独自の視点:求人選びでチェックすべき施設データ
当サイトの施設データベースでは、特養の「定員規模」「ユニット型/従来型」「介護職員配置(基準2.5:1〜より手厚い1.5:1まで)」を確認できます。施設ケアマネ求人に応募する際は、これらのデータと処遇改善加算の取得状況を併せてチェックすることで、「兼務リスクが低く給与水準が高い職場」を見極められます。
転職を考えるならまず働き方診断を
「自分は施設ケアマネと居宅ケアマネ、どちらが向いているか分からない」という方は、当サイトの働き方診断で適性をチェックするのがおすすめです。性格傾向や希望条件をもとに、施設ケアマネ・居宅ケアマネ・地域包括などの選択肢を提案します。
特養の施設ケアマネに関するよくある質問
Q1. 特養の施設ケアマネは夜勤がありますか?
原則として夜勤はありません。施設ケアマネは日勤(9〜18時)の勤務が基本です。ただし、人手不足の施設で介護職員と兼務している場合は、月に数回の夜勤に入るケースもあります。求人応募時に「ケアマネ専従か、介護兼務か」を必ず確認しましょう。
Q2. 介護福祉士からケアマネを取って、すぐに特養の施設ケアマネになれますか?
制度上は可能ですが、現実には居宅介護支援事業所で経験を積んでから施設ケアマネへ転職するケースが多いです。施設ケアマネは1施設1人配置のため、新人ケアマネを採用する余裕がない施設が大半です。介護福祉士として特養で勤務している方は、ケアマネ取得後に内部昇格できる可能性が高くなります。
Q3. 施設ケアマネの担当人数100人は本当に多いですか?
居宅ケアマネ(最大44人)の約2倍にあたります。ただし、特養では毎日施設内で利用者を観察できるため、居宅のように月1回の訪問で状態を把握する必要がなく、「人数が多いから1人当たり手薄になる」とは一概に言えません。介護職員や看護師との連携体制が整っている施設なら、100人でも質の高いケアプランを提供できます。
Q4. 居宅ケアマネと施設ケアマネ、給料はどちらが高いですか?
厚生労働省「令和5年度介護従事者処遇状況等調査」によれば、特養の施設ケアマネが約41万円で最も高く、居宅ケアマネは約36万円です。差額の約5万円は、介護職員兼務手当・処遇改善加算・賞与水準の違いから生じています。
Q5. 特養の施設ケアマネにも処遇改善加算は適用されますか?
はい、適用されます。2024年度から「介護職員等処遇改善加算」に一本化され、ケアマネジャーも対象に含まれました(一部要件あり)。最大加算率14.0%が適用される事業所では、月額2〜3万円程度の上乗せが期待できます。
Q6. 施設ケアマネと生活相談員はどちらが大変ですか?
業務内容が大きく異なるため一概に比較できませんが、施設ケアマネはケアプラン作成と多職種調整、生活相談員は入退所手続きと家族・地域対応が中心です。事務量とプレッシャーは施設ケアマネの方が大きい傾向にあります。両者を兼務している施設も多くあります。
参考文献・出典
- [1]指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(厚生省令第39号)- e-Gov法令検索(厚生労働省)
特養における介護支援専門員の配置基準(入所者100人につき1人以上、常勤・専従が原則)の根拠条文
- [2]
- [3]
- [4]
- [5]
- [6]
まとめ|特養の施設ケアマネは「重度者ケアの専門性」と「安定した働き方」の両立が魅力
特養の施設ケアマネは、入所者100人に1人の配置基準のもと、施設サービス計画の作成からモニタリング、サービス担当者会議の運営までを担う中核ポジションです。本記事の要点を整理します。
- 配置基準:入所者100人につき常勤1名以上(厚生省令第39号)
- 主な業務:アセスメント/ケアプラン作成/サービス担当者会議/モニタリング/認定調査立会/給付管理
- 1日の流れ:9〜18時の日勤中心、施設内完結
- 給与:平均月給41万円・年収499万円(ケアマネ全勤務先で最高水準)
- 居宅ケアマネとの違い:担当人数(100人 vs 44人)、外回りの有無、夜勤・兼務の有無
- 向いている人:多職種調整が得意で、重度者ケアに専門性を持ちたい人
- キャリアパス:主任ケアマネ→生活相談員→施設長と昇格ルートが明確
「自分は施設ケアマネに向いているか分からない」「居宅と施設、どちらの転職が良いか迷う」という方は、まず当サイトの働き方診断で適性をチェックしてみてください。あなたの経験・希望条件に合った介護のキャリアパスを、客観的にご提案します。
関連記事:
執筆者
介護のハタラクナカマ編集部
編集部
介護業界の転職・キャリア情報を発信。厚生労働省の公的データと現場の声をもとに、介護職で働く方・転職を検討する方に役立つ情報をお届けしています。
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特養介護職の1日の流れ
特養の介護職は、早番・日勤・遅番・夜勤など複数のシフトで勤務します。ここでは、代表的な勤務シフトごとの1日の流れを紹介します。
早番(7:00〜16:00)の1日
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 7:00 | 出勤・夜勤者からの申し送り確認 |
| 7:30 | 起床介助・着替え・排泄介助 |
| 8:00 | 朝食準備・配膳・食事介助 |
| 9:00 | 口腔ケア・排泄介助・バイタル測定 |
| 10:00 | 入浴介助(午前入浴の方) |
| 12:00 | 昼食準備・配膳・食事介助 |
| 13:00 | 口腔ケア・排泄介助 |
| 14:00 | レクリエーション・おやつ提供 |
| 15:00 | 介護記録の作成 |
| 15:30 | 遅番への申し送り |
| 16:00 | 退勤 |
日勤(9:00〜18:00)の1日
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 9:00 | 出勤・申し送り確認 |
| 9:30 | バイタル測定・入浴介助 |
| 12:00 | 昼食準備・配膳・食事介助 |
| 13:00 | 口腔ケア・休憩 |
| 14:00 | レクリエーション・機能訓練補助 |
| 15:00 | おやつ提供・排泄介助 |
| 16:00 | 入浴介助(午後入浴の方) |
| 17:00 | 介護記録の作成・申し送り準備 |
| 17:30 | 夜勤者への申し送り |
| 18:00 | 退勤 |
夜勤(17:00〜翌10:00)の1日
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 17:00 | 出勤・日勤者からの申し送り |
| 18:00 | 夕食準備・配膳・食事介助 |
| 19:00 | 口腔ケア・排泄介助 |
| 20:00 | 就寝介助・着替え |
| 21:00 | 消灯・巡回開始 |
| 0:00 | 体位変換・おむつ交換(2〜3時間おき) |
| 5:00 | 起床準備・早起きの入居者対応 |
| 6:00 | 起床介助・着替え |
| 7:00 | 朝食準備・配膳・食事介助 |
| 8:00 | 口腔ケア・排泄介助 |
| 9:00 | 介護記録の作成 |
| 9:30 | 日勤者への申し送り |
| 10:00 | 退勤 |
シフトのポイント
- ユニット型:1ユニット10名程度を2〜3名で担当
- 夜勤:施設によっては1人で2ユニット(約20名)を担当することも
- 休憩:日勤は1時間、夜勤は2〜3時間の仮眠時間あり
のの働き方
のでは、様々な働き方が可能です。
勤務形態の選択肢
- 日勤のみ:の中には日勤帯のみで働ける施設もあります
- シフト制:早番・日勤・遅番・夜勤のローテーションが基本
- パート・アルバイト:週2〜3日から働ける柔軟な雇用形態
で働く環境
エリアのでは、資格取得支援制度や研修制度が充実している施設が多くあります。での経験を積みながら、キャリアアップを目指すことができます。
のでキャリアを築く
での仕事をしながらキャリアを築くための情報をご紹介します。
キャリアアップの道筋
- 資格取得:初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士と段階的にステップアップ
- 役職への昇進:でリーダー・主任・管理者として施設運営に携わる
- 専門性の深化:ならではのケア技術を極める
長く働ける環境
の多くのでは、産休・育休制度や時短勤務制度が整備されており、ライフステージに合わせた働き方が可能です。

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